1. 志賀十五の壺【10分言語学】
  2. #462 「〜れば」は条件を表し..
2022-07-23 09:39

#462 「〜れば」は条件を表しているか? from Radiotalk

関連エピソード
https://radiotalk.jp/talk/786418

主要参考文献
『初級を教える人のための日本語文法ハンドブック』 (庵功雄ほか、スリーエーネットワーク)
池谷知子 (2020)「日常会話における「~れば」の意味機能」『トークス = Theoretical and applied linguistics at Kobe Shoin : 神戸松蔭女子学院大学研究紀要言語科学研究所篇』23: 31-47.
https://shoin.repo.nii.ac.jp/index.php?action=repository_action_common_download&item_id=2215&item_no=1&attribute_id=22&file_no=1&page_id=13&block_id=21

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#落ち着きある #ひとり語り #豆知識 #雑学 #教育
00:06
始まりました、志賀十五の壺。たもりさん大好き。タトゥーです。お便りいただいています。
こちら、どんじゃらほいさんからいただきました。
はじめまして。ポッドキャストの方で春頃聞き始めました。個人で日本語を教師をしているものです。
最初は家事をしながら聞いていましたが、はっとなって手が止まることが多くて、今はちゃんとメモを取りながら聞き込んでおります。
ありがたいですね。ありがとうございます。ぜひ、ポッドキャストで聞いている方はできたら、レビューとか評価つけていただけたら嬉しいです。
東場太良奈良について、かねがね説明に困っていることがありまして、志賀さんに質問してみようと思いました。
こないだのエピソードのやつですね。党は公権に和社の意思や希望、依頼、命令等の表現がきませんよね。
これは党が全権公権の結びつきが強いことで説明できるのですが、
馬の場合、全権が常態性の時だけ公権に和社の意思などが使えるというのは一体どうしてなんでしょう。
どういうことかというと、例えば、例をいただいてますが、駅に着けば電話してください。
これは厳しいんですけど、わかるとか暑いみたいな、述語が常態的なものだといけるんですね。
わからなければ聞いてください。暑ければエアコンをつけてください。こういった場合はOK。
調べても理由の説明に出会えなくて長年モヤモヤしているのです。
しがさんはどう思われますか。何かヒントでもご教示いただけたら嬉しいです。ということで、
どんじゃらほいさん、どうもありがとうございます。
まず党が全権公権の結びつきが強いっていうのがね、あったんですけど、
そうなのかな?強いのかな? まあ党も馬も
南藤雄が言うところのB類なので、結びつきはそんな変わんないんじゃないかなと思うんですけど、
南藤雄のね、重属説のA類、B類、C類の話については関連エピソードあるのでそちら聞いていただけたらと思います。
まあその党の話は置いといて、 どんじゃらほいさんのお便りにあったように、
バっていうのは 後ろに和者の意思とか希望とか命令とか依頼とか
まあこういったものがいつでも来れるわけではなくって 一つはお便りの中にあったように
03:01
状態的な述語であれば わからなければ聞いてくださいみたいに言えたりとか
もう一つは異種語であれば 全権と公権
バーの前と後で種語が変われば 言えるんですね。父が許してくれれば
彼と結婚するつもりですみたいに この2つのどちらかの条件
バーの前の述語が状態的か 前後で種語が変わるか
このどちらかを満たしていれば主説の方は意思とか 希望とか命令とかそういったものを表せるということになっています
これが何でかっていうのは ちょっとね結論は出なかったんですけどもしかしたらヒントになるかもしれないということがあるので
そのことをお話ししていこうと思います
この何々すればっていうバーの形は 特に日本語学
日本語教育では 条件を表すっていうふうに言われてるんですよね
で実際僕もこの間のエピソードで当場たらならっていうのは条件を表すっていうことで お話ししたんですが
そもそもこのすればっていう形が表しているのは 条件なのかっていうのがあるんですよね
条件は条件でも すればっていうのが表すのはかなり一般的なその法則とか
理屈とか そういったものを表すんですよね
春になれば桜が咲くみたいに こういう一般論と非常になじむもので
こういった特徴っていうのは古文の時代からあるもので 古文だと依然形と言われてたものですけど依然形プラスバーっていうのは
かなり向上的な 一般的なことを表すのに使われていました
命長ければ恥をしみたいに 一種の法則ですよね
でもっとなんていうかな条件らしい条件の方は古文の場合だと 未然形プラスバーっていうのが表していて
つまり あらばみたいな未然形プラスバーの場合は
まあこういうの仮定条件って言って 依然形プラスバーあればみたいなものは確定条件と言っています
現代日本語のすればみたいなものはこの確定条件に由来するわけなんですよね なので歴史的に見ればもしかしたら本来的には
06:03
あんまり条件ぽくなくって 分からなければ聞いてください
とか父が許してくれれば彼と結婚するつもりですみたいな こういうかなり個別的な条件を
すればっていうのが表すのは異質なのかもしれません そもそも話し言葉ではこのすればっていうのが条件を表しているっていうのがね
非常に稀だっていう研究もあります これは池谷智子先生っていう先生の研究で日常会話における
レバーの意味機能っていう論文があるんですけど それによれば
話し言葉ですけど書き言葉じゃなくて話し言葉においてはこのすればっていうのは 条件を表すんじゃなくて
条件以外の意味を表す方が多いとそういうふうに指摘されています でそれには3つあって
一つは前置き的用法と言われるもので まあある意味主題っぽいっていうかな
みんなに比べればみたいに まさに前置き的な用法でこういうのは別に条件を表しているわけではないっていうのと
2つ目はモダリティ的用法と言われるもので 夜行けばいいじゃんみたいな
こういうのは言い指し文にも拡張していくもので やればとか
見ればとかねこういうふうな まあ進めっていうかねそういった意味を表している用法
で3つ目はイディオマティックな用法と言われるもので これはかなり固定化されたもので
そういえばとかどっちかといえばみたいにそれ自体で固まったものなんですね 池谷先生の指摘によると
話し言葉ではすればっていうのは条件を表すというより 今言った3つの条件以外の用法の方が
まあ品質するということなんですね
こういうふうに考えるとすればっていうのがそもそも 条件なのかっていうのがね
結構微妙になっていくというか 条件を表すといっても一般的な法則とか理屈とかなので
もしかしたらすればの持っている意味っていうのは 条件ではなくて条件というのはもしかしたら周辺的なものかもしれません
ちょっとねどんじゃらホイさんのご質問に対する はっきりした答えにはなってないんですけど
09:06
この辺のことがねもしかしたらヒントになるかもしれません 何でかっていうとこのね説明まではいけないんですけど
なんとなくね関係してるんじゃないかなと思います というわけで今回はお便りにお答えしたってとこまでいかないんですけど
お便りに沿って進めましたということでまた次回お会いいたしましょう お相手はシガジュウゴでした
09:39

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