2021-04-08 05:07

『てんぐのはな』

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『てんぐのはな』日本民話

天狗から鼻の伸び縮みができるたいこをもらった!
どれくらい伸ばせるか試してみたら…

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00:06
みなさん、おはようございます。
こんのゆるラジチアペップへようこそ。
この放送は、子どもも大人もゆったり過ごせるよう、
絵本とともに朝のひと時をお届けします。
今日のお話は、日本民話から、
天狗の花というお話をさせていただきます。
それではお聞きください。
天狗の花
むかしむかし、あるところに、
ゲンゴロウという若者がいました。
ある日、山へ遊びに行き、
大きな木の下でサイコロを振って、
おもしろそうに遊んでいますと、
それは一体なんだ?
おもしろそうに遊んでいるね。
高い木の上から声をかけたのは、
花の高い天狗でした。
これかい?これはサイコロというもんだ。
ゲンゴロウが言うと、
それをわしにくれないか?
そのかわり、この太鼓をあげよう。
天狗は手に持っている太鼓を出しました。
この太鼓は、おもてのほうをたたきながら、
花、高くなれ、というと、
花がぐんぐんのびてくる。
うらのほうをたたいて、
花、低くなれ、というと、
花がだんだん低くなる太鼓なんだよ。
ええ、おもしろい太鼓だな。
それじゃ、サイコロととりかいっこしよう。
ゲンゴロウと天狗は、
サイコロと太鼓をとりかいっこしました。
山をおりてきたゲンゴロウは、
はやく太鼓をたたいてみたくてなりません。
村の人の花を高くしたり、低くしたり、
いたずらをしておもしろがっていました。
高くなるって、いったいどれくらい高くなるか、
おれの花でためしてみよう。
花、高くなれ、花、高くなれ、
と、はらっぱにあおむけになって、
太鼓をたたきはじめました。
花はぐんぐんのびていきました。
わーい、のびたぞ、のびたぞ。
花、高くなれ、花、高くなれ。
ゲンゴロウの花はみるみるのびて、
とうとう雲の中へはいってしまいました。
雲の上では、空の人たちがびっくりしました。
雲の下から長い棒がぐんぐんのびてくるので、
大勢の人がとりかこんで、ふしぎがっています。
なんだろう、おかしいな。
ぐんぐんのびてくるよ、なんだろう。
ちょうどみんながたっているところは、
大工さんが橋をなおしているところでした。
03:02
おお、これはいい棒だ。
いま一本たりなくて、こまっていたところだ。
大工さんはおおよろこびで、
ゲンゴロウの花を棒ともって、
橋にうちつけてしまいました。
あ、いたいいたい。
ゲンゴロウはなきごえをあげましたが、
雲のうえまできこえるはずがありません。
そうだ、はやく花をひくくしよう。
花ひくくなれ、花ひくくなれ。
大工をうらにかえして、いっしょうけんめいたたきました。
けれど花のさきは、
雲のうえの橋にくぎでうちつけられているので、
花がひくくなるたびに、
ゲンゴロウのからだがじめんからうきあがっていきます。
とうとう雲のうえの橋のところにあがってしまいました。
おどろいた大工さんは、
へんなにんげんがあがってきたな。
きみわるいからくぎをぬいてしまおう。
さっそくくぎをぬくとどうでしょう。
ゲンゴロウのからだは、
雲のうえからくるくるまわって、
したへおちていきます。
そしておちたのは、
びわこというみずうみのまんなかに、
ぼっちゃーんとおちたのです。
ゲンゴロウはなんと、
おさかなのふなになってしまいました。
びわこにいるゲンゴロウふなは、
このゲンゴロウだといわれています。
おしまい。
おもしろいですね。
こんなおはなしがあったとはいかがでしたでしょうか。
はなをくぎでうちつけられて、
ちがでてきがつくんじゃないかというところなんですが、
ここはおはなしということで、
すっこみはなしでおねがいいたします。
それでは、きょうもおききくださりありがとうございました。
こんでした。ではまた。
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