1. 心の砂地#
  2. 第72回『僕はゆら帝なんです』
2024-05-01 39:12

第72回『僕はゆら帝なんです』

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腰まであるストレートな長髪と真っ黒な衣装。

私があなたをお見かけしたことは数回、全てを合わせても数時間しかありませんでしたが、あなたのことが大好きで、あなたのようになりたいと振舞っている方々と、私はたくさんの時間を過ごしました。

あまりにも当たり前のことすぎて、このエピソードを収録した際には気づきませんでしたが、私もまた、真っ黒な服を着ていました。あなたのように在りたかったし、なりたかったと思います。

「ロックというのは彼のように、痩せていること」と、先輩がふと口にした言葉は太身の身体を持つ私にとっては呪いのようにまとわりつきました。今はそう思っていませんが、骨ばった大きな手、黙っていても成り立つ存在感、美しいあなたの身体に、憧れていました。

実際のところはどうなのかわからないですが、またそれが、あなたにとってはどうでもいいこと、というか、そういう風にできている、ということであなたが成り立っていたことも、格好良かったです。

何度も何度も、残されたレコードを再生して、僕は生きていくんだと思います。


◆ゆらゆら帝国 主な作品集


◇インディーズ

『ゆらゆら帝国』(92:ZIKSプロダクト)

『ゆらゆら帝国』(94:タッチ)

『ライヴ』(95:キャプテン・トリップ)

『Are you ra?/アーユーラ?』 (96:キャプテン・トリップ)


▽メジャー (ミディ)

3×3×3』(98)

ミーのカー』(99)

太陽の白い粉』(99)

ゆらゆら帝国III』(01)

ゆらゆら帝国のしびれ』(03)

ゆらゆら帝国のめまい』(03)

な・ま・し・び・れ・な・ま・め・ま・い』(03)


▼メジャー(ソニー・ミュージックアソシエイテッド)

Sweet Spot』(05)

空洞です』(07)

REMIX 2005-2008』(08)



●エピソード内で言及した楽曲

発光体

ゆらゆら帝国で考え中

2005年世界旅行

タコ物語

はて人間は?

お前の田んぼが好き

急所


《#kokosuna掲示板》 「三十日間の新聞」 ⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠https://note.com/lnt91/n/nc592a8854262⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠ 『心の砂地#』も参加しました! (2024年4月28日収録) ーーーーーーーーーーーーーーーー

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op theme:⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠@k5_y4⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠

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この番組、心の砂地は、様々な文化や日常の気づきをヒントに考え続けることで、言葉の記憶装置を目指す教養バラエティ番組です。
私、シャークくんです。 本日は一人で配信をお届けいたします。
先日ですね、ゆらゆら帝国のベーシスト、亀川千代さんが54歳で亡くなったっていうニュースが流れてきまして、びっくりしたというかショックでしたね。
で、今も何とも言えない喪失感みたいなのを持ちながら喋ってるって感じではあるんですけれども、
ゆらゆら帝国、皆さんどれぐらいご存知なんでしょうかね。 僕は「ゆらゆら帝国」。坂本慎太郎さん、亀川千代さん、柴田一郎さんの3人のロックバンドなんですけれども、
2010年までかな、活動してたんですけれども。 最後の『空洞です』というアルバムとか、その前の『Sweet Spot』かな、2005年の『Sweet Spot』、
2007年の『空洞です』あたりは、リアルタイムで中学生、高校生と出たアルバムで、ライブも2回かな、見てますね。
本当に最後の方の『空洞です』の時のツアーだったと思うんですけども、高2の時かな、大阪のなんばHatchで見てたりとか、その後降参の時も見てるんですけど、それもなんばHatchだったかな。
確かその2回見てますっていうのがあって、亀川千代さん単体としては、その後ゆらゆら帝国解散となってからの不失者っていう、
灰野敬二さんとやってたバンドがあって、それを大学生の時に大阪の難波ベアーズというところでライブをするらしい、この灰野さんのバンドで亀川さんが、亀川千代さんがベース弾いてるらしいという話を耳にしてですね、見に行きましたね。
ものすごい爆音で、もっとノイズなのかなと思ったら、しっかりロックっていうか、サイケデリックロックみたいな感じの音でかっこよかったですね。
何回か見たこともあるし、もちろんすごいファンだったし、この世代、50代とか60代とかで亡くなられる、僕が10代の時に好きだったミュージシャンっていうのがたくさん出てきてて、
僕も10代の時に、例えばちょっと上の人のものを基本的には好きになるはずなんですよ。
その世代に流行ったロックバンドとかミュージシャンとか、僕の世代だとトラックメーカーとかDJとか、そういう人にそれぞれ影響を受けるんだと思うんですけど、
僕がそういう結構オーセンティックなというか、ロックンロールとか、4人組、3人組のバンドみたいなね、ロックバンドがすごい好きだったっていうのがあって。
で、当時僕もすごく田舎に住んでいたし、そこの溜まり場であるとか交流してた大人とかは、その時40代50代とか、
03:05
若い人で30代前半20代後半の人がいるみたいな感じだったんで、その人たちが好きだったものはそれぞれいろんなジャンルあったんだけど、
どっちかというとバンドをやる人たちだったんで、プレイヤーライクというかね、楽器を弾いてなんぼみたいな、どういうプレイをしてなんぼ、どういうパフォーマンスをしてなんぼみたいな世界観の人が多かったんですけど、
そういう中で音楽を学んでいったっていう、自分のルーツとしてね、そういうところがあって。
なんで、あんまりその現行のロックみたいなのは、ちょっと距離感あったんですよね。いわゆる邦ロックと言われるような邦楽のロックバンドみたいなものっていうのは、
僕の世代だとエルレガーデンとかアジカンとかバンプオブチキンとか流行ってて、それぞれ好きな部分もあったし、楽しく聴いてたんですけど、
自分もかっこいい、こういうふうになりたいっていう憧れを持ったっていうのは、その辺の世代の人よりも一段階、もう一世代上の人っていうか。
だからミッシェルガンエレファントであったり、ブランキージェットシティであったり、ナンバーガールだったりとかね、そういういろんなバンドがあったんですけども、
でもそんな中で、やっぱりゆらゆら帝国っていうのは、教えてもらって聞いたんですよね、その辺の。
毎年そういった溜まり場にいたお兄ちゃんたちがフェスに行ってる、ライジングサンに毎年行く、ロッキーオンに行くとか、そういうすごい田舎だったんですけど、わざわざ働いてるしっていうので遠征して行って、
今年どこどこがかっこよかったとか、今大阪だとこういうバンド流行ってる、東京だとこういうバンド流行ってるみたいなのを、
夏とか年末とかに行った話っていうのを帰ってきて僕らにしてくれるみたいな感じの兄ちゃんたちがいて、
でその人らがもうゆら帝やばかったとか、ザゼンボーイズやばかったとか、いろんな話してくれるんだけど、
ゆら帝は本当にもう見たことない感じだったみたいな、絶対聞いた方がいいみたいな感じがあって、
その多分それが中1とかなんですよね、2004年。
メジャーデビューしてからのベスト版っていうのが多分出てて、『3×3×3』から『ゆらゆら帝国Ⅲ』までのベスト版っていうのが出てて、
それを多分出たばっかだったのかな、多分夏に帰ってきた兄ちゃんたちがそのまま持ってて、秋くらいだったんだと思うんだよな。
多分そうですね、中1の時の夏にフェスとかライブなのかで見てきたその周りの兄ちゃんたちが、そのゆら帝のベストっていうのを持ってて貸してもらったんですよね。
それで聞いて、すごい見たことない音が結構なってたりとか、
わかりやすくロックバンドらしいロックみたいなのに、やっぱり心踊ったし、『発光体』とかね、『ゆらゆら帝国で考え中』とか、
やっぱその辺の人気のナンバーとかにはもう本当に最高って感じで聞いたし、プラスなんかめっちゃ喋ってる曲あるなみたいな、
06:04
すごい変な音鳴ってるなみたいな、なんかそのギターのエフェクトの感じみたいなのもすごいかっこいいなみたいな感じで聞いてて、
すげーなーって思いながら、ただなんかそのゆらゆら帝国っていう名前から想像するもっとヤバいノイズみたいな、
僕の変な環境もあるんですけど、もっと本当にグシャーってノイズだけが鳴ってるみたいな音楽とかをやってる人が近くにいたりとかしたんで、
そういうもんだと思ってたら、思ったより普通にすごいかっこいいロックバンドだなみたいな感じもありつつ、
ただ聞いたことない奴もあるし、そのバランス感覚みたいなのが初めてオリジナリティとすごい変なもんみたいなのがちょうど合わさってる形みたいな、
しかもなんか普通に全国とかでツアーしててめっちゃパンパンで人気があるらしいみたいな、
そういう自分が好きだったものとか、勉強として聴いてる同性の邦楽ロックとかみたいなもんとかと全部繋がってるバンドって今思ってもなかなかなかったなというか、
なんかそういう感じで、で今何年も経っていろんな音楽も聴いてって感じですけど、やっぱり世界中探しても一番すごいロックバンドってゆらゆら帝国なんじゃないかなっていうのは、
嘘を偽りなく言えるなって本当に思ってるぐらい好きだし、影響を受けたし、僕だけじゃなくて周りにゆらゆら帝国になりたいっていう人を見てきた数というかね、
そういうのも含めて本当にすごいデカい存在だったんですよね。
心の砂地。
で、僕とゆらゆら帝国の距離感っていうとそういう感じなんですよね。
亀千代さん、柴田さん、坂本さん、3人の、言ったら3人とも全員妖怪というか、あんまりご飯とか食べてるイメージないみたいな、
なんかその漫画、あの実際それで坂本さんが水木しげる作品好きとか言ってるのもあって、
ほんじゃあ水木しげるの漫画ちゃんと読まなあかんのよみたいな、ゲゲゲの鬼太郎ちゃんと読まなあかんのよみたいなので、
ゲゲゲの鬼太郎の漫画買ってきて読んだりとか、そういうふうに影響を受けるぐらいに、
「ロックバンドは妖怪たるべし」みたいな、なんかそういう一つの道しるべというかね、距離感だったんですけど、
もうちょっと大人になって、高校生大学生ぐらいの時とかって、
実際そういう京都とか大阪のライブハウスとか遊びに行ったり、自分も出演したりみたいなことが始まるんですけど、
そういう時に、あの本当に言ったら初期ゆらゆら帝国、『ゆらゆら帝国Ⅲ』までのゆらゆら帝国のイメージみたいなのを、
もうもろやっちゃってるみたいな人が、当時の関西にいっぱいいました。大阪難波、神戸元町いっぱいいました。
で、もうそれがね、もう本当に複雑な気持ちで僕は見てたというか、これはよく自分でも話すんですけども、
09:00
ブランキージェットシティ一番かっこいいと思ってたら、ブランキージェットシティまんまの人と出会って、
それがダサく見えちゃったみたいなのが、僕の体験としてすごいあったんですけど、
同じようにゆらゆら帝国になりたいみたいな、もちろん言ってないんですけど本人は、言ってないんだけど、
明らかにこの感じのスタイルで3人でこういう曲を書いてたら、どう見てもゆら帝だよね、みたいなバンドがいっぱいあった。
で、普通、例えば、曲を書いたり歌を歌ったりフロントマンの見た目とか、そういったものに影響を受けることが多いと思うんですよね。
だからブランキーだったら、ベンジーの歌い方、見た目のモノマネをしている、同じギターを持つ、みたいな。
で、ミシェルガンだったらチバさんの感じになる、みたいなね。
ブルーハーツ、ハイロウズだったら、ヒロト、マーシーの感じになるっていうのがね、まんまだなと、影響を受けてるなっていう。
それがいろんなブレンド具合はあれど、そこがみんな若いから、20代前半だから、そのモノマネからスタートして、自分がやりたいことをやるんだっていう感じのスタートキーみたいな人ばっかりがいるから、
それは仕方なかったなと思うんだけど、ただそのゆら帝だなっていう人は、みんな坂本さんじゃなくて、亀千代さんのモノマネをしてたんですよ。
これ結構面白い現象というか、すごい印象的っていうか、これも名前出すとすごい過度が立つんで、具体的な名前は控えるんですけども、
僕と同世代からちょい上ぐらい、だから今30代前後から後半ぐらいまでの人って、ロン毛で尖ったロックバンドのフロントマンって何人かいないですか?それって今めっちゃ若い子でいなくないですか?今の20代とかでもいなくて、僕たち世代だけじゃないですか?いるの。
ロン毛の亀千代さんみたいなスタイルの挑発でロックバンドをやってるフロントマン、何人かいると思うんですよ。今も名前が残ってる人で。で、その人たちはそれぞれたぶん理由があるし、
言ったらもっと本当のルーツのね、ゆら帝のルーツである60年代70年代のロックバンド、サイケデリックのロックバンドとか、もっとノイズとか、それこそ灰野さんも同じ髪型してますから。
そういう人たちのいろんなアイコンというかね。マッシュルームカットの人はみんなビードルズなんかっていうわけではないですから、それを全部言わないんですけど。
あまりにもこの亀千代さんスタイルのバンドマンっていうのが、今もたぶん話してて、ロックバンドを聴いてるっていう人は何人か浮かんだと思うんですけど、そういう名前の残ってる人たちもまだそのスタイルだったり、
今短くなったりとかいろいろあるけども、そういうぐらいその下の地下というかインディーシーン、僕がいたのは関西のライブシーンみたいなのには、その名前の出てる人たちもそこから出てきてる人たちはいるんだけど、いっぱいいたんですよ。
亀千代さんの見た目で、服装は坂本さんみたいな。下がフレアしたパンツとか、それこそまんま赤いパンツ、フレアした赤いパンツ履いてる方もいらっしゃいました。
で、上はちょっと柄シャツとか、水玉のシャツとか、同じように赤いシャツ着てるみたいな。
12:02
これちょっと余談なんですけど、カズレーザーさんが出てきた時、僕が初めて見た時、あ、なんかゆら帝の一時期の坂本さんみたいだなってめっちゃ思ったんですよね。全然違うと思うんですけど、あのスタイルすごい懐かしかったというか。
いたなあ。それはちょっと余談としてあれなんですけど。だから、ゆら帝が3人とも妖怪で、音もすごくって、唯一無二のバンドだったっていうのはもう誰もが認めるとこなんですけど、
その言ったら真似したくなるような、ポップアイコンみたいな、ロックスター性みたいなんて、坂本さんの存在感ももちろんあるし、歌もギターも素晴らしいんだけど、
結構亀千代さんの存在感でめちゃめちゃデカかったんだなあっていう、スタイルとしてめっちゃ思ってるんですよね。それこそベーシストで、ちょっと揺れたりとかはするけども、基本的には亀千代さん独特の猫背というか、ちょっと体を曲げてベースを弾きまくるっていう感じ。
リズムによって多少は揺れていくし、自分の弾いてる音に動き合わせるけど、例えば前に出たりとか、パフォーマンスっぽいことをしない、動かないベーシストみたいなんて、いろんな系風、ザフーのジョンエントウィッスルからいろいろあるんですけども、
僕ら世代だとハマオカモトさんとかも動かない感じの、彼はすごい喋るし面白い人だけど、オールドスタイルのロックバンド、ベーシスト、動かないけど超絶度級のベーシストみたいなね。
ああいう、動かなさの唯一無二性みたいな。ただこう、ルックスとしてはずっと髪型で、常に真っ黒で、細い感じのね。
多分あの人、手がデカいと思うんですよね。なんかあの手がデカい感じとかも、カッコいいなーっていう。骨張った体で手がデカくて、こうすごいウネウネ弾くし、後期はもうすごいミニマルな感じになってて。
坂本さんが結構絶叫するし、動くしみたいな。いろんな時期であるけど。なんかあの、動的なイメージをある程度やってる感じに対しては性的なね。
亀千代さんとっていう、柴田さん、ドラムを叩きながら動いてるし、結構ちょっとエモーショナルな感じのも見えるけど、一つあるのはレフティっていうね。
ドラムのセットが反対なんで、左なんで、ちょっとそこでなんか異様感はあるんですよね。普通と逆になってるんで。
その感じのリズム帯の唯一無二性みたいなのの上に、坂本さんの動的な感じが乗ってるみたいな。
その辺も含めて本当に、やっぱすごかったな、ゆら帝っていうのは思うんですけど。
そこのポップな真似できる部分というか、真似したくなる部分っていうのは、すごい亀千代さんにあったと思ってるんですよね。
それは本当にジェンダー問わず、ベーシストであのスタイルの女性の方とかもたくさん見ましたし。
あの実際、亀千代さんの髪型真似してるんですっていう風に言ってる、ちょっと地下アイドルとかやってるようなことかもいましたしね、当時。
そういうとこから出てきてみたいなことかも何人か見たりとかもしてて。
だから本当にみんなゆら帝になりたかったし、僕もなりたかったしっていうぐらい思い入れがね、すごいあって。
15:00
ただ僕は、初期ゆら帝、それこそ亀千代さんのスタイル、髪型同じ髪型して、ガラシャツとかベルボトムとかマフレアしたパンツ履いてみたいな。
で、ちょっと60年代70年代のサイケデリックとか、それこそ漫画ガロとか、あとは昭和歌謡感というかね。
当時、キャプテンズとか、GSのリバイバルみたいなことやってるバンドとか、
あとはその後出てくるキノコホテルとかが出てくる感じって言ってくれるとちょっとわかりやすいと思うんですけど、
昭和カッコイイみたいな。
流行ってるインターネットカルチャー的な、デジタル的なもんとかじゃない、ヒッピー的な感じをやろうとしてる人たちっていうのは結構いたんですよね。
で、その人たちがみんな明らかにこう、「あ、亀千代さんの髪型とその感じしてる!」みたいなっていう見た目でバンドをやってて。
ただサウンドは、ゆら帝は『Sweet Spot』とか『空洞です』って出た時にすごい、もっとミニマルな、非ロックな感じになってるのに、
その真似してる人たちはまだまだ『ゆらゆら帝国Ⅲ』の影を追いかけてる感じみたいなのが…すごく僕は好きだったし、なりたかった、僕も。
ただ僕は、できない。そういう格好をするっていうのはなんか違うなと思ってたからできないけど、
そういうことをやってる人は、ずっと何年か前のゆら帝の影を追いかけてるみたいなのは、「それはダサいんちゃうかな?」みたいな。
いや、「それはオリジナリティないんちゃうかな?」みたいなね、そういう複雑な感情を持ってたんですよね。
ゆら帝っていうもの、ものすごいオリジナリティがあるものを好きなはずなのに、それを真似して、たぶん本人たちはオリジナリティあると思ってやってるけど、
いや、「それはどう見てもゆら帝なんじゃないの?」みたいな感じがね、こう複雑に見てたんです。
だからそういう複雑な気持ちを持つバンドでもあって、だから大いにゆら帝が一番好きですって言えないというかね。
僕もなんかこう言いたくないプライドみたいなのもちょっと恥ずかしいからみたいな。
恥ずかしいからっていうぐらい、すごく多くの人が好きだったし、私がゆらゆら帝国を一番わかってる、
私が坂本さんのこと、亀千代さんのこと、柴田さんのことを一番わかってるみたいな。
なんかそういう感じもあるけど、すごい大衆にも向けてるみたいな。
唯一無二の影響は受けました。
心の砂地。
ちょっとゆらゆら帝国の作品についてね、話していこうかなと思うんですけれども、
今回に合わせて作品集を聞き直したんですよ。
ちょっと今回一人で喋ってるんですけど、実はこれてらださんとも撮ってて、
てらださんもすごくいい感じで喋ってくれたんですけど、
ちょっと違ったなって思うとこが結構あって、撮り直して今喋ってるんですけど、
ちょっとなんでてらださんにそう申し訳ないんですけど。
その時に喋ってくれたこととかも、こういろいろ補足しながら、
18:03
ゆら帝の作品集を話していきたいんですけども。
まず、ゆら帝の作品っていうのは、
メジャー時代をはじめとしてというのが一般的なゆら帝像だと思います。
メジャーの98年のファースト、『3×3×3』からはみんな知ったし、
ゆら帝聴いてる過ぎっていう人はみんなここから。
今配信されてる音源も全部ここから。
『3×3×3』が98年。
翌年に『ミーのカー』、ミニアルバムの『太陽と白い粉』が99年に。
で、2年空いて『ゆらゆら帝国Ⅲ』。
多分このロックバンドとしての到達点としては、
この『ゆらゆら帝国Ⅲ』かなと思いますね。
本当にすごい音源だったと思うし、
みんなこれを聴いて、このメソッドで曲を作っていた。
みたいな感じの音が全部詰まっている『ゆらゆら帝国Ⅲ』っていうのがあって、
で、その2年後に『ゆらゆら帝国のしびれ』
『ゆらゆら帝国のめまい』というアルバムが出ます。
これがまたね、問題作というか、
実際坂本さんがインタビューで喋ってたりもするんですけど、
『ゆらゆら帝国Ⅲ』っていうのはインディーズ時代とかも全部含めて、
ロックバンドっぽいものの集大成だなって感じがするんですよね。
が、もう録音物としてこういうものが作りたいみたいなアルバムを2枚作って、
すごいどっちも変なレコードっていうか、異様にポップだったり。
今までのアルバムからすると、編集、名盤、アルバムを作ろうっていう感じの音源になっているんで、
結構ここで、「なんやこれ?」ってなるような。
僕からすると、「あ、ここの音楽の感じだったんだ。」とかいうのが、
この後でゆら帝のルーツとか、
自分が音楽を聴いていく中で出会ったものというかね。
そういうのがふんだんに詰まってて、すごい好きなアルバムなんですけど、
『しびれ』『めまい』というのが同時に出ますというのがあって、
ここからそういったらスタジオ盤を作る、そういう姿勢。
ビートルズで言うと、ライブをやめて音源を作っていくんだっていう風になったらリボルバーみたいなね。
そういう録音物として良いアルバムを作るっていうやつなんですよね。
で、同時にその後に『な・ま・し・び・れ・な・ま・め・ま・い』っていうのが入ってて。
これはライブ版で、ライブの音源を後で編集してる感じもあるんで、
ちょっとリミックスに近いようなライブ版っていう変な感じの音源であるんだけど、
『しびれ』、『めまい』がすごい録音物としてちゃんとしてる、生々しい感じがあんまない感じだったのが、
同時にライブツアーとかでは同じような曲をやってるんで、
その時の音源が入ってて。
Ⅲから流れで聴いてた人からすると、『な・ま・し・び・れ・な・ま・め・ま・い』は、
『しびれ』『めまい』の音源はハテナマークが浮かんでも、「わっ!かっこいい!」ってなるようなアレンジというかサウンドになってるんで、
意外とあんま聴いてない人多いかもしれないんですけど、『な・ま・し・び・れ・な・ま・め・ま・い』は、
ロックバンドのライブ版としても、本当にフリクション79ライブとか、裸のラリーズ77ライブとか、
21:04
いろいろありますね、ロックバンドの名盤、ライブ版、それクラスにヤバいレコードだと思うんでね、
ぜひね、ロックが好きな流れの人は生しびれ、生めまいまで聴いてほしいなと思うんですけれども、
こういうのがメジャー時代にありました。ロックバンドとしてのゆらゆら帝国。
しびれめまいってちょっと変わってきたよ、スタジオアルバムっぽいものを作るようになったよっていうのがあるんですけど、
ここまでがMIDIというレーベルにいた時代ですね。
で、これちょっと話をギュンと戻すんですけど、
みんな基本はここを聴いて、ユラル帝国の話みたいなのを、僕たちが中学校、大学ぐらいまでかな、話するっていうのが多くて、
で、それこそさっき言った亀千代さんになりたいなみたいな、サイケデリック掘るぞみたいな、
自分たちはアウトサイダーだぞっていう人たちの中で音楽めっちゃ好きな人っていうのは、
マウンティングじゃないけど、インディーズ時代のゆらゆら帝国ヤバいみたいな話をしたりするんですよね。
で、実際これは配信もされてないし、盤はそれなりに出回ってるんで、非常に高等化してますけども、探せば手に入るかもしれないっていうインディーズ版っていうのが4枚出てるんですよ。
『ゆらゆら帝国』、名前の盤が92年と94年、それぞれ出てたり、『ライブ』っていうライブアルバムが95年に出てるっていうのがあって、
ここまではメンバーも結構違うんですよね。ファーストの頃だとギター2人いた時とか、
亀千代さん、坂本さんは一緒なんですけど、ドラマーも違ったりとか、そういうのもあったりとかしてて、
すごいサイケっぽい感じがガンガン来てるんで、「違うもん聴いてるぞ!」みたいな、「ヤバいもん聴いてるぞ!」みたいな感じの人からすると、
ゆらゆら帝国のインディーズ時代っていうのは結構特別し、当時の関西ライブシーンではされたりしてたなーみたいな。
SEとかでかけてる、声の感じとかで、「これユラ帝だけど、この音源聴いたことないなー。」みたいな感じでね。
あの使ってるバンドとかも結構いたなーみたいな感じがしてて。
で、アーユーラっていう、キャプテントリップっていうレーベルから出てるアルバムはインディーズ時代だと、これも数が出てるから手に入りやすいし、
あのちょっと聴いてみるっていうのもアリかなと思いますね。さっき挙げた名前の3枚よりは手に入りやすいと思うし、って感じなんで。
そういうやつもあったなーみたいな。余談としてね。インディーズ時代のユラ帝ヤバいみたいな感じで、
ちょっとこうマウントというか、なんかあったなーみたいな話ちょっとせっかくなんでしましたけども。
そんなのもあって、2005年に『Sweet Spot』というアルバムが出るんですけども、ここからレーベルが変わりまして、
ソニーになります。ソニーミュージックアソシエイテッドから『Sweet Spot』が出ます。これがね、僕のリアルタイムですよね。
オリジナルアルバムとして出るアルバムとしては。で、ベスト版とか、『ゆらゆら帝国Ⅲ』とか、3×3×3とかは借りて、
MDに落として聴いたりとかしてたんで、聴いてたんですけど。『Sweet Spot』は出るっていうので買って、
で、いきなりロックナンバーが来ると思ったら、こう、「アメリカ、中国…」みたいな。
24:00
坂本さんの語りみたいなのを聴いてたけど、全然スカスカのサウンドみたいな感じの中に、「アメリカ、中国…」みたいな曲が1曲目なんですよ。
それが来てもう、なんだこれはと思ってね。もうびっくりしましたね。それがすごい長い曲で。
で、その次がすごいロックナンバーで、うわこれはかっこいいみたいな、これこれみたいな感じで聴いていけるんで、最高だなと思ってたんですけど。
あの、てらださんともね、あのちょっと没にしちゃった録音の中で話したのは、この『Sweet Spot』の中に『タコ物語』っていう曲が入ってるんですよ。
『タコ物語』。すごいタイトルなんですけども、これがやっぱ初めて聴いてほしい曲とか、話とかのあかん曲っていう中でいうと、
やっぱ『タコ物語』やばいよねっていう、この『Sweet Spot』の4曲目に入ってるんですけど、9章っていうロックナンバーの後に急に、
ドゥッ、ドゥッ、ドゥッ、ドゥッ、ドゥッ、ドゥッっていうこう、1音のフレーズ。
で、この絵はビデオがあるんで、ぜひ見てほしいんですけど、そのタコ、本当にタコの世界観をね、こうタコが動いてるイントロを表現してるっていうのをね、てらださんもおっしゃってて、僕もそう思うんですけど。
その感じがね、MV見るともうバッチシなんですけど。音源聴いただけでもすごいわかるし、その変な単音のリフって始まったなと思ったら、
坂野さんが歌い方みたいなのも、「僕は一緒に住むタコだよ!」みたいな、ちょっとこう、多分タコの気持ちになって歌ってる感がすごいあって。
なんかね、今でも覚えてるんですよね。僕、その時のラジカセね、アイワのラジカセ、銀色のね、結構かっこいいアイワのラジカセ使ってたんですけど、
そこからこう、お、『急所』かっこいいってなってからの、その『タコ物語』聞いた時の、この、変なバンドだっていうのはわかってたけど、これをどう受け止めていいのかみたいな。
「僕は一緒に住むタコだよ」っていう、これをかっこいいと言っていいのかという、何なんだっていう感じが。
本当に今でも自分の部屋の配置と、そのアイワのラジカセと、部屋でこう、見渡した記憶がありますからね。これをどう、俺は受け止めていいのだろうみたいなっていうので。
でも今は聴いても、かっこいいって言っていいんかなー、いやでもすごい曲だなと思うし、今聴いても、初めて聴く人はあの時の、中二の時の僕と同じ気持ちにもなれるのかな、わかんないけど、
なんかそういうのもあるんで、ぜひ聴いてほしい1曲ですね、『タコ物語』。で、この後のハテ人間はっていう曲も、なんかすごいこう、この辺りからミニマル路線、その次の『空洞です』というアルバムで結実するんですけど、
こう同じリフがもうひたすら続くみたいな、で、ベースとギターのシンクロしてみたいな、この同じことをし続けるミニマリズムみたいなのとかもね、めちゃめちゃ影響を受けましたし、
27:04
その『タコ物語』の衝撃とかも含めてね、自分の細胞が本当に入れ替わったぐらいの、なんかこう、感じがありましたね、『Sweet Spot』。
で、その後ちょっと名前も出しましたけども、『空洞です』。『空洞です』というアルバム。これは、日本の例えばこう雑誌とかでね、音楽雑誌とか、音楽好きの人が読むような音楽雑誌とかでベストアルバム企画とかね、
よくあるんですよ。こう、ロックバンドのベストバンド、ベストアルバム、100、50、30とかね。そういうんでも、本当に全部の時代を入れたオールタイムベストだと、『空洞です』1位とかなってること結構あります。
言ったらもうそういう、そういうアルバムです。ロックバンド、日本のロックバンドとして、もうどこに出しても恥ずかしくない完全なアルバムっていうのが『空洞です』と言ってもいいと思います。
これ世間一般の評価ね。で、えっと僕も、今回てらださんもね、あの話してたところで言うと、音楽好きみたいなやつは、あの僕もこの内容を喋ってると熱狂でわかると思うんですけど、
『Sweet Spot』、『空洞です』の話やっぱしがちなんですよ。後期ゆら帝マジやばいみたいな。本当にオリジナリティが満載というか、その感じだとやっぱ
『Sweet Spot』、『空洞です』の話しがちなんですけど、あの本当の衝撃というかっていうのはやっぱり3×3×3の八甲体とかゆらゆら帝国で考え中だったので、今、あのちゃんのね、オールナイトニッポンのオープニングで「発光体」あのちゃんが使ってるんですけど、
多分世代そんな変わんないんで、ああなんかその感じ、その感じだったよねっていうのがね、すごいうごなずきながらオープニング聞いちゃうみたいなとこあるんだけど、
だからそこを大事にしようと思って喋ってたんですけど、やっぱりね、結局は『空洞です』やばすぎるっていうのはね、
てらださんと話した中でもね、結論ですね。 『空洞です』やっぱやばい。なんで1枚アルバムこの話を聞いて、聞くんだったら『空洞です』の1曲目から最後まで聞いてください。
できることなら一番大きな音で、あなたが聞ける一番大きな音で、あなたが聞ける一番大きなスピーカーで『空洞です』を聞いてほしいなと思います。
僕も車で聞いてたんですよね。もちろん初期の曲とかもロック然としてるんで、車の中で爆音で聞いたらやっぱりロックとして気持ちいいみたいな感じがあるんですけど、
『Sweet Spot』『空洞です』になると、すごく音数が減っていく。ガチャガチャしてない。フレーズフレーズが際立ってて、歌詞とかもめっちゃ入ってくる感じがするんですよね。
その辺が到達点と言われているところのゆえんでもあると思うんですけど、やっぱり『空洞です』、車で爆音で聞くとやばかったっすね。
そのトリップ感というか、本当にミニマリズムだし、その右左にいろんな音が振ってある感じもあるし、いやーこれはかっこいいなーっていう感じがね。
30:03
で、だんだんテンションが上がっていく感じの曲の並びっていうのもすごい名盤然としているし、で、タイトルにもなっている『空洞です』という曲の本当にポップさであり、
唯一無二性であり、歌詞であり、本当に、わーもう参りましたって感じで。結局『空洞です』が一番かっこいいって言っちゃうんかいとか思いながら、てらださんと喋ってたんですけど、でもやばかったっすね『空洞です』は。
ぜひね、できる限り大きな音で聴いてみてください。『空洞です』に入ってるできないとかがシングルで12インチで切られて、レコードでね。
当時4つ打ちのクラブとかでもかかってて、クラブヒットだったみたいな話がリミックス版とか、あとはカバーとかね、いろいろいいねっていうのはすごいあるんですけど、
いくらでも話できちゃうなっていうのは本当にね、一人なのにありますし、なんか当たり前だと思っているところがあって、結構これはゆら帝に限らず、そういう何かかっこいいもの、
僕の場合は音楽の一番かっこいいもののかっこいいところっていうのが、みんなかっこいいと思ってるよねってなんか思ってるところがあって、
で、だからそういうもんがかっこいいと思ってるからダサいことしないよなみたいな、それは『空洞です』とかで歌われてるようなことと真逆のことやからかっこ悪いよねみたいな感じに思ってるところとかも結構あって、
だからこう、割と自分の話をしてしまうのはそういうとこなんかな、自分の中にすごい入り込んでる価値観みたいなものを『空洞です』であり、この後に出る坂本さんのソロであったりみたいなところが、
自分の10代、20代の時にガッとインプットされたものというか、なんか細胞がそこでできちゃったとこみたいなのがすごいあって、
だからこう、わざわざ言わんでもみたいなことを今回やってるみたいな感じもあるんですけど、そういうかっこよさみたいなのもいっぱい教えてもらったし、ゆらゆら帝国には。
で、亀千代さんが亡くなったっていうところで、別にいろんな人のリアクションはXとかで見ましたし、僕もショックを受けてるんでそんなにいっぱいは惚れなかったんですけど、
例えばこれで、あ、またゆら帝見たかったなっていうリアクションした人ってほとんどいないと思うんですよ。もうゆら帝がこれ以上ないっていうのは、あの頃のゆら帝以上のものはないっていうのは、なんかみんながこう認識してて、
で、亀千代さんも他のバンドでベース弾いたりとか、いろんなそういう姿を見てるし、坂本さんもソロでやってるしみたいな、柴田さんも活動やられてるんですけど、
なんかその、ゆら帝またやってほしいみたいなのが、なんかロックバンドの亀千代さんって絶対また見たかったなみたいなのあるし、今回もそういうこと言った人はいると思うんですけど、あれ以上のもんないもんなっていうのが多分共通見解なんじゃないかなというふうには思ってて。
だから、1人の憧れた人の死っていう意味では、すごい受け止めるものがあったし、改めて今回みたいに、僕とゆら帝、僕がゆら帝になりたかったんですっていう気持ちを喋るみたいな機会は作るけども、
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ifというか、もしこうあればみたいな、ゆら帝もし続けていればみたいなこととかって、なんか今回の亀千代さんのニュースを聞いて思った人っていうのは少ないんだろうなっていうふうに思ってるんですよね。
なんかそれって本当に、ロックスターとして、ミュージシャンとしてめちゃめちゃかっこいい姿だったなっていう。その後の僕、不失者とかも見てるから、うわっ、変わんないなと思うところは変わんないし、かっこいいままだったし、もしこうあればみたいなのがないっていうのは本当すごすぎるなと思うし。
ただ、やっぱりキッズの頃の気持ちに戻っちゃうっていうか、54歳っていうのは僕知らなかったですし、なんとなくは世代間としてはわかってましたけど、死ぬと思ってなかったみたいなのはめっちゃあるんですよね。
ロックスターって結構死ぬんだけど、ゆら帝の3人って妖怪だから、死ぬっていう感じ全然ないっていうか、ショックなんだけど、たまたまもう、ああそうね、もう世の中には出てこられないっていう時間になったのねっていう感じの受け止め方っていうか、それに対してはちょっと寂しいっていうか。
妖怪だから、ずっとなんか気が向いたらなんか出してくれるだろうみたいな感じの期待感みたいなのもあるから。それがゆら帝として出ることはないだろうっていう、やり切った感みたいなのは同時にかっこいいと思ってるけど。そういう感覚もあって、なんかね、ショックだけどのある種、死というものは、後期ゆら帝であり坂本さんの音楽でありっていうのは死というムードみたいなものっていうか。
肉体っていうものとか、そこに残るもの、他人と自分の中にある空洞、穴というか。なんかそういうものを歌ってきてた人なんで。もちろんショックなんだけど、すごくこう、そうだよねみたいな感じがありましたね。
そうですね。なんかこの感覚って、いろんな方が亡くなってショックだったけど、初めてな感じがしましたし。でも本当に憧れの人だったし、みたいなね。一人の人間の死っていうのはそういう複雑な感情を呼び起こさせるものなんだなぁと思いながら、すごくもらったものに関しては感謝するしっていう。なんかそういうね、時間です。
次回は、もうちょっとこう、そろそろてらださんと話したいっていうのもありますし、それを残しておかないといけないっていうのもあるんですけども。ゆらゆら帝国の話はまたすると思うんですけれども。次回はですね、坂本慎太郎さんのファーストアルバム、『幻とのつきあい方』というね、ことについてお話していきたいなと思ってますので、それも併せて聞いていただければなと思っております。
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ということで、今回の心の砂地は以上になります。お便りもお待ちしております。すべての足先は各配信サービスの概要欄に載っているグーグルフォンからお願いします。Apple podcast、Spotifyでの評価、番組のフォローもぜひともよろしくお願いします。各種SNSでの投稿は、ハッシュタグKOKOSSN、ここすなです。投稿していただく際にはエピソードのリンクも貼っていただけると嬉しいです。
エピソードの概要欄にも様々な情報があるので、よければご覧ください。ということで、今回も聞いていただきましてありがとうございました。
最後ね、一つ言い忘れてたっていうのを、毎回これあるんだよな、今言うと。次回予告としてあれなんですけど、坂本さんの書く詩、これにめちゃめちゃ影響を受けてるっていう話なんですけど。
ゆらていの時の話であるので、今回で喋っておこうと思うんですけど。性のメタファーが本当にすごいんですよね。馬とか車とかギターとか、これ並びの歌詞で出てくるんで、それ言ってるだけじゃないかっていうのがあるんですけど。
性的なメタファーを、全然いやらしくなく、すごいいやらしく言ってるみたいな感じを出してて。同時期に、銀杏BOYZっていうバンドがあったんですよね。銀杏BOYZって、直接セックスとか、そういう単語言っちゃうみたいなショックが10代の中にあって。
今はめっちゃ流行ってたのもあるし。なんかそういうものが、僕はちょっと苦手だったんですよ。すごい勢いとエネルギーみたいなのと、引かれる部分もあったけど、すごいちょっとそれが嫌で。ゆら帝は、よく見ると、めっちゃエロいこと言ってるみたいな。その感じみたいなのも、僕みたいな人からするとすごいオシャレに感じたし。
そういうかっこよさ、ロックの持ってる猥雑性みたいなのを、かっこよく日本語にするみたいなのとかっていうのが、すごい好きでしたね。
1つあげるとしたら、これはライブ音源だけ、ライブアルバムに残ってるんで聞けるんですけど、「お前の田んぼが好き」っていう曲がありまして。この田んぼっていうのが、受け入れる側の性のメタファーなんですよね。
田んぼって。本当に、田んぼで性のメタファーを歌ったのは、坂本慎太郎、ゆら帝ぐらいじゃないんかなとか思っててね。
いやー、でもこういうのがいろいろあるというかね。わかりやすくバナナとか、そういうのも出てくるんですけど。
あと、急所っていうのもね、すごいですよね。「君は僕の急所」。いやすごい。
そういう話もね、ちらっと最後させていただきました。たくさんね、ゆら帝聞いていただければなと思います。超最高です。
ベスト盤もいい。リミックス盤もDJとかやってる人にはすごい良いと思う。
ただ、なんだかんだ僕らが心を持っていかれた。みんな真似してたのは初期なんで。
3×3×3×4に聞いていくっていうのも良い。全部良いです。ぜひともね、聞いていただければなと思います。
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それでは皆様、ごきげんよう。
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