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2021-03-30 09:40

#287 「あせる」の過去形を思い浮かべてこのトークを聴いてください from Radiotalk

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#落ち着きある #ひとり語り #豆知識 #雑学 #教育 #おたよりWEEK
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今回のトークのタイトル、みなさん見ていただけましたでしょうか。
自動再生とか連続再生になってて、見られてない方もいらっしゃるかもわからないんで言うとくとですね、
今回のタイトルは、「あせる」の過去形を思い浮かべてこのトークを聴いてください、とまあこうなってるんですね。
まあバカにすんじゃないよって感じですよね。おそらくこれを聞いてくださっている方はほとんど日本語母語話者だと思うし、
まあ日本語が母語でなくてもおそらく日本語を理解できる方しか聞いてないと思うので、
「あせる」の過去形は当然、「あせった」に決まってるじゃないかとこう思われるかもしれませんが、
実はね、まあそうでもないんですね。というのは、この「あせる」の過去形には
2つ想定されるカラーなんですね。1つは、「あせる」に対して、「あせった」。まあこれはこれでいいんですけど、
もう一つ考えられるのは、「あせる」に対して、「あせた」というのもありますよね。
どうかな?これでね、 トークを聞く前に
「あせた」の方を想定した人がどれくらいいるかなと思うんですよね。
まあ2つなんだからゴブゴブになってもおかしくないような気もするんですけど、 単純によく使う単語は
「あせる」の方、「あせる」の方ってわかんないな。えーっと、「あせった」の方だと思うんで、
多分ほとんどの人が、「あせる」の過去形は、「あせった」と思ったと思うんですけど、
もしかしたら、「あせる」の過去形は、「あせた」だと、まあこう思った人もいると思うんですね。
あとはね、この「あせた」の方は、「色あせた」とかっていう風に、色っていうのとよく一緒に使われるので、
単体ではちょっと思い浮かびづらかったかなと思います。
だからまあ、「あせる」の過去形は、「あせった」っていうのと、「あせた」という2通りあるということですね。
2通りあるというよりも、「あせる」という同音異義語があるということですね。
別々の単語であるということでございます。
現在形で、「あせる」といった場合には、見分けがつかないんですけど、
過去形にした場合、「あせった」と、「あせた」で違いが明確になるということです。
今回のトークはですね、「あせった」みたいな動詞の形、
まあこれどう言うかな、まあ音便が起こった形ということですね。
03:00
ここでは小さい「つ」っていうのが出てくる即音便というのが起こっているわけですけど、
今日のトークはこの音便をテーマに取り上げたいと思っているシガ15です。
今日もシガ15のツボをやっていこうと思います。
というのもですね、お便りをいただきまして、こちらラジオネームみつばちさんからいただきました。
国語便欄何回読んでもよくわからなかった音便がやっと理解できました。ありがとうございます。
ということで、ギフトと一緒にお便りいただきました。ありがとうございます。
これはこの間のトークで、尊いがていていって言われることがあるっていう話をした時に、
その元となった尊いという形も本来は尊きという形で、
ここで異音便というのが起こって、きがいに変わっているっていう話をしたんですよね。
これは形容詞の音便ですけど、音便というのは、やっぱり動詞で最も顕著に起こるものなので、
今回は日本語の動詞に観察される音便について、これからお話ししていこうと思います。
音便というのはどういう時に起こるかというと、
連用形に いろいろあるんですけど、たとかてというものがついた時に 起こるんですね。
例えば、あせったの例だと、あせりというのが 連用形としてあって、
それにたというのがつくと、即音便と言われる 小さいつの音になって、あせったとなっているわけですね。
これがどんな動詞でも 音便が起こるというわけではなくて、
音便が起こるのは 語弾動詞だけです。
語弾動詞というと かていなという感じですけど、
否定のないというのをつけた時に、あだんの音が出てくるのが 語弾動詞です。
なので、あせるの場合は あせらないなので、らというあだんの音が出ているので、これは語弾動詞です。
このような動詞では 音便が観察されます。
もう1つの色あせるの場合は、あせないので あだんの音が出てこないので、あせたと 音便が起こりません。
このような 音便が起こらないというか、あだんの音が出てこない 動詞を 一弾動詞と言います。
あとは 食べるとか 見るというのも 食べたと 見たという風に 音便は 起こりません。
音便には 大きく3つ 種類が あります。
今 ずっと 言っている 小さいつ みたいな 即音便 というものと、
さっき 形容詞の時に 言った 異音便 というもの。
そして 3つ目は 発音便 と言われる ん という音に なるものです。
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これは どういった 動詞が どういった 音便に なるかは かなり 規則的に 決まっています。
即音便は つるうで 終わる 動詞に 起こるものです。
つるうで 終わる 動詞で 即音便が 観察されます。
今の あせた というのは るうで 終わる 動詞です。
うつは つうで 終わるので これも うたで 即音便に なります。
うたうは うで 終わるので これも 即音便に なります。
これは 共通日本語の 場合です。
関西方言だと うたうは うとうた とか かうは こうた という 別個の 音便が 起こっています。
いわゆる 共通日本語では うで 終わる 動詞も 即音便が 起こっています。
次に 異音便が 起こる 動詞は くと ぐで 終わる 動詞です。
かくが かいた になったり およぐが およいだ となります。
最後の 発音便は ぬと むと ぶで 終わる 動詞です。
しぬが しんだ とか すむが すんだ とか よぶが よんだ という 音に 変わっています。
発音便は たの音も 変わって だという 音に 変わっています。
このように 語弾動詞の 最後の音が 何なのかに よって どのような 音便に なるかは 規則的に 決まっています。
大雑把に 言うと そういうことです。
日本語母語話者は それを 意識せずに 音便させています。
これは 日本語学習者にとっては 大変なことの 一つではないかと 思います。
今 話したように どのような 音便が 起こるかは 規則的に 決まっています。
例外も あると 言えば あります。
例外は いく という 動詞です。
いくは 非常に よく使う 動詞です。
われわれは そのような よく使う 動詞が 不規則だと 思っても いません。
いくは くで 終わっています。
さっき 言った 話で 言うと かくが かいたと 同じように いくは いいたに ならなければ おかしいはずです。
いくは いった という 即音便に なっています。
方言によっては あるく という 動詞が あるった という 言い方に なるところも あります。
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ただ こういう 少数の 例外を 除いて 音便は かなり 規則的に 起こっている ものです。
今回の トークは 日本語の 語弾動詞で 観察される 音変化 音便の お話でした。
これは なかなか 面白いです。
そんなことを 誰に 習った わけでもないのに われわれは 自由に 規則的に 使いこなしている ということです。
では また 次回 お会いしましょう。
最後まで 聞いてくださって ありがとうございました。
では また ごきげんよう。
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