1. Cobe.fm 本好きコンサル2人の読後感想戦
  2. 「セールスマンの死」第1回:..
2021-02-23 22:36

「セールスマンの死」第1回:どう読み解けば良いのやら

内容メモ

  • のぞみ、ニュースレター始めたってよ
  • セールスマンの死、あらすじ:思ってたより暗いんだが!?
  • ウィリー・ローマン、それは苦しい:でもこういう奴いる
  • 書かれている世界観は果たして「古い」のか?
  • 名作と言われる理由、謎:いつか分かる日はくるのか

参考リンク

  1. 若山浩「アーサー・ミラーの『セールスマンの死』─ チャーリーについて ─」(http://www.ritsumei.ac.jp/ir/isaru/assets/file/journal/21-3_05WakayamaHiroshi.pdf)
  2. 日比野啓「二重化される意識と「もの」としての世界:Arthur Miller, Death of a Salesman における気づきの体験」(http://repository.seikei.ac.jp/dspace/bitstream/10928/505/1/jinbun-22_1-18.pdf)
  3. のぞみのニュースレター (https://cobe.substack.com/)

みき(@miki_apreciar
のぞみ(@CobeAssocie

==

書籍紹介(Amazonより)

かつて敏腕セールスマンで鳴らしたウイリー・ローマンも、得意先が引退し、成績が上がらない。帰宅して妻から聞かされるのは、家のローンに保険、車の修理費。前途洋々だった息子も定職につかずこの先どうしたものか。夢に破れて、すべてに行き詰まった男が選んだ道とは……家族・仕事・老いなど現代人が直面する問題に斬新な手法で鋭く迫り、アメリカ演劇に新たな時代を確立、不動の地位を築いたピュリッツァー賞受賞作

==

00:11
Nozomiさん、最近忙しいんじゃないですか?
そうですね。忙しい。忙しい。やることたくさんあって。
本来、もうちょっとある予定だったのが、ちょっと減ったので。
減ってなかったら、もう多分、命がなかったぐらいの。
良かったです。命が確保されて。
ギリギリ息止めで走り抜くっていうやつが3月末まで。
今まで忙しいですけど、何とかやれば良いなみたいな。
本当にNozomiさんの時間の使い方が不思議だなって思って。
Nozomiさんのニュースレッダー読んでますよ。1号からずっと。
めちゃくちゃ面白い。
毎週第7号。
毎週月曜日朝7時とかに出てるやつですよね。
毎週7時前ぐらいに送ってますね。
毎週今これ読んでます。これ気になってますとかって書いちゃって。
仕事もして、こんだけ本読んでニュースレッダー書いて。
いつ寝てる?みたいな。
ああいうの書くのがリフレッシュですね。
なんでやろうと思ったんですか?ニュースレッダー。
去年ぐらいからずっとニュースレッダーチックなものを書きたいなと思っていて。
いろいろうるさいじゃないですか。
アテンションを頑張って集めるぞみたいなメディアが多いじゃないですか。
大体静かにしてるのが好きだし、静かに死んでいきたいと思ってるタイプの人間だったり。
需要ですもんね。需要18とかでしたもんね。
静かにひっそりやるっていう形式がよくて。
それに合ってるブログとか提案もつきまくった。
よしじゃあこういうSEO対策でこのブログを欲しい品動画みたいにしてもつかれるだろうなと思っていて。
それよりかはニュースレッダーみたいなのをひっそり読んでくれてもいいし、捨てていただいても構いませんみたいなものの
トーンの心地よさっていうのがいいなと思って。
ずっと物を書いたり文章を書くのにすごく苦手意識が未だにあるんですけど。
え?そうなんですか?
BCGにいた時からテキストを書く時の評価がめちゃめちゃ低かったんですよ。
しっかり文字を書けてないっていう。
対面で話すとかインタビューをするみたいなことの評価は高いんですけど、
インタビューメモを書くとかスライドの上の方にあるメッセージ部分を書くとかっていうのがあんまり上手くないと言われていて。
03:04
だから上手くなるには文字を書くっていうトレーニングだなと思って。
それも合わせてやりたいなと思って。
ちょっとずつ頑張ろうって。
あのニュースレッダーのぞみさんの頭の中が出てますって感じで面白い。
確かに聞いてって感じじゃない。
読者ゼロでも構わないっていうタイプの。
これはひっそり、少なくとも2021年は続けたいなと思うものの一つですね。
意外とニュースレッダーってアーカイブ性が良くていいですよね。
フィルターつけてそうとしてますけど。
確かにそうかも。
検索性って意味では確かにGoogle検索ではなくて自分のメールボックスで検索すればいいとか。
そうなんですよ。
メールってちょいちょい見るし、ブログとかクリックするよりも全然いい。
読みたいときに読めばいいし。
確かにね。
一周回ってメール便利だなって最近思い出されました。
スラックだな、チームズだな、チャットワークだな。
読されていた日々をちょっと一旦抜け出して、あ、メール超便利じゃないみたいな。
電話って意外と使い所あるなみたいな気づきを得て。
不思議なコミュニケーションの戻り方をしてますね。
そうですね、一周回ってですね。
今日はうまく繋げないですけど、セールスマンの死ですよ。
みきさんどんな本かを簡単におすすめの本をぜひ。
今回はアーサー・ミラー作のセールスマンの死っていう劇局を選んだんですけど、
あらすじは1950年代のアメリカで60歳を過ぎた元スゴーでセールスマンのヒーローマンという人がいるんですけど、
その人はもう歳もとってしまって、最近は仕事でもパッとしない日々を送っています。
会社からもお荷物扱いされてるし、自慢の息子たちも30歳過ぎて自立もしてないです。
奥さんもいるんだけど、あまり家の中もパッとしてません。
そういう色褪せた日々を送っています。
自分が夢を叶えるためにふさわしい仕事こそがセールスマンだって信じてバリバリ頑張ってきたのに、
結局自分が年を取った時にはそんな風になれなかった。
自分が信じてきたものって何なんだろうと思って、
そしてそのために選んだ道とは…っていう話ですね。
このタイトルにあるセールスマンの死という、亡くなるという死ですけど、
このセールスマンの死で死ぬのは、このウィリーローマンおじちゃん?
そうなんです。そして何より自分のために選んだ道とは自死ということですね。
06:00
最終的には自分で死んでしまうんですけど、
結局では自殺の前日に自分の人生をフラッシュバックのシーンを交えながら、
セールスマンの1日が過ごされるというのが描かれていて、
2幕目でもう死んでしまった自殺後の家族のシーンというのがあるというような2幕構成になっています。
これあれですよね、月曜の朝から死んだ火曜の夜ぐらい、2日間ぐらいを扱ってるんですか?
そうなんです。2日間ぐらいを扱ってるんですけど、
ただ結構過去とかをフラッシュバックしながら物事が進んでくるので、
たった2日間の出来事というよりかは、でもなんとなく一生終わったような感じになれるG曲ですね。
これ正直言うと、私Kindleで読んだんですけど、
もう何のこっちゃ全然わからなくて、
なんていうんですか、頑張って、
この人がこういう発言をするみたいな書き方をしてるじゃないですか、
ウィリーなんちゃら、ハッピーなんちゃらみたいなセリフ、
こういうと書きっぽく進んでいくじゃないですか。
途中で完全にロストしましたよね。
私はえ?いつの話してるの?今?過去?みたいな。
あ、なるほど。
勘ロストして、あれ今はいつなんだろう?
それが多分フラッシュバックのところでついていけなくなった感じですよね。
もうなんていうんですか、途中で舞台の端っこにこういうものが出てきて、
こういう話をし始めるみたいなものが出てくるじゃないですか。
どういうこと?
何?何?何が起きてるの?みたいな。
確かに。はいはいはい。
そういうのですか、2日間経って。
そうですね。
過去の話っていうのは、フラッシュをこのウィリーちゃんが言ったら、
過去、なんですか、栄光のあの日々みたいなことを思い出しながら進んでいくっていう。
そうなんですよ。
ことなんですね。
あとっかきに、この本のタイトルの一つの案が、
私の頭の中みたいなタイトルにしようとしてたみたいなのが書かれてて。
本当にこのウィリーさんの頭の中、自殺するまでの1日の中の頭の中を書こうとしたっていうのが、
多分構想としてあったんだろうなぁと。
頭の中でボロボロ考えてたこととか、フラッシュバックしたこととかっていうのをボロボロ書いてるんですね。
今回はこれを読んだのは何回目というか、初めて?ちょっと前に読んだ?
なんか2回目なんですよね。
Amazon的には、私は紙の本を2009年で買ってるよっていうのが出てきたから、
大学生の時に読んでて。
で、10年ぶりくらいに読み返したんですけど。
全くその時の書き良くないので、ほぼ初見ですよね。
09:03
ほぼ初見。
その時どんな気持ちで読んでた?多分わからなかったんでしょうね、大学生の時は。
私の過去をパラッと見た記憶があるんですけど、
あ、死んだ?ぐらいの記憶しかなくて。
内容に関する記憶が全く当時もなかったなーってことを思ったですね。
でもなんか久しぶりに読み返したら、なんだこのしんどい話は?
すごい苦しい話だなーって思いましたね。
特に最初にあった心苦しいのってのが来たシーンっていうところのあたりが来ましたね。
最初のシーン?
最初から最後までこの人って自分にも新しいことができるんじゃないかとか、
そういうポジティブな思想がずっとないじゃないですか。
終始苦しかったんですけどね。
結構序盤で、このウィリー・ローヴァンちょっと精神的にやられてもたんかなーみたいなのが出てくるシーンあるじゃないですか。
なんかこう、なんていうんですか。
すっごい帰るのに時間かかったみたいな。
運転がおかしいみたいなあたりから予兆があり、大変そうやなーみたいな。
奥さんの話はめちゃくちゃさえぎるシーンが出てくるところから、
文体的に読みづらいのを一旦脇に置いても読んでてつらい。
そうですね。
大変、大変。
結局彼がどうやって2日間で死に向かっていくかで言うと、
きっかけがあって、もうおしまいだしのとかではなくて、
会社からもうクビですって言われて、
宛てに捨てた人からも別にあなたなんて必要ないですよと言われ、
家に帰っても息子と喧嘩し、自信でしまうって感じですね。
最後は亡くなって亡くなることで、保険金はなくなることで入るみたいな設定でした。
そうなんです。
2幕は奥さんが葬式を経て初めてうちの借金がなくなったって言って、
もういないけど誰もって言うシーンで終わるんですよ。
そうね。
ずっとお金の話とかもしてるんですよね。
今週何ドル払わなきゃとか。
ボイラーが壊れたら何かが壊れたら周囲に何十ドル必要でみたいな。
序盤に出てきますもんね。
私結構最初のトガキで、部屋にはトロフィーが飾ってあるみたいなトガキがあって、
12:06
そういうのとかからしても嫌って思っちゃう。
この人すげえよな。
一回最後まで読み切ってから奥さんが払い終わって済む人がいないなっていうシーンがあるじゃないですか。
一番最初に戻ると、ウィーちゃんそれを自分で言ってたりしたんですよ。
そうでしたっけ?
Kindle1で言うと、普通に奥さんに考えてみると、一生働き続けてこの家の支払いを済ませて、
やっと自分のものになると誰もそういうものはいないんだなみたいなことをウィリーちゃんにボソッと言うシーンがあるんだけど、
結局ウィリー、自分で死んでそれをしてるやんみたいな。
これまた重い気持ちになりましたね。
その後のセリフも、私は人に押しつける人って嫌いだから、
息子は何か言ってた?って言ったとき、あんなに厳しく責めることはなかったのよっていうのに対して、
俺がいつ感触を起こした?金は儲かっているのかと聞いただけだ。それが責めたことになるのか?
当時のアメリカの男女の普通の言い方だったかもしれないけど、すごい嫌だって思っちゃう。
でも普通なんでしょうね。
百姓で身を立てるというのか?それが人生か?百姓の下払いか?みたいなこととかをやったりとか。
セールスマンっていう職業柄が何か意味する?
全体的に。
当時って結構アメリカって稼げる人はどんどん稼げるし、
たくさん持てるものを増やしていくことが豊かな人生っていう価値観が、
すごい効果的な、そういう考え方が効果的な時代だったんでしょうね。
ていうことをすごい感じました。全体的に。
今も多分、基本はそうなんだと思うんですよね。
それって結構セレクションバイアス効いてるような気もしてて。
我々が見る西海岸とか見てると、アメリカの西海岸こうですとか、ベンチャーがこうですみたいなのを見ると、
それって超一部で、何を言ってるかっていうと、先週何だっけ、
オバマ大統領が当選したときのアメリカの人たちへのインタビューまとめみたいな本を読んでたんですよ。
当時はまずヒラリー・クリントンとオバマ大統領が民主党で戦って、
15:01
オバマさんが勝って、その負け人とオバマみたいな状態だったんですけど、
その中で出てくる人たちの切実な感じを見ていると、
男女差とか考えてる余裕ゼロみたいな空気なんですよ。
ヒラリーが女性だからとかいう話はまだ出てこないし、
黒人だからオバマだよねみたいな話も全然出てこない。
出てくるシーンももちろんあるんですけど、それよりかは、いかに保険料を減らしてくれるのか、
ガス代どうやって減らしてくれるのか、ガソリン代どうやって下げてくれるのか、
そういうとこを見てると、稼げる人が偉いかどうかみたいな、
そういうことではもしかしたらないのかもしれないですけど、
価値観でいうとそんな変わんねえなっていうのは思ったんですけどね、
セールスマンのシーンの中に出てくるような雰囲気と。
今もそんなに変わってないのかな?
表面のコーティングは多少そういうコーティングがあるのかもしれないけど、
まあね、なかなかそうなのかもしれないなと思ったりもしましたね。
多分大学生の時に読んだ時は確実に息子側の目線で、
このおじさんめっちゃヤダなって思いながら見てたなって思うんですけど、
今はどっちかって言ったらウィリー寄りで見るなって思いましたね。
ウィリー寄りで見るっていうのはどんな?
自分もずっと仕事しすぎて行けず待っちゃう時とかあるよなみたいな、
目線がちょっと前まではたぶん子供の目線で、
こういう親いたらヤダなとか、こういう大人になりたくないなみたいな目線で見てたと思うんですけど、
今は60を過ぎた登場人物がただのその辺のおじいちゃんとは思えなくて、
自分の延長線上にあるような気はしましたね。
これね、そうなるリスクというかこうなることは大いにあるんでしょうね。
こんなはずじゃなかったって思いながらなるんだろうな。
この記憶を読んでてすごい思ったのが、
自分のやりたいことと社会に求められてることとか、
自分の仕事と自分の存在自体みたいなものがすごい分離されてないっていうか、
それがなんかすごい古い感じがしたんですよね。
単純にこのウィリーが人間としてはどういう人間、何をしたくて、
仕事はこれでみたいな、
仕事上の人格とプライベートの人格とかって全然分かれてない感じがして、
それがすごい古い感じがしたんですよね。
昔ってたぶんそういうふうに仕事もプライベートも混ぜ事にして、
とりあえず頑張ったほうが幸せになれるみたいな、
こういうイデオロギーが働いてたのかなって思ったんですよね。
さらにセールスマンっぽい仕事をしていて、
セールスマンっぽいプライベートの過ごし方になるとか、
18:00
価値観のあり方になるってことですか。
そうそうそうそう。
それは古いのかな。
今は、だって仕事はそこそこにしようみたいな価値観じゃないですか。
そんな仕事しすぎても良くないよみたいな。
そうだと思うんですけど、
仕事上の人格とプライベートの人格が一致しているシーンってすごく見るなと思っていて、
分離していないっていう意味では結構、今もそうかなみたいなことは思ってます。
そっかそっか。
なんか完全に分離している人。
うーん、そうね。
なんかお隣さん出てくるじゃないですか、この本の中に。
なんだっけ、チャーリーとバーナード?
はいはい。
バーナードって息子じゃなかったでしたっけ?
チャーリーの息子がバーナード。
ビフとハッピーが多分ウィリーの息子で、
ビフとハッピーが息子。
もう肩から歩んで困ってしまう。
確かチャーリーとウィリーが年齢的には多分対応してて、
バーナードがビフとハッピーと対応してるんだと思うんだけど。
チャーリーの方は結構成功してるビジネスマンなんだよね。
自分で会社やってたりとかして。
バーナードの方は結構学生の時には確かビフの大ファンみたいな感じだったみたいな。
彼らは弁護士ですみたいな。
なんですけどウィリーに対してはちょっと優しいみたいな。
人格と性格が一致してるとすると彼らの方が他人に厳しそうじゃないですか。
弁護士の人とか成功してるビジネスマンみたいな。
意外と優しいみたいなのを見ると、もしかしたら劇局の中での位置づけとしては、
彼らは意外と仕事上での役割と関係性というのを分離した存在として描かれるのかなみたいな。
ちゃんとできてて、ウィリーができてないだけかもしれないですね。
ウィリーね。ウィリーいるよな。こういうやつな。
いるんだよな。
ウィリーのお兄ちゃん、ベン。
ベンはそうだよな。ベンマジかっこいいみたいな感じじゃないか。
お兄ちゃん多分これ結構やべえやつ。
社会的にってことですか?
社会的にってか、俺はアラスカで一発当てたんぜみたいな。
こういう人結構なかなかだなみたいな。
調子いい。
そのベンっていうのと、ある種、博打打ちみたいなベンと、
21:05
ちょっとしっかりしてる感じのチャーリーとその間にいるウィリーが、
たまに見るな、こういう構図みたいなのを思ってたですね。
ウィリー。
いやー、難しかったな、この劇局。
あれなんか思ってた話と違うっていうか、すごい苦しい話だなっていうので終わってしまいました。
なんか息苦しくなる。
こんだけ名作と言われるからには、本当にダメなやつだよなとか、
家族こうなるとうまくいかないよなみたいなこと。
そんなに名作になるんかねえみたいな。
そうなんです。これがめちゃくちゃ日本では何度も上演されてて、
私これなんでこんなに上演されてるんだろうなっていうのが、
謎にすごいわからないことの一つみたいになっちゃいました。
なんかあれなんですかね、もうちょっと人生の深みを増していくと見えてくる何かがあるんだね。
この劇局。
まあそうかもな。
確かにな、まだ自分には結構いろんな可能性があると思ってますからね。
60歳になった時にどう思うかわかんないからな。
わかる人いるのかな?
22:36

コメント

スクロール