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2022-01-19 19:55

第166回芥川賞・直木賞決定!候補作のあらすじと大賞の見どころ【第92夜】

第166回芥川賞・直木賞を受賞した作品と候補作について、あらすじと注目ポイントを語ります。残念ながら私の予想は外れてしまったのですが、読んで損はない面白い作品ばかりでした……! ぜひ普段読まないジャンル、作家さんも手に取ってみてください。
【第166回芥川賞】砂川文次さんの『ブラックボックス』【第166回直木賞】今村翔吾さんの『塞王の楯』/米澤穂信さん『黒牢城』
【第166回芥川賞候補作】石田夏穂さん『我が友、スミス』/乗代雄介さん『皆のあらばしり』/九段理江さん『Schoolgirl』/島口大樹さん『オン・ザ・プラネット』【第166回直木賞候補作】逢坂冬馬さん『同志少女よ、敵を撃て』/彩瀬まるさん『新しい星』/柚月裕子さん『ミカエルの鼓動』

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みもれ真夜中の読書会、おしゃべりな図書室へようこそ。
こんばんは、KODANSHAウェブマガジンみもれ編集部のバタやんこと川端です。
おしゃべりな図書室では、水曜日の夜にホッとできて明日が楽しみになるをテーマに、皆様からのお便りをもとに、おすすめの本や漫画、紙フレーズをご紹介します。
さて、第92夜を迎えました。今夜はやはりこれを発表しないといけないでしょう。
直木賞・芥川賞が本日発表になったということで、ニュースをご覧になった方も多いかと思いますが、今日は受賞した作品と候補作について語りたいと思っております。
私の予想はね、残念ながら外れてしまったんですけれども、あれを応援してたんだけどなっていうのも含めて、改めて面白かったなと思ったポイントなんかをお話ししていきたいと思います。
全部4段階っていうのはですね、一応全部買ったんですけど、のつこつとなかなか進まないものもあれば、一気に読んでしまったものもあればという感じでしたけれども、受賞作に関しては納得のなるほどっていう感じでした。
まずはね、受賞作を発表します。第166回芥川賞は、砂川文次さんのブラックボックスが受賞されました。おめでとうございます。パチパチ。
そして第166回直木賞は2作品が今年は選ばれたんですね。今村翔吾さんの最王の盾と米澤保信さんの黒楼上の2作品でした。どちらも歴史もの時代ものという今年の直木賞でございました。
いやー、それぞれどんな作品なのか、私はどんな感想を持っていたのか語っていきたいと思います。今回大賞、芥川賞を受賞したのは砂川文次さんのブラックボックスという作品でした。
これ、ジャケット写真みたいな表紙も想定もかっこいいんですけど、どんなお話かというと、自転車で企業に荷物だったりとか郵便物を届けるメッセンジャーっていう人たちいるじゃないですか。
メッセンジャーの仕事をしている男性の佐久間っていう人が主人公なんですけど、彼女が子供ができたとか言って、今の稼ぎだけでは不安定なので、ウーバーイーツの仕事も増やしてみたりとかいろいろするんですけど、将来への焦りだったり、
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社会へのモヤモヤしたものが積もって、暴力事件を起こしちゃうっていう話なんですが、非常に今っぽいなというか、佐久間っていう男が好きか嫌いか分かれるかなと思うんですけど、
ちょっとこう、ネットフリックス的な海外ドラマっぽさも感じられるような作品でした。
続いて候補作からご紹介していくんですが、石田加穂さんの我が友スミスという作品です。これね、すごい好きですね。ちょっと笑えるっていうか楽しい感じの作品ですごい難しいっていうタイプじゃないので、
見漏れ読者の方とかも読みやすいかなって、純文学の中では思った作品です。どういう話かというと、ジムで健康のために筋トレをしているっていう感じの30歳、30代のOLさんが主人公なんですけど、
ボディービルにハマっていって、最終的に大会入賞を目指すっていうスポコンというか、お仕事者じゃなくて、何て言うんですかね、こういう特殊なジャンルの新人として戦っていくみたいなお話なんですけど、
ボディービルっていう世界を私もあまり詳しくなかったですけど、何をもってして1位か2位かっていう、ただね、重いものを挙げた方が勝ちとかいうことでもないわけじゃないですか。だから美しい体とは何なのかとか、女のボディービルダーの場合、女らしさって何なんだみたいなこともテーマになっていて、
これもちょっと表紙もまたおしゃれっぽいというか、今っぽい感じで好みのタイプの本でした。
そして続いての候補作は、ノリシロユウスケさんの「皆の荒走り」という作品です。ノリシロさんはこのポッドキャストでも何度かご紹介していますが、今回ね、やっと取るかなって思ってたところもあるんですけど、残念ながら受賞にはいたりませんでしたが、着実にファンをつけている純文学作家さんの一人って感じですね。
どういう話かというと、歴史研究部に所属している高校2年生の男の子と、歴史好き語り好き中年おじさんみたいな2人の話なんですけど、何でしょうね、このノリシロさんの少年とおじさん、少女とおじさんとか、少女とおばさんとか、そういうペアが好きなんですかね。
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なかなかその2人組、バディものっちゃバディものかもしれないですけど、年齢差のある2人組の設定が面白いノリシロさんらしい作品ですかね。
騙し合いというかミステリー要素もあって、ちょっと変わった作品ではあります。
続いては、久断理恵さんのスクールガールという小説です。
これね、すごい好みでしたね。好きかもしれない文学、かつて文学少女だった皆さんにお勧めしたい。
スクールガールっていうタイトルは、太宰治の女学生、女学生じゃない、女性とを表していて、太宰治女性との現代版っていう感じのオマージュとかっていうのかな、こういうのもっていう小説なんですよ。
主人公の女の子は、社会派の意識高い系YouTuberと言えばいいんでしょうか、環境問題とかそういうことに関心があるYouTuberの娘と、少し保守的な意識高い系ではない読書家のお母さんっていう2人が主人公なので、
どっちに共感するか、すごく今っぽくて、これも面白いなって思いました。
そして最後が島口大輝さんのオン・ザ・プラネットという作品です。
これは映画をやっている大学生4人の若者たちが横浜から鳥取の砂丘に映画を撮りに行こうって言って出かけていく旅物、ロードムービー的な小説なんですけど、
こういうのが楽しめるか楽しめないかって自分が歳を取ったなと思うというか、リトマス氏的なさっきのスクールガールもそうなんですけど、
新時代のZ世代の青春者に乗れるか乗れないかが自分が試されているような感じもしましたね。
ちょっと若者ぶれないから乗り切れないところはありましたけど、すごい好きっていう人がいるのもわかるし、
こういうのを楽しめる大学生ぐらいの時に読みたかったなっていう気持ちもある作品です。
さて後半は直木賞について語っていきたいと思います。
直木賞候補作のご作品はですね、とにかくみんな分厚いっていう感じで、ほんとすごいかさばっていますね。
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綾瀬丸さんの新しい星が一番短いかな、短ければ良くて長くて嫌だってことはないけど、ないけど買うときにちょっと読めるかな、よいしょっていう感じですね。
どれも読んで損はなかったっていうか、ぐいぐい行ける作品ばっかりでした。
そして今回直木賞をめでたく受賞されたのは、今村翔吾さんの最央の盾と米澤保信さんの黒楼上の二作品だったわけですね。おめでとうございます。
今村翔吾さんの最央の盾と米澤保信さんの黒楼上の二作品だったわけですね。
今村翔吾さんの最央の盾はどんな作品かというと、時代としては秀吉が死んだ直後の戦乱の時代なんですね。
石垣を作る職人の人と鉄砲を作る職人の人の対決ですかね。
石垣を作る人っていうのは守る方なので、ホッコですよね。
鉄砲を作る職人、縦か。石垣を作る人は縦で、鉄砲を作る人はホコ。ホコ縦の話なんですね。
すごくキャラが立っていて、ホコ縦の話なんですね。
またこれもすごい分厚いんですけれども、楽しく読める、歴史に別にそんなに詳しくなくても読める小説だなと思いました。
そしてもう一つの米澤保信さんの黒楼上は何が舞台かというと、
織田信長に反旗を翻した荒木村茂という人と、軍師黒田勘兵衛が、
城内で起こる事件の中で、お互いに反旗を掲げて、
その反旗を掲げて、その反旗を掲げて、その反旗を掲げて、
その反旗を掲げて、その反旗を掲げて、その反旗を掲げて、
軍師黒田勘兵衛が、城内で起こる事件の謎を解いていくという話で、
歴史ものと思いきやミステリーなんですね。
ホームズとワトソン的に黒田勘兵衛と荒木村茂が事件を解決していくみたいな感じかな。
荒木村茂という人、私もちょっとあまりよく知らなかったんですけど、
好きな人は好きなキャラなんですかね。
黒田勘兵衛はさすがに知ってたけど、
でもこれも歴史的なことをすごい知ってないと分かんないってこともなくって、
登場人物も多いっちゃ多いんですけど、それぞれがキャラ立ちしてるので、
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東京リベンジャーズ的に漫画とかに誰かしてくれるといいなって思うような、
映像化もされそうな作品だなって思いました。
では広報作の方の話もしたいと思います。
広報作一つ目は藍坂東真さんの同志少女よ、敵を打てでした。
これ何回もこのポッドキャストでも紹介しちゃいましたけど、
私はこれが撮るかなと思ってたんですけどね、残念だな。
まあでも本屋大賞を取りそうな気もしますね。
新人さんでこんな風に一気に、読んだ人読んだ人一気に読んだって言ってましたしね。
どんな話かちょっとだけ話をすると、ドイツソビエト戦争を舞台に
女性だけの狙撃隊を描いた作品なんですね。
主人公は少女セラフィマで仲間たちと切磋琢磨して訓練を積んだ上で
スタリングラードの前線に送られてしまうというか最終的に向かっていくんですけれども、
敵を打てというタイトルがあるんですけど、殺す、上達していくということは結局、
人を殺していくということで、何が正義で本当の敵は誰なんだっていうお話でもあるわけです。
もし未読の方がいたらぜひこれも手に取っていただけたらと思います。
そして続いては綾瀬丸さんの新しい星です。
これだけがこの5作品の中でちょっと毛色が違うかなと思いましたね。
他はどちらかというと攻防、戦ったり守ったり対決したり退治したりみたいな激しい話なんですけど、
これは何かを失った喪失感を抱えた人たちの人間模様を描いた人間ドラマ的な作品です。
8つの短編になっていて、一個一個も完結しているんですけど、
一つの物語としてつながっていて、全体として長編として読める作品になっています。
大学生の頃に合気道をやっていた男女4人が、まず半十代になって再会するんですけど、
何で再会することになるかというと、そのうちの一人の女性が乳がんが見つかってという話で、
その彼女と一番仲良しだった青子という主人公的な女性なんですけど、
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彼女も結婚して幸せな生活を送っているはずだったんですが、
生後間もなくして娘を亡くしてしまうんですね。
その傷から立ち直れずにいる中で、乳がんが見つかった綾野ちゃんというその友達と再会して、
この先どうなるかというのは言わない方が一回言いづらいですけれども、
それぞれに何か失ったり思ってたのと違う今があって、
でもちょっと再会することで新しい光を見つけたりするような作品ですね。
一編一編も味わえるし、最後まで読んでからまた最初から読み直すと、
それぞれのお互いの立場の感情なんかがバーッと引き寄せられて、
何度も読み返したくなるような作品だなというふうに思いました。
さて最後の作品になりますかね。
柚木悟子さんのミカエルの鼓動です。
これも前回ご紹介しましたが、柚木さんがついに医療を扱った、
警察とかヤクザとか、今までやらないような、
対象にしてきていらっしゃって、ついに医療ミステリーを描いたということで、
楽しみにしていた作品ですけれども、ロボット手術、
AIロボットを使った手術を推進しているイケイケの心臓外科医とドイツ帰りで、
あんまり出世とかに興味がなさそうな、寡黙な天才医師の2人が
対決するっていう感じでもないんですけどね。
難病の少年がいて、助けるのはどっちだっていう物語のキーではあるものの、
AIが暴走してロボット医療の危険を暴くとか、
そういうことでもないっていうかね。
大学病院とか大学医療病院とか、
大学病院とか大きな組織で不正が起こったりとか隠蔽が起ころうとしているときに、
個人がどうあるべきかみたいな話で、
多分その医療の不正を暴くとかっていうことを想像して読むと、
ちょっとまた違うんですけど、
それぞれの役を立てて、
誰がやるか、映像化を想像すると、
とっても楽しいエンタメ作品だなというふうに思いました。
今回ね、日本アカデミー賞がコローノ治のレベル2がすごい席巻してて、
まだ見てないんですけど、そっか、見なくちゃと思ったし、
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柚木さんのこのミカエルの鼓動を見て、
心臓外科医とドイツガエルの医師を誰がやるか楽しみだし、
なんかきっとアカデミー賞に選ばれたりする作品になりそうだなと思いながら、
アミドクの方はぜひ読んでいただけたらと思います。
私もなんかこういう受賞とかがなかったら、
読んでいただけたら嬉しいです。
アミドクの方はぜひ読んでいただけたらと思います。
私もなんかこういう受賞とかがなかったら、
読まなそうなジャンルの作品も結構あったんですけど、
今回の10作品はどれもハズレっていう言い方もなんですけど、
買って損したなって思ったのはなかったし、
最初読めるかなって思ったジャンルでもぐいぐい読めたので、
気になるものがあれば普段読まれないジャンルとか、
読んだことない作家さんでもぜひ手に取って見ていただけたらと思いました。
そして今回受賞されなかった人たちの次の作品も楽しみにしたいなと思っています。
今日も最後までお付き合いいただきありがとうございます。
さて、そろそろお時間になってしまいました。
真夜中の読書会おしゃべりな図書室は、
皆様からのお便りをもとに色々なテーマでお話したり、
本を紹介したりしております。
MIMOREのサイトからお便り募集していますので、ぜひご投稿ください。
また水曜日の夜にお会いしましょう。
おやすみなさい。
おやすみー。
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