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2024-12-28 12:52

75:ニデックTOB、なぜオークマではなく牧野フライスだったのか?

ニデックによる牧野フライスへの同意なきTOB なぜオークマではなく牧野フライスが選ばれたのか?


■参考リンク

ニデック

企業価値の最大化に向けた経営統合に関する意向表明書

https://www.nidec.com/-/media/www-nidec-com/corporate/news/2024/1227-02/241227-02.pdf?rev=dd1bf0ad645644b794ba8cab59eb5980&sc_lang=ja-JP

株式会社牧野フライス製作所(証券コード:6135)に対する公開買付けの開始予定に関するお知らせ

https://www.nidec.com/-/media/www-nidec-com/corporate/news/2024/1227-01/241227-01.pdf?rev=7584315209f9405784f3e2b127136708&sc_lang=ja-JP


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つねぞう

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00:07
こんにちは、常蔵です。Design Review FM第75回目、始めていきましょう。 このDesign Review FMは、世の中の様々なもの、主に工業製品について、私の主観で勝手にデザインレビューをしていこうという番組です。
12月27日、金曜日にですね、驚きのニュースが入ってきました。 ニデック工作機械の牧野フライスに同意なきTOBというものです。
TOBとは、テイクオーバービットの略で、株式公開買い付けのことですね。 企業の株式を市場外で大量に買い付ける手法ということです。
企業の支配権だったり、経営権というものを取得して、子会社化することを目的にしているものです。 TOBには、買い付け者。
これはニデックですね。 買い付け者と対象者、牧野フライス製作所の間で競技が行われて、合意の上で行われる有効的TOBと、合意なしに行われる敵対的TOBの2種類があります。
今回のニデックによる牧野フライスのTOBは、まだどっちになるかわかりません。 公開買い付けが来年の2025年4月4日から
31日間と設定されていますので、それまでの間にニデックと牧野の間で競技が行われて、合意が取れれば有効的TOBとなりますし、
合意が得られなければ、合意が得られなくてもTOBを実施すると、ニデックは12月27日に
公開買い付けの開始予定のお知らせという書面で言っていますので、その場合は敵対的なTOBということになるでしょう。
ニデックからのTOB宣言を受けて、牧野フライスからもとりあえずのコメントが出ています。 事前の連絡は受けていないと。公開買い付けに関わる
開示文書の内容などを精査した上で当社の見解を公表するということで、当日のコメントですので当然
まだ何も決まっていないというところですね。今後どういう対応するか気になるところではあるんですけれども、仮にこのTOBに
対抗するとするとどんな方法があるのか。いくつか方法があるようで、例えばポイズンピルとか
ゴールデンパラシュート チェンジオブコントロール
ホワイトナイト クラウンジェイル
第三者割当増し増廃など いろいろあるようです。ちょっと私は詳しくないので説明しませんけれども
気になる方は調べてみてほしいです。私もちょっとそこらへん勉強してみようかなと思っています。 ホワイトナイトとかね映画やドラマでよく聞いたことがあるんですけども
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まさかこの自分に 深く関係があるところでそういう話が出てくるとは思っていませんでしたね
はい ではですね、なぜマキノフライスが選ばれてしまったのか
なぜオークマじゃないのかというところをちょっと考えてみました まずその根本的なところから話すとですね
ニデックは工作機械事業の売上高を2025年に5000億円に上げると
2030年度には1兆円まで増やすぞというのを目標にしています 2021年ですね三菱重工工作機械という会社を買収して工作機械産業に
参入しました 続いて2022年にはですねOKKを買収
そして2023年の2月にはですね イタリアの工作機械メーカーであるパーマを買収しました
そして同じく2023年の7月には 旋盤メーカーの滝沢に対して今回と同じですね
TOBをすることを宣言して 11月には買付を完了しニデックグループに滝沢も入ることになりました
今年のジムトフ2024ではですねそれぞれ 滝沢もOKKも三菱重工ですね
三菱重工はもう本当にニデックマシンツールと名前が変わってしまいましたけれども まあ3社並んで機械を展示するという感じでしたね
これらの怒涛のM&Aですね 参加の工作機械メーカーをどんどん増やしているんですけれども
2024年の3月期で売り上げが1200億円規模と見込まれているそうです
なのでその2025年度に売上高5000億円という目標にはちょっと届かないような状況であると
かなりですねあと3倍4倍増やさなければいけないという状況である程度その大きい会社
もう少し大きい売上高がある会社を買収しようという考えになったんでしょうね
今回そのDOBを掛けられている牧野フライスっていうのは2024年3月期で2250億円程度の売上高になる予定になっていまして
合わせれば単純に足し算すると3500億円程度ですよね 今年度よりも来季がもう少しその
成長するとすればもう少し4000億円5000億円に届くかというところというまあ
かなり目標に近づくとそういう目論みなのでしょう ただ牧野フライスと同じくらいの規模のメーカーとして大熊があります
大熊の2024年度の3月期の売上高は2279億円とまあ先ほどの牧野の2250億円とほぼ同じですね
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そしてその株価の時価総額もどちらも2000億円レベルで大きな差はないと思います ほぼほぼその売上高も
会社の規模も同じような大熊と牧野があるんですけれども なぜ今回その大熊ではなくて牧野フライスが選ばれたのか
そこでやはりその現在のその2デッググループのですね 高速機械メーカー
参加の高速機械メーカーのポートフォリオと 牧野のポートフォリオというものがその機械のね機械のポートフォリオがうまい具合にその
マッチしてしまったんじゃないかなと思っています まず2デッグのホームページから高速機械の
現行のですね現行の機械のラインナップを見てみると まず滝沢の旋盤だったり副高加工機があって
2デッグOKKと縦型マシニングセンターや横型マシニングセンター そして縦横の5軸マシニングセンターがありますよと
元三菱の精密加工機があったり 同じく元三菱の門型の5面加工機だったり横長ぐり版がありますよと
あとはOKKの汎用フライス版があったり元三菱の歯車加工機 あとは円筒検索版ですね
あとは元三菱でやっていたある意味オーダーメイド的な専用機 というものが今の2デッグのホームページ
の高速機械のところにラインナップされています という感じなのでこの中でその今の薪のフライス製作所で持っているラインナップと機械の
ラインナップと競合する機械といえば OKKのマシニングセンターたちは競合しそう
ではありますね ただそのOKKの機械というのは重切削、高剛性というのをコンセプトとしていますので
ある意味そのゴリゴリ削る系の荒加工よりの機械というイメージが私は持っています
なのでその薪のフライス製作所の高速高精度という 加工
とはちょっとその 経路が違うというか完全には
墨分けできないんですけれどもある程度その重切削と仕上げより 中仕上げ仕上げというところの墨分けができるんじゃないかなという感じはあります
あとは汎用機もですね薪のフライスも汎用機を作っているのでそこも競合するんです けれども全体のその売上に比べる割合というものが小さいですので
あまり影響はないのかなという感じで本当にそのぐらいなんですよ 競合するところがね
一方大熊のラインナップを見てみましょう大熊の工作機械のラインナップを見てみると まず旋盤複合加工機は大熊さんがまず持ってますね
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旋盤複合加工機を持っていますこれは本当に滝沢と競合するところだと思います そしてその門型の5面加工機も大熊さん持ってますので
ここはその三菱の門型と競合するところだと思います そしてNCの円筒検索盤というものも大熊さん持っているそうなんでこれも元三菱の
方と競合しますよね そしてもちろんその縦型横型のマシニングセンターも大熊さんやってますのでそこもその
OKKと競合するところではまぁあると思います そしてその意外とハードルになりそうだと私が思っているのは
大熊がそのNCだったりサーボモーターというものを内製しているところですね その
買収してグループ化した時のメリットっていうのはやっぱりその購買を共通化してまあ ロッド数を増やして
購入する部品のロッド数を増やすことでのコストメリットは だいぶあると思うんですよね
そこでは当然そのNCだったりモーターというものもその数を多く買うことでコストが 下がるとそういうメリットが本来はあると狙うところだと思うんですけれども
大熊さんだけその 自分たち独自のNCだったり
モーターを使うということになってしまえば そこのメリットが受けられないと
いうところで逆にその大熊の今持っているNCやモーターというものを ネックグループ全体で使いましょうという話になったとしても
その生産量の問題だったり今までのその ノウハウだったりその使い勝手
OK計算とか 滝沢の
制御盤操作盤の画面が変わってしまったりとか そういういろんな問題が出てくるのでなかなかそこも難しいでしょうと
いうところでこのNC周りも結構その ハードルとして高いんじゃないかなと思っています
というところであのもし私がそのNIDECの買収担当で マキノかオークマン
買収するとしたらどちらがふさわしいかって考えるとここら辺だけ見てもやっぱりその マキノを選ぶだろうなと
そう思ってしまいます それその
株価の問題とか そういうところもあるんですけれども営業の利益率とかね
利益率とかそういう金銭的なところもあると思うんですけども 製品のラインナップを見ただけでも見ただけではやっぱりその
マキノを選んでしまうんだろうなと私個人としても思います あくまでそのどっちかって言われた場合ですよね
はい まあマジですね
やめてくれよと正直思っていますよ TOBあきらめてくれよと
12:02
個人的に思っていますが私たちにはまあ何も まあできないと思ってますのでまあ
ね4月まで
まあその先も しばらく続くんでしょうけれど目の前にやるべきことをまあ
やるだけとトップが誰になろうと物理法則は変わりませんので我々が作る機会も 変わらないよと
まあそう胸張って言えるといいなと 思っていますということで今回はここまでです
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