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2023-07-11 10:12

#111: 人類失望スキーム

デスノートが面白い理由について語り合いました。


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サマリー

デスノートやエヴァンゲリオン、ガンダムなど、多くの作品では、人類失望スキームが見られます。主人公は人類に失望し、それを直す力を持っていますが、邪魔が入り、直すことができず、元の世界が最高だと言うような終わり方になります。

デスノート、エヴァンゲリオン、ガンダム
- 横山です。- 大樹です。
- デスノート、最後の終わり方どうなんでしたっけ?
- えーっと、デスノートを見たことない人は、ネタバレになるんで、ここで退散してほしいんですけど、
- 無だった。
- あー、いいっすね。無ですよね。はい。
- ライトさ、めっちゃいいやつだったじゃないですか。
- うーん。まあ、いいやつの定義を何とするかって感じですけど。
- うん。けど最後ね、正義によって罰せられたみたいな感じで終わりましたよね。
- 僕、この終わり方あんま好きじゃなかったんですよね。
- あー、そうなんですね。
- ライト、土星論でいいやつだったじゃないですか。
- うんうんうんうん。
- で、こんなクソみたいな世の中、俺が神になって変えてやるみたいな感じ?
- 新世界の神になるって言って、この人類に失望してるからこそ、俺が直してやるんだっていうあの感じ?
- うん。
- 超能力を得た上での、その世直しが始まるっていう。
- うん。
- 世の中良くなったじゃないですか、あれで。
- うーん。まあ、そうなんすかね。
- はい。
- わかんないけど、うん。
- で、でも結局最後、いや、それは人類が選ぶ道ではないみたいな感じになっちゃって、ニアとメロがとどめさすっていう感じだったと思うんですけど。
- うん。
- 当時マジであれがわかんなくて、ライト万歳で終わってよっていうのが欲しかったんですよ。
- なるほど。
- まあ、方や大人になってからそういう作品見ると、まあいろんな考え方あるよね、正義に対してもっていうふうなことで、なんか別の見方を始める。
- うん。
- これ好きなんですよね。
- ほう。
- この時差で来るやつ。
- あー、はいはいはい。
- ちょっとめっちゃ長くなったんですけど。
- うん。自分の作品の解釈が、あの、時の経過とともに自分の中で変わっていくのが気持ちいいみたいな。
- これですね。まとめると、デスノート最初見た時、終わり方ライト負けパターンで最悪、ライト本当いいやつなのにっていうふうに思ってたところから、大人になった結果、まあそういう見方もあるよね、父ちゃんも頑張ってるよねっていうような。
- そう変わると。
- うん。
- いいっすよね。時を超える良作ですよね。で、このパターン結構他にもあるなって思って、大体が人類失望スキームなんですよ。
- 人類失望スキーム。
- 主人公が人類に失望する。で、それを直すだけの能力がある。けど、邪魔が入って結局直さない。元ある世界最高。
- うんうんうんうん。
- この流れ、結構多い気がするんですよね。
- なんか分かりやすいところだと、どれがそうみたいなのってあるんですか?
- エヴァンゲリオンですね。
- うーん。
- しょうもない世界で人と戦って、で、人類補完計画ってやつで、みんな一つになったらハッピーよってなったけど、
いやーみんな一つにならないでバラバラでいようよって言って終わるあの感じ。
- うんうんうんうん。
- 人類失望したけどやっぱこっちの世界良さげねって言って帰ってくる。
- うん。
- あれですね。あと、大概のガンダムがこのパターンですね。
- あーそうなんですね。
- どっかのお偉いさんが人類最悪だからってことで強制進化させようってことで、まあ遺伝子操作したりとか。
- それがシード。
- いや、大体のガンダムこうっすね。
- あーそうなんだ。
- なんかの方法で劣った人種と優れた人種に分けて、優れた人種だけになればハッピーだからみんな優れた人種になろうぜってやって、
いやそんな世界は間違ってるっていうのを優れた側の人間が言って全部うやむやんさせるっていうのが大体のガンダムの終わり方っすね。
- うん。
- だからガンダム僕好きな理由はそこなのかもしれないっすね。
この人類失望スキームがやっぱ存在してるから楽しめてるかもしれない。
他ないっすかね、なんか僕が勝手に見つけたこの特殊なフレームワークなんですけども。
- はい。
- 特殊っていうかまあ、こういうフレームワークあるよねっていうのを提示したんですけど、今上がってんのが大体ロボットアニメで、デスノートとエヴァとガンダムっすね。
- どうなんだろうな。
- で、ちょっと具体的な話上げすぎると全部ついてこれなくなるんで、ふわっとした話するんですけど、この人類失望スキームの方がやっぱりなんだろう、分かりやすい、正解としてのその、例えばデスノートで言う、デスノートそのもの、人殺しをする能力と、ガンダムで言う謎の最強兵器、遺伝子操作とかそういうやつ。
これら謎の特殊能力、中高生の頃使い倒したいじゃないですか。
- あーはいはいはい。
- いくらデスノートに名前書いてやろうと思ったか、なんか黒いノート買ってきて、名前書いてた人いませんでした?
- あーどうなんだろうな。まあ、いたでしょうね、と思いますけど。観測はしてない。今ちょっとパッと思いついたので言うと、ちょっと違うのかな。
あの、ラフィタとか。なんかまあ、ムスカに感情移入するとすれば、ラフィタの古代兵器を蘇らせて、人類駆逐しようみたいな。で、もうここで新しい王国作ろうぜみたいな。
まあでも人類全体を変えるみたいな話でもないし、かつなんか自分がその立場になりたいっていうだけであって、別に。
- それで言うと進撃の巨人もわかりやすいですね。
- あー確かにそうですね。
- あれもエレンの失望ですね。
ダークヒーロー
- 進撃はでも確かにその繰り返しみたいなところだったな。何十人もそれがあった感じがする。
- これ多分なんですけど、ちょっと話戻すと、さっきのデスノーザー話した通り、中高生の頃ってその異能力に憧れを持つじゃないですか。
大体の人類の、この実社会における理不尽って異能力じゃないと解決できないんですよ。
名前書くだけで人殺せるとか、巨人化するとか、そういうなんかやべえパワーを持ったゆえに解決できると。
で中高生はその能力を憧れて、その能力を使えたらいかにこの社会が良くなるかっていうのを妄想しまくると。
片家やっぱり連れてきたおじさんたちになってくると、いやそんなに命使えないんだよなってことに気づき始めて、
もうちょっと現実的な感じで世界の複雑な問題を見始めると。
その結果、もう一回デスノート見てみると、ああ正義って確かに複雑やなっていうのを思わされて二度おいしいと。
10年越しにまた楽しめるっていうような作品に仕上がっている。
だから大半の異能者はこれで面白くなってるのか。
確かに異能がなかなか、そうですね、広赤とかもなんか多分ある意味そういう感じだし、呪術回戦とかも結構そういう感じだと思うんですよね。
ああそっか、失望を伴わないにせよ、基本的にやっぱり悪を裁くっていうこと自体に中高生の頃は傾倒するんで、
主人公がダークサイドなのかどうかによってこの人類失望スキームなのかどうかが決まるのか。
主人公がダークサイド側に最初いると人類失望スキームなんですかね。
僕が勝手に名前つけたスキームに乗ると。
なるほど。
大体の王道少年漫画は、失望とまではいかないにせよ、何かしらの課題があってそれを異能で解決していいやつっていう風に終わっているパターンが多い。
けど、それにダーク要素を加えるとより一層その失望、社会への失望っていうのに深みが出て面白いよって話か。
おお、なんかわかってきたぞ。
そっかそっか。
ダークヒーローって往々にしてやっぱり人気ありますよね。
そっかそっか、一回ちょっとダークサイドに落ちるとか、ダークサイドに共感させる仕組みがないとなかなかその人類失望スキームまではいかないんだ。
はい、そういうカテゴリーができそうですね、これなら。
超能力使えて主人公が悪役っていうか、読直し悪役っていうやつ。
人類失望スキームの誕生
例えば、ドラクエあるじゃないですか。
ドラクエ普通に考えたらすげーシンプルだと思うんですよ。
その悪い魔王がいて、人間がいて、魔王が悪さをするから人間がそれを懲らしめて勇者が倒して平和ですっていう。
まあシンプルなストーリーだと思うんですけど。
これがもし、魔王サイドに共感するような何かが最初に入れば、魔王サイド視点で例えば人類なんていう脆弱な者たちが、
例えばわかんないけど地球環境苦しめるでもなんでもいいんですけど、そんなのがあって、
魔王、魔物なんて個性豊かでみんな能力もいろいろ持ってて、こっちの種の方がいいでしょっていうことで、
人類をこうやって駆逐しようとしたら人類のそうじゃない力に反抗されて、
なんやかんやのわかんないけど正義で崩れてしまうみたいな。
魔王サイドだったらドラクエすらそうなり得るのかなみたいな気持ちを今思いました。
ピサロがそのパターンになるかもしれないやつですよね。
あ、そうなんだ。4でしたっけ?
4です。話すとかなり長くなるんで、ちょっとはしょりますけど。
ちょっとそれも聞いて思ったのが、人類失望スキームに到達するにあたって、王道をいかにねじ曲げてきたかだと思うんですよね。
その正義の味方が完全諸悪っていう形で、悪をコテンパンに犯すっていうアンパンマンストーリーがあったところを、
そもそも正義じゃない、世の中の問題は複雑と能力を与えられる、そもそも善悪っていうのが測りづらいっていう、完全諸悪じゃないっていう。
これたまたま勇者サイドで言うけど、魔王の方が良くねっていうのも見方によってはあったりするんで、そういうのをちらつかせると、この人類失望スキームが完成しますね。
うんうんうん。
てかもう多分僕あれっすね。今デスノートなことしか考えてないっすね。
そうなんだ。
はい。ひたすらデスノートの因数分解してる感じですね、今。
最近見たんすか?
いや、特に見てないっすけど。
うん。
あれ、いつ読んでも面白いじゃないですか。
そんなに僕は記憶ないっすね。昔リアルタイムにある程度一回読んだだけっきりですね。
もったいないっす、それは。今読みましょう。
確かにな。なんか変わるかも。
うん。今ひたすらなんかデスノートって面白かったよなっていうのに理屈つけようとして、それに人類失望スキームって名前をつけた。そういう話でした。
うん。
けどいや、マジで面白いんだよデスノート。当時の自分に言ってやりたいっすもん。いやいやライトだけが正義じゃねえぞって言ってやりたいっすね。
なんかダークヒーローなりますか?僕らも。
ダークFMです。カコル。
ダークウェブみたいな感じ。
人類失望スキーム、他にも発見したらぜひ教えてください。
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