1. 志賀十五の壺【10分言語学】
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2022-06-25 10:02

#454 言語音を研究する音声学 from Radiotalk

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IPAの表
http://www.internationalphoneticassociation.org/IPAcharts/IPA_chart_trans/pdfs/IPA_Kiel_2020_full_jpn.pdf

IPAを発音してくれるサイト
https://www.ipachart.com/

参考文献
『言語学 第2版』 (風間喜代三ほか、東京大学出版会)

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https://radiotalk.jp/talk/353005

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#落ち着きある #ひとり語り #豆知識 #雑学 #教育
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始まりました、志賀十五の壺。
わざとだよ。川村幸子です。
今回のトークは、言語音について、言語の音ですね、についてお話ししていこうと思います。
音声言語であれば当然、音っていうのが伴うわけですよね。
で、普段全く意識されてないと思いますけど、
一回ね、意識し始めると、いろんなところを使って発音してるなーっていうのがよくお分かりになると思います。
今の思いますのもーとかだと、唇を使ってるわけだし、
使ってるのてーだと歯ぐきに舌先が当たってるし、みたいに。
まあよくもこう、ぺらぺらぺらぺらと口が動くなーと。
普段これだけのことを無意識にやってるんだなーと思われると思います。
で、今回お話ししようと思うのは、特に歯音についてですね。
歯音と母音に分けたときの歯音のほうで、
歯音というのは、血の中で何らかの空気の阻害を生むような音です。
母音のほうはあんまりそういうのがないっていうふうに大まかに言うことができます。
で、この言語音を記述するのに便利な道具っていうのがあって、
IPAという言語の音を表す記号があるんですね。
こちらどういうものかっていうのは概要欄にURLを貼っておこうと思うので、
ぜひ見ていただけたらと思います。
で、このIPAという発音記号ですね。
これを使えば、世界のあらゆる言語の音を記録というか記述できるというふうにね、
理屈ではそういうふうになっています。
では、死因っていうのはどういうふうに定義されるかというと、
普通はね3つの観点から定義されます。
1つは声帯が震えているか震えていないか。
これは有声音か無声音かっていうふうに言い換えることもできます。
2つ目は調音位置。
どこを使って肺からの空気を阻害しているか。
3つ目の観点は調音方法。
どういったやり方で空気の流れを邪魔しているか。
この3つによって死因っていうのは定義されます。
最初の有声音無声音、つまり声帯が震えているかどうかっていうのは、
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日本語で言う濁音と静音に当てはまるといえば当てはまるところもあります。
この有声音か無声音か声帯が震えているかどうかっていうのは、
実際にご自身でね、喉に手を当てて確かめることができるんですけど、
中でもわかりやすいのは、
左行と座行、SとZの対立ではないかなと思います。
例えば、サっていうのをゆっくり発音すると、
サっていうふうに、
死因の部分は声帯が震えてないっていうのがお分かりになると思います。
一方、ザっていうのをゆっくり発音すると、
ザっていうふうに、声帯が震えながら摩擦が起こっているっていうのがわかると思います。
ちなみにIPAの表の中だと、その表のマスの中で、
左側にあるのが無声音、右側にあるのが有声音ということになっています。
日本語で半濁音っていうパゲオですね。
ピップペップの音は半濁音っていう言い方をしてますけど、
音声学的に言うとこれは無声音ということになるんですね。
二つ目の死因の特徴、図形として、調音位置というのがあります。
これはIPAの表で言うと、
左から右に行くに従って、
口の外側っていうかな、唇からどんどん奥に行って、
最後は正門、日本語だと歯の音ですね。
まで段階的に調音位置が口の奥の方に行くっていうような表の作りになっています。
僕のイメージだと、唇を使う両親音っていうのと、
歯茎を使う歯茎音、あるいは歯茎音っていうのと、
軟甲外っていう上あごの柔らかいとこを使う軟甲外音っていう、
この三つが五三家っていうか、かなりメジャーな調音位置じゃないかなと思います。
両親音だったら、パピプペポとかバビブベボ、
歯茎音だったらタとかト、
軟甲外音だったらカキクケコガギグゲゴみたいな音ですね。
そして最後の3つ目の指音の特徴付けとして、調音方法というのがあります。
これもIPAの表だと、上から順に空気の流れの邪魔の度合いが強い順に並んでるんですね。
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一番上は破裂音、あるいは閉鎖音と言われることもありますけど、
日本語だとパピプペポとかカキクケコ、こういったものは文字通り破裂させるような音となっています。
その破裂音の下にある鼻音っていうのもかなりメジャーな指音だと思います。
これは鼻に空気が抜けるような指音で、
日本語だとマミムメモナニヌネノですけど、
人によってはいわゆる鼻濁音っていうのを持っている日本語母語話者もいると思うんですね。
ナギグゲゴっていう音で、これは調音位置が軟甲外で、
調音方法として鼻音であるというふうに言うことができます。
あとは日本語母語話者にはあんまり馴染みのない音じゃないかなと思うんですけど、
震え音というものもあって、両唇を使う震え音で、ブラっていう音とか、
いわゆる巻き舌の歯茎で震えを起こす、ブラっていう音とか、
あとはフランス語にある軟甲外よりさらに口の奥で発音される、
専門的には口外水音と言われる音なんですけど、
うがいするような震え音、ハーっていうものがあります。
この他にも空気の邪魔の仕方っていっぱいあって、
摩擦を起こすような、英語のFみたいなファーみたいな音とか、サーとか、ハーとか、
あるいは一旦閉鎖を作ってその後摩擦が起こるような、
サーとかチャーみたいな破札音と言われるものもあります。
この他にもですね、調音位置、調音方法を含め色々なシーンがありますので、
興味のある方はこの発音記号IPAを発音してくれるサイトがございますので、
概要欄のリンク飛んでみてはいかがでしょうか。
このように人間の言語のシーンというものは、
3つの観点、有声音か無声音か、どこで発音してるか、
どのように空気の流れを邪魔してるかっていう3つの観点から特徴付けることができるんですけど、
当たり前ですけど、全ての言語がIPAにある全てのシーンを持ってるわけではないんですね。
必要なものだけ使ってるというか、その言語にとって必要な区別だけ必要なんですね。
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なんのこっちゃって感じですけど、
例えば日本語にとっては有声音と無声音って非常に重要な違いなんですけど、
中国語にとっては、この有声音か無声音っていうのは重要な違いではなくて、
それよりも有気音か無気音かっていうのが重要な違いなんですよね。
まあかなり抽象的な言い方になりますけど、
言語において大事なのは、その音の物理的な性質というよりは、
他の音との相対的な関係なんですね。
というわけで今回のトークはここまでということで、また次回のトークでお会いいたしましょう。
お相手はシンガー15でした。
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