SCP-2517の特異な効果
アイテム番号 SCP-2517 オブジェクトクラス ユークリッド
特別収容プロトコル SCP-2517の胞子及び子実体のサンプルは、生物サイト66の低温貯蔵施設に貯蔵されます。
SCP-2517の人体実験は、サイト66のサイト管理官と倫理委員会の連絡係の承認が必要であり、サイト外部で行われなければなりません。
SCP-2517の領域で発見された人間には、交流と尋問が行われます。
4ヶ月以上、SCP-2517を常習的に使用している人間と、宗教的もしくは神秘主義的な目的のためにSCP-2517を使用している人間は、解放前にクラスC記憶処理が施されます。
財団収容外で発見されたSCP-2517の子・実体・胞子・菌子体は焼却されます。
説明
SCP-2517は、ピーサイロシブ族の原覚性キノコの異常な種です。
加えて、関連種よりやや高い濃度でプシロシビンとシロシンを生産します。
SCP-2517の子・実体には、5-MEO-DMT、LSA、メスカリンの原覚性化合物が含まれます。
結果として、SCP-2517の効果は、他の原覚性キノコよりも激しいものになります。
SCP-2517の子・実体は平均4-6cmの高さであり、傘の直径は2-3cmです。
関連種とは、傘と茎の暗青色で見分けられます。
SCP-2517の使用者は一様に、気化学的な図形と、特に顔・手・手書きの文字の周辺で回転する五重のシンメトリーなパターンの原覚を報告します。
他の一般的な効果としては、床や壁での虫、もしくはウジの視覚と触覚による原覚や他者の顔の特徴、
とりわけ耳や目が2倍になる原覚や、青い半透明の木々の原覚も含まれます。
これらの原覚は以前から存在していた世界の特徴であり、ドラッグの効果によって作られたのではなく、ドラッグの効果によって示されたとしばしば描写されます。
最低でも4ヶ月以上の継続的な使用を行うと、SCP-2517の異常な効果は明らかになります。
SCP-2517の使用者による記憶の捏造
使用者は認知の異常を持続させる原覚症状、もしくはHPPDを経験します。
気化学的な原覚は、SCP-2517の他の効果が終わっても続き、使用者は継続的な使用をより決断するようになります。
使用者はミーム的効果に著しく強い抵抗を持つようになり、短期と長期の記憶力が著しく向上します。
ミーム抵抗と向上した記憶は、SCP-2517の継続的な使用が続くほどに増強されます。
約6ヶ月後、SCP-2517の常習者は、非実在の、大抵は友人、親族、同僚についての記憶の捏造を始めます。
使用者は、これらの個人がある時点では存在していたが、悪意ある力によって現実から消されたと主張します。
何人かは、この力が彼らを消すよう望んだが、SCP-2517の彼らが継続的に使用することでそれが妨げられているとも主張します。
この段階の使用者は、この力から彼らを守るために家族や友人と絶縁するか、あるいはSCP-2517を定期的に使用するよう説得を試みます。
約20ヶ月後、常習者の生活圏内は、完全に他のSCP-2517使用者でのみ構成されます。
これらの個人は、SCP-2517を使用しないすべての友人と家族と絶縁しますが、にも関わらず彼らはほぼ普遍的に、知人のほとんどは現実から消されていると主張します。
この段階の偽造された記憶は、しばしばとても広範囲なものであり、使用者たちは同一の知人についての記憶を共有していると主張します。
常習的な使用のすべての段階で、SCP-2517の効果は、クラスC記憶処理を施すことで取り消せます。
記憶処理の補助なしで、SCP-2517の使用を中止できた例は記憶されていません。
保位2517-1 歴史的な背景
SCP-2517と宗教的な関連
SCP-2517の使用は、ギリシア文明とローマ世界において、5つの名前の神の秘儀、もしくは五つ星のカルトとして知られるある宗教セクトと関係しています。
五つ星のカルトは謎のカルトであり、参入していない人間から儀式の実践と教義について秘密を保っていました。
カルトの信仰と実践についての情報は、主に3世紀のキリスト教弁章家シラクサのコンスタンティウスによる論文、デカルト・オカルティス・秘密のカルトによってもたらされています。
コンスタンティウスは、カルトがSCP-2517、彼はある種のキノコとのみ言及しています、を使用することで見られる、善知かつ偏在する神を崇拝している、と主張しています。
イニシエーションの上位階級を達成したメンバーは、カルトの毎週の儀式の秘跡として、SCP-2517のより大量の服用を許されます。
コンスタンティウスは、SCP-2517の柔度の使用と関係する偽造された記憶についても言及し、カルトの教義はこれら架空の人間の象徴を肯定的に捉えている、と主張しています。
彼はこの信仰とキリスト教の死後の審判の概念を比較し、カルトのメンバーは、彼らの友人は天ではなく地の神によって審判されており、発見することを望まれ、地獄へ送られたのではないが、この世界からは完全に取り除かれた。
その残死は、彼らの神からの警告として忠実な信者の精神の中の記憶にのみ残っている、と信じていると主張しています。
五つ星のカルトは、他の異端信仰と共に、西暦389年、ローマ皇帝テオドロス一世によって禁止、と布告されました。その信仰と実践の多くが、ミコパラスタ体、キノコを差し出す者たちに採用されました。
彼らはグノーシス主義の一派であり、聖三式のパンの代わりにSCP-2517を用いました。
ミコパラスタ体の教義では、神は五つの異なる側面を持つ、と言われています。
グノーム、あるいは精神、これはあらゆる知識を放つ善知の男性的な善の力です。
ソーマ、あるいは肉体、これは精神と同等かつ反対に、あらゆる物質を放つ知性のない女性的な力です。
ソフィア、あるいはエイチ、これは精神と対応する女性的なものであり、純粋な知識が人間に流れ込むためのパイプです。
デミウルゴスのヤルダバオート、これは肉体と対応する男性的なものであり、物質世界を創造し、人間の魂を物理的な肉体に押し込めたものです。
そしてプシュケ、あるいは魂、偏在する無性の力であり、精神と肉体を繋ぎ、預言者もしくはアルコンの形をとって地上に具現化します。
最も偉大なプシュケの具現化はナザレのイエスです。
ミコパラスタ帯のビザンツ帝国、グルジア王国、アルメニアによる異端としての迫害は中世を通じて行われ、11世紀にはセクトはアナトリアとコーカサスの小さな村々でのみ生き残っている状態となりました。
SCP-2517の宗教的な目的での使用は20世紀初頭までこれらの孤立した集落で行われていました。
セクトを維持していたメンバーのほとんどはオスマン帝国によってアルメニアの虐殺の一部として殺されました。
生き残りはアメリカ合衆国に移住し、ベンチュラ軍とユニオン軍のアルメニアの移住コミュニティに参加したと信じられています。
これらの個人が移住後も宗教的な実践とSCP-2517をどの程度の範囲で続けていたかは不明です。
ビッグチーズホレス、反ミーム、宗教、幻覚、生命、親近類、第5教会、精神、影響、視覚のタグがついています。注釈が8つ。
1番、LSDに関係する顔の変形幻覚に似ています。
幻覚のところですね。耳や目が2倍になるところ。
青い半透明の木々の幻覚については、巨大な都市の中心部での使用者と強い関連があります。
オフィスビルとかがそう見えるってことかな。
3つ目、HPPD、ビジュアルスノーの形で視覚的に妨害する継続的な症状によって特徴付けられる障害です。
大抵は幻覚性のドラッグの使用と関連します。
4つ目、あれ?4番が何?
あ、4番あった。5つの名前の神の秘儀。
何語だこれ?ギリシア語かな?読めないですね。ギリシア語で何か。
多分この秘儀の名前かな?が書かれています。
5つ目、もしくは5つ星のカルト。カルツサイダリスクインティー。
クインテッドのクインティーだな。ってことは英語じゃないですね。何語だっけクインテッドって。
6番目、ミコパラスタ体の教義。
エキピロティックの福音とキノコの神秘
エキピロティックの福音、キリストの教えと生命についての話の中に記録されています。
これらは5世紀に聖人アルコンであるオラティオス・メガティフェロ
グルジア王国に住んでいたギリシア・アルメニアの修道士兼学者によって書かれました。
ミコパラスタ体の教義ですね。
ミコパラスタ体ってすごい口に出して言いたくなる語感がいいですね。
パイプ、ソフィアについて。純粋な知識が人間に流れ込むためのパイプです。
SCP-2517と関連し、エキピロティックの福音の中ではソフォミックス、英知のキノコと言及されます。
8つ目、図書系、精神と肉体をつなぎのところ。
SCP-2517の重度の使用によって生じる永続的な気化学幻覚と同等です。
ということで、精神影響というか、トリップ系の幻覚キノコと宗教が関係づけられている。
なんだっけ?なんか聞きかじった知識ですけど、あるらしいですね。
そのドラッグで飛ぶことによって、下達じゃないけど神に近づけたとか、
そういう宗教的な概念とリンクさせるみたいな文化というか考え方が今もあるのかな?
昔あったらしいですけど、哲学とかで、なんかのラジオかなんかで聞いたんですよね、確か。
で、これもそれの一種だったと。
五つ星のカルト教団によって作られていたのかな?
使われていたってだけかな?
秘密を守っていました。
イニシエーションの上位階級を達成したメンバーは、毎週の儀式の時により大量の服用を許されますと。
全知かつ偏在する神を崇拝している。
彼らの友人は天ではなく地の神によって審判されており、
地の神、キノコだからってことかな?
発見することを望まれ、地獄へ送られたのではないが、この世界からは完全に取り除かれた。
その残屍は彼らの神からの警告として忠実な信者の精神の中の記憶にのみ残っている。
自分たちは覚えている信者だから。
でも彼らはこの世界から消されてしまったんだ。
カルト教団とキノコの影響
という考え方ということですかね。
アルメニアの虐殺の一部として殺されました。
セクトを維持していたメンバーは?
はいはいはい。
カルトメンバーがだからほとんど迫害を通して殺されて、殺害されてしまったため、
その文化にどれだけSCP-2517が根付いていたのか、
そのカルト教団でどのようにどの程度の規模で扱われていたのかがまだちょっとわかっていません。
っていうところですかね。一番最後。
神秘主義的な目的のために使用している人間は、開放前にクラスC記憶処理が施されます。
キノコ。
他の幻覚性キノコよりも激しいものになります。
だからマジで、
ドラッグを使用した幻覚を見ているだけなのか、
第一の神の所業。
だから我々は消えていないと認識しているけど、
実際は消えていて、その事実を知っているのは、
真に覚醒したキノコを使って真に覚醒した我々だけだ、
っていう可能性もゼロではないですよね。
小説のオツイチっていう方が書かれている
ズーツーっていう青い表紙のちっちゃい本があるんですけど、短編集。
ちょっと怖い不思議なSFっぽいホラーチックなやつなんですけど、
その中にある神の声っていうのが、
ちょっとここからネタバレになるので読みたい方はもう終わっていただいて、
その神の声っていうのが、
こうしろって、男の子が主人公なんですけど、
男の子がこうしろって言ったらその通りになるみたいなお話なんですね。
で、まあいろいろと思うままに、他人も思うままに動かせるし、
確か無機物にも聞いたんだっけか?生物だけだったっけな?
で、ちょっとある日ストレスが溜まっちゃって、
つい言っちゃったんですよね、あの大量虐殺的なことを。
で、それが実行されてしまって、その事実を受け入れたくないから、
自分で自分にその神の声を聞かせるんですよ。
テープに録音して、それを聞いて、
お前はこの行為を忘れる。
本当はみんな死んでるけど、お前は死んでいない。
いつもの日常を送ることができるみたいな暗示をかけて、
結果として、しばらくは普通に生活しているような幻覚を見るんですけど、
また結局ストレスが溜まって、死ねーって言っちゃって、
そこで思い出すんですね。
あ、もう殺しちゃってるわ、みたいな。
で、もう一回記憶を消したいなら、このまま聞き続けろ。
お前に記憶を消すための声を録音してるから、みたいな。
無限ループですよね。
っていうのをちょっと想起、連想しましたね。
どっちが真実なのか、このキノコが神からの恵みもので、
本当に真実を見せてくれているのか、
ただただ幻覚性が強いだけのキノコなのかというところですね。
では、また次回。お疲れ様です。