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2022-06-27 07:02

#233 【棚】達人になるには/達人のサイエンス

僕の家にある本棚の中から本を取り出して語ってみるシリーズです。
「達人」という言葉から連想することと、「サイエンス」という言葉が組み合わさっていることについて話しています。
にゃおの考える現代の基礎的なリテラシーは、ITをきちんと使えることが含まれます。そのためにどのような問題があり、どう解決していったらよいか考えてみるPodcastです。
「達人のサイエンス」
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をご覧ください。
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にゃおのリテラシーを考えるラジオ、読書と編集の千葉直樹です。
このチャンネルでは、読書とIT時代の読み書きそろばんを中心に、様々な話をしています。
今回のタイトルは、「達人のサイエンス」というものです。
自宅の本棚から一冊取って、その本から連想することを話していくシリーズです。
この本はジョージ・レナードという方の著作です。
アメリカの教育に関する研究をされていて、合気道は五段という方だそうです。
まず、この達人のサイエンスというタイトルで、なかなか面白いことに気づきます。
アメリカ人っぽいって感じがするんですよね。
というのは、達人というものを科学の目で解明してみよう、みたいな感じのタイトルになっているからです。
達人のサイエンスですからね。
日本人の僕から見ると、達人みたいなことは、科学的なものとはちょっと別のところにあるようなイメージを持ってしまいます。
もちろんこれは別に矛盾するものではないんですけれども、
達人というと、科学的にというよりは心の世界であったり、修行を続けることによってわかってくる、みたいな考え方の方が強く出てくる。
それは科学とは違うものじゃないか、みたいなイメージの方が強いと思うんです。
でも、よく考えると、思い込みに過ぎなくて、
達人が通常やっていると思われるようなことは、科学的に解明することもできなくはない、ということになります。
このような考え方は、心理学などの世界でよく取られている考え方ではないかと思います。
心理学というのは、ちょっと面白いんですけれども、大学などで文系の方に分類されていることが多いんですね。
僕が実際に心理学の基礎のところを学んだ時には、あれ?これは文系なんだろうか?って思うことが多かったです。
理屈のところはいいんですけど、実際に実験とかをやるんですよね。
実験をやって、レポートを書いていくみたいなことをやったことがあるんですが、それはどちらかというと理系の世界でやっているようなことでした。
脳波を測ったりとかですね。皮膚に何かを当てて、その感覚を見るみたいなことだったりとか。
でもこれ結構面白いんですが、脳波を測るっていうのは割と科学的な感じがするんですけど、
皮膚に触れてその感じ方を探るみたいなことになってくると、ちょっと怪しくなってくるみたいなところがあって、
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なかなか面白い分野なのかなというふうに思ったことがあります。
心理学が文系の方に分類されているというのは、心の問題は科学では割り切れないという先入観のようなものがあるんじゃないかと思うんですね。
そう考えると、このタツシンのサイエンスというのはとても面白いタイトルということになると思います。
アメリカの方がどう考えているかは僕にはわからないんですけれど、
日本人とはちょっと違う感覚から出てくる本なんだなというふうに思って見ています。
この本、なかなか面白い本でした。
タツシンというのはどんなふうに考えているんだろうということを解き明かそうとした本ということになるんです。
もちろんタツシンという言葉が出てきた背景には、この著者が合気道をやっているということが大きく影響したと思います。
合気道のタツシンはどのように考えているんだろうというアプローチなんですね。
このなんとか堂という世界なんですけれども、この世界は結構独特のところがあって、
まず指導するお師匠さんみたいな人がいて、その人の言う通りに修行を重ねていくみたいな観点があると思うんです。
よくこれがアメリカ人などには神秘的に見えるというところがあるんだと思うんですが、
最初謎の修行から始まるやつですね。
何をやっているのか意味がわからないんだけど、お掃除から始まるみたいな世界のことです。
よく雑巾掛けから始まるみたいなことを僕も言うんですけど、
雑巾掛けが何の意味あるんだろう、全然関係ないじゃんって思うんだけれど、それがタツシンへの道だということになるわけですよね。
これを何でだろうって解き明かしていった本、こういうのってあまり日本にはないんじゃないかなと思うんです。
黙ってやっていったら大得できるんだ、みたいな感覚が日本人には強くあるので、
タツシンがやっていることをいちいち理屈で考えていくのは間違っている、みたいな考え方になってしまうんだと思うんですが、
別にそうではないわけですよね。
モチベーションを保っていくことを考えたら、いろんなことを考えるのは当たり前ですし、
タツシンというものは、そういう難しいことをずっと考えてきたということでタツシンになったという部分もあるわけですから、
その過程をきちんと考えるというのは、別に間違ったことでも何でもないわけです。
むしろ、そういう理論みたいなものを否定するようなお師匠さんはどうなんだろう、というふうに僕の場合は思ってしまいますね。
古いものなら何でもいいという考え方は思考停止。
逆に、科学だったら何でも正しいんだというのも同じように思考停止です。
この本のタイトルを見ると、いつもそのようなことを考えます。
本棚にこういう本が入っているというのは、タイトルを見ただけでもいろいろ発想することが出てきますし、
あえて本を開かなくても考えられることがあるという意味で面白いなと思うんですね。
家に本棚があるというのはすごく大事なことです。
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子どもの教育にもとても良いことです。
たとえ本を開かなかったとしても、本棚に文字が並んでいるということが大切なんですね。
今日は、達人のサイエンスという本から、
何々道の世界と科学の世界をどのように融合していくんだろうか、ということとか、
本棚に本をたくさん置いておくといいよ、という話をしました。
読書と編集では、ITを特別なものではなく、常識的なリテラシーとして広める活動をしています。
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今日もワクワクする日でありますように。
千葉直樹でした。ではまた。
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