1. 気づくと変わる心理学 〜心のリスキリング〜
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2024-05-14 15:03

#10 コミュニケーションの法則がうまく行かない、心の仕組み

今回は、「コミュニケーションの法則がうまく行かない、心の仕組み」のお話です。


お伝えしている心理学ですが、

皆さまにとっての日常的で、身近な話題とも自然とつながっています。

その見方・活かし方を、ご紹介します。


今回は、第8回目にお伝えした、「コミュニケーション3つの法則」。その法則がうまく効かない、心の仕組みについて。

基本法則がうまく行かない理由を、別の理論から検証。

より深く理解することで、応用レベルが上がるようになります。


第2回目「心の仕組みは、世界共通。誰もが持つ、親・成人・子ども」

第8回目「承認欲求を満たし合う、コミュニケーション3つの法則」

こちらの2つの内容ともリンクしながら、お伝えして行きます。


まだ聞いた事がない方も、

何本か聞いて番組に興味を持ってくださった方も、

気づくと変わる、いつもと違う変化を味わってみませんか?

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こんにちは。明治大学で生涯学習講座の講師をしています、遠藤美保です。
この番組では、社会人や学生向けの生涯学習講座を10年以上行ってきた私が、日常生活でも活かせる心理学を、ポッドキャストでお伝えしていきます。
今回のテーマはこちら。
「コミュニケーションの法則がうまくいかない、心の仕組み」。
今回は、「コミュニケーションの法則がうまくいかない、心の仕組み」のお話です。
お伝えしている心理学ですが、皆様にとっての日常的で身近な話題とも自然とつながっています。
その見方、活かし方をご紹介します。
今回は、第8回目にお伝えしました「コミュニケーション3つの法則」。
その法則が、法則なのにうまくいかない、心の仕組み、についてお伝えをしていきたいと思います。
基本法則がうまくいかない理由を、別の理論から検証します。
そうすると、より深く理解することになり、応用レベルが上がるようになります。
第2回目、「心の仕組みは、世界共通。誰もが持つ、親・成人・子ども」。
第8回目、「承認要求を満たし合う、コミュニケーション3つの法則」。
こちらの2つの内容ともリンクしながらお伝えしていきます。
改めて、コミュニケーションの法則を振り返ってみたいと思いますが、
これは私たちが承認要求を満たし合う仕組みで、双方向のやり取りになります。
そこに3つの法則があるんですけれども、その際、私たちの誰もが心の中に持っている3つの部分、
親・成人・子どもの部分、ここを意識して考えてみる、そういう法則です。
1つ目の法則は、その「親・成人・子ども」の狙い、狙われた部分でやり取りをする。
そうすると、その交流はいつまでも続く交流になる、というものでした。
これがうまくいかないというのはどういうことかな、というのを、ちょっと例として挙げてみたいと思います。
例えば、職場で「親」の部分から、自分の中の「親」の部分から注意してくる助護士と、
自分の中の「子ども」の部分でそれを受け止めて注意される部下。
これを例に挙げてみたいと思います。
仮に部下Aさんが遅刻した時の場面として、こんなふうに入ってきます。
まずAさんは、小走りでカーッと入ってきて、顔も汗ばんでいるわけです。
そして「もうすみません、本当にすみません、遅刻しました、寝坊してしまって、もう本当に言い訳のしようもありません。」
もう見るからに申し訳なさそうに入ってきまして、それを上司が注意をする。
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そうするとそれに対しても、「本当におっしゃる通りです、本当にすみませんでした。」
また、もう体全体を使って、深々とお辞儀をしながら謝罪。
そして上司はですね、満足して「注意するように」と言いながら切り上げる。
これがAさんのパターンだったとしますと、これうまくいかない場面の例としては、部下Bさんが遅刻した時の場面。
これをちょっと、イメージしていただければ、と思います。
Bさんはですね、Aさんと違って、いつも通りの様子で、こう淡々と普通に落ち着いて入ってきます。
そして、「もうすみません、遅刻しました、寝坊してしまいました。」
で、そこで上司が注意をします。それにも淡々と受け止めて、「すみません、気をつけます。」
そして上司は「注意するように」、とういう風に切り上げるんですけれども、なんだか不満そう。
これがBさんのパターン、そういうふうにイメージをしてみてください。
この場合、上司の「親」の部分から、部下の「子ども」の部分に向かって注意をされています。
そしてどちらも、この上司の心の中の「親」部分に向かって、部下の心の中の「子ども」の部分から反省姿勢を伝えています。
申し訳ありませんと謝罪することで、「親」と「子ども」の良好な関係が続くはずという、そういう流れなんですけれども、これはどちらも第一法則を使っています。
上司にも部下にも、利面の裏の気持ちはないと仮定します。
それでもこの法則がうまくいかない。
つまりですね、この良好な関係が続かないで、なんだか不穏な空気になってしまう時があります。
なぜでしょうか?ということで考えてみたいと思います。いかがでしょうか、皆様。
第2回目、「心の仕組みは、世界共通。誰もが持つ、親・成人・子ども」。
こちらから考えてみたいと思います。
私たちの「親」と「子ども」、心の中の「親」と「子ども」の部分というのは、これは過去のデータで、「親」は親や親的な役割の人から取り入れた部分、「子ども」は子どもの時の経験や決断が入っている部分、そんなふうにお伝えいたしました。
今回の例でいきますと、上司の心の中の「親」と「子ども」のデータでは、本当に反省している時の態度というのは、この部下Aさんのパターンが入っている可能性が高いんじゃないか、というふうに思われます。
部下Bさんのパターンというのは、反省していない態度として入っている、あるいは本当に反省している時の態度とはデータが合わないので、あんまりこいつ反省してないな、というふうに判断された可能性が高いかと思います。
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この「親」と「子ども」の部分というのは、録画された動画のように、「行動・思考・感情」が自動再生されるというふうに言われている部分なんですけれども、上司の心の中の「成人」の部分、<今、ここ>の客観的な「行動・思考・感情」を持っている「成人」の部分がうまく機能すれば、
この自分の中の「親」や「子ども」、こういった過去のデータとは折り合いをつけて、冷静に客観的に見直しをし、部下Bさんの日頃の状況や彼の彼女の特質などから適切に、この人はもともとこういう落ち着いたタイプなんだというように、
それと本当に反省しているかどうかというのは関係ない、というふうに判断されるかと思うんですが、不満そうにしている上司の顔を見ますと、この過去のデータの影響がこの方の場合は強いんじゃないか、というふうに推測できます。
そういった場合は、やはり誤解を解いてもらえるように、追加のフォローが必要になるかもしれません。
これは自分自身の「行動・思考・感情」が相手のデータと違う場合の例、そしてうまくいかないという例だったんですけれども、このほか、相手の偏見や思い込みによって、こちらには何も非がなくても判断されてしまう、そういう場合もあるかと思います。
これも簡単な例を挙げてみます。私が新規開拓の飛び込み営業をしていた若手だった頃のお話です。扱っていたのは自社で開発したソフトを搭載したシステム製品というふうに言われるもので、いろいろ背景がありまして、基本的には飛び込み営業とはいえ、お話は聞いていただける、というような製品でした。
まだ女性の営業ちょっと珍、しかった頃だったんじゃないかな、というふうに思います。
社内ではビシビシご指導いただいていたわけなんですが、大体1ヶ月で5、60件ぐらい飛び込みで営業するというような、そういう新規開拓営業だったんですけれども、
大体私の方はいつも同じ態度で、「成人」対「成人」という気持ちで営業活動をしていたんですけれども、これやはり5、60件1ヶ月でまわっていましても、こちらが全く同じ態度でも、やはり相手のお客様はそれぞれ違う態度になるということが参考になるかなというふうに思います。
当時、女性の営業が珍しかった、ということも、やはり背景としてはあるんじゃないかと思います。
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これは製品の特質上もありまして、大体相手がですね、ちょっと大きめの会社の部長職、そして当時は男性が多かったんですけれども、男性部長がこう、大体相手をしていただくことが多かったんですが、
そうするとですね、それぞれ、やはり私は同じ態度で言っているつもりなんですけれども、違う反応が見られました。
あるところでは、どうもその男性部長の娘さんと私が重なって見えるらしく、ご自分の娘さんもこんな風に苦労しているのかなという思いがあるのか、私ですね、好きなもの頼みなさいというふうに言われながら、
初対面なんですけれども、オレンジジュース、ご馳走していただいちゃったりとかしまして。そしてまたあるところでは、今度逆にですね、すごくけんもほろろな態度。
これは新規開拓だからなのか、あるいは私が女性だからなのか、若手だからなのかわかりませんけれども、話をする価値がないというふうに即時に判断されてしまって、けんもほろろという態度。
という態度を取られたりということもありました。
そしてもちろん、私がたとえ若手だろうが女性だろうが何だろうが、必要な情報が得られるのであれば対応するという、「成人」対「成人」の客観的な対応をしてくださる方も、もちろんたくさんいらっしゃいましたし、
そしてそれ以外にですね、煙にまくような、あえて、ない機能を次々あげられまして、こういう機能があればなというような言い方をされて、のらりくらりとかわされる方もいらっしゃいました。
これ、やはりですね、新規開拓営業するにあたってツールであったりとか、あとそれからトークであったりというのは、かなり手厚く練習してから送り出してくれる、そういう会社でしたので、私の方のやり方というのは、基本は一緒だったんじゃないかと思うんですけれども、まだ応用力もそんなにないので、一緒だったんじゃないかなと思いますが、
それでも相手が、いろいろな反応が変わるというのは、これはですね、いろんな状況があるかもしれませんけれども、今回のテーマに基づいていきますと、やはり相手の方の「親」、それから「子ども」の部分のこの中に入っているデータからしたときに、私にそれをかぶせて判断する、そんな面もあったんじゃないかな、というふうに思います。
相手が取り込んでいるデータで、かなり違う反応が見えてくる場合には、やはりそれに合わせて対応していく必要というのが出てくるのではないかなと思います。
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ちなみにこの時の私は若手だったからなのか、女性だからなのか、あるいは私のキャラクターそのものなのかわかりませんけれども、なんだかこうちょっと、舐められてるんじゃないのかな、と思う節が結構あったんですけれども、
そうすると、それがもうかえって得だなと思ったのは、相手の方がこちらを舐めていれば舐めているほど、普通にまともな資料や対応するだけで、おっ?とこう、何て言うんでしょう、評価がギャップで上がるところがありまして、
それもまたなんだか失礼な話ではあるんですけれども、結構それは得だなと思いながら、当時はそれをうまく活用させていただいていたように思います。
この相手のデータ、思い込みや偏見によって自分にかぶせられてしまうものがある、それは誰しも経験があるところではないかなと思います。
レッテルを貼られるっていうような場合もあるのかなと思います。あとは見かけであったり、それから持っているものであったり、いろいろなところでかぶせられてしまって、皆様それぞれご苦労されているんじゃないかなと思うんですけれども、
相手のそういう持っているデータはデータとして、情報として判断した上で、その上でコミュニケーションの法則を使って、うまく自分にとって居心地の良い対応ができればいいな、というふうに思います。
では今回覚えていただきたいポイントは、「コミュニケーションの法則がうまくいかない、心の仕組み」。まずは気づくこと、そしていつもと違う変化を味わってみませんか。ここまで聞いていただき、ありがとうございます。
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来週も火曜日の朝6時に更新されます。お相手は遠藤美保でした。ありがとうございました。
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