スピーカー 3
聞けるようになったって嬉しいですね。
スピーカー 1
うれしいですね。
続きまして、つねこさん。
モメンのハンカチーフは彼女自身の劣等感と埃の入り混じったとっても複雑な気持ちに思える。
オシャレなハンカチなど私には似合わない。都会に染まったあなたともさよならするのよ。
これはね、これ面白いなって思いました。僕個人的に。
彼女が劣等感と埃の入り混じった複雑な気持ちを表現してたんですね。
スピーカー 2
確かにそのようにも読めるってことですね。
スピーカー 1
そうですね。
続きまして、かずじゃがいもさん。
ぬにん。モメンのハンカチーフ回が面白くて朝カジルーティンしながら2回目聞いてる。
この3人、あの頃のリボンとか仲良しを読んだらずっと似たような考察なんだろうな。笑い。
女子はドラマティックな展開にどっぷりしたい気分もあったんだよね。振られようがハッピーエンドだろうが。
スピーカー 3
うん。どっぷりしたい気分。
スピーカー 1
あの頃のリボンとか仲良しを読んだらずっと似たような考察なんだろうな。
スピーカー 3
全部モメンのハンカチーフみたいな感じなのかな。リボンとか仲良しって。
スピーカー 2
なんかね、これまた一緒にラジオやってるかえちゃんに言われたんだけど、
女性の作為性みたいなものに対して考察がオルスだった我々は。
別れみたいなものは既にわかっていて、
バカじゃないから恋人が上京してしまえば、もうこの関係がどうにもならないみたいなことはわかっていたんだと。
花から。
スピーカー 1
女性が。
スピーカー 2
女性が。
花からわかっていたんだが、これですよね。ドラマティックな展開にどっぷりしたい気分もあったんだよね。振られようがハッピーエンドだろうがみたいな。
スピーカー 1
その物語の締めくくりが、モメンのハンカチーフをねだるっていうことだったんだっていう。
スピーカー 2
読みもあるよねっていう話。
なるほどね。
女心がね、わからないんで。
スピーカー 1
そうだね。まったくオルスですよ。
スピーカー 2
多いのね。九州男児やけんのね。わからんのです。わからんとだい。
スピーカー 1
マジでありましたよね。お前ら女心わかってねえなっていうお便りもいただきました。
スピーカー 3
いいね。マジわかんないね。すごいよ。
スピーカー 2
わかんないんだよな。女心。
スピーカー 3
わかりたい気持ちはあるんだけどね。全然わかんないな。言われたらそういうのもあるのかぐらいには。
説明されて意味わかるけど。
スピーカー 2
ぜひ二人きりのときに教えてほしいな。あなたの女心。
スピーカー 1
カズさんに言った?今カズジャガイモさんに。
スピーカー 2
いや、あの。
ヒロク。
ヒロク。
ヒロク4人。
スピーカー 1
僕史上最も面白かったヒロクでした。今。
言葉使いに長けとるね。やっぱね。面白かった。
スピーカー 3
募集かけてるもんな。
スピーカー 1
あの、モメンのハンカチーフの女の人は、ドラマティックな思い出作りに移行してたってことですか?
スピーカー 2
うん。
スピーカー 1
その決めとして、モメンのハンカチーフをねだったってこと。
そうそうそうそう。
はぁー。
スピーカー 3
なんでそんなことをするの?
スピーカー 2
ねえ。楽しいからじゃないですか。
スピーカー 3
相手は楽しくないでしょ。
スピーカー 2
うーん。でももう、自分を置いて上京しちゃったからね。したことじゃないんじゃないですか。
スピーカー 1
うーん。そっかそっか。もういいかってなったわけね。
スピーカー 3
すごいね。上京しただけじゃん、まだ最初は。
途中確かにさ、都会に染まってダメになっていくのはあるけどさ。
上京するタイミングはたぶん仕事をしに行くってこと?
スピーカー 1
でももう分かりきってるんじゃないですか、別に。終わりだなと。
スピーカー 3
仕事なんかのためにこの街を出て私の元から離れていく時点で決まってるってこと?
スピーカー 2
いやだから、これ時代性もあるんじゃないですか?
その集団就職とかで、男性はどんどん。
スピーカー 3
行くよね。
スピーカー 2
大阪なり東京なりに行き、女性はほら、家の方針で別に地元に残されて、
地元に残った人ともう結婚してここで生きていくんだなっていうのは、
普通に考えればそうだよねっていう感じなんじゃないですか。
スピーカー 3
うん、ですよね。だからそれは男性の問題じゃなくて、政党の問題ですよね。
スピーカー 1
政党?
スピーカー 3
政治の問題ですよね。
スピーカー 2
政治の問題。
スピーカー 3
政治の問題ですよ。
スピーカー 2
政治の問題。
スピーカー 3
ダメダメダメ。
スピーカー 1
ほらほらほらほら、ダメダメ。
政党はダメ。
怖いよ。ストックコンテンツ。
もういいかな?
次、次いっていい?
もういいよね?
続きまして、なつみんさん。
桃面のハンカチは好きだった頃の男性の象徴かな。
完全に東京に染まってたら、安い桃面のハンカチなんてプレゼントして買えない。
なので送られてこなかったら好きだった彼はもういないし、
送られてきたら思い出の品としてタンスにそっとしまうのではないかと。
女性側の呪いは完全な同意。
スピーカー 3
なるほど。
確認作業兼呪いをかけたんだ。
スピーカー 1
呪いの利と増すし、呪いも兼ねてるんですね。
スピーカー 3
呪いだったらまだね、しっくりくるんだけど、
さっきのドラマチックな展開みたいなのにさ、
ちょっとね、同意できない。
その解釈に同意じゃなくて、
そこに巻き込まれる男性視点みたいなことを考えると同意できない。
スピーカー 2
ドラマチックな結末として最後に呪うっていうことでしょ?だから。
スピーカー 3
最悪じゃん。
楽しみ尽くして地獄に落とすみたいな。
スピーカー 2
でも就職で外行ったのは自分の決断ですから。
スピーカー 3
就職じゃん。
スピーカー 2
でも先々読んでね、行動しなかったからしょうがないんじゃないですか、そういうのは。
スピーカー 3
悪の法則ですよね、だから。
スピーカー 2
そうそうそうそう。もうそこに行き着くしかない。
スピーカー 2
就職するって決まった時点で。
スピーカー 3
初手でミスってことだよね、もう。
中断就職、東京行くとかいう行動を取ってしまったことか、もう。
スピーカー 2
なるほどな。
スピーカー 1
これ運命だから。
スピーカー 2
これが運命であるっていうところが、
そのドラマチックな展開ってことですよ。
スピーカー 1
なるほど。
スピーカー 3
素晴らしい。
スピーカー 2
いいじゃないですか、呪いの一つや二つかけられたって。
どんと行きましょう、どんと。
確かにね。
僕、キューバの
キューバにサンテリアっていう宗教があって、
その司祭のことをババラオって言うんですけど、
そのババラオに占いしてもらったら、
お前ね、女に呪われてずっとエネルギー取られてるよって言われたんですよね。
次行きましょう。
スピーカー 1
ひろく。
違う違う、そんな便利な言葉でもないんですよ。
じゃあ次行きましょうかね。
ハトダンシャクさんからのお便りですね。
モメンの版画チーフの話。
男性側が自分のスーツ姿の写真を送ったのって、
女性に都会へ出てきてほしかったのかなと思いました。
かっこよくなった自分を見たら、もしかしたら恋人も追いかけてきてくれるかも。
化粧のことを書いたのも、
化粧を覚えて都会風の女性になってほしかったからなのかも。
というお便りです。
スピーカー 2
見通しが甘いんだよね。
スピーカー 1
男がね。
スピーカー 3
こういう男性おるよね、確かに。
スピーカー 1
これはあれかな、言うことはできんかったのかね。
来てくれって。
そこまで、そっか、責任を負えなかった感じなのかな。
どうなんかね。
聞いてみたいっすね。
続きまして、さやかさん。
相手のためにどこまでできるかって一種の愛情の目安だと思っていて、
そう考えると、モメンのハンカチーフは、
男は君への贈り物を探すつもりだ。君に似合う指輪を贈るよ。
って女のために行動してるけど、
女は帰ってきてほしい、キスがいいって欲しがってばかりだから、
男の愛情も薄れた可能性。
なるほどね。
スピーカー 3
なるほど。
スピーカー 1
難しいね。
スピーカー 2
でも本質的にはやっぱ男の方が、
この子を東京に連れて行かないっていうところで一環の終わりだから、
なぁとは思います。
でもなぁ、連れて行くってなっても行かないような気がすんだよな。
なんか時代性みたいなのもあって。
スピーカー 3
ハンカチがあるかないかの違いですよね、だから。
そのだると、結末としては。
スピーカー 2
結末としては。
スピーカー 3
そうか。
ドラマチックな展開はでも欲しがりすぎだな。
スピーカー 1
結構引っかかってますね。
スピーカー 3
いや、引っかかってるよ。
スピーカー 1
まぁでも、もう難しいね、確かにね。
引っかかるのは引っかかるよね。
スピーカー 3
なんか勝手にさ、脚本書かれてるじゃん。
そこの物語に参加させられてるからさ。
スピーカー 1
そうっすね。
なんで?っていう感じ。
スピーカー 3
確かに。消費されてる感がありますね。
そうそうそうそう。
スピーカー 2
許可なくね。
スピーカー 3
でも、そのドラマを叶えてあげたらいいじゃないですか。
スピーカー 2
ん?なんで?
好きなんでしょ?
スピーカー 2
この子がね、この子じゃなくても相手が好きなんだから、
こうしてほしい、愛してほしいって言ったら何でも叶えてあげたいもんじゃないんですか?
スピーカー 3
叶えることでまた帰ってさ、ドラマチックが押せることもあるじゃん。
スピーカー 1
ん?どういうこと?
要は何でも思い通りになっちゃってしまうとさ、ドラマチックじゃなくなるみたいなのあるでしょ?多分。
スピーカー 3
意外とだから毎月とか半年に1回帰って、帰ってくるとか、キスをするみたいなことを実際に言われたとおり捨てても捨てられてそうじゃないですか。
スピーカー 2
まあ確かにね。
スピーカー 3
ドラマチック不足。
スピーカー 1
はあ。
確かにね。
なるほど。
スピーカー 2
ドラマチック不足。
スピーカー 3
思い通りにならないことに対して物語を乗せていくわけでしょ?その。
スピーカー 1
はいはいはい。
スピーカー 3
この待ってる時間とか、この思い通りにならないのは何かのためのフリなんだみたいに思うわけじゃん。
とか、この最中もみたいなことでしょ?そのプロセスを楽しんでるわけじゃん。
スピーカー 1
うんうんうん。
スピーカー 3
だから最後さ、呪うとかしかなくなっちゃうよね、バッドエンドだったら。
スピーカー 2
うん。
でももう、彼が状況した時点でもう別れるのはほぼ確だから。
スピーカー 3
そう、だからさ、そこでさ、終わり感で、お、いいじゃん。
スピーカー 2
いやでもその、ロスタイムを楽しむ、味わうみたいなことなんじゃないですか。この、皿に残ったソースをパンでぬぐうみたいなことなんじゃないですか。そこが一番美味しいみたいな。
スピーカー 1
はあ。
スピーカー 2
ウェミドさん、めちゃくちゃ味がある顔してる。
そんなに、そんなに嫌なんですね。他人の脚本が。
スピーカー 3
そう、他人の脚本に重要な役で参加させるのはほんと嫌。
スピーカー 1
うんうんうん。
スピーカー 3
あの、同意なくなる。
スピーカー 1
うんうんうん。
スピーカー 3
誰?ってなる。
スピーカー 2
確かにね。
スピーカー 3
同意してたらいいんですけどね。
スピーカー 2
大体大音になりますしね。
そうなんですよ。
スピーカー 3
うん。
スピーカー 1
大抵大音になる。
えー、で、最後にですね。これまた長文のお便りいただきまして。
おーい。
これね、あの、エモいというか。
スピーカー 3
うん。
スピーカー 1
うん、好きなお便りなんですけど。
ほどなく死ぬひとりさん。
名前からして。
もうね、名前がいいよね。
65歳の男性リスナーです。
お三方のモメンのハンカチーフの歌詞読解。楽しく拝聴しました。
この歌が大ヒットした当時、私は東京の大学への進学が決まり、
下宿探しのために転がり込んだ友人のアパートで、このレコードをよく聴いていました。
青春の思い出として忘れられない一曲です。
当時を知る者としてお便りを差し上げることにしました。
まず時代背景ですが、1976年の第一次オイルショックで日本の高度成長時代が終わりを告げましたが、
田舎者が上京して一旗あげるというのが当時の風潮でした。
私も都会でエスタプリッシュな暮らしを送ることを夢見て上京したのです。
猫も爵士も都会を目指した時代であったと言えるでしょう。
この歌の男も同じだと思います。
私の解釈では、この歌に出てくる男女は高校生カップルで、
男は都会の大学に進学し、女は地元で進学または就職したのです。
だから女は男が卒業後に地元に帰ることを期待しているのです。
スピーカー 3
ああ、就職じゃないってことか。
うんうん。
スピーカー 2
そうか、そういうことか。
スピーカー 1
そういうことですね。
そういうことか。
男は都会でダメだったら田舎に帰る程度の考えですが、
学生仲間やアルバイト先などを通じて徐々に都会に染められていきます。
男はそんな自分の変化に対して女がどう変化しているのか心配になります。
口紅もつけないままかというのは決してバカにしているのではなく、
どの程度大人になっているのか、自分から離れた存在になっていないか、
さらに言えばお互い様ではないかと確かめているのです。
スピーカー 2
ああ、新しい男ができていないかを確認しているってことか。
スピーカー 1
うん、それも含まれているかもしれないですね。
ああ、なるほど。
そもそも成人同士のカップルなら、男だけが上京する時点でこの恋愛は終わっているはずです。
幼い二人だから将来を見通せないし、
情愛も断ち切れずモラトリアムのような状態になっているのです。
スピーカー 3
なるほど。
スピーカー 1
女は二人で田舎で素朴に暮らしたいとの思いを伝えていますが、
男が帰ってくる可能性が低いことは分かっています。
男もオメオメと田舎には帰れないとの思いがあります。
つまりこのカップルは、別れが予定調和であることに気づいています。
そのことを認めたくはないが、避けられない現実から脱却するには、時間と大義名分が必要でした。
それは男にとっては立身出世、上昇志向であり、女にとってはけなげな被害者という立場です。
だから男は、「僕は帰れない。」であり、女は、「涙拭く木綿のハンカチ拭ください。」なんですよね。
実際には、女は男に比べてはるかに現実的で割り切りも早く、
男が調教した時点で次のステップへの移行を考えていたはずです。
穿った見方をすれば、帰らない男をひたすら待つ女を演じながら、
最後に清掃や執事合憲の執事をイメージさせる木綿のハンカチをねだることで別れを確定させ、
男の告白さと自分のけなげさを強調して被害者面して自己価値の増加を図ったと言えるのではないでしょうか。
年寄りのひねくれた時節を長々と申し上げましたが、
当時はよくある青春の一場面、甘酸っぱい思い出として自分を重ね合わせて聞いていたような気がします。
という素敵なお便りいただきました。
スピーカー 2
決定番ですね。
もう、同棲死ぬ3人いらないですね。いずれ死ぬ1人いれば十分ですね。
スピーカー 3
ちょっとゲスト会やったらしいですね、1人で。
スピーカー 1
1人でゲスト会。
スピーカー 3
もう1人で語っていただくっていう。
スピーカー 2
いやーね、なんかエモいし、なんかね、やっぱその時代を体験してないとわからんことってあるんやなーっていうのをすごい実感しました。
だからこの後半部分のところが、ドラマチックを求める乙女心みたいなことですよね。
スピーカー 1
けなげな被害者という立場っていうところですか。
スピーカー 2
そうそう、けなげな被害者という立場を出して、実はもう実際にはすでに割り切ってんだけど、
スピーカー 1
そのけなげな被害者という物語を醸成するためのやりとりがこれなんだっていうことですよね。
スピーカー 2
だからこれがドラマチックなんだよっていう話かなって思うんですけど。
スピーカー 3
そうね。
スピーカー 1
そうっすね。
だから男は僕は帰れないであり、女は涙拭くモメンのハンカチ拭ください。なんですよね。
っていうところがすごい染みてきますよね、そう考えるとね。