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2024-07-07 16:45

821.自分の悩みに名前が付いたとき、人は涙を流す

ここ数ヶ月は新規のパーソナルスタイリングやファッションカウンセリングのお客様が立て続けにいらしてくださっていますが、お話しされていくうちに涙を流す方が少なくありません。その理由とは・・・?


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はい、ということで始まりました。おしゃれの呪いを解くラジオ、本日で821回目の配信です。
ラジオの中で言っている配信回数がめちゃくちゃになっていて、
ちょっと前まで、ラジオトークってアプリ使って配信していた頃は、取って出しだったんでね。
割と1本1本取っては出し、取っては出しって感じだったんですけど、配信プラットフォームをスポティファイに変えてから、
まとめ撮りして、それをスタッフに編集してもらって出すっていう形式になった途端ですね、
ちょっと私がバグりまして、今何回目やってるのかわかんなくなっちゃって、
だいぶおかしなことを言ってたみたいなんですけど、正しくは今回で821回目でございます。
おしゃれの呪いを解くラジオ、この番組ではあなたに巻きつくファッションへの思い込み、イコールおしゃれの呪いをまさまさ解いていきます。
服装心理学をベースにおしゃれをもって楽しみ、自分を変えるコツをお届けしています。
お相手はパーソナルスタイリストで公認心理師の久野梨沙です。本日もよろしくお願いいたします。
さあこのところ結構出張が続いていたり、あとは出張していろんな講演活動をさせていただいたりとか、
あとはいろんなお客様に会ってパーソナルスタイリングをさせていただいたりという仕事が続いていたんですけど、
というのもしばらくの間、今開校中の4スタイルパーソナルスタイリストスクールの第16期が基礎講座が終わって、
次の最後のステップの開業講座に進むまでにちょっとお休みを設けていたので、
スクールがないということでいろんな別の仕事を入れていたんですけれども、
いよいよこの収録をしている、今日からFPSS16期の最後のステップ、開業講座がスタートしまして、
開業講座最後は全6回になるので、2週間おきでちょっとイレギュラーで間にお盆が入ったりするので、
最終的には10月頭かなにみなさん卒業ということで、早いもので今年初旬に始まった16期ももうちょっと卒業が見えてきたというところではあるんですけどもね。
開業講座ではいよいよ服装心理学であったり、お客様に対する心理学の知識を使ったファッションカウンセリングを勉強したりするわけなんですけど、
最近それで私自身もスクールが休みの期間に結構いろんなお客様、新規のお客様のファッションカウンセリングをやらせてもらう機会が多くて、
結構カウンセリング始まって割とすぐに涙を流すお客様がとても多かったんですよ。
前からね、特に心理カウンセリングではやっぱり初回とか2回目とかだと涙流されるお客様が多くて、
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それは私よく言うのは、体を動かすと汗かきますよねと、同じように心が動くと何であれ涙が出るもんなんで、そんなに大げさに捉えすぎなくていいというか、
でも泣いたってことは一つ、心が動いたってことなので、それはそれとして捉えつつ、でもこんなすぐに泣いちゃって恥ずかしいとか、
少なくとも泣いたらね、私、キサノがびっくりするんじゃないかみたいなことは思わなくていいですと、
私はいい意味でも悪い意味でもっていうのかな、すごくフラットに運動したら汗が出たんだなっていう気もしてみてますと、
だからすごく大げさにどうしようと思うこともないし、心が動いたんだな、そのままに受け止めてますっていうことをよくお伝えしてるんですけど、
泣いたからって言って私がすごいカウンセリングしてるっていうことよりは、どっちかというと心が動くようなことはカウンセリングの中で起こせているのかなとは思うんですよね。
どういうときにファッションカウンセリングにおいて、心が動いて涙が出るかっていうと、自分の中でいろんなファッションの悩みがあってお申し込みいただくんですけど、
こんなことで悩んでるのおかしいんじゃないかなとか、なんで私こうなんだろうみたいな、自分として今一つ消せないというか、何か直したいのか、周りからも直したほうがいいって言われたりとかするし、何なんだろうこれみたいな、
ファッションの悩みとか癖みたいなものに明確な名前がついたときに、皆さん涙を流すんですよね。
これは事例をお伝えしたほうがより分かりやすいと思うので、とはいえ手紙もあるんで、話の本質がねじ曲がらない程度に多少改編を加えながらお話しするんですけど、
例えばワンピースのすごくストック癖があるお客様がいて、本来であればこれぐらいしかいらないよねっていう量を遥かに超えた量をクローゼットの中にため込んでしまうと。
家族からもそんなにいらないだろうと、もう十分日々を過ごせるだけのワンピースがあるのに、何でまた買ってくるんだって言われちゃうと。自分でもよく分からない。
だけど、どうしても処分する気になれないし、また不当した瞬間に気に入ったワンピースがあると買ってしまう。家にあんなにあるのになって、聞き入れてないもの、まだ腕を通してないものもたくさんあるのになって。
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なんでなんだろうって。特に昨今、ミニマリストとか洋服を厳選して持つみたいなのが、わりと良しとされる傾向もあるから、余計に悩んでしまってたようなんですよね。
それを私のファッションカウンセリングではひもっておいていくと、結構過去を振り返ったりとか、いろんな質問カウンセリングをしていく中で、かつていろんな事情で全然買い物に行く暇がなくて、すごく着る服に困ったっていう経験があったっていうことと、
あとはそのご本人が、かなり服に対してのこだわりが強くて、着るにあたって着心地とかいろんな面で、こうでなきゃ気持ち悪いぐらいのこだわりがたくさんあったっていうことがあって、そういうこだわりがあるにもかかわらず、買いに行く暇がないから、
全然自分が納得できていないものを気持ち悪いながら着るしか術がなかったっていう経験があって、それがすごく心の中に残ってて、本当に恐怖体験に近い感じで残ってて、だからついストックしとかなきゃっていう気持ちになっちゃう。
自分のこだわりを満たすものに出会ったら、次は見つからないかもしれないみたいな恐怖心があって、またなくなっちゃうかもしれないみたいな気持ちでストックしちゃうっていうことがわかったわけですよ。
そうすると、お客様のワンピースのストック癖っていうのは、いわば精神安定剤ですよねっていう、これがあるからあんなに困ったことにはならないよ、あんなにつらいことにはならないよっていうことだし、
自分ができる準備をしているっていう、自己効力感っていうのかな、自分ができることをできていて、ちゃんとあんな困ったことにならないように、私は今コントロールできているっていう自分の力を確認できる作業でもあるし、あんなに困ったことにはならないよっていう安心でもあるし、そういう精神安定剤なんですよね。
だから、まるまるさんにはちゃんと意味があってやってることであって、周りの人からすると心の中が見えないから、なんであんなにたくさんワンピースが必要なんだって思うだろうけど、でもちゃんと意味があってやってることですよねって。
それがわかると泣かれるんですよ、皆さん。
なんで私がおかしいんじゃなかったんだ、私の中ですごく筋が通ってて、だからやってることなんだって。
この、なんでやっちゃうんだろうとか、私だけおかしいんじゃないかみたいな気持ちって、やっぱりじわじわとつらいんですよね。
じわじわとつらいけど、自分がやってることだから、周りに相談もできないっていうのかな。なんかおかしいんだと思うならやめればいいじゃんって言われそうじゃないですか。
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だけど、やっぱりおかしいと思いつつも、どうしてもやめられないことっていうのは理由があって、ちゃんとしたメリットがあるっていうことがわかると、皆さん安心するんですよね。
頭ごなしにやめろって言われなかったっていうことにも皆さん安心してくださるようですし、さらに理由があったんだっていう。
なんだ私がおかしかったんじゃないんだっていう。そこで涙が出てくるっていうのはあるみたいなんですよね。
ファッションの悩みって結構そういうことが多くて、単純に普通に洋服は生活していく上で、普通に考えたら何枚あれば十分ですよねとか、こういう服が似合うからこういう服着てればいい衣装を得られますよねとか、
そういう理論はいくつもあって、それらは計算したり診断したりすれば答えが出るものなんだけど、でもそういったことだけで割り切れない気持ちっていうのがあって、それが自分のファッション行動にすごく影響して、
そういったロジックではどうしても説明がつかない行動になってしまっていることがあるんだけど、でもちゃんと読み解いていくと本人の中で筋が通ってたりするんですよね。
最終的に残っていくのってそういう悩みなんだよなって思うんです。
似合う服の診断をするとか、効率のいいワードロープを揃えるっていうのは正直ロジックをしてしまえば誰でもできるし、AIでもできるしなんだけど、その人の中でだけ筋が通っているんだけど、それは外から見たら分からないみたいな悩みが今最終的に残ってしまうし、
それはSNSでいくら調べてもそれに対する情報が載っていないし、その人がその人の心の中をしっかり掘り下げて向き合って考えていかなきゃいけないんだけど、でもそれは自分一人では難しい。
自分の心は一番自分には分かりづらいというか、こんがらがっちゃっているところなので、そういう悩みが最後に残っていくんだよなって思うし、そういう悩みって自分が思っている以上にすごく自分にとって重大で、じわじわとボディーブローのように自分を辛くしているっていうところがあるんだなって思うんですよね。
あとは例えばファッションの方向性がどうしても決まらないんです。みんなは私といえばこういう服っていうのが決まっていてそれが羨ましい。私も数年前まではそうだったはずなのに、なんかここに来て何を着ていいか分からなくなって、でもそれは似合う服が分からないからかなと思って、
リメコン診断みたいなのを受けてみたけど、それで似合うと言われた服を着ても全然しっくりこなくてはさまらない。何でだろう、何でだろうって。じゃあその数年前まで決まっていたのに決まらなくなったその時に何が起こったのかみたいなこととか、ファッションの方向性を決めるときにどういう気持ちになるのかとか、そういうのを心理カウンセリング的に丁寧に解き明かしていくと、結局その人の場合には今後のキャリアが見えない。
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年齢的なものもあって、今の職場にいつまで勤められるか分からないっていう不安だったりとか、これならいけると思って手につけた資格が意外と自分の思ったように使えなくてっていう不安だとか、いろんなことが重なって、
その人にとっては仕事っていうのが一つ自分を表すのですごい大事な要素なのに、その重要要素が先が見えない、決まらないことでファッションも決められないっていうことだった。
そうなると、自分で自覚してる悩みはファッションの方向性が決まらないんだけど、原因はキャリアの方向性が決まらないだから、いくらその表面に見えているファッションの悩みを解決しようと思っても解決できないんですよね。根本原因はキャリアだから。
だからファッションサービスをいくら受けてもやっぱり解決はしないんですよね。
なので、そういうふうに探っていくと、ちゃんとそれぞれの悩みとか、自分にとっては困った行動みたいな、だけどやめられないみたいな行動に意味があったり、なんでこんなことに悩んじゃうんだろうっていうことにもちゃんとした原因があったりするので。
だから単におしゃれなことなのに、なんでこんなに悩むんだろうみたいなふうに卑下しないでほしいというか、落ち込まないでほしいというか、それぐらいファッションって自分にとってのいろんなことを表すものなんですね。いろんなものの象徴になり得るものなんですよ。
だからそういう意味では、単なるファッションって思っちゃうと余計に解決しないし、単なるファッションサービスで解決しようと思っても解決しない問題というのが出てくるので、そのファッションの向こう側にあるいろんな問題を解決できるようなサービス、ちゃんと心理面からのサービスを受けてほしいし、
でもそういうサービスがうちの卒業生ぐらいしかないので、圧倒的に不足している部分があって、だからこそいろんな診断サービスを受けてさまよっちゃう人が出てきたりとかはあるので、本当にファッションの悩みの向こう側にある課題まで解決できるような人っていうのがもっと増えてくれるといいのになと思いますし、
泣かれたからやりがいがあるってことはもちろんないんだけど、やっぱり涙を流すぐらい心が動いて、発見があったっていうこと自体は良かったなって思うんですよね、やらせていただいて。
だからそういう意味では仕事としては本当にやりがいがあるなって思うし、初対面なのにファッションっていうことをキーワードにこんなに深いところまで話してくださって、信頼してくださってっていうのにも身が引き締まるしね、これは本当に一生続けられる仕事だなってつくづく、ここ2ヶ月、3ヶ月ぐらい改めて思いましたね。
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だから今ちょうど8月下旬、あと1ヶ月半ぐらいでまた次のFPSSのスクールのほうは第17期が始まっていくんですけども、またいろんなメンバーが集まってくださって、それぞれの背景を生かしたスタリストになってくれるでしょうし、
より時代的にも本当に心理面を考慮したサービスっていうのが求められていると思うのでね、私以外にもお客様の悩みを解決できるような人が一人でも増えるようにまた頑張っていきたいですし、まだまだご入学間に合いますので、本当にやりがいがある仕事ですし、そういう意味でやっぱり一生できるんですよ。
ファッションっていうと若い人しかできないんじゃないか、ファッションの仕事って思い出すんだけど、ここまで心理面に寄り添ってってなってくると、やっぱり人生経験があればあっただけ活かせる部分も多いし、そういう意味では本当にいくつになってもできる仕事だと思いますのでね。
はい、ぜひ興味のある方はFPSS第17期、まだお席ありますので、今のうちにご入学いただければなというふうに思います。ということで、この番組ではまだまだ皆さんからのお悩みご質問をお待ちしております。番組概要欄にありますマシュマロからお気軽にお送りください。そしてこのサービスは、このサービスじゃない、このポッドキャストは各ポッドキャストプラットフォームから配信しております。
Spotify、YouTubeポッドキャスト、Apple Music等々お好きな媒体からフォローをして更新情報を受け取っていただけると嬉しいです。ということでまた次回の配信でお会いしましょう。おやすみなさい。
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