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2024-02-18 04:20

【葵の本棚】本紹介#5 「残像に口紅を」

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今回紹介する本は筒井康隆さんの「残像に口紅を」です

サマリー

筒井康隆の『残像に口紅を』は、40年前に発刊された本でありながら今になって話題になっています。この本では文字が一文字ずつ消えていくという衝撃的な設定があり、一文字で物語が成り立つ構成になっています。

『残像に口紅を』の話題性
みなさんこんにちは、葵です。
このポッドキャストでは、今まで大量に本を読んできた葵が、おすすめの本を紹介していきます。
今回紹介する本は、筒井康隆さんの【残像に口紅を】という本になります。
この本、実は、少し前にネットで話題になった本なので、知っている人も多くいるのではないでしょうか。
この本が発刊されたのは、実は1988年で、今から約40年ほど前になります。
なんで、こんな40年前に発刊された本が、今になって話題になって、メディアに取り上げられているのか、結構不思議じゃないですか。
この本、実は、アメトークでカズレーザーさんが紹介して、急遽10万部増殺して、アマゾンの売上ランキングでは1位にも輝いた本なんですね。
カズレーザーさんが紹介したっていうのもあるんですけど、この本、内容がめちゃめちゃ衝撃的なんです。
それは、実はこの本、だんだんと使える文字がなくなっていくんですね。
どういうこと?って思いますよね。
例えば、「を」っていう文字が消えます。
すると、「俺」っていう言葉はもう使えなくなります。
そうすると、必然的にその言葉は、例えば、「僕」とか、「私」とか、「自分」といった言葉に置き換わります。
っていう風に、文字が一文字ずつ小説の中で消えていくんですね。
で、そんな感じで消えていって、最終的には一文字になります。
え?って思いますよね。
めっちゃ気になりませんか、これ。
文字が減っていって、小説として成り立つのって思いますよね。
で、一文字で小説続くのって思いますよね。
これがちゃんと物語として成立して続いていくんですよね。
すごくないですか。これも俺、最後まで読んだときめっちゃ感動したんですけど。
文字が消える世界での主人公の生活
で、最後になればなるほど、これ、この文字なくなってどうするんやっていうのが気になって、もうページをめくる手が止まりませんでした。
で、この本の主人公は一人の小説家です。
一人の小説家が、この言葉が一文字ずつなくなっていく世界で、
本を執筆したりとか、ご飯を食べたりとか、恋愛をしたりとか、普通に生活していくんですね。
で、この本、もう一つ面白い設定があって、
例えばさっきだと、をがなくなったら、
俺って言葉が使えなくなって、僕っていう言葉を使うしかないって言ったんですけど、
例えば、つっていう言葉が使えなくなったとします。
つっていう言葉が使えなくなったら、
机とか、つばめとか、つくしとかも使えなくなりますよね。
それと同時に、机っていうものも消えるんですね。
すごくないですか?
これびっくりですよね。
実際にそんなことあったら、めっちゃ怖くないですか?
っていう世界で、この主人公は、必死に生きて本を執筆したりとかしていく話になります。
さらに、この本、すごいのが、文字が消えても、他の言葉で代用して使うんですね。
さっきの例で言うと、何回も言いますけど、
俺っていう言葉が使えなくなったら、僕っていう言葉になったりとか。
なので、後半になればなるほど、聞いたことないような難しい日本語が増えていきます。
まだまだ日本語って奥深いなって思いながら、
知らない日本語は結構調べながら読んだんですけど、
こういう日本語もあるんやっていう新たな発見にもなると思うので、ぜひ読んでみてください。
ということで、今日は「残像に口名尿」という本を紹介していきました。
また気になったら、本屋さんで買ったりとかして、
Amazonでも多分まだ売ってると思うので、読んでみてください。
以上、あおいの本棚でした。ありがとうございました。
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