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2024-08-28 10:59

57:【白?黒?】工作機械ってどこへでも輸出していいの?【規制】

日本の金型メーカーの苦悩ポストをきっかけに工作機械の輸出について話してみました


■参考リンク

輸出管理の基礎

https://www.cistec.or.jp/export/yukan_kiso/kokusairejimes/200705-yk1.html


■プロフィール

つねぞう

ものづくりが好き。産業機械メーカーで設計をしている。猫を飼っている。


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サマリー

工作機械の輸出に関する規制とその影響について議論されています。特に、日本の金型業界の厳しさや、中国への工作機械の輸出がなぜ問題視されるのかが深堀りされています。

金型業界の厳しさ
こんにちは、常蔵です。
Design Review.fm第57回目始めていきます。
このDesign Review.fmは
世の中の様々なもの
主に工業製品について
私の主観で
勝手にデザインレビューをしていこうという番組です。
先週
Twitterの方でXの方で話題になった
金型についての
ポストがありまして
日本の金型業界
の厳しさというか
辛さというか
そういうポストがありました。
その内容についてはちょっと今回言及しないんですけれども
そのポストに対するリプライの中でちょっと気になる内容があったので
それに関わる話をしてみようかなと思います。
その内容っていうのが
抜粋して読んでみると
特にマシニングや複合加工機なんかが大量に輸出された時点で
資本力に劣る日本のマチ工場はお手上げ
事業モデルを構築し直さないと
まだこれからトータの荒波が来ますよね。
それに対して
それはありますね
大手工作機械メーカーが生き残るためだとはいえ
売りすぎですよねと
そういう
反応を見てみました。
我々その工作機械メーカーが
中国とか
その他のね
地域へ
新しい工作機械をたくさん売ったせいで
日本の花形屋さんが苦しい状況にあるんだよと
そういう内容の
ポストだと思います。
工作機械の輸出制度
これの
是非についても言及はしないというか
あの
そういう一面もあると思うんですけれども
中国への輸出ですね
そもそもその中国へ
工作機械を輸出することは
良いことなのか
当然今行われているので
輸出はできます
工作機械ってその
そもそもどこへでも輸出していいのか
まあそういうその輸出
工作機械の輸出について
ちょっと話してみようかなと思います
改めて工作機械っていうのは
金属をですね
金属に限らないですけども主に金属を
エンドミルなどのその工具で
加工して製品を作る機械です
あらゆる産業分野で使われています
機械を作る機械というところで
マザーマシンと呼ばれていますね
この工作機械を
海外に輸出する場合
輸出の規制がありまして
実はその自由に輸出はできません
工作機械っていうのは
生産されたものの7割以上
が輸出されていると
言われていますので
この輸出規制というのは非常に
大事な問題となります
工作機械のような
軍事転用可能な技術を持った
高度な機械だったり
そのスクール技術自体ですね
それからその大量破壊兵器の
開発を行っている国だったり
そういうテロリストに直接
もしくは間接的に渡ってしまわないようにする
必要があります
その防止方法として
先進国を中心とした
枠組みを作って管理しています
日本では外国為替および外国貿易法
いわゆる外貯め法ですね
外貯め法で輸出の許可が必要なもの
というのを定めています
工作機械っていうのは
軍事用途に伝われる可能
使われてしまう可能性がありますので
この外貯め法による輸出管理の対象となります
不正輸出の影響
ここで輸出とはですね
製品そのもの自体の輸出だけではなく
技術の提供も含まれます
では工作機械を輸出する時に
どんなチェックをしているか
ここはですね
二段構えの規制に対して
外費判定を行っています
外費判定とはですね
輸出するものが規制内容に対して
一致していれば該当
一致しなければ被害等と判断することです
被害等であれば輸出できるということですね
この二段構えのチェック
一つ目はですね
リスト規制と言います
リスト規制リスト規制とは
規制している金目について
該当している場合には
経済産業省の許可が必要であるという規制です
マシニングセンターでは
その送り軸の位置決め制度が
6ミクロンですね
6ミクロンよりも良い高精度なもの
もしくは5軸加工機が規制されます
そしてそのリスト規制というのは
輸出先の国によって扱いが変わってきます
例えば中国やインドなどの
アジア地域や中東地域に輸出する場合には
そのリスト規制に該当する機会はですね
経済産業省のそれぞれ毎回ですね
個別の許可が必要になります
それに対してアメリカやヨーロッパ
韓国などに輸出する場合は
特別一般包括許可という許可書を使って
その一台一台個別に許可を取らなくても
自由に輸出が可能となります
そしてその輸出が禁止されている国も
当然ありまして
非ホワイト国というところですね
北朝鮮だったりアフガニスタン
イラクロシアリトアニアなどですね
で二段構えのチェック二つ目は
キャッチオール規制というものですね
キャッチオール規制というのは
エンドユーザーまたそのエンドユーザーで
の使われ方エンドユーズというものを確認して
兵器の製造に関与している場合には
経済産業省の許可が必要であるという規制です
その軍事関係の企業かどうか
もしくは経済産業省の定めたブラックリストに
記載されていないかどうか
いうのをそれぞれの企業に対して確認すると
輸出する機械が何の用途に支障されるか
何を作るために使われるかというのを
確認するということですね
この経済産業省のブラックリストには
2023年の12月時点で北朝鮮だったり
中国インドイランイスラエルなどの企業が
706社記載されています
この記載されている企業には
当然工作機会を輸出できないということですね
そしてこれらのキャッチオール規制と
リスト規制というものを守らなかった場合
規則に反して不正な輸出をした場合
というのは罰則が当然あります
最高10年以下の懲役10億円以下の罰金
最高3年以内の輸出禁止となります
そう当然ですね
会社のイメージも悪くなりますし
社会的制裁株主から訴えられたりというところで
最悪会社が潰れてしまうような大きな罰則があります
過去にはですね
三次元測定機メーカーの密トヨが
不正輸出をしたというところで
2006年に有罪判決が出たり
2009年にはですね
フォーコスがですね
フォーコスも工作機会メーカーなんですけども
フォーコスが工作機会の不正輸出で
社員が逮捕されています
また何回かお話ししているように
技術の提供というものも技術の一種でありますので
2012年にはですね
工作機会メーカーのマザックの中国国籍の社員が
機械の工作機械の設計図面をですね
不正に取得したとして
産業スパイの疑いで逮捕されているということもありました
繰り返しになりますけれども
工作機会というのは使い方によっては
軍事用途に利用できてしまいます
民政用途に使われることを確実にすることが
我々工作機会メーカーの責任になりまして
これに従って輸出することが必要です
ということで今回ですね
工作機会の輸出について話してみました
普段のその話題のポストですね
金型のポストにあったように
中国で中国国で安い金型が作られて
話ですけども
中国はですね
リスト規制で個別許可が必要な国ではありますけれども
ちゃんと経済産業省の許可を取って輸出していますので
当然その違法に出してるわけではないですね
ちょっとそこはですね
まあ我々工作機会メーカーもお客様を選べるような
余裕あるような業界ではありませんので
あまり悪く言わないでほしいですね
ということで今週はここまでです
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