TATAMI ReFAB PROJECTの概要
こんにちは、リスナーのみなさん。知財図鑑ポッドキャストにようこそ。ホストのちずです。
今日は、知財ハンターの新井さんをゲストに迎え、新しい技術について語っていきましょう。
ありがとうございます。ちずさん。
今日のテーマは、TATAMI ReFAB PROJECTですね。これは、どんなプロジェクトなんでしょうか?
これは、使い終わった畳と廃棄されるイグサを家具として再生させるプロジェクトです。畳やイグサを成分解析樹脂と混ぜ合わせ、大型3Dプリンターを使って家具製作します。
なんと、畳から家具が作れるとは驚きです。廃棄物をリサイクルするというコンセプトも素晴らしいですね。
はい。このプロジェクトは、畳の質感や香りを生かして、家具を新たに生み出すことで、畳の魅力を国内外に広めようとしています。
どんな家具ができるんですか?
様々な種類があります。例えば、畳の質感を生かした照明やスツール、洗面台などです。
照明や洗面台にも使えるんですね。では次に、このプロジェクトが生まれた背景について教えてください。
あるメンバーが、3Dプリンターで畳ペレットを作ろうと考えていたことからです。
その後、大型3Dプリンターを扱う会社と出会い、プロジェクトが本格的に動き出しました。
なるほど。
さらに、ミラノサローネ国際家組本市2023で、畳の素材を活用した3Dプリント家具を出展することになりました。
ミラノサローネって、世界的に有名な家組本市ですよね?
そうです。それを機に、プロダクトデザイナーによるデザインラボ、ホノカが誕生しました。
すごいですね。実際にどのようなプロダクトが作られたのでしょうか?
ミラノサローネでは、7種類のプロダクトを展示しました。
プロダクトデザイナーによるデザインラボの誕生
例えば、ソリ、ムクリというプロダクトは、ランクシェードとテーブルです。
おお、とても美しいですね。リスナーの皆さんも、ぜひ、記事の写真を見てみてくださいね。他には、どんなプロダクトがあるんですか?
チグサというスツールもあります。これは、日本の伝統的な、血筋模様をモチーフにした立体的なパーツを組み合わせて作られています。
これもとても素敵ですね。7種類、全部聞きたいのですが、残りは記事を読んでみます。
ちなみに、これらの展示は高い評価を受け、35歳以下のデザイナーの東流門と言われているアワードで、グランプリを獲得しました。
それはすごいですね。この技術がどうやって可能になったのか、教えていただけますか?
もちろんです。まず、このプロジェクトの核となるのが、独自配合のオリジナル樹脂素材です。
使い終わった畳や排気草を粉末にし、成分解整樹脂であるサクサンセルロースと混ぜ合わせて、畳ペレットを作ります。
これによって、3Dプリンターでも扱える素材ができるんですよ。
なるほど。3Dプリンターはどんなものを使うのでしょうか?
家具のような大型の製品を作るには、通常の3Dプリンターよりも大きな造形範囲が必要です。
そこで、エクストラボールドという企業が設計した大型3Dプリンターを使用しています。
これにより、複雑な形状の家具も製作できるのです。
なるほど。やはり特別な3Dプリンター技術が必要なんですね。
ちなみに、家具以外ではどんな応用が考えられますか?
壁や床といった建材はあり得ると思います。
また、自然と調和するアート作品などにも利用できると思います。
それは楽しみです。畳の新しい価値がさらに広がりそうです。
新井さん、貴重な話をありがとうございました。
こちらこそありがとうございました。
それでは、今日はこれでお別れです。また次回の資材図鑑ポッドキャストでお会いしましょう。
