imu
まあこれは、そうね。第2パラグラフで既にもう男性が人の話を聞いてない。浮かれちゃってますもんね。もう自分のモードに入ってますよね、完全に。いきなり染まってるよね、半年で。
都会で流行りの指輪を送ってますもんね。
イムさんはどう思われます?
僕は、もしかしたらこれ、彼女の方は返事出してなくて、男の人からは手紙が来てるけど、女の人は返事を出してなくて感想、感想っていうか感じたことが綴られているみたいな可能性あるかなって思ったんですよ。
じゃあないと、人の話聞いてなさすぎるなと思って。
上水優輝
いやでもさ、今思ったんだけどさ、こういうのあるじゃん。なんか、いりませんって言ってるけど本当は欲しいとかさ。読み違えたんじゃない?染まらないで帰ってくればいいよって言ってるけど。
とはいえ本当期待してるとこはここですよね、みたいな勝手に読んじゃって。道場だったのに着手的に読んじゃってみたいな。深読みして間違って言い続けるみたいなやつじゃないかな。
imu
なるほど。そういうことありますよね。遠慮してんだろうみたいな。
上水優輝
そうそう、これじゃないんだなって。じゃあこれかな?これかな?って当てるうちにどんどん間違っていくみたいなやつじゃないか。
muro
僕結構イムさんの説にゾーッとしましたね。
思いも言わなかった。
imu
これ昭和の歌じゃないですか、たぶん。昭和ってそういう、一歩引いてついてこいみたいな価値観を押し付けられてたかなと思うんですけど。
そう考えるとなんかこういうふうに正直な気持ちを伝えることも許されないみたいな。
muro
なんかね、文学の分析概念の一つに信用できない語り部っていうのがあるんですよ。
あの、和尾石黒のノーベル賞取った、「日の名残り」っていう手術があるんですけど、その日の名残りって主人公はある貴族のお屋敷に勤めている執事なんですよね。
で、その執事の一人称で続いてて、メイド長かな、なんかその女の人とのロマンスもありつつ、その貴族が没落し、テイク様みたいなのをその執事の目線で描くっていう小説なんだけど。
その後でなんかその評論家なんかを読んだ時に、この執事の語りっていうのは信頼できなくて、そのロマンスっていうのもあったのかどうかわからないみたいなことが書かれていて。
あ、え、怖って思ったんだよね。で、それと同じ怖さをイムさんの読みから感じた。
だってこれ全部が女の人が書いたことで、全てが女の人の目線で変えられてる可能性確かにあると思って、怖いってなった。
上水優輝
ホラーみたいだったもんね。しかも警戒歌い上げるとこがまたもう怖いですよね。
怖いですね。ギャップやばいな。
muro
これ、もしね、普通に通信やりとりしてるんだったら、この男の方のビジョンがないのが僕すごい気になってたんですよね。
その帰ってくるとか帰ってこないとか、4通りあるわけじゃないですか。
これをどうしたいんだっていうビジョンがないんですよね。
で、第一パラグラフから、僕はこいつは東京に残り、かつこの女の子と別れるっていう決断をしてるように見えるんですよ。
悪いやつだと思うんですよね、この男が。
そうですね。
同じパラグラフから僕はこいつは東京に残りかつこの女の子と別れるっていう決断をしてるように見えるんですよ
にもかかわらず その残りの3つの可能性みたいなのを常に匂わせ続けるっていうようなことをやってる
悪いやつだと思うんですよねこの男は
imu
そうっすね
そんな考えてないんじゃないかな
muro
考えてないのか
上水優輝
なんかさ70年代でしょ70年代で東京に行くとかって結構若い人とかだと思うんですよね
muro
中卒とかさ高卒とかでしょだからなんかビジョンとかってよりは仕事しに行きますみたいな感じで行って染まるなってたら染まり続けるみたいな感じなのかなって思って
imu
ただひたすらになんか染まっちゃってる
muro
いいのかそれ
上水優輝
どうなんだろうな
上水優輝
コミュニケーションはやっぱり掛け違ってるだけでなんかそんなに悪いやつといいやつみたいなんじゃなくて
どっちも両方思いだったけれどもコミュニケーションがすれ違ってた説はありますね
imu
確かにね
上水優輝
なんか染まり散らかした男みたいな見方もできるし
さっき言った帰ってこない人を待ち続けてるみたいなその主体性のなさみたいな見方もできるんだけど
そのどっちも両方思いだったが
みたいな全然噛み合わないみたいな
muro
まあでもこの程度の噛み合わなさ用だったら結婚しちゃった方がまずかったかもしれないから
まあ結果良かったかもしれないですね
笑
imu
若者の恋愛っていう感じは感じれていいっすねなんか
上水優輝
確かに若さは感じるよね曲調からもねなんか
中年のドロドロした感じはないよね
すごい爽やかな若い男子女子みたいな感覚を得られるサウンドではありましたよね
imu
この彼氏が帰ってくると信じている感じとか
若さゆえのみたいなとこ感じますね
muro
確かにね
imu
いいね
信じる以外に何ができるっていう感じだよね
上水優輝
だいぶでもこの人ナルシストだよねなんか指輪を送ったりなんかスーツ着た自分の写真を送ったりさ
imu
ちょっと男はねそうっすね
muro
着けた自分の写真を送るってなんかちょっとセンスわかんないっすよね
imu
笑
写真を見てくれ
上水優輝
まあでも当時インスタグラムはなかったからやっぱりこう自分の姿をね送るみたいな
文字だけじゃなくて
muro
インスタグラムの走りじゃないですか
これが
imu
いやまあスーツ着るぐらいだったらまだいいっすよ
うん
muro
でも恋人に対して
上水優輝
お前は今もノーメイクで口紅もつけねえのかって前段でつけてるのはどういうことなんだろうなって思うわけですよ
いやこれは良くないですよねこれ東京の女性と比較してますよねこれね
東京の人はみんなメイクしてるよみたいなちょっと感じますよね
上水優輝
指輪を一緒に買いに行った女の子はメイクしてるよって話なのか
imu
一緒に買いに行った
muro
だってこんなやつが流行りの指輪を一人で買えるわけないよ
imu
笑
なるほど
おお見えてきたぞ
悪いやつだな
上水優輝
年上の彼女だね
年上の彼女がいるね東京の
muro
なんで年上だっていうのわかるんですか
上水優輝
いやこのリードしていく感じとかさ
こういうの流行ってるとかでもレクチャーできる感じとかさ
なんか余裕もあるじゃんその田舎に手紙送ってもどうせっていうその計算までできてるというかさ
muro
続かないなっていうさ
状況しない方がいいですね
モメンのハンカチーフくださいっていうのはどうですかお二人は
imu
モメンのハンカチーフください
素材の話?
muro
笑
上水優輝
ポリエステルのとか確かにその指定はなかなか
コットン70%のとかあんまりそういう指定はしないかもしれない
muro
キヌのねハンカチーフじゃないんですよ
imu
うん
そうですね
単純になんかリズムの関係でとかあるかもしれないですけど
それ抜きで考えると何でしょうねおぼこい感じの演出なんかな
上水優輝
モメンってどんな生地?ちょっと僕わかんないモメンってどんな
imu
コットンですよね
吸水性がいいんかな
上水優輝
涙を吸収してくれるんだ
imu
うん
muro
多分ね安いんですよモメン
東京からハンカチを送ってくるんだから普通はキヌのはずなんですよ多分
上水優輝
なるほど流行り物のちょっとおしゃれなハンカチとなるとキヌだが
muro
そうそうプレゼントにするようなちゃんとしたハンカチっていうのは
シルクのハンカチを送ってくるんだけどそうじゃなくて実用に耐えるような安い
モメンのハンカチを送ってくれって
上水優輝
なるほどねだからある種一番に戻っちゃうわけだ
染まってないその素朴な感じなわけだ
imu
うんうんうん
上水優輝
そんなシャレた指輪とかでもスーツ着た写真とかでもなくてそういう
ね素朴なハンカチかつ涙の吸水性も高くて実用的でみたいな
色々お金備えてるかもしんないね一番の価値観を踏襲しつつ