ゲストの紹介から始まる
CS Harmony Radio、今回は特別返答をしまして、ゲストの方にお越しいただいております。
この場をセッティングしてくれたのがマルタさんなので、ご紹介いただければと思います。
ありがとうございます。
リソンさん、今回初のゲストということで、お越しいただき、本当にありがとうございます。
ありがとうございます。
ありがとうございます。
このCS Harmony Radioなんですけど、CSをきちんと推進していくよりは、
お客理解というものを深めていかないといけないですよね、というテーマで、
結構いろんな角度から話し合ってきたんですが、
実際にCSの界隈で活躍している方からも、
試験を考え、事例というところをお伺いしていきたいなというところで、
CS、いろんなところで活躍されていますし、
本当に体系化とか理論化がすごく素晴らしいなというところで、
リソンさんにお話をぜひ伺いたいと本日思っております。
いくつか今日ちょっとお伺いしたいなというテーマがあるんですが、
最初にリソンさんに自己紹介をお願いしてもよろしいでしょうか。
よろしくお願いいたします。
初めまして、私、株式会社ビービットのリソンと申します。
2013年に新卒で今の会社に入りまして、
カスタマーサクセス自体は2018年頃から立ち上げに携わっておりまして、
今、3,4年ぐらいが経過してというところで、
カスタマーサクセスの重要性について
まるとさんにはいつもいろんな知見をいただいたり、
あるいはいろいろと提供させていただいたりして、
お世話になっております。本日はよろしくお願いいたします。
よろしくお願いします。
では早速、テーマに行く前に少しだけアイスブレイクで伺いたいんですが、
最近、リソンさんがいろんなところで活躍されているかと思うんですが、
最近どういうことをされているんでしょうか。
ありがとうございます。今は実はカスタマーサクセスも含めて、
事業全体の戦略を検討するような立場におりまして、
カスタマーサクセスはもちろんなんですけれども、
マーケティング、営業、プロダクト開発というところも含めた上で、
全体として3年、5年のスパンでどういうふうな戦略を描いて成長していくべきかということを考えながら、
当然その中でカスタマーサクセスがどうあるべきかということもトピックの一つには入ってくるので、
そういった観点でいろんな検討だったりとか、
その過程でお客さまのご支援に入ったりというふうな、
よりCSに限らない領域での仕事というのが今は増えてきている状態ですね。
素晴らしいです。かなり活躍の幅が広がっているということですね。
そうですね。
カスタマーサクセスももちろんそうですけど、
言わずもがな事業をうまく伸ばしていくというときに、
お客さんのニーズにきちんとフィットしていくとか、いわゆるPMAをさせていくとか、
やっぱりそういうところすごく大事だと思うんですけど、事業全体を見るような立場として。
お客に対する知見をどう得ていくかみたいなところを伺っていきたいんですけど、
そもそもCSとして、あるいは事業を見る立場として、
顧客理解を深めることって重要だと思いますか?
ありがとうございます。私自身非常に重要なポイントだなというふうに思っておりますと、
特に結構その事業の中でもいろんなポジションがあるので、
ポジションごとに、例えばプロダクトを開発する人、営業で売る人、
あるいは世の中に広めていくマーケティングの人、あるいはカスタマーサクセスで
実際にお客様の活用だったり利用を支援する立場、いろんな立場があるかなと思うんですが、
どの立場においても共通して重要なものって何ですかって言ったら、
まずは顧客理解かなというふうに思います。もちろんその中では、
全社戦略の理解とかも大事な部分はあるんですけれども、
それに並んで非常に重要な部分かなと。
やっぱりここは重要ですよね。そうなったときに全問答みたいなとこになっちゃうんですけど、
特にCSとして顧客理解を深めること、顧客理解を得ることって何で重要だとお考えですか?
そうですね。特にカスタマーサクセスっていう観点で言うと、
どの接点よりもお客様との関わりって大事ですし、
かつ長期的に渡るっていうところがカスタマーサクセスの大きな違いかなとは思っております。
他のチームとの対比で言っていくと、例えばマーケティングっていう観点で言うと、
お客様と業務上直接話すってことはあんまりないと思うんですよね。
インタビューするってことはあるかもしれないんですけど、
やっていく業務ってやっぱりCM、デジタルマーケティング、展示会等々で、
そこまでお客さんとあんまり対面しない。
で、営業は対面は確かにするんですけれども、
顧客理解の手法と定義の難しさ
基本的には商談を行っていくというところが主になりますし、
あるいはリニューアル、契約方針のところでお客様と接点があったとしても、
それってやっぱり1年っていう中で言うと、
まあ、計算しても1ヶ月ぐらいのトータルスパンなんじゃないかなとは思いますと。
っていうふうに考えていくと、
あと商品ですよね、プロダクト開発っていうところに関しても、
やはりお客様と直接触れ合うことっていうのは、
もちろん全くないとは言いませんが、
日常的にやるかっていうと、やはり日常的には、
当然プログラム書いてる、コード書いてるっていうところがメイン業務になってくる。
そう考えると、やっぱりカスタマーサクセスって他の部署と比べると、
圧倒的に関わる期間っていうのが長いと思うんですよね。
契約更新が1年期間であれば、
当然その1年間に渡って伴走していくことが必要になってきますし、
対面なのか、いわゆるハイタッチなのかテックなのかっていうのは、
業界によって、プロダクションによって全く違うとは思いますけれども、
ハイであればお客様と対面することが多いですし、
テックであったとしても、
結局お客さんが何をしているのかっていうことを深く理解していないと、
いいコンテンツを発信することができないので、
そういう観点でお客の理解は非常に深く求められます。
かつ、お客様がプロダクトを利用していく中で、
オンボーディング、アダプション、リニューアル、エクスパンションっていうフェーズの中で、
どういうふうに業務だったりとか、
成果に対して求める期待値が変わっていくのかっていうことを理解しながらじゃないと、
いつまで経ってもオンボーディングのコンテンツばっかり提供しててもですね、
お客様になかなか価値は提供できないと思うと、
このお客様がどういうふうにプロダクトを通じて長期的に変化していくのかっていうことを、
結構先を見据えた上での長期的な理解っていうものが必要になってくるっていうのが、
このカスタマーサクセスにおけるポイントかなと思ってますし、
特に顧客理解、どのチームを通じても非常に重要である上で、
カスタマーサクセスチームでよりこの理解が求められる理由としては、
この深さと長さ。
これがカスタマーサクセスの業務から紐づくポイントとしては、
理由として挙げられるんじゃないかなとは思ってますね。
確かにいろんな職種と比べても、
顧客接点を持つ長さ、深さともにCSってものすごく機械長いですね。
そうですね。
おっしゃる通り、お客さんが何をするのか、したいのか、
どこに困っているのかみたいなところをきちんと深く知っていかないと、
適切な伴奏というか、深さ、長さについていけないみたいなことが起きちゃう。
顧客理解っていう観点で言うと、
重要っていうのは結構巷でもよく言われるかなとは思うんですけど、
トピックに上がる理由としては、重要って言われる割に、
その手段が意外と曖昧っていうか、
あとどの程度の流度で理解していれば理解したことになるのかっていうことの定義が曖昧っていう、
なんかこの手法論と段階論みたいなものが、
人によって多くくりな話をしたりとか、
指している流度が違ったりとかするっていうのが、
この顧客理解が重要だっていうのが、
たびたびいろんなところでトピックになる理由かなと個人的には思っていたりはします。
その手法論に関しては、顧客理解しましょうっていろんな方法論があるなと思っていて、
自分で会って聞いてみるっていうのももちろんそうですし、
自分以外の人が聞いたインタビューのログを見るっていうこともそうかもしれないし、
あるいはお客様と同じようなことを自分がやってみるっていう、いわゆるドッグフリーみたいなことも、
ドッグフリーが自分のプロダクトを使うことに若干違うかもしれませんが、
お客様の目線業務に立ってみて、
その時にどんな景色が見えるのかっていうのをやってみるっていうことも例えば一つでしょうし、
本当にいろんな手段があると思うんですよね。
じゃあどれをやったら顧客理解したことになるのかっていう、
その手法に関してはあんまり定義がなかったりするんじゃないかなというふうに。
よくSaaSのCEOだと年間のコースのうち、
3分の1から半分は顧客と会ってなければいけないとかって言われたりしますけれど、
それを自分の業務に置き換えた時に、
結構理解するべきことって顧客以外にもたくさんあるじゃないですか。
例えば商品の仕様を覚えなきゃいけないとか、
あるいは社内のルールを覚えなきゃいけないとかっていうこともある中で、
顧客理解だけはどうしても手段がよくわからないんですよね。
それ以外の商品、自分たちが売ってるプロダクトの仕様を理解しましょうってめちゃくちゃ簡単じゃないですか。
仕様書を読めっていう話なんで、仕様書を読みましょうって話だし、
営業のFAQを覚えるんだったら品質質問を覚えてロープレイしましょうって話で、
やり方が結構明確だと思うんですけど、得得するための手法が。
顧客理解に関してはそれを得得するための手法って結構多岐にわたるかつ、
人によって手法も違ったりするしやり方も違ったりするので、
なかなかじゃあ顧客理解やりましょうって掲げるのはいいけど、
次何したらいいんだろうっていうのが人によって違う。
じゃあアンケートを取りましょうっていう人もいるだろうし、
じゃあまずは会ってみましょうっていう人もいる。
ただ何が正解なのかわからないので、結構よく議論に上がるっていうのは一つかな。
あともう一つが深さとどれぐらいわかってれば顧客を理解したっていうことになるんだろうか、
みたいなことに関して言うと、例えば営業管理ツールを売ってたとして、
営業マンが困っていることとか、営業の部長が困っていることみたいなのを
売り上げあげたいよねって思ってるよねみたいなのを顧客理解と言っても構いませんし、
でもそれだとやっぱり浅くて、もう少し深く理解しようと思うと、
営業マンの管理をしたいけれども、なかなか営業マン忙しくて、
ちゃんと情報を商談に入れてくれなくてみたいな流度で理解してくれるとか、
その辺のどれくらいの流度を理解していれば、
顧客を理解したことになるのかっていう定義も、
これまた結構人によって曖昧だったり、明確な尺度があるわけじゃないと思うんですよね。
レベル1、レベル2みたいなのが。
営業みたいに売れる売れないみたいなものすごく分かりやすい基準があるわけではなかったりするので、
その辺が難しい。
この手法の難しさと深度の尺度が難しいっていう、
この2点からこの顧客理解って重要だとは言われつつも、
結構沼が広くてですね、議論に上がったりとか、
よくトピックに上がるっていうのは、そういう理解背景があるんじゃないかなと個人的には思っています。
いやめちゃくちゃ面白いです。
何をどこまでどう理解すれば顧客理解を達成したと言えるのか、
諸行無常じゃないですか、変わっていく。
そうですよね。
行く川の流れはみたいなとこあります。
結構めちゃくちゃ深いところに行きましたね、これは。
例えばですけど、そんな中で顧客に対する知見情報といっても、
おっしゃる通り幅広く深くいろいろあると思うんですけど、
サクセスにおける重要なポイント
例えばそのCSとして顧客をきちんと支援していく、
サクセスさせていくみたいなときに、
特に何を絶対に知らないといけない、最低限抑えとかないといけない、
みたいなところって、磯野さん的にはどの辺だと思いますか。
そうですね、これは一般的な教科書論に近いかなと思いますけど、
3つで、1、ゴール、2、課題、3、ユースケース。
この3つを知るっていうのが、サクセスにおいては重要なポイントかなと思いますね。
ゴールは言うまでもないですけど、そのお客さんが実際どういうことをやりたいのかっていう、
組織レベルで言えば、KPIかもしれませんし、個人レベルで言えば、
出世とか、こんなことをされて評価されたいということかもしれません。
組織か個人かっていうのはありつつ、とにかくゴールが何かということですね。
それから2点目の課題ですね。
じゃあそのゴールに向けて、何も問題がなければ多分、
何らかのプロダクトを導入するってことはないと思って、
何らかを導入するってことは解決したい課題とかがあるはず。
その解決したい課題っていうのは、一体何なのかというのが2つ目。
そして3つ目は、その課題を解決するという観点で、
自社プロダクトがどういうふうな前後の文脈で利用され得るのかっていうふうなこと。
課題の特定
この大きく3つを理解するのは、まず3要素の絶対必要な部分かなと思いますね。
ちょっとゴールと特に課題のところを、それぞれ少し聞いてみたいんですけど、
ゴールのところって、あるプロダクトがあって、
そのプロダクトを使って直接的に得られる価値だったり達成できることと、
その先にさらにある二次的なというか、風が吹いてお部屋が儲かる的なゴールってあると思うんですよね。
適切な例があれですけど、例えばドリルと穴の話だと、
ドリルを買って穴を開けますと、でも穴を開けた先に例えば、
自分でかっこいい椅子をDIYで組み立てたいって思っていたら、
たぶん穴の先に椅子があるわけですね。
椅子の先に快適な生活みたいなのがあると思うんですけど、
ゴールってどこまでを見据えていくのがいいのかなっていうのはちょっと考えていて、
その辺りってどうでしょう?
ありがとうございます。
そうですよね、結構この辺り難しい議論だなと思ってて、
特にいわゆるSaaSみたいなのだと、穴じゃなくてドリル干してる人もたまにいたりするんですよね。
間違いない。
いるじゃないですか。入れることが目的になってるみたいな人。
ドリル持つ自分かっこいいみたいな人もいたりするんで、
その辺、引き上げないようにしないといけないなとよく思うんですけど、
ちょっと連れ挟んでおき、理解という行為の段階にもよると思ってるんですけど、
理解って終わりがあるものではないかなと思っていて、
常に理解し続ける必要があると思ってますし、
理解の段階とかパーステクティブっていうものも、
常に変化し続けるべきかなと個人的には思ってるんですね。
なので、いくつかのレイヤー感を持って理解するっていうことが重要なのかなと思います。
例えば一般的なB2BのSaaSだったとした場合には、
会社が目指していること、部として目指していること、
部の中でチームとして目指していること、
チームの中で個人が目指していることっていう、
その4つくらいのレイヤーとか、
小さい企業さんだと3つくらいっていうケースもあると思います。
会社、組織、個人みたいな、そういう風なケースもあると思うんですけど、
そういうレイヤー感で分けて何をやりたいのかっていうことは分けて把握すべきだと思いますし、
おそらくそのレイヤー感が検討の期間というか、
スパンと連動してると思うんですよね。
会社であれば中継3年ですし、
組織で言えば1年、個人で言えば3ヶ月クォーター単位みたいな感じで、
やりたいことが細分化されていたりはすると思うんで、
先ほどの例で言うと、例えば穴が3ヶ月単位の話だったとして、
DIYで椅子を作るっていうのが今1年単位みたいなのがあるんだとしたら、
それらはそういう解像度でまず物事をちゃんと捉えて、
組織とか会社とか人間の周りにはそういう風な、
いくつかの解像度で織り重なったゴール感というものは存在するんだというのを理解した上で、
見極めていくというか深掘っていくということが重要なのかなと。
どれかを理解すれば他はいらないとかという話ではなく、
業務課題とサービス活用課題
それらは複合的に密接に関係し合っている間柄かなとは思って、
いくつかの関わっている要素、その人が目指しているものとか、
ということを考えるにあたって影響する要素に関しては、
かなり広範囲にあたって理解をすることっていうのは、
求められる領域なんじゃないかなというふうには思っています。
さっきのお客さんと長く中長期的に付き合っていくのであれば、
なおさらどっちをというよりは、まずこれをクリアして、
次にこれをクリアしてというレイヤーとおっしゃっていましたけど、
それをきちんと全体像を理解して、まずはここからやっていきましょう
みたいな伴奏の仕方が大事なのかなと。
そうですね。ゴールに関しては定まっているお客さんのほうが少ないんじゃないかな
という気が個人的にはしています。
企業ですし、2Bの話にフォーカスを当ててしまっていますが、
別にそんなゴール意識を明確に持って仕事をしている人のほうが少ないと思いますし、
余進場があったとしてもそれを普段から考えているかどうかというと
結構怪しいみたいな人がほとんどなんじゃないかなと。
そういう中で、お客はゴールを持っているはずだということは、
あまり前提にして理解しようとしすぎると、
何を目指したらいいかからなんですよねとか言われたりとか、
まずはどこを目指すかから、そういったところから考えている最中ですみたいなことを言われて
ハテナみたいになっちゃったりするので、
それはでも私からするとあるあるかなという気がしていて、
ゴールも必ずしもフィックスされているわけではなく、
場合によっては一緒に作っていくというケースでも問題ないし、
場合によっては最初の3ヶ月でゴールを明確にするところを
まずは目指してやりましょうというふうな
ちょっと若干トートロジー的なことになるケースもあると思うんですけど、
そこも含めてありのままをちゃんと理解するということは重要かなとは思っていますね。
明確な3年後にはこの経営経費を達成するみたいなのが、
経営レイヤーでいえば、中継とかに定義されているケースも多いですけど、
新しく立ち上がったばかりの組織とか、移動してきたばかりの担当者さんとかってなると、
まずは現状把握でペイパイでするなというケースもあるので、
それはその人に寄り添ったゴールっていうところ、
まずはじゃあ今自分たちの身の回りに何が起こっているのかっていうことを
可視化できることが大事ですよねとか、
変な足新しく立ち上がった部署であれば、
まずは部署が劣りつぶしにならないことが重要ですよみたいな、
そのためにはちゃんと何らかの他部署が認めてくれるような成果を出すことが重要でみたいな、
そういった理解もあり得ると思っていて、
そのゴール設定っていうのは必ずしもすごくクリアだったりシャープだったりするものではなく、
人間の感情とかと結構ダイレクトにリンクしているようなケースもあるっていうのは念頭に置いておいたほうがいいのかなと、
個人的には思っております。
いや、なかなか手に足で握るリアルな話ですね。
本当にゴールを持ってないとか、下手すると導入目的を持ってないとか、全然さらにありますよ。
いや、全然ありますよ。これ何のために導入したんですか?
いや、ちょっと私もよくわかってなくて。
本当ですか?なんか入れることになってましたとか、前輪がとか。
よく聞くセリフですよ。
あります。ゴールを持っていないお客さんに対して、類似のお客さんだとこういうことを目指したりしてますよっていうのを言えるとか、
一緒に作っていくための前提情報があるっていう意味で、きちんと広く顧客を理解しようっていうのも大事だと思います。
そうですね。ちょっと余談ですけど、SaaSの導入ってそれ単体が結構大変じゃないですか。
かつ、いろんな部署と調整が走ったりするんですよね。
なので、すごい失礼なことを言うと、仕事しているような感じになるんですよね。導入するだけで。
確かに確かに。
なので、なんていうのかな、実績アピールというか、仕事をしているっていうふうな感覚、雰囲気、風潮、モメンタム、そういったものを作りたいっていう時に、
例えば導入されるっていうことも別に少なくないと思うんですよね。
そして私は別にそれが悪いとは全然思っていなくて、導入するっていうことが実際モメンタムになり、
チームみんなの指揮がまとまったりとか、統一化されたりっていうことは全然あると思っていて、
それこそ本当に導入すること自体が目的になっていたりとかっていうことも、
なんていうか、それはレベルが低いよねって話では私は全然ないと思って、
企業の状態とか組織チームのあり方を考えていくと当然起こりうることだと思うし、
ベンダー側もそこに寄り添うカスタマーサクセスとしても、
そういうふうなこと言われたときにちょっとなってないなと思うのではなく、
そうですよね、そういうことはよくありますよねというふうな理解を示した上で、
実情ととはいえ実際に経営として示さなければいけないことっていうのは切り分けて、
両方考えていきましょうみたいなスタンスを取れると、
より寄り添ったワンソーというか、
新カスタマーサクセスっていうところには近づいていくんじゃないかなと思っております。
ちょっと余談ですが。
ありがとうございます。
まさにおっしゃる通り、本当にそういういろんな流度のというか、
温度感のお客さんいらっしゃる中で、
AからZまで対応していかないといけないことも全然ありますね。
めちゃくちゃありますね。
次のさっきおっしゃってた2つ目の課題のところで、
業務課題、サービスの活用課題、2種類あるんじゃないかなというふうに思ってて、
もちろんオーバーラップすることもあるんですけど、
業務課題のほうは、例えばマーケティングツールみたいなもので言うと、
うちの会社のCPAをどうちゃらするんだとか、リード数を増やすんだとか、
ブランドイメージを上げるんだとか、
そういう目標なのか課題なのかあるんですけど、
やるべきことみたいなのがあって、うまくいってません。
例えばマーケツールを言えましたと、
データ入力とか分析とか、ターゲティング設定とか、
うまく使いこなしていくリスティングとか、
そういうプロダクトそのものを使うのが難しいっていう、
2段階のこれも課題がある気がしてて、
プロダクトを使いこなす、例えば分析こうやりましょうね、
入力こうやりましょうね、そういうのは多分CSって結構全然できると思うんですよ。
プロダクトをこう使いましょう、さっきのユースケースみたいなものに近いかもしれない。
こうやってやればうまくいきます。
でもその先にある、本社のマーケティングをこうやってリードを増やしていきましょうとか、
こういうふうにブランドイメージを向上させていくといいですよっていう業務課題の対決までつなげていくのって、
ちょっとコンサルに踏み込む領域でもある気がする。
さっきのプロダクトでいうところの、ドリルを打った人が椅子の組み立て方を話す。
その線引きがどこまでやるかちょっと難しいなと思っていることもあり、
その辺りはどうですか?
まさにそうですね、線引きは難しいですよね。
ここはそれぞれの実践課題というか、期待値と結構リンクしてくる部分もあるのかなという気がします。
なので割と住人といる答えがあっていいのかなと思っているんですけど、
周辺領域の価値とエクスペクテーションのバランス
私としてはまずやっぱり周辺領域が非常に重要かなと思います。
ドリルと椅子で言うと、穴の開け方っていうのは本ちゃんのプロダクトの活用方法だと思うんですけど、
周辺領域ってあるじゃないですか、穴の開けやすい材質ってどれですかとか、
ネジがぼけないための穴の開け方みたいな、
そういうふうな周辺領域みたいなことは結構価値が出やすい部分かなというふうに個人的には思っています。
マーケティングツールに関して言えば、プロダクトの周りでかなりダイレクトに近しいというか、
プロダクトの本丸が解決する部分ではないんだけれども、その利用の前後で恐らく困る部分っていうのは、
当然ながらベンダー側にも知見があることが多いし、経験者も多いので、
そういったところからまず染み出していくっていうところがポイントかなというふうには思っています。
それがじゃあどこまで染み出していくべきかっていうところは、
正直お客様の期待値っていうところとケーパーベリティっていうところの2つを合わせて見ていくと、
おのずとその境界線らしきものみたいなのは見えてくるんじゃないかなと思っています。
その境界線自体もそんなにパキッと決まっているケースってことはないと思っていて、
グレーゾーンが主に広がっていて、どこからか白くなっていく、どこからか黒くなっていくっていう感じだとは思うんですけど、
お客様もそこまでは別に求めてないとか、それは面白いに聞くことじゃないですよねみたいなふうに思っていたりすることはあります。
例えばマーケツールを導入したとして、マーケ人材の採用困っているんですよねっていうのは確かに同じ困りごとだとは思うんですけど、
うちさすがに採用試験をやっているの分かりますよねみたいな。
それは期待値を見れば明らかみたいなことはあるじゃないですか。
一方でSEOの軽い知見とかコツとか分かりますみたいなのは、
もしかしたら話してくれるかもみたいなのがあったりするみたいなのはあると思うんで、
その辺こう多分重要なのはやっぱりエクスペクテーション。
お客さんからどういうふうなエクスペクテーションがあるのかっていうふうな期待部分と、
そこに対して我々がどういう体験を提供できるのかっていうエクスペリエンスの部分。
この2つのEの部分を両目で見ながら、どの辺に自分たちが落とし所としてラインが引けるのかっていうことを考えるっていうのは、
結構ポイントなんじゃないか。
やっぱり実務としてやっていくと、
我々が提供しなければいけないことっていうふうな目線で考えすぎると、
どこまでって迷うと思うんですけど、
顧客理解の重要性とユースケースの作成
お客様が実際自分たちに期待いただいていることというものを明確にしていくと、
案外この辺は別に弊社が求められていないかとか、
この辺は可能であれば欲しいと思われているかっていうところ結構見えてくるかなと思ってたりはします。
私も実際やったことがあって、
いわゆるお客様向けのコンテンツを企画する際に、
プロダクト本丸の内容を例えばカリキュラム1として、
これは結構外の方にあるなっていうふうな話を5としますと。
1、2、3、4、5って段階別でコンテンツを作って、
プロダクトに近い話、プロダクトと全く関係ないけどお客さん的には関係あるだろうなみたいな話を、
1、2、3、4、5っていうふうに並べて、
もちろん相当は分からないように並べるんですけど、
お客さんにどの話、うちから聞きたいですかって聞くと、
やっぱり1、2、3ぐらいまでしか言わないんですよ。
4とか5の話は、それは知りたいけど、
モンスターに別に聞きたいわけじゃないですみたいな感じで言ってくるケースが多かったんです。
これは私としても結構意外だったんですけど、
やっぱりその周辺領域に関しては強いっていう認識があるので、
知りたいっていうふうに思われるけれども、
あえてわざわざ専門じゃないところまで聞きたいとは思ってなかったりするみたいなのはあるので、
そういうところはわりとお客さんと目線合わせをしながら、
もちろん期待が広い場合に関しては、
プロダクトのカバー範囲を増やすっていうことだったり、
プロフェッショナルサービスを作るっていうことも含めて考えていくというふうな、
わりと住人トイレの対応になるんじゃないかなと思ってました。
逆にこの辺はマルタさんとかも過去の経験で、
結構どこまで対応するかみたいな、
大変なことあるんじゃないかなっていう気がするんで、
ちょっと聞いてみたい部分ですよね。
ここは確かにすごく悩んで、
一回思いっきり踏み込んだことはあります。
顧客理解の方法論と実践の重要性
なるほど。
特に全職の某A社が、
AI系のツールを小売という、
昔ながらの業界に売っていたこともあります。
それこそ本当に使ったことがないツール、
見たこともないデータ、
それを分析する人もいない。
こういう課題感が散積していて、
確かにそれはCSがやるべきことなのかっていう一線を全然超えていることでも、
でもそれが理由でチャーンされるっていうのが結構頻発していたっていうのがあり、
それをうまく乗り越えていくユースケースを作るために、
一旦思いっきり踏み込もうって言って、
一回踏み込んだことはあった。
それこそ採用までは言ってないですけど、
AI人材を作るとか、
データ分析、
アナリストを育成するとか、
一緒に入り込んで、
名刺までもらって、
店舗に立って、
接客までして一緒に理解して、改善していくと。
数社をやってみて、
そこから顧客の共通して困る課題感だったり、
その解決策だったり、
大体これに困ったらこういうふうにやってねって、
その会社の事例を横に展開することができたので、
他社に展開するユースケースを作りに行くっていう目的だったら、
線を超えて思いっきり踏み込むのはありかなとは思いました。
が、やっぱり持続可能性は全然ない。
もちろん踏み込んで作ったユースケースが全く汎用性がなかったときのダメージは非常に大きいので、
僕の場合は一回やってみて、
そういうAIかける氷みたいなの、
うまくフィットしたんです。
全部が全部それでワークするかっていうのはちょっと疑問かもしれない。
そこはやっぱり考えものだなと。
確かに今のお話だけでやっぱりそうですよね。
お客様の中でどこまでがワンサイクルになってるのかっていうのは、
結構ちゃんと見極めが必要な部分ですよね。
ほぼにして最初の見極め間違えてる。
創業者とかプロダクトとか事業提供者の観点としては、
ここだけやれば価値が出るだろうって思ってる範囲が大体狭い気がします。
そこを思ってるとこの1.5倍ぐらいカバーしてようやくお客さん側からすると、
ワンサイクルちょうどちょっと回ったねみたいな感じになる。
例えば弊社とかでデータ関連のソリューションを提供してますけれども、
データの分析の仕方だけじゃなくて、
データの計測の仕方、計測のお手伝いっていうところまで入っていかないと、
なかなか価値が出づらいなっていうことだったりが見えてきたのは、
やっぱり事業回してからだったんですよね。
当初の予定としては、やっぱり計測はみんなできるだろうって思ってるわけですよ。
勝手な期待で。
でも蓋を開けたら、そこやってくんないとできないよみたいなお客さんの数が思ってたより多いみたいなことを受けて、
じゃあそこも自社のサービス、固有の価値として提供すべきだよねっていう議論になっていったりとかっていうのはあるので、
やっぱりミニマムのところから始めつつ拡張していくっていうのが多いのかなという気はなんとなくしましたね。
そんな顧客理解を深めていくっていうところのやり方とか方法論、
先ほど出ていた何をどうどこまで深めるかのどうの部分をちょっと伺ってみたいんだけど、
顧客理解、じゃあゴール、課題、ユースケース、ここは最低限絶対深く知らなきゃいけないよと。
その顧客に対する知見を深めていくやり方いろいろあるよとおっしゃってたんですけど、
例えばじゃあCSの初心者の方が目の前にいますと、まさに磯野さんに
顧客理解ってどうやって深めていけばいいですか。
お客さんってどういうふうに理解していけばいいですかって聞かれたら、磯野さんだったらどうやって教えるんですか。
結構これは何事もそうかなとは思うんですけど、1対2対7みたいなことを私は結構何事にも意識してるんですけど、
何かを身につけるっていう時に要素として3つあるよと思っていて、座学とフィードバックと実践という3つがあるかなと思ってるんですけど、
それぞれの割合がだいたい物事を習得するために必要な要素が座学が1割、フィードバックが2割、実践が7割っていうふうに思ってます。
顧客理解も同じかなと思ってまして、顧客を理解したいと思った時に10時間あるとしたら、たぶん時間配分は座学は1時間でいいですよね。
で、やっぱり実践に7時間くらい使ってほしいですと。で、残り2時間はそれを受けたのを出てきた疑問解消だったりとか、
選択から教えていただくっていうのが2時間くらいでいいと思ってるんですよね。
なのでこの分担というか非常に重要かなと。
それから照らし合わせると、例えばやりがちだけど無駄だなって思ったら、10時間全部過去のお客さんのヒアリングログ読みましたみたいなのが、
結構顧客理解深まらない良い例かなって個人的には思っていて、座学なんですよね。
特に顧客理解ってロジックを理解すればいいわけではなく、会社だったり組織だったり、先ほど申し上げたような人間だったりとか業務とか仕事だったり
っていうものが構成されている複数のかなり言語化しづらい、テキスト化しづらい大小異なる様々な要素を把握することが
顧客理解の一つの側面だなと思ってまして、やっぱりテキスト化したものって誰かが誰かなので、
いろんな要素をそぎ落としているものにすぎないので、そぎ落としたものを見てもなかなか当てはまらないなと。
なのでやっぱり私は一時情報を得ることが非常に重要だと思ってまして、
この7割の中でいうと、特に重視してほしいなと思うのは、一つが実際のお客さんに会うことですね。
もう一つがお客さんと同じ業務を自分がやってみること。この二つが7割ぐらいを占めていてほしいかなというふうには思っていたりはしますかね。
今の最後のところすごく聞いてみたいんですけど、お客さんと同じ業務を実際にやってみるってすごく大事だなって今思った面、
できるところってできないところがいそうな気がするんですけど、これってどういうイメージをされていますか。
これは難しいですよね、正直。ただ、体感するっていうのは難しかったとしても、
それを実際にやったことのある人に、実際どういう話なのかを聞いてみたりとか、自分の体験と重なる部分っていうものを見つけていくっていうことも一つかなと思っています。
なんでこの体感するっていうのは、やれるならでいいかなとは思っています。やれるんだったらこっちやったほうが早いかなっていう気がします。
やれないケースあると思う。例えば薬剤師さん向けのSaaSを提供してまーすってやったら、薬剤師の業務を自分でやってみましょうとかできないじゃんっていう、
そんな資格も知識も勉強してる暇もないよっていう話になるとは思う。そういう場合は無理かなと。
ただ、それがもし身近にあるツールだったら、例えばマーケティングツールだったら、手を挙げてアドオンでいいんで、
自分のマーケティングの業務をやらせてください、あるいは会議に参加させてくださいっていうふうに言うとかはできると思うんですよね。
みたいなことで、意外とやれることっていうのはないケースもあるんですけど、あるケースもあるよなと思っていて、
そういったところを見逃さないっていうのが大事なポイントかなと。
それこそ例えばSEO関連のツールだったら、自分でブログ立ち上げてSEO一番獲得するようにやるみたいな。
そういう取り組みは重要なのかなと。
顧客理解の重要性
ほんとそれめちゃくちゃ第一ですし、実際にやったらすごく効果があるなって感じたのは、
それこそ前職で小売のお客さんがいらっしゃった時に、自分も店舗に立って、店舗の上に少しお手伝いさせていただいたりとか。
実現はしなかったですけど、前職でも小売の店舗を1個作ってみんなで運営しないかって話が出た。
やっぱりお客さんと同じ業務なりサービスの使い方なりを拝見してみるって、めちゃくちゃ顧客目線が身につくなってすごく思う。
セールスポーツさんがセールスポーツを一番使いこなして作成してるのは自社やって言ってた気がする。
あれはすごくやりたいですし、メルカリさんってメルカリの社員の8割9割はユーザーであって、いいなと思ってて。
そういうのをどんな会社でも体感できたら、CSのあり方ってめちゃくちゃ変わるんだろうっていうのを感じてます。
そうですね、めちゃくちゃそう思いますね。そういう意味で結構逆風だなと思うのは、やっぱりオンラインが中心になると、
お客さんの会社に行って一日職場体験みたいなのがやりづらくなってきてるなとは思いますよね。
お客さん自体オフィス行ってもいないじゃんとかでもありますし。
私昔は結構頼んでましたね、お客さんに。
ちょっとオンラインの業務を理解したくて、一日いていいですかみたいな。
ただボーテルだけだとちょっとあれなんで、どなたかにちょっと後ろでつかせていただいて、
どんな一日を送っているのか見ていいですかみたいなのを結構やってました、私は。
そうすると結構業務と業務の間はめちゃくちゃ少ないとか、横のデスクのこれがめちゃくちゃ邪魔とか、物理的なことが見えてくるんですよね。
実は社内の連携めちゃくちゃ紙で5枚ぐらい重ねてやってるとか、そこデジタルじゃないんだみたいなのが見えてきたりするじゃないですか。
そういうのを知ると、こういうことなのねって解像度がものすごく上がるんですよね。
なんかとあるお客さんといた時、使えないみたいな時にExcelのコントロールプラスFを知らないが故に困ってたとかですね。
結構そういうことあるんですよね。プロダクトの使い方云々じゃなくてもExcelの話じゃねみたいな、結構ありますし。
そういったことってオンライン、リモートだと分かんないんですよね。
本当はオフラインだとよく分かったりとか。
ご時世からそういうことが可能になるようであれば、業務に張り付かせてもらうとかっていうことはできればと思います。
もしオンラインでもそういうことできるんだったらば、一日Zoom繋げながらちょっと作業しててもらっていいですかみたいな。
ちょっとやったことはないですけど。みたいなこととかもトライしてみると、ものすごくお客さんの業務を体感するっていう意味ではいいんじゃないかなと思いますね。
確かにそれがオンラインだとやりづらくなったっていうのは間違いない。
ありがとうございます。今回ですね、顧客の業務理解、業界理解、どういうふうに深めていくかというところをお伺いしました。
次回はですね、この客から得た知見情報というのをどうチームで共有していくかについてお伺いしていけたらと思います。
ではぜひよろしくお願いします。
お願いします。