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2024-10-04 09:45

heldio #76. head の単語ファミリー

#英語史 #英語学習 #英語教育 #ボキャビル #語源
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おはようございます。英語の歴史を研究しています、慶応義塾大学の堀田隆一です。
このチャンネルでは、英語の先生もネイティブスピーカーも、辞書も答えてくれなかった英語に関する素朴な疑問に、英語史の観点からお答えしていきます。
毎朝6時更新です。ぜひフォローして、新しい英語の見方を養っていただければと思います。
このチャンネルは、英語の語源が身につくラジオということで、今日はズバリ、単語の語源に関する話題に焦点を当てたいと思います。
取り上げる単語は、head です。 この頭を意味する非常に基本的な単語ですね。
体の部位、頭という部分を表す基本語ですので、ここからの意味的な派生というのは、ものすごく広がるわけですね。
日本語でも頭というと、首についているこの頭の部分ということから、先頭、先端にあるものということにもなりますし、さらには先頭にいる人、頭です。
組長みたいな頭ですね、という意味にもなってきます。
というのは非常に重要な人物ということで、重要なという意味合いも出てきたりするわけですよね。
英語でも同じような形で、この英単語の head を基準に考えると、ここから派生した単語というのは、それほど実は多くはありません。
例えば behead 首を取る、頭を取る、という動詞があったりですね。
それから forehead ですね。
before の for、前ということです。頭の前の部分ということで、額。
これ、forehead と書くわけですが、規範的、伝統的な発音では forehead ということになっていますよね。
こんなのがあるんですが、大元ですね、引用祖語のレベルに遡りますと、この単語は cup っぷという形だったと考えられています。
cup っぷですね。
この head の h の部分が k に大体相当するんですね。k の音、くの音ですね。
そして head の d の部分が引用祖語では、ここでは t に相当して cup っぷということになりますね。
この引用祖語の cup っぷとの p の部分は、英語の head には対応するものはないんですが、英語に遡るとこの単語は hair of wood と言ったので、この v の音ですね。
f で書いたんですが、この v の音と cup っぷとの p がきれいに対応するということなんですね。
なので、6千年ぐらい遡ると、head という単語は、この引用祖語の cup っぷという単語に相当したと。
さあ、この cup っぷとを元にですね、ラテン語なんかではこのまま cup っぷとで頭の意味なんですね。使われているんですが、ここからこの cup っぷとからですね、
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ラテン語を経て英語に入ってきた単語ですね。つまりラテン語からの釈用語みたいな形で、この cup っぷと系がですね、たくさん英語に存在しています。
それから、ラテン語の cup っぷとからですね、このかの音がチュッとかシュッという音になって、フランス語を経てやはり最終的には英語に入ってきたものはチュッとかシュッという最初の音ですね。
が実は関係してきます。たくさんあるんですね。思いつくままにランダムに言ってみたいと思うんですけれども、まず分かりやすいのはですね、この cup っぷとから入ったこの cap 帽子です。
元々あの頭巾みたいな、頭に被るものということで、cap だったわけですね。
cap と続きます。このですね、cap に e をつけると、ケイプってのもありますね。このケイプっていうのも頭巾なんですね、という意味がありますね。
もう一つ、ケイプにはあのミサキなんて言われますね。南米最南端のケイプホーンなんてありますけれども、ケイプです。これはミサキというのは頭のように突き出た陸地の部分っていうことですよね。
なのでこの cap ケイプっていうのは完全に cup っぷと系の頭系の単語です。
この cap っぷとのですね、いわば形容詞形みたいなものが capital ということになります。
頭の首のという意味が基本ですから、これは重要なっていう意味になってきますね。命と同じくらい重要なのが首、頭なわけなので、これ重要なとか命に関わるっていうことになってきます。
そうしますと、例えば capital punishment これ死刑のことですよね。つまり首がかかっている、命がかかっている刑ということですね。
それから大文字、capital letter って言いますが、これは頭文字っていうことですよね。重要なという意味もあるし、単語の頭に来るということで重要なっていうことになります。
それから、capital city これ首都のことですね。日本語でも首都首って使いますけれども、一番重要な街ということになります。
それから、capital の重要な意味としてですね、財産、資本主義のcapitalism のそのcapital 財産って意味がありますよね。
資本ですね。これはもともとcapital fund とかcapital stock という重要な資産という意味で、重要なという形容詞の意味になったんですが、それが後ろにつくstock とかfund のような部分が省略されて、capital だけで財産、確かに重要なものですから、という意味を表すようになったってことですね。
さらに言うとですね、財産、資産といえばですね、昔は家畜だったわけです。これがこのcapital が少し生ってと言いますかね、途中のp あたりが落ちて、キャトウ、これ家畜、主に牛のことですが、キャトウと言いますよね。
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それからフランス語風に生って、チュの音になったのがチャトウ。これも財産という意味で、あまり使われない単語かもしれませんが、チャトウという単語があります。
これ財産ということになって、この財産系ですね、キャピタリズム系の一連の単語が生まれるということになりました。
改めてcapに戻りますと、ここからですね、人々の中の先頭に立つものということで、キャプテンというのが当然出てくるわけですよね。
これは船長さんであるとか、スポーツチームのリーダーのことですよね。これはキャプテン、まさに頭っていうことですね。
このキャプテンのクの部分が、やはりフランス語風にシーンが生まれますと、これはチーフとかチーフテンということになります。
これも先頭に立つものというかリーダーという意味ですよね。
このチーフが関係するものとしては、我々がよく知っている動詞としては、アがついてアチーフというシーンになってしまいますが、アチーフというのも成し遂げるということですが、
これは頭に行く、先頭に行くということですね。つまり最前線に行くということで、あるものに、目標に最も近づく、それが成し遂げるというようなアチーフ、アチーフメントのこのチーフの部分が実は頭ということなんですね。
他には同じ動詞ということで言うと、recapitulate、これは要点を繰り返す、重要な部分を繰り返すという意味ですよね。
他にdecapitateというと、首をはねる、先ほどのbeheadと一緒で、dというのがラテン語で何々を取り除くというニュアンスがあります。
capitateのcapということになります。他に忘れているのはそうですね、chapterなんかもそうですね。これは見出し、章ですね、頭出しの部分ですよね、本のchapterということになります。
英語でもheading、見出しのことを言いますが、これとほとんど同じ発想ということになります。それからcapitalについては述べたんですが、
capital、同じ発音ですが最後がol, c-a-p-i-t-o-l、capitalですね。アメリカの国会自治党capital hillなんていう丘の名前がついていますけれども、
これもですね、もともとローマのキャピトリウムフ神殿の名前だったんですね。これがある丘、丘のてっぺん、ヘッドにあった神殿だからという説がありますね。
これなどもやはり重要なという意味合いもあるんでしょうし、その丘の上にヘッドに立っているということになるかと思います。
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だいたいこんなところでしょうか。細かい単語で言えばまだ色々と出てくるかと思うんですが、一つのヘッドという単語に注目するだけでですね、そしてその語源形ですが、
語源形とその仲間たちというふうにボキャブラリーを広げていくと、思いもよらないものがつながったりですね。
ただよく考えると、どこかで頭の原理ということとつながっているということがわかってくるわけです。
語源というものは本当に面白いものだと思います。それではまた。
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