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狸と与太郎 夢野久作
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与太郎の恐怖
夢の旧作の作品は、なんか怖い時もあるし、 皮肉っぽい時もあるし、
一筋縄では行かない感じの作品があるなーって感じてます。
まだそんなにたくさん読んでないんですけども、 なんか惹かれるんです。
キノコ回避。あれも好きですね。ちょっと怖いけど。
怖いっていうのも、階段の怖さじゃなくて、
こう、普遍的にある何気ない残酷さというものが あるような気がするんですよねー。
今回のたぬきと与太郎は、 与太郎っていう子のいくつぐらいなんでしょうね。
お母さんの言い付け、「たぬきはばかすから怖いぞ。 いろいろいたずらするから怖いぞ。」
っていうことを真剣に真に受ける年齢ですから、
そうですね。小学校1年生、2年生、3年生、4年生、5年生、6年生、
こう、1年生、2年生あたりかなーと思うんですけど、 すごく親近感を持ったんですよ。
彼は、お母さんが、たぬきって怖いんだよって言うから、
すごくそれをね、お母さんの言うことをしっかり真に受けて、
たぬきよりも、普通は怖いであろうろくろくびとか鬼とか、
そういうものが普通は、そっちの方が怖いんですけど、
先入観がないから、まるでお祭りで大道芸みたいなのを見せられるような、
アトラクションを見るような、そんな気持ちで楽しめていたのに、
たぬきが正体を表した途端に、怖いってなって走って逃げちゃうっていうのが、
いやー、すり込みのせいですよね。大人のすり込みのせいで、たぬきは怖いんだ。
しっかり頭に入っちゃって、大人と感覚が逆転しているっていうね。
これがすごく面白かったし、ちょっと皮肉っぽく描かれてるなとも思ったし、
何よりも、このよたろうっていう少年に親近感をすごく持ちました。
願わくば自分の中にある先入観っていうものを、白紙に戻したいって思っちゃったんですね。
もし白紙に戻したら、いろんなことがもっと自由に、色眼鏡なしにチャレンジできるのにっていうね、
言ってもしょうがない気持ちになっちゃったりしました。
たまに朗読しています。
夜に聞いている方は、ぐっすりと眠れますように。
それではまた。