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2022-09-03 05:58

#301 【史】ARPANETからインターネットへ/IT全史を読む(21)

ITの世界がどうして今のようになっているのか、その成立過程を知ることができます。

しばらくこの本の中身をかいつまんで、連想することも合わせて話していこうと思います。

インターネットが始まるまで。

大学間の実験的なネットワークがいくつかのクラスターになり、それらを接続することでインターネットになっていきます。

そんな過程をお話します。

にゃおの考える現代の基礎的なリテラシーは、ITをきちんと使えることが含まれます。そのためにどのような問題があり、どう解決していったらよいか考えてみるPodcastです。

「IT全史」
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#188 【本を語る】IT全史(5)電話の前にファクシミリがあった。
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#181 【本を語る】IT全史(4)無線電信とタイタニック号の悲劇。
https://anchor.fm/82661/episodes/IT-e1hpiak

#170 【本を語る】IT全史(3)高価な通信と秘密通信の話。
https://anchor.fm/82661/episodes/IT-e1gte29

#134 【本を語る】IT全史(2)明治のはじめに海底ケーブルが長崎に届いた話。
https://anchor.fm/82661/episodes/IT-e1ff3oc

#129 【本を語る】IT全史(1)ナポレオンが活躍していた頃のデジタル。
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をご覧ください。

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にゃおのリテラシーを考えるラジオ、読書と編集の千葉直樹です。
このチャンネルでは、読書とIT時代の読み書きソロ版を中心に様々な話をしています。
今回のタイトルは、アーパネットからインターネットへ。IT全史を読むの21回目です。
前回は、核戦争への危機感を背景に、アメリカで強い通信網を作る機運が生まれ、
アーパ、アメリカ国防総省高等研究計画局の旗振りで、電信ネットワークを模した仕組みで、
複数の経路を使って分割した情報を送受信する通信ネットワークが構想され、
いくつかの大学のコンピューターを結んだアーパネットというものが作られた話をしました。
このアーパネットの大きな目標は、戦争などのシビアな状況でも通信ネットワークが維持できるということでした。
そのために、通信経路をたくさん作ることができ、情報も分割して複数の経路で送れるように考えられたわけです。
ただ、このようなネットワークを維持していくためには、ネットワークを構成する装置を製造するベンダーの多様化が不可欠であるという発想も必要になります。
この辺りがアメリカ的な考え方です。
ネットワークを構成するハードウェアやソフトウェアは、相互接続可能であることが必須要件と考えるのです。
タイタニック号の悲劇の時には、無線通信システムはハードウェアから通信する内容まで丸がかえで丸行二者が握っていて、結果的に事故を防止できずに悲劇に繋がりました。
そのような仕組みではなく、通信をするためのルールを様々なレベルで決めておき、
それに準拠したハードウェアやソフトウェアを各ベンダーが作って、相互接続を確保するという仕組みにすることで、ネットワークを構成するあらゆるレベルで代替性を確保するのです。
ごく簡単に言うと、ネットワーク機器を製造する一つの会社が倒産しても、他の会社の代替製品を使えるようにするということです。
大規模で安定的なネットワークを構築するためにこのような考え方はとても大切です。
このような機器を作るために、機能をハードウェアとソフトウェアの組み合わせで構成できるコンピューターはうってつけでした。
アーパネットはいくつかの大学のコンピューターとコンピューターを繋ぐものですが、実はネットワークそのものにもコンピューターを使っているのです。
このように理想としては相互接続性を確保することが考えられていましたが、これが当たり前になるには1990年代の後半までかかりました。
ネットワークの機能そのものも、ハードウェアに近いところから人間に近いところまでの間にいくつかの層を想定した構造が想定され、それがTCP-IPというプロトコルとして一般化し運用されています。
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アーパネットの時代にこのような基礎となる仕組みづくりがなされ、少しずつ参加する大学や研究機関が増えていきます。
1970年頃から構築が始まったアーパネットは、まだクローズドなネットワークで一部の大学しか参加できていなかったため、1970年代後半にはそれ以外の大学間で同様のネットワークが作られ始めました。
そしてそれらのネットワーク間が相互接続されるようになります。
1984年には日本でもそのような大学間のローカルなネットワークが生まれ、アメリカのネットワークとも繋がり始めました。
このネットワークのネットワークがインターネットと呼ばれるようになります。
1989年には民間のネットワークの運営主体が生まれます。
現在のような商用インターネットの始まりです。
日本では1992年に初の商用インターネットプロバイダーが誕生しました。
これがインターネットイニシアティブジャパン、IIJという会社ですね。
アーパネットは1990年に解散し、現在のインターネットに近い形になりました。
日本は他の国に先駆けてインターネットに接続され始めたのです。
それは当時パソコンのハードウェアの開発で先端を走っていたことと無縁ではありません。
ただ日本が走っていたのはアナログ技術の結晶としてのハードウェアの世界でした。
あらゆる情報がデジタルになる世界を認識するのにほんの少し遅れを取りました。
その世界がソフトウェアの世界ということができます。
そういう評価はひとまずおきましょう。
インターネットが始まった頃、あらゆる情報をデジタル化してインターネットで流通するインフラとして登場したものがあります。
次回はその話をしようと思います。
読書と編集ではITを特別なものではなく、常識的なリテラシーとして広める活動をしています。
ITリテラシーの基礎を学べるオンライン講座をやっています。
詳しい内容については概要欄のリンクから、または読書と編集と検索して猫がトップページに出てくるホームページをご覧ください。
この配信の書き起こしをnoteで連載しています。
概要欄にリンクがありますのでフォローいただけると嬉しいです。
今日もワクワクする日でありますように。千葉直樹でした。
ではまた。
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