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スピーカー 2
70年経っても消えない?
スピーカー 1
美術館で模写していたことを止められた、というツイートが注目を集めています。
著作権の保護は、権利者の没後70年までとされていますが、ツイートした人は著作権で難しいと言われたとして、そのことが波紋を広げています。
美術館の入場のルールに記載してあった、所有者の考えを尊重しよう、など多くの意見が飛び交い、疑似著作権という権利があることも分かり、
それでは早速学んでいきましょう。おはようございます。クリエイターのカグアです。今日の内容は、
美術館で模写を止められた経緯、ネットでの反応、著作権が消失した作品にもある疑似著作権です。
私もこの疑似著作権を知らなかったんですが、本当に難しいですね。
長寿伎画って皆さんご存知ですかね。古代の絵でカエルとかが戦っている絵の展示が福岡であったらしいんですけども、
それって本当に古代のものじゃないですか。ですから著作権で当然切れているものだと普通は思いますよね。
でもどうやらそうじゃないという話がツイートで注目されていたということなんですね。
Togetherでそのツイートがまとめられていました。9月25日、美術館で展示物を模写していたら模写禁止と言われた話です。
このツイートをされた方は久保田沙耶さんという現代美術家の方です。多くのアートプロジェクトなどを手書けるなど、いわゆる美術に明るい方ですので、
もう著作権に関する知識も当然あるということなんですね。場所は福岡市美術館長寿伎画展というイベントです。
そこで鎌倉時代の木彫りの像があって、それをスケッチしていたと。鉛筆を借りてメモ帳にスケッチしていたと。
これを販売して売るとかそういうものでなく本当に素敵にスケッチしてただけだと。
ましてましてね、素敵にスケッチしていたと。ただそれを止められたと。確かにそれはええってなりますよね。全然著作権ないよね。
しかも素敵にやってるよねっていうことではええってなると。それが混雑していて、その人がスケッチして立ち止まることによって列が遮られるとか、
いろいろこう問題があることであればまた別かもしれませんが、どうやらこの方のツイートによれば会場は非常に空いているということらしいんですね。
これ何でなんだろうということらしいんですが、スタッフに問い合わせたところ、著作権上難しいと言われたそうなんですね。
もちろんこの方美術に明るいですから、さすがに70年で切れるはずだよねということで、そのもやもやを連続ツイートしていったということで、
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スピーカー 1
このTogetherツイートまとめサイトでまとめられたところ、そのTogetherの記事が非常に注目をされていたということなんですね。皆さんどう思いますか。
これ考えさせられますよね。私も70年経てば消えるもんだろうと思っていたんですが、これそのTogetherを見ますと、いろんな記事がうまくまとめられていますので見ていきましょう。
まずそもそも入場のチケットにいろんなルールが書いてありますよと、それを守らなきゃやっぱりダメですよというような冷静な意見もあります。
例えばその方は画像を写真、多分その方も行った方だと思うんですが、チケットの画像を投稿されて具体的なルール注意事項が書いてあるのがわかります。
その中の一つに、展示室内での模写並びに鉛筆以外での筆記用具の使用はお断りしますというふうに注意事項の一つにもはっきり書いてあるわけですね。
ですからその後のツイッターの流れとしては、やっぱりルールは守ろうということで流れが進んでいきます。
それから一方で私も他の美術館だけでもスケッチしていたところをそういうことを言われてもやもやした経験があるというような方もやっぱり何人か出てこられてきたと。
スピーカー 2
確かにそうですよね。単純にその著作権だけの話で言えば、はてなって感じ、もやもやってするような事象に聞けますよね、聞こえますよね。
スピーカー 1
ただですね、このツイートがどんどん進んでいきますと次第にこういうこともわかってきます。
所有者の考えを尊重しましょうという側面です。どういうことかというと、その法律上、著作権上は問題ないかもしれないけれども、ただそれを所有しているお寺さん、保管も大変ですよ、コストもかかりますよ、そういったお寺さんを持っている方がダメだと言ったらやっぱりダメなんだと。
もちろん法律上は問題ないんだけども、でももしそのお寺さんが心象を悪くして、次に今度貸してくれなくなったらもう困りますよねって話らしいんですよね。
スピーカー 2
でもこれどうやら結構よくある話らしく、それが疑似著作権という話なんです。
スピーカー 1
私もこの技術著作権知らなかったです。この技術著作権に関して教えてくださったのは、私も婚姻にさせていただいてます、電子書籍に詳しい高野良さんというライターの方です。
私も弁護士の先生で福井先生っていう先生はよくこの配信でも過去配信でもよくお伝えしてますけども、その方もすごく仲のいい電子書籍や権利に詳しい方です。
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スピーカー 1
そちらの高野さんが2017年に書いた記事がこちら。
疑似著作権、所有権、肖像権、デジタルアーカイブには著作権以外にも課題が山積みというインプレスの記事です。
こちらも概要欄に載せておきますので、ぜひこちらも読んでください。非常に読み難いのある記事です。
こちらはデジタルアーカイブ学会という、いろんな著作物、創作物をデジタルでアーカイブして構成に残そうという学会がありまして、そこのシンポジウムのレポート記事です。
いろんな団体ありますね。どうやらここで議論されているのは、著作権上問題ないんだが、例えば制作会社がなくなっちゃって権利者が分からなくなってしまった映画フィルムをどうするんだ。
それを勝手にアーカイブしていいのか、いやでも実際はできないらしいんですが、という問題があるよとか、確かにそうですよね。
パブリックドメイン、要はその著作権が切れて本来ならばみんなの著作物、人類の著作物になっているはずなのに、やっぱり所有者の方がなかなかそのデジタルにしてくれることを認めてくださらないということで難しいというようなレポートもされていました。
スピーカー 2
例えば日本美術全集という小学館が全集を出される、その時の苦労話として、所有元にあるお寺や美術館などに再利用の許諾を取る、これがすごい苦労したというような話もこのシンポジウムでされていたんですね。
スピーカー 1
はい、そこでこの記事の中で出てきたのがその疑似著作権と、要は著作権は切れているんだが、所有者の方の信証を考えるとそれも実質権利のようになっているよねという話です。
いやーこれね知らなかったんですが、こういう事例があるそうです。
坂本龍馬切手販売中止問題、これ何かというと坂本龍馬さんの奥さん、パートナー、妻の方の写真を切手の図柄にしようとしたところ、その写真の所有者からクレームが入って、切手の販売が中止になったということらしいんですね。
ですから当然、その写真としての著作権は切れているわけですよ。昭和32年より前の写真の著作権は切れており、法律的にはそのクレームに根拠はないと、ただ、ただやはりですね、所有者の方の信証を考えるとやめるしかないということで、販売が中止になったということらしいんですね。
これが今でも語り継がれるぐらい、この所有者の方の信証とその後の権利、アーカイブ化という利用の問題っていうのは、実はやっぱり解決されていないんだということが、私この記事で初めて知りました。
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スピーカー 1
いやー、本当に難しいですね。映画のフィルムに関して言えば、こういう言葉でも言われているそうです。古字著作物オーファンワークスというふうに言われているそうです。著作者不明の作品は、なかなか勝手に再利用できないという問題ですね。
ですから、そういったことで法制度もかなり改正は進んでいるらしいんですが、それでもですね、かなり苦労されているというのが現実らしいんですよね。いやー、でもこれ、所有者の方がダメだって言ってるんだからダメじゃん。あと、権利者がわかんないんだったら無理じゃんと思われるかもしれませんが、でもそれって一方で、今後その創作物が語り継がれなくなる可能性もあるっていうこともね、それも問題ですよね。
やっぱりね、創作物や美術や芸術というのは、やっぱり語り継がれていくべきものはね、語り継いでいきたいじゃないですか。でも、そういった権利の壁があって、なかなか利用が進まないっていうところは、やっぱりね、僕らの問題としてみんながね、やっぱり考えていくべきことかなというふうには思うんですよね。
いやー、だから本当にこれ難しい。ですから、アニメが興味がある方、プロダクションIGという有名なプロダクションの方もこのシンポジウムに参加されていて、これすごいのが、キャラクターデザイン、原始書くじゃないですか。その原始はなんとデザイナー本人に返して、ちゃんとこの権利をはっきりさせるみたいなことも活動されているようで、この記事で本当に読み応えるので、ぜひぜひ皆さん読んで、この著作権周りの知識、お互いね、どんどん深めていきましょう。
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というわけで、今日も最後までご視聴ありがとうございました。また1週間ね、頑張っていきましょう。それでは皆さん、いってらっしゃい。