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ブレーメンの音楽隊。あるところに、長い間、ずっと重い荷物を運んできた、年老いたロバがいました。
体力が落ち、もう働けなくなったロバは、主人に見捨てられそうになりました。
このままでは殺されてしまうと察したロバは、家を飛び出し、ブレーメンの町を目指して歩き始めました。
そこへ音楽隊に入って、第二の人生を贈ろうと考えたのです。
しばらく行くと、道端でぐったりしている両犬に出会いました。
どうしたんだい?とロバが尋ねると、犬は、
年をとって足が遅くなったからと、主人に殺されそうになって逃げてきたんだ。
これからどうやって食べていこうか、途方にくれているよ。と答えました。
ロバは言いました。
それなら一緒にブレーメンへ行こう。
俺はリュートを弾くから、お前は太鼓を叩けばいい。
音楽で一緒に食っていこうぜ。
と犬は喜んで、二人は一緒に歩き出しました。
少し行くと、今度は悲しそうな顔をした猫に出会いました。
どうしたそんな顔をして、と聞くと猫は、
年をとってネズミを捕まえられなくなった。
だから主人に川へ沈められそうになったの、と話しました。
ロバはまた誘いました。
それなら俺たちとブレーメンへ行こう。
夜の音楽ならお手のものだろう。きっと歓迎されるはずさ。
猫も賛成し、三人で歩き出しました。
やがてある屋敷の前で音鶏が声を枯らして泣いていました。
どうしてそんな大きな声で泣いているんだい?音鶏は嘆きました。
明日はお客様が来るからって、明日のスープにするために、
今夜首をはねるように言いつけられたんだ。
だからせめて物叫びさ。
ロバは言いました。
なんてひどい。それなら俺たちと一緒に来い。ブレーメンへ行くんだ。
死ぬよりはましな場所がきっとあるはずさ。
こうして四人の仲間が揃いました。
ブレーメンまでの道のりは長く日が暮れてしまったので、
森の中で夜を明かすことにしました。
03:02
ロバと犬は木の下で休み、猫と一番高い枝へ登った音鶏は、
眠る前に辺りを見回しました。
すると遠くに明かりが見えたので、みんなでその明かりを目指すことにしました。
近づいてみると、それは泥棒たちの家でした。
ロバが窓から中をのぞくと、おいしそうなごちそうが山のように並んでいます。
こいつらを追い払ってごちそうをいただこうぜ。
四人は相談して作戦を実行しました。
ロバが窓に前足をかけ、その上に犬、その上に猫、一番上に音鶏が乗ると、
合図とともに全員で大合唱を始めました。
ロバは鳴き、犬は吠え、猫は叫び、音鶏は時を告げます。
同時に窓を突き破って飛び込んだので、泥棒たちは
「怪物が現れたー!」と大パニック。森の中へ逃げ出してしまいました。
家を乗っ取った四人は、お腹いっぱいごちそうを食べ、
それぞれの好きな場所で眠りにつきました。
真夜中、様子を見に戻ってきた泥棒の一人が、
暗闇の中で光る猫の目を、隅々と勘違いしてマッチを近づけました。
すると猫は顔をひっかき、逃げようとした泥棒の足元に犬が噛みつき、
裏口へ走れば、ロバが蹴り上げ、屋根裏から音鶏が大声で叫びました。
さんざんな目にあった泥棒は、逃げ返って親分にこう言いました。
恐ろしい魔物がたくさんいました。
鋭い爪でひっかかれ、男が足に噛みつき、
裏では黒い怪物が梱包で殴り、屋根の上からは、
その悪党を連れて来いと裁判官が叫んでいたんです。
それ以来、泥棒たちは二度とその家に近づこうとはしませんでした。
四人の仲間たちは、その家がすっかり気に入り、
無礼面に行くことも忘れて、そこでのんびりと幸せに暮らしたということです。