1. 志賀十五の壺【10分言語学】
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2021-04-26 09:52

#299 語順のヒ・ミ・ツ from Radiotalk

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#落ち着きある #ひとり語り #豆知識 #雑学 #教育
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この番組は言語学の番組となっております。 ですので、普段は言語学にまつわる話をよくしております。
で、僕が言うまでもなくですね、世界では様々な言語が話されています。
その数は7000だとか8000だとか言われてるんですね。 ただ、そういった言語の多様性も徐々に失われつつあると言われていて、
消滅・絶滅に向かっているような言語も数多くあります。 どっちかというとそっちの方が数としては多いみたいですね。
ただ、まあそれでも言語の多様性っていうのは目を見張るものがあって、 言語学の目指すところの一つに、
言語の普遍性を明らかにするっていうのがあるんですね。 これだけ多種多様に見える言語の中に何か共通したものがあるんじゃないかと、
そういったことを探り続けています。 というわけで、今日のトークはそういった言語の普遍性みたいなものをお話ししようと思います。
シガ15です。今日もシガ15のツボをやっていこうと思います。 よく言われるのはですね、
どんな言語でも名詞と動詞の区別はある、 みたいなことが言われるんですよね。
ただ、今日のトークでお話ししようと思うのは語順にまつわるものです。
まあこれは普遍性というよりは、 どっちかというと傾向といった方がいいものかもしれません。
語順というのは単語を並べる順番ですね。
英語だったら、中国語もそうですけど、 SVO語順とか言ったりするんですよね。
Sは主語、英語だとサブジェクトですね。 VはVerbで動詞、Oは目的語、オブジェクトということで、
英語ないし中国語はSVO語順である。 一方日本語はSOV語順で、V動詞が最後に来る言語ではあると。
まあこういうふうになっているわけですよね。 英語とかあるいは中国語がSVO語順なんで、
なんとなく印象としてSVO語順の言語が多いんじゃないかと思われるかもしれませんが、
実は数の上では、言語の数の上ではSOV語順が最も多いんですね。 日本語タイプの方が多いです。
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なので日本語は動詞が最後に来るから珍しいとか全然ならずに、 むしろよくある語順のタイプであるということができます。
その次に多いのがSVO語順、英語タイプの語順ということになっているんですね。 一方VOSとかVSOとか動詞で始まる語順はやや少なくて、
さらにOSVとかOVSみたいに 目的語で始まる語順が最も珍しい語順となっています。
ただまあ数が少ないと言っても存在しないわけではないんですね。 主語、動詞、目的語っていう3つの要素の並び順なので、
3の階上ですか、で6通りあるわけですけど可能性としては。 一応それぞれの語順の言語はあるみたいです。
ただ数で言うと最も多いのがSOV語順、 次に多いのがSVO、その次に動詞で始まるもの、
最も珍しいのが目的語で始まる語順とまあこういうふうになっています。 言語によっては典型的な語順っていうのを決めづらいような言語もあるみたいですね。
日本語もやや語順は自由なとこはありますけど、 典型的にはやっぱり主語、目的語、動詞ではないかなと思いますね。
特に動詞っていうのは最後に来ないと 収まりが悪いんじゃないかなと思います。
さて今お話ししたように主語、動詞、目的語の3つの要素に注目することもあるんですが、 このうち2つの要素、目的語と動詞、OとVだけに注目した研究っていうのもあるんですね。
でこれが今日のメインテーマである言語の普遍性とか あるいは傾向といったものに関係あるものです。
2つしか要素がないので、2つしかパターンがないですよね。 OV型かVO型かということです。
日本語は当然OV型で、英語ないし中国語はVO型ということになります。
これの何が面白いかというとですね、このOV型かVO型かによって つまり目的語と動詞の
順番によって 他の要素の語順も決まってくるということなんですね。
どういうことかというと、例えばOV型の言語は 口知詞っていうのを使いがちなんですね。
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日本語で言うとがとかおとかでとかにとかからとか こういったものですね。
こういったものは名詞の後に出てくるものです。 一方VO型の言語は全知詞を使いがちなんですね。
英語を思い浮かべると分かると思うんですけど、toとかfromとかatとかinとか こういったものです。
他にも関係説と名詞の順番っていうのも決まってきて、
OV型の言語、日本語タイプだと関係説が出てきてから名詞が出てきますよね。
私が買った本みたいに。 一方VO型の言語は英語みたいな言語だと
まず名詞が出てきてa bookでその後関係説that I boughtみたいな感じですよね。
で、この5順の話でよく中国語が出てくるんですよ。 中国語はVO型なんですけど、
関係説と名詞の順番は日本語と同じ順番で出てくるんですね。 私が買った本みたいに。
なので例外としてよく中国語はここでは扱われることがあります。 なので普遍性とはちょっと強く言えないんですよね。
かなり傾向としては強いんですが、例外も中国語みたいに見られるということです。
他にも助動詞と動詞の順番だと、OV型言語だと動詞助動詞という順番なのに対し、
VO型だと助動詞動詞という順番になったりとか、
いろんな諸々の語順というのが目的語と動詞の語順によって、 つまりOV型かVO型かによって決定されていると、そういうわけなんですね。
これは複数の言語を学習していると自然と気づくことかもしれませんけど、 あらかじめ知っておくのもまあアリだと思いますね。
まあ端的に言えばVO型の言語だと日本語と語順が逆になりやすいということですね。
なぜなら日本語はOV型なのでということです。 話は変わるんですけど、僕はね人工言語を作ってて、自分でオリジナルの言語を作ってるんですよね。
で僕が作っている言語はOV型なので日本語と同じ語順ですよね。 なので他の語順も今お話ししたようなOV型の言語の語順に揃えました。
例えば関係節が出てから名詞が出るとか、 日本語のがとかをみたいな口詞を使う言語にしました。
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これがね目的語と動詞の順番がOV型なのに、 全知識を使うような言語だと
やっぱりねちょっと不自然なんですよね。 まあ人工言語の時点で自然も不自然もないんですけど、少しでも
まあナチュラルなっていうかね言語に近づけたいということで、そこはちょっと気を使ったところでございます。
というわけで今日のトークは 目的語と動詞の語順が他の要素の語順ともある程度関わりがある
というねそういったお話でした。 最後まで聞いてくださってありがとうございました。
ではまた次回お会いいたしましょう。ごきげんよう。
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