1. 真夜中の読書会〜おしゃべりな図書室〜
  2. 【第34夜】トランプ惨敗ではな..
2020-11-11 13:16

【第34夜】トランプ惨敗ではなかったのはなぜ?大統領選挙がわかる本

バイデン氏勝利でようやく決着したアメリカ大統領選挙。理想のリーダーに見えたオバマ政権をひっくり返し、様々な差別発言や野蛮な発言で注目を集めながらも、バイデン氏と接戦を繰り広げたトランプ氏。トランプ人気の秘密はどこにあるのだろう?という疑問に答えてくれた本『トランプ大統領とアメリカ議会』『沈みゆくアメリカ覇権: 止まらぬ格差拡大と分断がもたらす政治』(いずれも中林美恵子・著)をご紹介します。

00:04
みもれ真夜中の読書会、おしゃべりな図書室へようこそ。
こんばんは、KODANSHAウェブマガジンみもれ編集部のバタやんこと河童です。
おしゃべりな図書室では、水曜日の夜にホッとできて明日が楽しみになる、をテーマに、皆様からのお便りをもとに、おすすめの本や漫画、紙フレーズをご紹介します。
さて第34夜となりました。今日はアメリカ大統領選挙の話をしたいと思っています。
絵本のリクエストのお便りが来ていて、それについて話そうと思って準備してたんですけど、来週にしたいと思います。
先週からちょっといろんなことがあって、大統領選挙もヒヤヒヤしながら、ツイッターとかニュースを見ていて、バイデン勝利となったわけですが、
トランプさんが最初の大統領に当選した時もびっくりしたけれど、今回もバイデン氏が圧勝ではなかったじゃないですか。
アメリカはコロナで本当にたくさんの人が亡くなって、それでもトランプさんって支持されてるんだなってことに、
改めて驚いたというか、トランプ人気が正直あまり理解できなくて、見た目からしてもその無茶苦茶な発言からしても、アメコミの悪役そのものみたいな感じじゃないですか。
でもこうやって支持されていて、私自身が政治に疎くて、アメリカの政治事情に疎いっていうのがあるんですけど、
それで中林美恵子さんの本を読んだんですよ。
1個がトランプ大統領とアメリカ議会という本と、沈みゆくアメリカ派遣、止まらぬ拡大と分断がもたらす政治という2冊の本を買って読んだんです。
それで、あ、なるほどそういうことだったのかってすごい納得して、今誰かに話したい気持ちがパンパンだっていう事情なんですけど、
つけ焼き場にも歩道があるというような知識で恐縮なんですが、そういうことだったのか、トランプさんが大統領になったのはっていうのはやっと理解できたので、今日はその話をしたいと思っています。
まずなぜこの本を買ったのかっていうと、私インスタグラムでバタ読むというアカウントで本の紹介をしてるんですけど、
それは紹介のためっていうよりはフォローするために作ってるアカウントで好きな本屋さんとか本を紹介してる人をフォローしてるんですね。
そのタイムラインでアメリカ大統領選挙の事情を知るにはこの中林美恵子さんの本が素晴らしいって紹介されているのが流れてきて、
03:08
私そうやってインスタのタイムラインで見つけてよく本を買うんですけど、このやり方をおすすめです。
趣味の合いそうな本屋さんとか本を紹介している人のアカウントをフォローして、その紹介されているのを買うと、ハズレがないというか。
よかったら私のインスタのバタ読むも検索して、そのフォローしている先の本屋さんもフォローしてみてください。
それで話を戻しますと、中林美恵子さんという方は朝の情報番組の解説なんかにも出られているので、ご存知の方も多いかもしれないんですが、
日本人として初めてアメリカ連邦議会の上院予算委員会スタッフとして採用され、10年間にわたってアメリカの予算編成に携わっていらっしゃったという方なんですね。
共和党側として国家公務員として勤務されていたその経験から人脈もありますし、
中で働くスタッフの人たちの給糖室の茶飲み話的なというとあれですけど、それぞれの政治家の評判なんかもたくさん出てきたりして、
日本で私なんかが見聞きする、報道されていることとだいぶ印象が違うなって思う話なんかもたくさん出ています。
トランプ大統領とアメリカ議会っていう本は2017年の6月に刊行されてまして、トランプ政権が発足したばかりで出版されているんですけど、
なぜトランプ氏は大統領に選ばれたのかという第一章から始まります。政治のプロとか選挙のプロたちも腰が抜けるほど驚いたってこの第一章に書いてあるんですが。
なんでヒラリーじゃなくてトランプになったのかっていうのを順番にいろんな角度から紐解いていくこの本なんですけれども、
私が一番納得がいったというか、これが最大の理由かもしれないなと思ったのは、誤解を恐れずすごい簡単に言うと、かっこよすぎるヒーローへの反動だったんだなというふうに解釈しました。
オバマさんという人が見た目も言うこともめっちゃかっこいいじゃないですか。それは旗から見るとかもしれないんですけど、8年間のオバマ政権の中で声を上げにくい人たちの不満が溜まってたっていうことなのかなと思いましたね。
オバマケアっていう医療保険料の負担が増加したことだったりとか、有色人種という意味に仕事を奪われてしまった。
それによって不満を抱えていた白人労働者層がトランプさんを支持したっていうのは、なんとなくニュースとかで理解していたつもりでしたけど、もうちょっと感情的なものが
06:03
マグマのように突き動かしていたんだなということを理解しました。
この本の中に面白いなって思ったのは、オバマ大統領は日本人の目には非常にクリーンなイメージに映っていたかもしれないが、マスコミコントロールに関しては史上最も因出巧妙な大統領であったとも言われ、ジャーナリストからは静かな反発を買っていたと書いてあったんですよ。
ミシェル・オバマ、オバマ夫人の方のこともなんとなく褒めなきゃいけない、悪く言えないっていうムードが気持ち悪いという人もいるっていう話が出てきたりとかね、
確かに日本から見ている限りはもう理想のカップルそのものっていう感じでしたから、そういう一面もあるんだろうなって思ったりしました。
みんなの人気者って悪く言いにくいというかね、例えば適切かどうかわかりませんけれども、例えば学校の人気者タイプの先生とかがいて、私みたいに勉強はできるけど体育は嫌いっていうか、
体育をちょっと馬鹿にしているタイプの子を少し礼遇していると密かに感じてたとしても、あの先生は本当は意地悪なとこあるよねとかは言い出しにくいっていうか、
オバマさんがそういう人だったとは言いませんけれども、圧倒的に正しいことを言っている人、それをポリティカルコレクトネスっていうらしいんですけど、その言葉も初めてこの本で知りましたが、
その圧倒的に正しいことに対して本音を喋りにくいというか悪く言いにくい感じ、外の人、誰から見ても理想的なリーダーで理想的な発言をするカリスマボスの下で不満をためてた文句を言いにくい人たちが実は結構いたっていうことだったんだなぁと思いましたね。
後半はヒラリーさんがなぜダメだったのかというのと、今回の選挙についてのお話をこの本からしたいと思います。
今回大統領選挙でバイデンさんが大統領になって、ただバイデン氏がご高齢だというのもあって、そこまでバイデンフィーバーが起きていない印象なんですけれども、
変わって注目を集めているというか、こぞってメディアが取り上げているのが副大統領のカーマーラ・ハリスさんですよね。
コンバース履いて飛行機のタラップから降りてくるインスタの動画かな、動画が何度も流れてきて、スピーチも素晴らしかったですし、
09:02
ネットフリックスのドラマみたいって思っちゃいましたけど、コンバースのジャック・テイラーめっちゃ売れてるんだろうなぁと思ったりして、私も欲しいです。
バイデン氏は77歳ということなので、4年後再選するのは難しいかもと思うと、ハリスさんが女性発のアメリカ大統領になるっていうこともありえなくないわけで、
それもあってすごく盛り上がっているわけですけれども、でも4年前にヒラリー・クリントンが女性発の大統領にはならなかったわけですよね。
同じ女性だけどそんなに盛り上がらなかった、女性たちの共感や支持を得られなかったのは何でだろうっていうことも、この中林さんのトランプ大統領とアメリカ議会という本に詳しく書かれているんですが、
一言で言うと、ヒラリーさんは政治の中の人すぎて目新しさがなかったっていうことなんでしょうかね。
この本の解説が非常に素晴らしかったので、それを今日は紙フレーズとしてご紹介したいと思います。
クリントン氏は政治の世界に長いこと身を置いた人なので、様々な政治団体の利権にがんじがらめにならざるを得ない。
大統領選ではかつてのチャーミングさが消えていただけでなく、アメリカを引っ張っていきたいというパッションは一体どこにあるのだろうかという疑問を抱かせる候補になっていた。
この本にあるんですね。一方でトランプ氏は商売人出身で政治家ではないから、政治的なしがらみがなくてむちゃくちゃ言えたっていうのも有利に働いたんでしょうね。
かつてのチャーミングさを失って利権にがんじがらめになり、パッションはどこにあるんだってなってしまったっていうのは、
女性リーダーに誰にもありえそうなことで悲しいというか切ないなぁって思いましたし、身につまされるような感じもしました。
誰にとっても理想のリーダー、どこの立場の人にも100点のリーダーっていうのはいなくて、こっちを立てればあっちが立たずだし、こっちを優遇するとあっちが礼遇されるっていうのは、
アメリカほど大きな話じゃなくて、小さい組織でも仲間打ちみたいなこととか部活動みたいなことでも同じだなぁって思いましたけど。
アメリカがすごいのは、私なんかが文句言ってもしょうがないって諦めてしまわないというか、私が一票投票したところで変わんないよって思わないで、ちゃんと声を上げて変えよう、今より良くしようっていう意識があって、
そして本当に変わるってことですよね。
そんなわけで急に知識が入ったもんだから、つけ焼き場でも少し知れることがあるとより面白くなって、今後のバイデン政権と副大統領のハリスさんの動向とか注目していこうと思いました。
12:16
今日はそんなところで、今夜も最後までお付き合いいただきありがとうございます。
さて、そろそろお時間になってしまいました。
真夜中の読書会おしゃべりな図書室はこんな感じで、皆さんからのお便りをもとにしながら、いろいろなテーマでお話ししたり、本を紹介したりしています。
MIMOREのサイトからお便り募集しているので、ぜひご投稿ください。
また来週水曜日の夜にお会いしましょう。
おやすみなさい。おやすみ。
13:16

コメント

スクロール