いずみ
今日もですね、お便りをいただいております。ラジオネーム「ゆう」さんです。ありがとうございます。
いずみさん、よしむらさん、こんにちは。データマネラジオ、いつも楽しく聞かせていただいています。
早速ですが、お知恵をお借りしたくご相談をさせてください。
私は、とある製造業のDX部門でデータ基盤構築やデータマネジメントを担当しています。
データ基盤の構築がある程度進んできたため、データガバナンスの検討を始めたのですが、
必要な役割や体制、業務フローを考え始めると、現状の組織にはない役割が多々あり、
どこの部署が担当するのか対立、押し付け合いが生まれています。
将来的にはデータマネジメント組織を作る話も出ているのですが、
特に立ち上げ期はどのような体制から始めるのが良いでしょうか。
ご経験や知見などがありましたらアドバイスいただけるとありがたいです。
よろしくお願いしますということです。
よしむらさん、これは結構実体験からお話できるところがあるのかなと思うんですが、いかがでしょうか。
よしむら
自分もとある企業のDX部門でデータ活用組織を立ち上げの経験したことがあるんですけれども、
その立ち上げは結構パッションがある人かなと思っていて、何か形にこだわるというよりも、
パッションで動き回って何か作る人、何か遠慮なく物応じせず言える人というのがすごい重要かなと思っています。
そうやって動き回るとこの役割必要だよねっていうのがだいぶわかってくると思うんですね。
いずみ
なるほど。だから最初にガッチリと体制とかを組み上げてから始めるっていうよりかは、
内なる情熱というかやる気というか、そういう人たちをまずチームとして集めて、まず動いてみるという感じですか。
よしむら
自分がこれはいいなと思ったのはデータ総研さん、いつもこの収録に借りている。
いずみ
そうですね、会議室いつもお借りしてます。
よしむら
データ総研さんがデータ組織の役割の図、この役割はこの関係性で、この業務で動いているよっていうのは非常にわかりやすい図があって、
あれを参考にするといいんですよね。データ総研 小川さん、いたら聞きたいんですよね、ぜひ、組織の話。
いずみ
呼んでいきましょうか。
よしむら
できるんですか?
いずみ
隣が執務室なので、ちょっとお邪魔したらまだいらっしゃるんじゃないですかね。
よしむら
それはめっちゃ聞きたいですね、小川さんに直接。
いずみ
ちょっと呼んでいきます。ちょっと待ってください。
よしむら
行っちゃうんですか?
いずみ
小川さん、連れてきました。
よしむら
こんにちは、いつもお世話になってます。
いずみ
すいません、いきなり呼び立てしちゃって。
今回、ぜひとも小川さんにご意見を伺いたいという質問がありまして、たってのよしむらさんの希望もあって、引っ張ってきちゃったということで、ぜひお力をお貸しいただきたいなということなんですけども。
よしむら
小川さん、データ組織のあるべき姿みたいな話を質問を受けて、僕、データ総計さんが出しているデータの役割の図みたいな、あれが非常にわかりやすいなと思っていて、
あれをどうやって作ったのかとか、あの役割をどう動かしたらデータガバナンスが取れるのかとか、そういう視点でぜひお答えいただけると思って、小川さん呼んじゃいました。
小川さん
ありがとうございます。あの絵を描いたのは結構もう3、4年前になっちゃうんですけど、もともと考えていたのってデータオーナーの役割を考えていたんですよね。
データオーナーがしっかりと自分のビジネス範囲においてデータ活用をうまくやっていけたらいいのかなと思っていたんですけど、
DMBOKに書かれてますけど、データオーナーの人って自分ではなかなか実務執行するっていうのは難しくなってきちゃうので、多分代わりの人が出てこなきゃいけないんだろうなと思って描いたんです。
そうすると出てくる役割としてはデータオーナーから権限以上されたデータスチュワードという役割。
データスチュワードの人ってどっちかっていうとデータオーナーの代わりにビジネス上の課題解決をしたりとか、こんなことやりたいよっていうのを決めたりとか、
はたまたそのデータってこんな意味なんですっていうのを考えたりとか決めたりとか、そういうことをする人なので、
じゃあ業務部門の人にシステムのところも含めてやらすのは結構難しいよねっていうことで、派生的に今度データアーキテクトっていう役割の人を出してくると。
そうすると登場人物が3人今出てきちゃった形になって、じゃあデータアーキテクトの人が今度データ活用のスペックとかを持っているかというと、これもまた難しいですよね。
よしむら
その話を聞いていると、あるべき姿っていうよりは課題があるからこういう役割いたほうがいいよねっていうふうに作られたのかなと思っていて、この方もどうなんですかね。
どういう組織がいいですかっていう話なんですけれども、どうやってそのあるべき姿に近づいていったらいいんですかね。
小川さん
そうですね。多分はじめのタイミングって結構小規模でやるとかって多分そんな話もされていたのかななんて思いますけど、やっぱり小規模から膨らませていくしかないのかなと。
それってエンタープライズアーキテクチャ、EAの考え方でいうと、ビジネスの要請があってデータの要請があって、じゃあアプリケーションどうしようかなっていう考え方をするんですけれども、
結局ビジネス側の要請で一番人数が高いものからしっかりやっていこうっていうのが一つ答えになるのかなと。
そうするとそこに必要なデータ集めてこなきゃいけないので、そのデータ管理している人たちっていろんな部署に散っていたりとか、いろんなところからもとってこなきゃいけないので、
それぞれに対してこのデータって本当に大丈夫なんですかとか大事なんですかとかっていうのを確認していかなきゃいけないので、そこにもやっぱり担当者が必要でっていう感じで、
派生的に活用データが一つあったときにそれを数珠繋ぎにつなげていくと、元の方までしっかりと管理している人を置かなきゃいけないんだとか、そんな感じで広がっていくのかな。
将来像はそれが全て満ちた状態になっているので、データスチュワードシップっていう言葉で表現されたりするんですけど、スチュワードシップをしっかりと組織に植えていくっていうのが最終的な将来像なんじゃないかなと思ったりします。
よしむら
やっぱ聞いていて、体制を作るのを目的にしちゃダメだなと思っていて、こういうことをやりたいからこういう体制があるよねっていう考え方にしていくのがいいっていうことなのかなと。