2021-07-12 15:50

第29回 『焼肉店を経営しています。経営理念がなかなかスタッフに浸透しません。理念浸透のポイントを教えてください。』

第29回 『焼肉店を経営しています。経営理念がなかなかスタッフに浸透しません。理念浸透のポイントを教えてください。』というテーマで店舗ビジネス専門コンサルタントの髙木悠が熱く語ります。     


【ハイライト】 

・経営理念設定の失敗事例 

・経営理念の社内の浸透方法 

・「他人事」を「自分事」にする方法 

・シフト内で従業員と面談を設ける方法 

・時間帯責任者が存在すべき理由 


『多店舗化・フランチャイズ化を考える店舗ビジネス研究所』のエピソードを文字起こしした版はこちらです。(株式会社常進パートナーズHPブログリンクにアクセスされます。)

https://johshin.co.jp/blog/7255


メインパーソナリティー:     

高木悠(株式会社常進パートナーズ代表取締役)     

「企業が高収益を生み出すための仕組み作りと社員が誇りを持って働ける環境作りをサポートすることで、店舗ビジネスの社会的地位の向上に貢献すること」を基本理念に、日々企業支援に尽力している。     

代表的な著書として、『21世紀型「のれん分け」ビジネスの教科書』(自由国民社)がある。     


パーソナリティー/ナレーター:     

田村陽太(社会保険労務士)  


番組プロデュース:株式会社サンキャリア


~お知らせ~     

店舗ビジネス専門コンサルタントの髙木悠が、「最速最短で年商30億・店舗数30超を実現する実証されたノウハウ」をコンセプトに、のれん分け制度構築、FC本部立ち上げ・立て直し、人事評価制度の整備など、飲食店、整体院、美容院等の様々な店舗ビジネスの「多店舗展開」を加速させるために重要な事を、社労士の田村陽太と対談形式で分かりやすくお話しするポッドキャスト・ラジオ番組です。毎週木曜日更新です!    


【書籍案内】 

 本番組のメインパーソナリティの髙木悠がこの度出版した『21世紀型「のれん分け」ビジネスの教科書』のリンクはこちらです。  

『21世紀型「のれん分け」ビジネスの教科書』 

https://amzn.to/3vic8il  

・のれん分けに興味がある方  

・今後の店舗展開のあり方を模索している方 は是非ともお読みください。  


 番組へのご感想、メッセージ等、noteでコメントどしどしお待ちしております!

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多店舗化・フランチャイズ化を考える 店舗ビジネス研究所
この番組は、株式会社上進パートナーズの提供でお送りいたします。
店舗ビジネス専門コンサルタントの 高木悠が、最速・最短で年賞30億、店舗数30兆を実現する
実証されたノウハウをコンセプトに、奴隷分け制度構築、FC本部立ち上げ、建て直し、人事評価制度の整備など
飲食店、生誕院、美容院などの様々な店舗ビジネスの 多店舗展開を加速させるために重要なことを
対談形式でわかりやすくお話しする番組です。
こんにちは。パーソナリティの田村陽太です。
配信第29回目となりました、本番組のメインパーソナリティをご紹介します。
店舗ビジネス専門コンサルタントの高木悠さんです。よろしくお願いします。
よろしくお願いします。
高木さん、今日もやっていきましょう。
今日の質問はこちらとなっております。
焼肉店経営者です。経営理念がなかなかスタッフに浸透しません。
理念の浸透のポイントを教えてください。
ということなんですけども、浸透しないというのはどういう感じなんでしょうかね。
経営理念ってね、よく壁に額縁に寝て飾ってあるけど、飾りになってるみたいなのよくありますよね。
そんな会社今あるんですかね、額縁に飾っているところって。
いやいや、よくありません。
あります?
社長室側に行くと、すごい素敵な言葉が飾ってあると。
なんか書道家に書いてもらったやつとかありますよね。
そうそうそうそう。現場見ると、どうもそんな雰囲気ないねみたいなことがありますよね。
ありますね。
難しいポイントだと思いますよ。
経営理念を浸透させるために書かなきゃいけないこととかあるんですか?経営理念って。
いやいや、経営理念って結局経営者の思いが集約されているものじゃないですか。
だからこう書かなきゃいけないとかはやっぱり一切なくて。
私はあんまり綺麗な言葉にまとめるよりは、社長の言葉で、普段話しているような言葉で、長くてもいいから、社長のカラーが出るような内容でまとめた方がいいと思いますけどね。
カラーというのはどういうことですか?どういうイメージで書いていくものですか?
だから、経営理念って一言で書かなきゃいけないみたいなイメージありません?
あります。スッキリした感じで、1、なんとか。2、素晴らしいお店に。みたいなそういう簡潔な感じがありますね。
当然そういうのって覚えやすくていいんですけど、そういうふうに綺麗にまとめていくと、具体的な言葉とかが抽象化されていっちゃうんですよね。
そうすると、誰が言っても同じような言葉。例えば、「お客様の笑顔のために…。」みたいな、すごい抽象的な言葉で幅広い概念になると、
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意味はわかるんですけど、覚えやすいんですけど、その言葉のパワーって奪われるじゃないですか。失われてますよね、もう。
だからそういうのよりは、普段社長が言葉で喋っている具体的な内容とかを盛り込んで、長文になりますよね、ある程度。
そうですね。
そういう思いが感じ取られるような内容があったほうが、私はいいと思いますけどね。
そのほうが浸透していくというか、従業員さんも社長らしいな、みたいな感じになるんですか。
例えば、「お客様の笑顔のために…。」っていう一言にまとめるとしても、それがどういうことなのかっていうのを、その下に社長の言葉で長々と書くというかね。
ああ、なるほど。
それは大事だと思いますよ。理念をまず表現するっていうことで言うと。
なるほど。もう1個質問したいんですけど、この浸透させたいんですみたいなところって、従業員さんにどう思ってもらいたいんですかね。
ちゃんとソランジで言えるようになってもらいたいのか、自分の思いっていうのをどおりに従業員さんが動いてほしいのか、どういう状態が浸透するっていう感じなんですかね。
やっぱりそれは社長が思っている、こういうふうにしたいっていうのが理念なわけじゃないですか。
はい。
それがまず現場で実践されている状態っていうのが浸透ですよね。従業員さんがちゃんとその思いを受け止めてくれて、
実際日々の、例えば飲食店で言ったらお客さんへの対応とかにそれが現れている。これが浸透ですよ。
ああ、それをスタッフが行動として体現していくような状態というか。
はい。
ああ、なるほど。そこら辺とかってあれですよね。やっぱり現場現場によって、会社会社によってやっぱり違うから、それはもう会社独自に考えるしかないって感じですかね。
どこか真似るとかじゃなくて、やっぱり。
理念は経営者の思いなので、会社によって違うじゃないですか。だけどこれを浸透させるためのポイントっていうのは、いろんなパターンあるのかもしれないですけど、すごい重要なポイントがあるんですよ。
お願いします。何でしょうか。
これは理念って、例えばだから私にも理念があるんですけど。
何でしょうか。教えてもらってもいいですか。
私の個人理念で行くと、私の個人理念は関わる人にポジティブな影響を与えたいっていうのがあるんですよね。
ほうほうほう。とにかくそう。
だから私と関わって、こんな気づきがあってちょっと成長できたとか、明るい気持ちになったとか、思ってもらって。ポジティブな変化ですよね。
そんな変化を与えられるような人になりたいなっていう、これは理念じゃないですか。
そうですね。
自分はこう、ありたいと。
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はい。
だけど重要なポイントは。
じゃあこれ、田村さんからね、それを見た時に、私はこう思ってると。
だけど、めちゃくちゃ一言ですよね、それって。
一個人が言ってるみたいな。
そうそうそうそう。
はい。
だから、私はそう思ってますよって話して、「へー、そうなんだ」って思うわけじゃないですか。
そうですね。僕が思ってない人は、高木さんすごいなって思いましたよね。
でもこういうことが会社で起きてるんですよ。
なるほどなるほど。
社長はこういうふうにしたいと。
はい。
それは社長の思いなんですね。もしくは前の経営者の思いだったりするわけじゃないですか。
はい。
だけど従業員さんから見たら、その思いっていうのは一言なんですよ。
なるほど。
自分が思ってるわけじゃないじゃないですか。
ですね、はいはい、そうですね。
だからこういうふうにしていこうって言われても、それそのまま受け止められないわけですよね。
だからちゃんとその一言を自分ごとにしてもらわなきゃいけないと。
そうですね。
これがね、本当に肝。
難しそうですね、それは。
自分ごとを、他人ごとか、他人ごとを自分ごとに変えていくために何をするかですよね。
はい。
そういう観点で取り組みを考えていかなきゃいけない、浸透させるためのポイント。
それは他人ごとを自分ごとにするにはどういうふうにしていったらいいんですか。教えていただけますでしょうか。
まあこれね、人によってもいろいろここはやり方ってあると思うんですけど、
はいはい。
私が大切にしていることっていうのは、やっぱりその経営理念について、
従業員さんが考える場を作るっていうことだと思いますね。
考える場を作る、それはどういうことでしょうか。
例えば、私が人にポジティブな影響を与えたいと思ってるんだよと。
だから牛の会社のスタッフはみんなそういうふうにしてほしいと。
だけどそもそも人にポジティブな影響を与えるっていったって、
これ受け取り方様々なわけじゃないですか。
はいはいはい。
だからそれがどういうことなのかっていうところを、
従業員さんってわかんないわけじゃないですか。
そうですね。
だからちゃんとまずは、それがどういうことなのかっていうのを、
深く理解してもらうために、やっぱりただ言うだけじゃなくて、
相手は聞いてるだけじゃなくて、
相手の頭でそれってどういうことなのかなっていうのを、
だから考える場を提供する。
例えば、私は田村さんに人にポジティブな影響を与える人になってほしいと思ってるんだと。
じゃあ今日の営業でね、そのために何ができると思う?って言うと、
例えば投げかけられるじゃないですか。
その瞬間どうですか?
今まで私の話聞いてたのが、「え?」みたいな。
そうですね。何回答しようって考えましたね。
急速に考えるじゃないですか。
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はいはい。
それがポイントなんですよ。
なるほど。ということはそれは具体的にどういうことですか?
だから今までは受け身だったわけじゃないですか。
社長がこんなことを言ってると。
でも聞き流されていくわけですよね。
だけど社長がこう言った時に、これをやっていきたいからみんなで頑張っていこうと。
じゃあこれを実現するために、例えばね、あなた今日何やる?ってなると、
まず経営理念を実現するために私は何しなきゃいけないんだ?って絶対に考えるじゃないですか。
そうですね。確かに。
これが大事なんですよ。
それが社長の言うことですよね。
スタッフから見たら他人事だなと思ってたのが、いきなり自分事に変わるんですよ。
考えるじゃないですか。
で、何か言うわけですよ。
そしたらちゃんとそれを承認してあげて、実際やってみて。
これをひたすら繰り返す。
なるほど。
経営理念をまず作って、その経営理念ができてますかっていうのをスタッフに投げかけることを継続していくみたいな感じですか。
経営理念をちゃんと作ったら、経営理念について従業員さんが考える場を提供していく。
なるほど。
今回ね、焼肉店なんで。
そうですね。
例えば、いろんな場があるじゃないですか。
今日はこの経営理念を実現していくために、あなたの役割だったらどんなことができるとか。
もしくは営業終わった後に、今日は理念についてみんなに共有したいことありますかとか。
投げかけられたら、いつも投げかけられたら、社長に聞かれるよってなるから、いやでも意識するじゃないですか。
しますね。
これが大事なんですよ。
なるほど。考えますもんね、確かに。
考えることになっていくじゃないですか。考えていくと、だんだん社長が言ってることっていうのが自分ごとになっていくわけですから。
自然とそれがだんだん頭の中に植え込まれていって、徐々に期待した行動が生まれるようになってくる。
なるほど。素晴らしいですね。
1個質問したいんですけど、僕も大学生の時、飲食店バイトしてたんですよ。
で、シフトによって偉い人、管理職とか社長さんがいる時もあるんですけど、バイトの人しかいないと、ペーペーしかいないみたいな時間帯もあるんですよ。
その時間帯で経理面を振り返る時間って、どうしても作れないような時もあるじゃないですか。そこはどうやって作っていくものなんですか。
結局、社長の代わり、もしくは店長の代わりがいないからそうなわけじゃないですか。そうじゃなくて、そういったことを繰り返していくと、自分の思いをだんだん共有できる人っていうのが増えていくわけですよね。
その中でも共感度が高い人っていうのがリーダーなわけじゃないですか。そういうのをちゃんと社長の代理とか店長の代理っていうポジションにちゃんと置いて、それでその人たちに同じことをやってもらえばいいわけですよ。
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シフト組む時はそういう人を必ず入れるように組んでいくのがベストというか。
そうそうそうそう。
なるほどなるほど。
そしたら社員なんていらないじゃないですか。
そうですね。
私、焼肉店で働いてる時は、社員1人で2店舗とか見てた時もあったんですよ。
大変ですね。
社員1人しかいないですから、今の理屈で言ったら、もういない時なんか何が起きるかわかんないじゃないですか。
そうですね。
でもアルバイトのリーダーみたいなのがやっぱり何人かいたんで、そこそこ頑張れるわけですよ。
だからそこは、やっぱり日々のコミュニケーションとかが重要だってことですよね。
なるほど。
よく時責とか時間対責任者って言いますけど、あらたらたにシフトを責任持ってるだけじゃなくて、
ちゃんとその会社を負かされてるんだっていうところの責任もやっぱりあるっていう感じなんですかね。
そこまで持っていかなきゃいけないですよね。
今のお話と一緒で、結局その店長代理みたいなのやってほしかったとしたら、でもわかんないじゃないですか、店長代理って何やったらいいか。
そうですね、わかんないですね。
同じことやっていかなきゃいけないですよね。
その店長代理としてどうあるべきだったのかっていうのを考えさせるとか。
今日の営業を店長代理という観点から振り返ってみるとどうなのかみたいなのを投げかけて。
それが単人ごとだったことが事務ごとに変わって、考えていくから成長するじゃないですか。
あー、そうですね。
これが浸透ですよね。
なるほど。
沢さん、結構時間が近づいてきたんですけども、経営理念を浸透させるべきポイントということで、
飲食店がまず自分たちでできること、どういうふうにしていったらいいかっていうところの最後、ワンポイントアドバイスを教えていただけたらと思います。
ですから、まず理念の浸透とかで悩んでいる場合っていうのは、
とにかくスタッフとのコミュニケーションの時間を増やしていくことが大事だと思いますよ。
例えば、今、個人面談とかを月に1回とかやってないんだとしたら、
まずはそういうところからやらないといけないんですよね。
コミュニケーションがない限り理念の浸透も何もないわけじゃないですか。
まず日々ご自身の思いをちゃんと伝える時間っていうのを、
少なくともだから月1回個人面談ぐらいは確保して。
それを確保したら、その次のステップとして考える場を提供していく。
考える質問を出していくわけですよね。これは大事なんじゃないですかね。
なるほど。
焼肉店とか飲食店って、結構アルバイトの方とかがやるので、結構まとまった面談の時間で取りにくいと思うんですけど、
それってシフト内で面談の時間を設けるのか、別日に30分ぐらい空いてるみたいな感じで呼び出した方がいいのか。
どんな感じでやってるものなんですか。
そこはやっぱり経営状態とかによって変わってくると思うんですよ。
ただ、私とかの観点で考えると、それをやるかやらないかで、
それこそ天と地の違いが出るんで、30分とか別にやる必要ないんですよ。
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そうなんですか。
でも10分とか15分でもいいんで、そこはちゃんと相手に給料払って、特別な時間を確保して、それでやっていくのがいいと思うんですけどね。
なるほど。
御社の方で面談の仕方というか、アルバイトの方に対してどうやって面談したらいいかっていうアドバイスとか持ってきたりするんですか。
していただけるんですか。
お店の状況によってコミュニケーションの仕方って変わってくると思うんで、
それはうちの方でこれまでの経験がありますから、その状況をお聞きした上で、
私だったらこんな感じでいいと思いますよっていうのはアドバイスできると思いますね。
なるほど。じゃあ今日も1日ありがとうございました。
はい、ありがとうございました。
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