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2021-05-07 14:32

第315回「質問:経営陣から「ジョブ型」の評価制度に切り替えろと要請されています・・・」

第315回「質問:経営陣から「ジョブ型」の評価制度に切り替えろと要請されています・・・」井上健一郎が、組織・人に関わるあらゆる問題をわかりやすく解説する番組です。 ★番組への質問はこちら↓↓ https://ck-production.com/podcast/inoue/q/
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井上健一郎の組織マネジメント研究所
組織が一体となり、ゴールを達成する究極の快感
上場企業から中場企業まで延べ200社以上の支援を行った井上健一郎が、組織・人に関するあらゆる問題を分かりやすく解説します。
こんにちは、遠藤和樹です。井上健一郎の組織マネジメント研究所、井上先生よろしくお願いいたします。
よろしくお願いします。
今日も質問が来ておりますので、早速いきたいと思います。
人事執行役員、広告関係39歳という風になっておりますので、ご紹介していきましょう。
中堅規模の会社で人事執行役員をやっております。
執行役員とはいえ、経営全体の方針にまでは参画する立場ではなく、人事領域全般を統括している状況です。
そんな中、会社の大きな方針としてジョブ型に切り替えるよう指示があり、その目的やテーマなどを掘り下げようとしても、議論する余地も与えてもらえず、やれって言ったらやれと状況にあります。
そんな中、経営方針や目的が明確でない中、大きな制度設計の方向転換をするようなプロジェクトをどのように推進していけばよいのでしょうか、頭を悩ませております。
プロジェクトメンバーは5名、機関は1年単位でのプロジェクトであり、社内説明なども含めると巻き込む人間が多すぎて、このような環境下で進めることに違和感だらけの状況です。
私としては目的不在のプロジェクトをやりたくないというのが思いではありますが、井上先生はこのような状況をどう打破すべきだとお考えになられますでしょうか。よろしくお願いいたします。
はい。
時たまこれに似た経験を私もしますね。
なんといえば人事の方なんかとお話ししててね。
やっぱり上から、いろんな意味での目的を確認しようとしても、こういうふうに変えてほしいんだよみたいなことを奪おうと言われ続ける。
聞いたこともあるしね。
案外、今聞いている方たちはそんなことってあるのかなと思うかもしれないけど、意外と多いんですよね。
とはいえ、変えろと言ってる以上、目的がないわけではないので、そこは確認しなきゃいけませんよっていう話で、ちゃんちゃんで終わるんだけど。
言いながらね、目的を確認するという行為と、とにかくやろうよっていう発言との中のズレをまず考えなきゃいけなくて。
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目的観とまでは言わないけど、意図はあるはずなのね。
それは現行制度に対する違和感があるからこそ言ってるんだと。
つまり、いいのに何の問題もないのに変えようっていうのはほぼあんまりない。
ただ、ジョブ型に関して言うとよくあるのは、
ジョブ型に世の中は向かうらしいから、うちもそっちに変える方向で考えろというオーダーの場合もあるんだよね。
どちらかというと、「そっちなのかもしれないな」で話を進めたほうが整理しやすいかもしれないので、
そんな話をしたいと思います。
なんとなく世の中はジョブ型に向かってるよね。うちもちゃんと検討しなきゃダメだぞというオーダーでした。
ただ現場としては、「じゃあどういうふうに人事制度を持ってきたいんですか?」って言いたい。
とにかくジョブ型をもっともっと入れることも含めて考えろよというやりとりだとしましょう。
それなりの規模だとありがちなやりとりですね。
やっぱり人事制度ってトレンドってのがあってね。
ナショナル企業のクライアント、大きな企業がこういうことをやりだしましたとか、ジョブ型を取り入れましたとかってなると、
やっぱりそっちに行かなきゃいけないんじゃないか、うちも、っていうふうに考える経営者の方も多いと思うので、
そういう話題が出ることはいかんともしがたいし、ある意味では大事なこと。
そんな中で現場としてやらなきゃいけないことは、
ジョブ型っていうのは研究しようよっていうのが背景にあると思うので、
ジョブ型とはこういうものになりますよっていう、より具体で話しちゃったほうがいいような気がする。
目的観という概念の世界で語っても出てこないんだったら、
逆いく、めちゃ具体でいく。
できれば、「え?そんなこと起こるの?」とか、「そういうことなんだ!」っていうぐらい分解して、
たくさんの情報を提供するっていうことを一回したほうがいい。
概念だけで一旦仕事せずに。
むしろ具体に、むしろあえて落として。
やるとしたら、こういう手順でうちは変更していかさずに終えないんですよ。
もしくはこんなやり方もあるけど、とか。
こんなことが起こりますというのを、大きく言うと良い点と悪い点で整理して、
いわゆるメリットでメリットで整理して、それを現行のものと比べて、
人事としては、ここは悪い変化になる可能性があるので、ここは気をつけなきゃいけないですと。
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単純に入れるとまずいと思いますとか。
逆に言えば、この点については、もしクリアできるならば、
とてもいい制度として運用できるかもしれない。
クリアすべき課題はあるけど、
よくあるね、ジョブディスクリプションみたいなものを明確に作らなきゃいけないみたいなことが起こるから、
これは大変なことなんだけど、これができるのであればいいかもしれない。
でも片方では、これを作ること自体が相当難易度が高いので、
これにこれだけのコストがかかりますよということは、
ある意味のデメリット的に表現する。
みたいなことを全部具体で示していく。
それで、でもこれはいいじゃないとかこれじゃないって具体で話してると、
そのときに、え、なんでですか?って今度は挙げていくのよ。
例えば、ジョブディスクリプションを作るの大変だって言ったって、
やっぱりこの際作ったほうがいいだろうって。
この際作ったほうがいいって、どの辺で思われますか?っていくと、
今曖昧だし、評価のときに何評価してるかよくわからないじゃないか、みたいな。
この人が、経営者側が考えている違和感、課題感みたいなのは引きずり出すことが可能。
たぶん具体の話をベースにしないと出てこないと思うんだよ。
なるほど。そうですよね。
実際にこの方以上にジョブ型を理解しているとは、専門じゃないから思えないでしょうしね。
だから、ありったりの資料でも本だけでも何でもいいよ、とにかくバーッと集めた情報の中で、
おそらくこういうことが課題でしょうし、こんなことのメリット・デメリット感があるようですと。
うちにそれを置き換えるとこういうことなんです。
現行制度は現状メリットゴールで、でも確かにこのデメリットは今抱えてます。
これを比較すると、できたら私たちとしてはこうしたい。って思うんだけど、
それが、ジョブ型に変更しないという方を取りたいときは、気をつけながら発言しなきゃいけない。
ああ。なるほどね。
それはなぜかというと、否定する材料を集めてるとしか聞こえなくなるから。
そうじゃなくて、説中案を取りたいと言うなら、逆に言うと言ったほうがいいよね。
この辺は現行制度でせがたい魅力なのでここは残したいんですとか。
まあそういうのはいいんじゃない?って向こうの上の方も言いやすい。
どうしても自分たちがこれ、ジョブ型反対だなと思うんであれば、
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並べたメリットデメリットを見てもらって、
ここから先はどの利点を取るべきかを大事なポイントになってくるので、
ご意見いただきたいんですと。
現行制度の良さもあるので、必ずこちらにも着目していただきながら話したいです。
と言って、どの点をこの上の方が注目するか、
どこに視点を置くかっていうのが、今度次を語るための大事な情報になる。
なるほど。
まあでもその次元で、案件がプロジェクトを回されるというレベルの方なんでしょうね、この方は。
うん、だと思いますよ。
今39でね、自治担当執行役員までやってるぐらいだから。
特に広告業界なんてのは、知識・技能というものが明確に専門性として語れるようなものではないじゃない。
これ関係の質ということを軸で考えると、
このアプローチっていうのは、大きく課題感、問題意識としては、
目的がよくわからない案件が上から降ってくるパターンって、まあまああるじゃないですか、現実。
っていうことのリーダーからすると、またよくわからない目的不在きたよ、
っていうものを、井上先生なりに今、関係の質がうまく回るような話をされたような気がしたんですけど、
その観点に立つと、結局何を重視して、今の発想に至ったのかなっていうのは、どういうことなのかね。
関係の質って、僕はやっぱり仕事の進め方の中で具体、
抽象っていうのって度合いがあってね、抽象度の高い、具体の低いって広いとかあるんだけど、
関係設定においてもそれがあるなと思っていて、
やっぱり具体でしか語れない人と抽象でしか語れない人っていうのはいたりする。
つまりどんな具体に落とし込もうとしてもふわっとしたことしか反対に言わない人。
でもね、ふわっとしてたら今度は具体で語らないと結論に至らないので、
具体を整理してより見せる。
つまり何が言いたいかというと、お互いが語り合うべき叩き台となるものが必要だってこと。
関係性の間にあるもの。
何かについて語り合うっていうテーマがないと対話が深まらないのよ。
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お互いが同じものを見ながら語るという場面を作らないと。
だからそれが、ジョブ型にしろ、「いやなんでなんですか?」って言ってるだけだと、
叩き台にも何も作れてない状態ですれ違うから、
お互いが見ながら、「うん、こうだよね、ああだよね。」っていうものを作らないとダメ。
なおかつ上司からすれば、この方は人事関連のプロになってもらわないと困る人なんで、
プロとは何かといえば、具体における打ち手の手数をたくさん持ってるっていうのがプロの一つの証明。
つまり素人にはわからない打ち手をたくさん持ってるっていうのはプロの一つの証明ね。
他にもあるけど一つの証明。
そうするとすれば、上の方が気づかないような、知らないようなことまでプロとして並べてみるというのも、
次の話を進めるおいでに、こいつらはちゃんとやるプロだって認めさせるってことも大事。
なるほど。
この2点。
なるほど。めっちゃスッキリしましたね。そういうことですか。
でも確かに、目的ないっていうことに対して話をしても関係性が深まるところが、関係性がまず出来上がらないですもんね。
そうそうそう。
いや、もう完全に整った気がしますね。
ありがとう。
ぜひこの話を聞いて、相当同じような、抽象度を上げたら同じようなシーンはほとんどの上に立つ方々は抱えてると思いますので、
ぜひ活かしていただいて、参考にしていただけたらなと思います。
というわけで、今日のあたりは終わりたいと思いますが。
というわけで、終わりたいと思います。井上先生、ありがとうございました。
ありがとうございました。
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