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2023-08-13 08:52

#645 【刻】昭和の最長片道切符北海道ジグザグ④/時刻表は読み物だからな(68)

宮脇俊三「最長片道切符の旅」の第4日目の話。

終着駅は鹿児島は枕崎なのに、紋別から志半ばで消えていった路線を旅しながらさらに北へ向かいます。

その行程の時刻表を眺めて思ったことを話しています。

にゃおの考える現代の基礎的なリテラシーは、ITをきちんと使えることが含まれます。そのためにどのような問題があり、どう解決していったらよいか考えてみるPodcastです。

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をご覧ください。

サマリー

最長片道切符北海道ジグザグの旅が進行中です。彼は奈良路本線や新明線、美光線を巡っています。

00:05
にゃおのリテラシーを考えるラジオ、読書と編集の千葉直樹です。
このチャンネルでは、読書とIT時代の読み書きソロ版を中心に、様々な話をしています。
今回お話しするのは、昭和の最長片道切符北海道ジグザグ④時刻表は読み物だからなの68回目です。
日曜日は時刻表を読む話をしています。
今年の札幌はむしむしする暑さで、土産庫の僕にはちょっと辛いなぁと思う日々が続いていますが、
昨日、今日は気温は高くても日陰ではほっとできる北海道らしい夏が戻ってきた感じです。
お盆なので、そろそろ夜は肌寒い日も出てきそうですが、秋から冬に浮かぶ季節は大好きなので、どこかに出かけてみたくなりますね。
奈良路本線から新明線まで
1ヶ月ほど前から宮脇俊三さんの最長片道切符の旅という本を、当時の時刻表と一緒に読み進めています。
この本は10月下旬の北海道を回るところから始まっています。
前回は3日目の日本の東の果てにあるあっとこから門別までを移動する旅でした。
3日目にして最長片道切符の全行程の8%強を走破しているのですが、未だに北海道の東の方にいるのです。
4日目はまだまだ北に向かっていきます。
早朝、門別駅5時28分発の奈良路本線奈良路駅普通列車に乗るところから始まります。
奈良路本線は早夜本線の奈良駅から塩ガル駅までの138.1キロの路線です。
なかなかのローカル線なのに本線を名乗っているのは、この路線が足走りまでの最速路線だったことがあるからかもしれません。
往復10本程度の列車が設定されていて、中古列車も2本設定されています。
うち1本は門別発札幌駅の急行門別で、門別から奈良を経営して札幌を結ぶ列車でした。
このそこそこの大回りルートもこの時代の時刻表の醍醐味です。
もう1本は足走りとおこっぺを結ぶ急行テントです。
こういう地方都市を結ぶ急行列車が設定されているところで、鉄道全盛時代を感じますよね。
おこっぺまではおほうつくかいに沿って走ります。
おこっぺから北には黄品南線という路線が伸びています。
おこっぺから浜東別までおほうつくかい沿いに結ぶ鉄道の計画があり、それを黄品線として、
北と南から線路を伸ばしていたところから黄品北線、黄品南線という路線があったのです。
この2つの路線をつなぐ悲願があったわけですね。
でも残念ながらこの願いは果たされることなく、なんと奈良本線という本線ごと消えてしまったという歴史があります。
おこっぺからは内陸に向かいます。
天北峠という分水嶺を2時間半ほどかけて越えて、7時52分に奈良に到着しました。
奈良駅からは東西南北に線路がつながっていました。
最長片道切符を進めるなら、ここから北へ向かうわけですが、宮脇さんは少し寄り道をして新明線の島里内まで往復しています。
新明線は相当の赤字に苦しみながらも平成の初めまで残っていた路線でした。
というのもこの路線の一部地域は道路の整備が遅れていて、鉄道だけが交通の命綱という場所があったからです。
宗谷本線の奈良路と函館本線の深川を結んでいますが、
ダイヤは島里内で完全分断されていて、南側と北側でそれぞれ1日6往復ほどの列車が設定されています。
島里内までの往復というのは、その折り返し列車に乗る形になるのです。
島里内の手前の吹き野台と白樺という無人駅は、この時点ですでに遺跡のようだったと宮脇さんは書いています。
周辺の集落自体がこの10年ほど前に消滅してしまっていたのです。
街道の厳しい自然の中での開拓は昭和40年代まで続いていたのですね。
奈良路に戻って宗谷本線10時35分発の普通列車に乗ります。
美光線と天北線
美深駅に11時14分着。
そこから日本一の赤字路線、美光線を往復しています。
美光線はビフカとおほうつく海沿いの北見えさしを結ぼうとした路線の一部です。
路盤やトンネルなどの工事を終えていたにもかかわらず、美光線の終点ニュープの先の開通には至りませんでした。
最長片道切符の旅の途中とはいえ、新明線や美光線のような赤字路線に寄らずにはいられないところが、筋金入りの鉄道好きという感じがします。
ビフカを13時39分に出発する輪っかない雪に乗り、さらに北へ向かいます。
この列車はディーゼル機関車に客車2両と荷物車1両をつないだ列車でした。
当時でもこんな編成の列車はすでに珍しくなっていたようです。
僕自身、小学生の頃に客車列車を見たことはありますが、乗った記憶はありませんから、こんな北の外れで乗った古びた客車列車は旅場をかきたてるものだったに違いありません。
おといねっぷ駅に14時49分着。
あとから来た15時12分発、急行天北に乗り換えて天北線を走ります。
おといねっぷから輪っかないまでは、そうや本線経由と天北線経由の2つのルートがありました。
この2つのルートのおかげで最長片道切符で輪っかないに行くことができるのですね。
おほうつくかいの浜とんべつを通り、そうやみさきのそばを通って南輪っかないに着いたのが17時44分。
天北線は南輪っかないでそうや本線と接続しているので、最長片道切符では終点の輪っかないまでは行くことができません。
というわけで乗り越して西北端の輪っかないまで行き、輪っかないには宿泊先が見つからずに結局南輪っかないの新しいビジネスホテルに泊ったと書かれています。
タクシーで旬の魚は何があるかと聞いてソウハチと教えてもらい、ホテルの近所の居酒屋で焼いてもらったそうです。
ソウハチガレー。おいしいですよね。さて、4日かかってとうとう日本の北の外れまで来ました。
近いからはやっと遥か鹿児島までどんどん南に降りていきます。どんなルートになるでしょうか。楽しみに。
今回は昭和の最長片道切符、北海道ジグザグその4をお話ししました。
今日はここまで。読書と編集ではITを特別なものではなく、常識的なリテラシーとして広める活動をしています。
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今日もワクワクする日でありますように。千葉直樹でした。ではまた。
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