Meta Quest3のパススルー機能
MetaからMeta Quest3というGoogle型のVRMRデバイスが発売されました。
Meta Questシリーズの最新機種ですね。
このMeta Quest3のパススルー機能が話題になっています。
パススルー機能の出来が良い可能性を感じると評判です。
パススルー機能とは何かという説明ですが、
ゴーグルをセットした状態で、そのゴーグルをしている人が見えている画面の中に、
現実の世界を反映させる、そのまま見えるようにする機能です。
ゴーグルをつけると完全に視界は遮断されるんですが、
ゴーグルを通して透けて見えるように、現実の世界がそのまま見えるようにする機能です。
ゴーグル越しに透けて見えるわけではないので、
実際はカメラで撮影した映像が映し出されているということですね。
それでも顔を動かしたり移動したりするのに合わせて、
カメラで撮り込みながら違和感なく映像を変えていく必要があるので、
裏では非常に高度なことをやっているんだろうなと思います。
じゃあ何でパススルー機能が必要なのか便利なのかですが、
現実の世界とVRの世界とを融合したような使い方ができます。
ポケモンGOで現実の世界にポケモンを表示させる、ああいう感じのことですね。
現実の世界にデジタルの映像を合成して表示させるのは拡張現実、ARという言い方をしますが、
バーチャルリアリティ、VRとARとそういうのをひっくるめてMR、ミックスドリアリティと呼ぶ言い方があります。
メタはメタクエスト3でMRの世界を体験しようという言い方をしていました。
例えば自分の家に自分の部屋に敵が攻めてくるようなシューティングゲームがあります。
メタクエスト3での使い方
敵を撃つと壁に穴が開いていったりとか、天井に穴が開いてそこから上の方にUFOが見えて敵が攻めてくるとか、そういうゲームが楽しめます。
メタクエストのCMで猫集めが出てきますが、あの猫も自分の部屋の中に猫を登場させることができるようです。
もうちょっと実用的な面で言うと、VRでゲームをやるときにある程度移動が必要だったり、大きなアクションをして移動してしまうようなゲームだと、現実世界の壁とか机とかにぶつかってしまう危険性があったりしますよね。
パススルーで現実世界を映した上でゲームをやるとそういう心配が減るということもあるそうです。
あとXで話題になっていたのは、お皿洗いをしながらYouTube動画を見ている映像と、同じ人が次にYouTubeのレシピ動画を見ながら料理をしていた映像です。
メタクエスト3を装着した状態でパススルーで現実世界を見ながら空間にYouTubeの画面を浮かべて見ているというものでした。
お皿洗いをしてYouTubeを見ている動画では、手が濡れたままで手を拭かなくても操作ができるのが便利だと言っていました。
メタクエスト3は専用コントローラーで操作するのが基本ではあるんですが、ハンドトラッキングで手のアクションである程度の操作ができるようです。
メタクエスト3を装着した状態で料理を作ったという映像の投稿では、動画を操作する際にいちいち手を洗わずに済むのがやっぱり楽と書いていたんですが、他に顔を近づけると歪むので細かい部分が見えない。
ニンニクの皮が剥けたのかわからなかった。包丁はかなり注意が必要。直接見るより解像度が低くなるので良い子は真似しないでと書いていました。
他の人の動画を見てもやっぱり映像が歪んだりはするようです。
それでもスマホを見てもちゃんと読めると言っている人もいましたし、包丁を使うとか危険性があることには勧められないけど、必要十分な感じで見えるんだろうなという印象です。
そしてメタクエスト3でパススルーが非常に現実的になったということで気になるのが、ゴーグルをつけてパソコンで仕事をする、作業をする利用法です。
メタクエストには以前からimmersedというアプリがあって、それを使うとパソコンの画面を複数VR空間に並べてパソコンでの作業ができるんですね。
この手の話は何度かしてますが、VR空間上で仕事をする、パソコン作業をするメリットとしては、大きな画面が使える、複数の画面が使えるということで、あとは家の中のどこでも、場合によっては出先でも大きなモニターで仕事ができる。
メタクエスト3とApple Vision Proの比較
外の世界から遮断されるので集中して仕事ができるんじゃないか。周りの映像を変えられるので、きれいな自然の景色の中などリラックスできる環境で仕事ができるんじゃないかということです。
このimmersedというツールを使って、メタクエストのVR空間内で仕事をするときですが、従来だとVR空間内に表示される仮想キーボード、画面内に作られたキーボードを見てキーボード操作する必要があったんですね。
VR空間内では現実のキーボードとかマウスとかが見えないということです。キーボードはずっと見てるわけでもないですし、仮想キーボードでなんとかなったとしても、ちょっと飲み物を飲みたいといったときにも、ゴーグルを外すか、ゴーグルの隙間から覗くかとかしか、現実世界のものを見る方法がなかったわけですね。
その後、メタクエスト3がアップデートされて、ある程度パススルーができたりしたんですが、白黒だったり、画質も悪かったりしたんですね。
でも、メタクエスト3でimmersedを使えば、現実のキーボードやマウスを見ることもできますし、ドリンクとか飲んだりするのも、ゴーグルをつけてないときと同じようにできるということです。
じゃあ、現実世界の中にモニターを浮かべて表示させることになるので、メリットとして言っていた機械から遮断されるとか、きれいな景色の中で仕事ができるというのはどうなのと思ったんですが、
部分的にパススルーするということができるので、机の上のある程度のエリアだけパススルーさせて、きれいな景色の中で仕事をするということはできるようです。
じゃあ、ゴーグルをつけてVR空間、MR空間でパソコン作業ができるというのは、Apple Vision Proでできることと同じだよねと思った人もいると思います。
メタクエスト3は74,800円で、Apple Vision Proは日本円にすると49万円くらい。その値段の差はどうなのと気になりますよね。
さっきメタクエスト3のパススルーは歪みがあったりするという話をしましたが、その辺の画質とか性能の差はまず一つあると思います。
高い分、Vision Proの方がパススルーの性能が高いはずですが、この値段の差を考えて、メタクエスト3で十分という人も多いんじゃないかと思います。
あと、Apple Vision Proは3Dカメラを搭載しています。空間オーディオ機能はVision Proだけじゃなく、メタクエスト3にもあるそうです。
Vision Proには廉価版が出るという噂レベルの話もあって、外側から目が見える、つけてる人の目がゴーグルの表面に映し出される映像として、という機能が廉価版のものでは外されると言われているようです。
この辺の機能も値段の差ということですかね。
メタクエスト3もApple Vision Proもそれ自体がコンピューターであり、単体でアプリを動かせるんですね。
パソコンにつないでパソコンの仕事をする画面を表示させる話をしていたので紛らわしいんですが、単体で使えるデバイスです。
ノートパソコンが形を変えていると、ディスプレイは覗き込んで使うスタイルになっているノートパソコンと考えるとわかりやすいと思います。スピーカーもついています。
なのでパソコンと同じようにOSがあって、メタクエストはAndroidベースのOSを搭載しているそうです。
Vision ProはVisionOSという独自のOSですが、iOSやiPadOSと互換性があるそうで、アプリとかを開発しているところがアプリを移植するのはそれなりにやりやすいんじゃないかと思います。
Vision Proはサファリとか写真アプリとかメモアプリなどAppleでおなじみのアプリが使えますし、iCloudでファイルを同期したりAirDropでファイルを送ったりと、
Apple端末が得意とするデバイス間の連携ができるところが便利、売りになってくる部分だと思います。
今回は以上です。足利浩二がお届けしました。