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2021-07-14 11:34

集中力が続かないときの「つまみ食い読書」のススメ【第66夜】

「長い文章がちっとも頭に入ってこない。おすすめの本や集中できる読書法を教えて」というリクエストにお答えします。今夜の勝手に貸出カードは、松田青子さんの『女が死ぬ』。そしてバタやんおすすめの集中できる読書スタイルとは……。
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ミモレ真夜中の読書会、おしゃべりな図書室へようこそ。
こんばんは、KODANSHAウェブマガジン、ミモレ編集部のバタやんこと川端です。
おしゃべりな図書室では、水曜日の夜にホッとできて明日が楽しみになる、をテーマに、皆様からのお便りをもとに、おすすめの本や漫画、紙フレーズをご紹介します。
さて、第66回を迎えました、今夜のお便りをご紹介します。
ペンネームミッシー0208さんからいただきました。
最近長い文章がちっとも頭に入ってこなくて、小説を買っても最後まで読み切ることができません。
そんな時でも読めるおすすめの本があれば教えてください。
また、バタやんさんはいつもどうやって本を読む時間を作っているんですか。
読む体制や場所など集中できる方法があれば教えてください。といただきました。ありがとうございます。
そうですね、すごくわかります。ありますよ、私もちっとも頭に入ってこないっていう時だったり、
フィクション、小説が読めないっていう時期が、こんなポッドキャストを聞いてくださっている方たちはきっと読書がもともとお好きで、
でも最近全然読めてないなとか、読む時間が取れないなっていうことを後ろめたくネガティブに捉えてしまうこともあるのかなと思ったりするんですけど、
私はそういう時期もあってもいいかなと思っていて、また読める、読みたい時もあるさと思っています。
長い人生ってこともないけど、そういうお仕事的にとか、家族の事情とかで読む気になれない、読めない時期もあれば、また読みたいグイグイ、読みたい本が見つかるような時期も来るんじゃないかなと思ったりします。
映画もね、見たら予告をまた見たりして、ポスターを見て、次はあれ見ようとか思って、じゅじゅつなぎ的にどんどん見に行きたい気持ちが湧いてくるんですけど、
しばらく映画館から離れると、事前にチケットを買って、決まった時間にそこの場所にある程度大きな駅というか、繁華街まで出かけて行ってっていうのがすごく億劫に感じたりしますよね。
見たらやっぱ映画館で見るって楽しいなって思うんですけど、そういうの特徴にもあって、しばらく離れるとすごく億劫に感じるけど、
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また一冊の出会いですっと入って、次々読みたくなる時期も来るんじゃないかなと思ったりします。
だからミッシー02083も無理に読まなきゃとか、全然読めてないとか思って、あんまり追い込まれなくてもいいのではと思います。
このポッドキャストはそういう意味でも、真剣に小説を読む気力や時間がない方も聞き流してもらって、途中で寝てもらってもいいですし、
読んだ気になってもらえたらいいなと思ってやっていたりします。 集中して読みたい時のおすすめスタイルですね。
その話から今日は先にしようかなと思います。 集中して読める私のお気に入りのスタイルはお風呂に入りながらですね。
昔は数年前までは本が濡れちゃうのが嫌で、お風呂でなんか絶対読まない派だったんですけど、
最近は好きな本以外にも、仕事から取材のために読まなきゃいけないとか、明日明後日までに読み終えなきゃいけないみたいなこともあったりして、
短い日数で集中して読まないといけないという時は、お風呂で読むのが一番ですかね。
濡れた手指を拭くための乾いたタオルを必ず持って入ったりします。 あとはですね、少し前にハテブーってあるじゃないですか、ハテナブックマークですね。
私ハテブーが好きでよくチェックしてるんですけど、すごくブックマークがついていたブログ記事で、本を読んだり、
駅弁を楽しんだりするためだけに特急電車に乗って帰ってくるっていうのをお勧めているブログがあって、
私もそれをすごく共感しました。お勧めですね。 家からだと新宿から箱根までロマンスカーっていうのは、新幹線に比べてロマンスカーがとっても安いので、
指定席券を買っても2000円ぐらいかな。 午前中に家を出て、駅弁を買って箱根湯本まで1時間半ぐらいなんですけど、
日帰り温泉に入って帰ってきても賞味5時間ぐらいかな、ドアトゥドアで。 夕飯の支度までには余裕で帰ってこられちゃうっていうのがいいですよね。
日物とか、かまぼことか買って帰って家でご飯作って食べるっていうね。
今はちょっとコロナがあったりして都心から県外への移動は控えないといけないので、あんまり推奨しづらいですけれども、
またコロナが落ち着いたら、緊急事態宣言が明けたら、
街こちへ、本を読むためだけの日帰り旅に行きたいなぁと思ったりします。
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電車の振動とシャーっていう窓の外の音が読書とすごく合うっていうか、集中できる気がするんですよね。
果て部にあったみたいに、その町へ降り立つことなく行って帰ってくるだけっていうのも、確かにいいかもしれないなぁと思いました。
その夕飯の支度までに帰ってこれるっていう意味では、お母さんとかお家族がいる方にもおすすめですね。
今日の勝手に貸し出しカードをまだご紹介してなかったので、それを後半にご紹介します。
ミッシー02083への今夜の勝手に貸し出しカードは、松田青子さんの女が死ぬにしました。
女が死ぬは短編集、超ショートショートが集まってできた文庫本ですね。
最近発売になったばかりなので、結構書店の平台、目立つところに今も並んでるかもしれません。
怖い話もあり、メルヘンチックなテイストもあり、3文のようだったり、歌詞のようだったり、1行2行で終わっているのもあったりして、
いろんな形式で、フェミニズム文学とくくってしまえば、そうかもしれないですね。
しかしあまり難しいことは考えず、なんでこれをおすすめしたかったかというと、
ストーリー展開を追うことなく、入ってきた文字を飲むように読めばいいっていうか、
どこから読んでもいいし、どこでも、どこでやめてもいい自由さがいいなと思って選びました。
さすがの松田さんの言葉選びで、すごいハッとさせられるものもあれば、何言ってるか意味がわかんないみたいなものもありますし、
自分の精神状態とか、フェミニズム的な意味で、その自分が今置かれている状況と照らし合わせられなかったりでいいなと思う辺が違うかもしれないですね。
松田青子さんの本はこの本に限らず、どこから読んでもいいし、どこでやめてもいいみたいなところがあります。私の中で。
筋書きを追うというよりは、筋書きも大事なんですけど、言葉運びの面白さを楽しむる小説かなと思っています。
松田青子さんのスタッキング可能っていう初期の作品、小説があって、それも大好きなんですけど、
そのスタッキング可能に収録されている、ウォータープルーフ嘘ばっかりっていう短編がとりわけ好きなんですよ。
それこそあんまり本が、たまに入ってこないような時に、パラパラと一番読んだ本かもしれません。
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ちょっと冒頭を読みたいと思います。今日はこれを紙フレーズにしようと思います。
A、B、嘘ばっかり、嘘ばっかり、ウォータープルーフ嘘ばっかり。
A、いつまでも女の子、女の子言うんじゃねえ。
B、こちとら30過ぎてるっつーの。
A、B、嘘ばっかり、嘘ばっかり、ウォータープルーフ嘘ばっかり。
A、今日もやってまいりました。ご存知、字フレでございます。
この先、この字フレが何なんだ、どういう話に展開するのだというのは、ぜひ本を読んでいただきたいと思うんですけど、
すごくないですか?すごい意味がわかんないけど、目で追っているだけで楽しいっていうね。
どんどん読まされてしまう感じがあって、そういう読書もあるよねって、松田さんの文章を読むと思います。
ミッシー0208さんも、読書をしたい気持ちはあるけど集中力がないっていう時は、どこから読んでもどこでやめてもいい本を、そもそも手に取るっていうのもありますし、
長い小説でもストーリーをあまり気にせず、途中から読んで途中でやめたりっていうのを私は割とするんですけど、
ストーリーを追わずに目で追うだけっていうのも、ぜひやってみてください。
なんかこの頭に全然入ってこない今の自分の状態も、楽しむっていう感覚もあるかなって思います。
素敵なリクエストありがとうございました。皆さんも最後までお付き合いいただきありがとうございます。ではではまた。
さて、そろそろお時間になってしまいました。
真夜中の読書会おしゃべりな図書室は、こんな感じで皆さんからのお便りをもとにしながら、いろいろなテーマでお話ししたり、本を紹介したりしています。
ミモレのサイトからお便り募集しているので、ぜひご投稿ください。
また来週水曜日の夜にお会いしましょう。おやすみなさい。おやすみ。
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