AIメディア編集長のたつけです。 AIコンサルタントの平岡です。
本日のテーマは何でしょうか? 後発でも成功できる中小企業の生成AI活用戦略
これは前回僕が話した回で、平岡さんから、いやいやちょっと違うんじゃないの? みたいなところから始まって、今回平岡さんが喋ることになったんだよね。
はい、ということで久々の平岡回なわけなんですけども、前回たつけがお話しした生成AIの格差が今広がっているんじゃないかというお話。
僕の方からは、格差が広がっているからこそ、まずやるだけでも違うんだぞと。
とりあえずでもいいから導入すべきなんじゃないのか、みたいなニュアンスで、先行者利益みたいなところもあるから、みたいなニュアンスで喋ったんだけど。
それに対して、いやいやとそれはポジショントークなんじゃないですかと、やっぱり生成AIを発信している側だからこその意見でもあるし、反対側の視点もあえて喋っていこうかなという感じですね、今回。
じゃあ前回の僕の配信の平岡さんからのアンサーソングということですね、今回は。
はい、アンサーソングということで、まず最初にお話ししたいのは、ゼロトゥーワンについてですね。
これはピーター・ティールが書いた、ゼロトゥーワン、君はゼロから何を生み出せるか、という本を元に展開していきたいなと思うんですけど、
まずピーター・ティールさんに関しては、ペイパルの共同創業者ですね、ペイパルっていう、知っている人はもちろん知っていると思うんですけど、かつても使っているよね。
使っているね、オンラインで決済したりとか、入金送金のやり取りしたりとか、みたいな時に使うサービス。
そうですね、後にそのペイパルで創業した人たちは、今ペイパルマフィアなんかっていう言われ方もしてて、あらゆる企業のドンになっていると。
有名な人だと、やっぱりイーロン・マスクとかね、ペイパルマフィアのメンバーでいうと。
そうですね、イーロン・マスクもペイパルマフィアの一員だったというところで、他にもフェイスブックの初期投資家だったりとか、スペースXにも参加してたりとか、非常に有名な企業家さんですね。
彼が2014年に、ゼロトゥワンという今回の本を出版して、非常にビジネス界に大きな影響を与えたんですね。
その本の中心的なメッセージみたいなのって何なのかな?
中心的なメッセージでいくと、いっぱいあるんですけど。
いっぱいあるんだ。
大事な言葉みたいなのがいっぱいあるんですけど、一番は隠された真実、これを探し出せというメッセージが強いんですけど、他にもあって、今回使うのは競争は資本主義の大義語であるという主張ですね。
なるほど。
競争は資本主義の大義語って言われるとハテになると思うんですけど、簡単に言うと他社と競争するわけではなくて、独自の市場を作り出そうね、みたいな話ですね。
なるほどね。
ビジネスにおいてすごくよく聞く話じゃん、これって。
そうだね。
なんだけど、やっぱりみんな競争しちゃうんですよね。
最近で言うと、それだけ美味しい市場だったら競合が来ないわけがないっていう話もよくあるじゃないですか。
だから競争をしないっていうことはありえないみたいなことを言う人もいるんですよ。
なるほどね。
確かに競争しないということはありえないんですけど、それを略すために戦略というものがあるわけなんです。
だからステップとしては最初にその隠された真実、誰にもまだ気づかれてないような、ここを取りに行って、後々入ってくるであろう競合たちとの戦いを略していきましょうね、これがビジネスの本質的な成功になりますよ、そういう本ですね。
そこで素直に戦ってしまったらそれは資本主義だよ、みたいなそういうことか。
そうなんです。
簡単に抽象化すると、レストランがありますと、レストラン街がありますと、フードコート行ってください、フードコート、フードコート全部マックです、これやばくないですか?
やばいよ、何の楽しみもないフードコートがありますね。
いわゆるこれをやってるのみんな、これが競争の世界なわけよ。
なるほどね。
みんな同じものを売ってて、じゃあここに突然モスバーガー入ってきたらどうですか?
なんでまたハンバーガーなんだよ。
マックしかないフードコート、もうマック10店舗ぐらいありますみたいな。
そこに彗星のごとく1店舗だけモスバーガー出てきました。
これ勝ちますよね。
まあそうね、勝つね。
はい、戦ってないですよ、マックと。
っていうところで、やっぱり広発でもこれ勝てるよっていうメッセージも含めてるんですけど、競争は資本主義の大義語であるっていうのが結構大きなメッセージとして主張していますね。
なるほどね、それがでも生成AIの文脈でも同じに生きるというか、どういう解釈なのそこが。
そうですね、生成AIの文脈でも同じように使えるかなと思っていて。
単に他の会社と同じように生成AIを導入する。
これ、マックやろうぜと一緒なんですよ。
なるほどね、みんなマックやっててその人も結局マックみたいな。
そうか、俺もマックやるみたいな。
違う違う、モスバーガー目指そうよみたいな話なんですよ。
なるほどね。
これを具体的に言うと、自社の強みとか独自の価値みたいなのを組み合わせてやっていくっていうことがすごく大事だという話ですね。
なるほどね。
それを前提としてちょっと話を展開していきたいと思います。
じゃあまず1点目なんですけど、生成AIの早期導入っていうのは必ずしも成功につながるわけではないよということを言いたいです。
そうなんだ。
前回ね、タツキが早く入れようと、早く入れたら先行者利益取れると、今だったらまだ間に合うみたいなことを言ってたじゃないですか。
言ってました。
じゃあ早く入れることによってどんなメリットが得られるのかがやっぱり大事じゃないですか。
確かにそうだね。
その前提を無視しちゃうと、じゃあとりあえず生成AI導入しよう、入れよう。
この浅い考え方で入れると失敗します。
じゃあまず早期導入のメリットからお話しすると3つあります。
他にもたくさんありますけど大きなものでいくと3つあります。
1つ目は言わずもがな市場シェアの確立ですね。
やっぱり早めに参入することによって新しいお客さんとの顧客基盤っていうものを確立したりとか、ブランドの認知度を高めたりできたりとか、
こういうのって早々に気づいておくと後発の企業、なかなか乗り越えられない。
高い壁になっちゃってるってことですね、すでに。
そうですね、本当に難しい参入障壁になったりするんですね。
2つ目は学習曲線の優位性。
早めに入れた方が技術の理解とか運用に関して経験を詰めますよね。
なるほどね。長年の経験がある状態で他と戦うみたいな状態になるってことなので、先に入っておけば。
この知識の蓄積っていうものは、やっぱり後から学んで後から入ってくる企業が短期間で追いつくっていうのはやっぱり難しいので、やっぱり競争優位性になり得ると。
なるほど。
3つ目がかなり大事で、データの蓄積ですね。
AIだったら特にって感じするね、これ。
そうですね。やっぱりAIのシステムって学習データ、データセットが非常に大事なので、
なので、これを早く積むことが競争優位性につながってくるという感じですね。
なるほどですね。
ただ、
ただ、そしなじゃん。
これは一部の大手企業だけの事例とも言えるわけですよ。
なるほどね。
大前提としてね、実際に日本の企業の99%は中小企業じゃないですか。
うん。
多くの企業が日本においては後発組なんですよ。
なるほどね。確かに基本後発組だよな。
それこそ先行して市場を取っている会社っていうのは超有名な大手企業ぐらいしかなくないですか。
ないね。
ほとんどの会社っていうのは後発で勝ってるんですね。日本においては特に。
だからこういう海外のGoogleの例とかFacebookの例とか非常に参考になるんですけど、
ちょっと例外と思ったほうがいいかなと思っていて。
超成功した一部の企業を事例に同じことをしようとしても大概は失敗すると思ってるんですよ。
まあ、そうね。みんながGoogleとかFacebookになり得るかってそんなことないもんね。
そうそうそう。やっぱり戦い方って違うじゃないですか。
だからこれから野球始めようと思ってまず大谷選手と同じことをしようとしたらまあ失敗するんですよ。
まあそうだね。
なのでこの前提をちゃんと踏まえた上で攻めたほうがいいなと個人的に思っていて、
じゃあこの多くの中小企業はどうやって勝ってきたかってなると、大手企業が見落としがちだったニッチ市場。
すごい狭い市場を攻めて成功してたりとか。必ずしも先行者である必要はないんですよね。
なるほど。
むしろこれは何が大事かというと、そのちっちゃな市場のニーズ、これを的確に捉えることっていうのが何よりも大事だよねって思います。
なるほどね。
これ先日さ、チャットGPT研究所さんがやってるオフラインのミーティングみたいなのにちょっと参加させてもらったんだけどさ、
そこで研究所の中の方とちょっとお話する機会があってさ、
生成AIかけるマーケティングっていう、要はAI全般じゃなくてAIとマーケティングの領域だけでイベントみたいなのをチャットGPT研究所関係なくやられたんだけど、
それでかなりの人数が集まったっていうふうにおっしゃってて、
それって結局、生成AIっていうだけで広く取るよりも、ある程度マーケティングっていう一つの部分だけに絞ったからこそ逆に人が集まったのかなみたいに思ってさ、
だからニッチ市場の方がっていうところはそういうところもちょっとひも付いてるのかなって今感じたんだよね。
まあ若干あるかなとは思いますね。まだ広いなとは思いますけど。
そうね、だからこれから生成AIもどんどん進むにつれてマーケティングからYouTubeとかSNSとかもっと絞ったようなやつにどんどんどんどんなっていくみたいな可能性はあるよね。
むしろ中小企業の戦い方としてはそれしかないという方が正しいかなと思ってます。
なるほどね。
だから独自が持っているその市場のお客さんだったりとか、社内のナレッジだったりとか、こういったものをいかに組み合わせて適切に導入できるかっていうのがめちゃくちゃ大事だという感じですね。
で、1回ちょっと話戻すと、中小企業はニッチ市場で成功してるよねっていう話と、もう1個、日本企業のそもそもの強みって既存の技術とかサービスを改良して品質を向上させるっていうことなんですよ。
なるほどね。
だから日本からイノベーションが生まれないみたいな話があるじゃないですか。
だからユニコーンが生まれないんだみたいな。
確かにその視点もあるんですけど、そのトレードオフとしてやっぱり既存のあるものをさらに良くしていくっていうのは、日本独特の文化というか強みだと思うんですよね、一つの。
日本独自で進化させたとかっていうと、カメラ付きの携帯電話とかそういうのになるかなって今ちょっとふと思ったんだけどさ、カメラ付きの携帯電話って2000年ぐらいにJホン、今で言うソフトバンクだけど昔のJホンからシャープが作った端末で発売されたのがカメラ付き携帯電話の初めての機種なんだって。
なるほど。
携帯電話ってそれから日本ってガラパゴス化してるみたいな独自の進化を遂げたりとかもしてるしさ、でも今じゃiPhoneとか見ればわかるけどさ、世界的にスマホにカメラっていうのが標準というかスタンダードな感じになってるじゃん。
うんうん。
海外の若い子とかもスマホで色んなとこで写真撮ってみたいなの普通にやってるけどさ、なんかああいう文化が日本の独自の進化を遂げたところから生まれてるって思うとさ、ある意味イノベーションみたいなことを起こしてるけどね。
確かに言えてますね。
これやっぱ携帯電話、スマートフォンみたいなものを日本は作れないけど、スマートフォンにカメラを付けるっていうことはできちゃうみたいなのがやっぱ日本人の特性な感じがするよね。
そうですね。
あとスイカとかもさ、セキュリティめちゃくちゃ強いんですけどあれって。
うん。
1回もハッキングされたことないレベルのめちゃくちゃ強いセキュリティを持ってて。
そうなんだ。
実はあれも日本が作ってるよね。
そうだね、フェリカね。だからなんかあれだよね、iPhoneとかがフェリカじゃない非接触のあれを使ってるからさ、だから日本ってお財布携帯導入されるのちょっと遅かったのとかそういうのがあるみたいな。
あったね、懐かしい。
そうそうそう。
そんな感じで結構日本の強みってもともとあるものに対して品質を向上させるっていうことが強みなので、先生への文脈でも結構使えるかなと思うんですよね。
なるほどね。
だからむしろ後発の方が有利みたいな。
で、最後にコスト優位性ですね。やっぱり後発組は先に投資した人からの失敗を見て、もっとこうした方がいいよねっていうのを構築できるので、かなり初期のコストっていうのは避けられますよね。
そうだよね、だって先行者はいろんなこと試して失敗してその中から唯一生き残った1個みたいな感じだもんね。
そうそうそうそう。
だけどね、後発組はそれを見て余計なことせずに成功法、最短距離か最短ルートでいけるみたいな感じだもんね。
そうですね。ただ、
また阻止な。
ただなんですけど、後発が有利とはもちろん言ったんですけど、だからといって生成AIの導入を遅らせてもいいというわけではないんですね。
あーなるほどね。わざわざじゃあちょっとまだ後ろで静観してようってやるのは別に特策じゃないってことだよね。
それは全然特策ではないです。僕が何を伝えたいかっていうのは、とりあえず導入しようとか、その導入を目的にしようとしているところが一番の間違いだっていうことなんですよね。
あーなるほどね。
例えば、後ろで静観した場合のデメリットで言うと、さっき言ったように技術の基本原理の理解とかそういったのができなくなっちゃったりとか、長期的な視点で戦略が組めなくなってしまったりとか、ちょっと考えただけでもデータの蓄積もできないとかいっぱい出てくるじゃないですか。
まあそうだね。
とはいえ、その企業のコンテキストによってどういうものを導入しようっていうのはもちろん変わってくるじゃないですか。
なので段階的にアプローチをとっていきましょうっていうのが結局のとこ大事じゃないかなとは思ってます、僕も。
なるほどね。
そうですね、対義語ですね。正解です。だから今みんなが生成AIをバーって入れようと。みんなみなさんMacやろうみたいな話になっちゃうので、それをやりつつも競争をしない領域っていうところ、これを生成AIで補填していくっていう考え方ですね。
なるほどね。
だから安易にラグ入れようとかしないでくださいっていう話ですね。
なるほどね。
なんでラグ入れるのって話なんですよ、やっぱり。それって本当に必要なのっていう。この考え方が競争力の源泉になるので、あくまでツール。ツールだけど未来的には当たり前になっている。
だからこの未来的な視点から今を逆算して考えていく。ここまでちゃんと構築していく。
ここまで考えて生成AIを導入しようっていう会社は多分あんまりないと思うんですけど、とりあえずメールの自動返信、生成AIでやっちゃおうみたいなね。それぐらいでも全然いいと思うんですけど、とりあえず最初の取っ掛かりとしては。
ここまでやると腰が重たくなるみたいな気持ちもちょっとわかる気がするよね。
そうですね。
だから取っ掛かりとして、メールの自動からあったりとか簡易的なところから触れていきつつ、根本にAIを導入するときにはもうちょっと深くビジネスとして考えるみたいなことだよね。
そうですね。戦略の一部になっているっていう考え方の方が正しいかな。
はい、それではエンディングでございます。エンディングでは話したいなかったことを喋るような時間でございますが、今日はいかがでしたか?久々の平岡会。
いや、面白かったですね。やっぱり平岡らしいというか、我々昔別のポッドキャストをやってたんだけど、やっぱりその時はこういうビジネスについて喋るみたいなポッドキャストやってて、やっぱりあの頃の生き生きとビジネスについて喋ってた平岡がちょっとまた戻ってきたなみたいな。
ああ、こんなに生き生きしてましたかね。
うん、楽しそうだった。
本当に。
最近本当によく思うんですけど、物事を抽象化された話って本当に好きで、昨日、成田さん、成田祐介さんの講義をね、YouTubeで見てたんですけど、この話がね、めちゃくちゃ面白くて、どういう話かっていうと、すごいざっくり言うと、これからの先、全てが資本主義になるっていう話で。
うん。
いろんな話があったんだけど、いろんな話があった中で、結局はデジタルになっていくよね、全てがって話なんですよ。
うん。
で、今まで、今日の現時点で結構デジタル化って成功してきてるじゃないですか。
うん。
例えばこうやって音声をデータ化してるとか、視覚情報をデータ化してるとか、いわゆる人間が今までデータ化してこなかったものをデータ化に成功してきてるわけじゃないですか。
うん。
今後もどんどんデータ化されていくよね。
うん。
例えば匂いなんかもデータ化されたら、それをデータで実現できちゃうみたいな世界もあり得るわけじゃないですか。
あー、面白いね、それ確かに。
だからどんどん全てのものがデータ化されていって、最終的にはデータセット、もう全てがデータになった世界。
うん。
で、そこに、宇宙の始まりから終わりまでのものが、全てデータ化されたものがそこに記されていると。
うん。
で、僕すっごい昔にね、アカシックレコードって聞いたことあるんですけど。
うん。
アカシックレコードっていうめちゃくちゃ予算くさい話があるんですけど。
うん。
いわゆる、宇宙にそういうね、でっかい図書館みたいなのがあって。
あー、はいはいはいはい。
で、そこにデータ化されたものがそこに記されていると。
うん。
で、僕すっごい昔にね、アカシックレコードを読み取れる占い師に会ったことがあるんですけど。
うん。
そうだ、その話聞いたときに俺聞いたんだ、アカシックレコード。