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2023-04-19 20:40

清涼院流水「コズミック」【メフィスト賞凶化月間・ネタバレ】

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社会人の必須スキルが磨かれるかも

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コズミック、第2回メフィスト賞です。
分厚いやつですよ。
ドンキ本。
あとなんか最近では、最近ではではないのかな?
壁本ってなんか言われていて、何のことかなって思ったんだよね。
壁に並べて、並べると映える本なのかなって思ったんだけど、
よくよく見ていくと、あの、読み終わった後に壁に投げつけたくなる本の意味で。
ダメなやつってことじゃん。
賛否両論。
読む前からとんでも本なのは、まあわかりきってるっていうやつですよね。
あらすじなんですけど、1994年、マスコミ各社や警察に
密室凶と名乗る者から、今年1200個の密室で1200人が殺される。
誰にも止めることはできないとのファックスが送られてきた。
1人目の被害者、平安人群の初詣にあふれる人の中、
誰にも見られずに首を切られて殺された。
被害者の背中には、本人の地で密室1と記されていた。
タクシーで、マンションで、エレベーターで、空中で、次々と全国で密室殺人事件が行われていく。
こういうあらすじなんですよ。
最初にね、出だしに作者からメッセージが書いてあって、上巻がコズミック流、下巻がコズミック水。
それとは別に、ジョーカー・セイ・リョウ。こっちも上下に分かれていて、セイ・リョウという漢字が当てられていると。
コズミック流の後に、ジョーカーのセイ・リョウを読んでくれと。
で、最後にコズミック水を読むと、なんかある仕掛けが出てくるみたいなさ。
ああそうなんだ、まあそれも面白いじゃんと思ったんだけど、あまりにもそうすると読む分量が多すぎるから、
まあ俺は素直にコズミックだけ読んだんだけど、読むとそれぞれについている文字からさ、
コズミック流水の中にサンドイッチする形でセイ・リョウが来ると。
これすなわちセイ・リョウ・イン、インってアルファベットね。
分かるよ分かるよ。
セイ・リョウ・イン・流水だって書かれてて、だからなんだよっていう話なんだよ。
めちゃめちゃなんかすごいカッコつけて言ってるけど、お、お、おうみたいな。
うん、リアクション的には、おう。
笑いみたいな感じでね。
で、コズミック本編の長官ね。
一気にね、バーッと19個の密室で連続殺人が描かれていくんだよ。
最初がね、その初詣の中、人混みの中、被害者の首が落ちて、狂気も何も見つからない。
でもそれをね、見てた人もいない。不可能犯罪。
で、これはある意味密室だっていうことなんだよ。
っていうシチュエーションで、いろんなシチュエーションで、タクシーとかね、トイレの中とか。
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あとね、面白かったのはね、プロ野球の試合中とかね、バッターボックスで首が落ちるとか。
おー。
もうえーってなるじゃん。
え、これどういう謎なんだろうなーって思って。
しかもなんか怖さもあるわけ。
次誰の首が落ちるか分かんないわけ。
そうなんだ。
だからそういう次は俺かもみたいな、なんつーかね、怖さがあるんだよね。
ホラーメイター。これが上巻です。
で、下巻は探偵たちが登場するわけです。
JDCっていうね、ジャパン探偵は何?
ディテクティブ。
ディテクティブクラブ。
しかも、これはあの書いてあるね。
ジョン・ディクスン・カーの頭文字とも一致する。
あの密室の層。密室ミステリーの層。
ジョン・ディクスン・カーにも一致する。って書いてあって。
そこでもう、「おう。」ってなるんよ。
おうって。
おう、おう、分かった。すごい、カーな。すごい、カー。みたいな。
始終そんな感じなんだよね。
そういう言葉遊びがすごい好きで。
いろんなアナグラムとかもね、いっぱい出てきてさ。
あ、そういうメッセージが隠されていたんだ。
う、うん、おう。っていう。
で、下巻ね、探偵たちがいっぱい出てくる。
このさ、キャラクターの乱れ打ちみたいなのも、
確かに西尾維新っぽいよね。
キャラのたったアニメチックなキャラクターたち。
しかもみんな、それぞれに特殊なの、
推理方法を持ってるわけ。能力者みたいになってるわけだよ。
一人はもうひたすら待って、
カホーは寝て待てタイプで、ある時ふと、
真実にたどり着く推理能力だとか、
寝なければ寝ないほど、どんどん真理に近づいていく、
推理能力とかね。
十何人、そのメインの探偵がいるんだけど、
探偵推理の1個持ってるわけ。統計推理とか言って、
被害者の名前がここまで何回出てきたか、
そこから犯人を当てたい、みたいなね。
何の役にも立たなかったんだけど、
いろんな推理があるわけ。
そいつの推理は100%当たらないっていう能力とかもあるわけ。
面白いんだよ、そういう探偵たちの能力バトルみたいなのでね。
能力バトルだね。
後半はほんとそんな感じ。
その中に、つくもじゅうくというね、
世にも美しい探偵がいるわけ。男ね。
だからこいつが主人公っぽい感じなんだよね。
漢字で99、19って書くのね。
見たことあるなと思ったら、
愛情大太郎が後にトリビュートみたいな感じで、
それをタイトルにした本出してたから、
それ見たことあって、すごい。
俺も愛情大太郎の本で先に知ってたけど、
ここで出会えたんだみたいなときめきはあったね。
ようやくここで出会えたみたいな。
そいつがあまりにも美しすぎて、
女性とか失神しちゃうから、顔を見ると。
常にサングラスをかけてる。
吉木かローランドでしか頭に出てこないわけよ、こっちとしては。
はいはいはい。
06:00
最後、テレビの前で、
日本国はそこまで下官で、
下官でもまた50何人まで死ぬのかな?
パニックに陥ってるわけよ。
でもテレビの前につくもじゅうくが現れて、
奥さんには語りかけてないか、
安心してくださいと。
事件解決しましたって言った瞬間に、
テレビの前では16万人が失神したと言われるんだよ。
あまりにも美しさ。
そいつの推理の能力は、
全ての証拠が揃ったら自然と答えにたどり着くっていうね。
人通力っていうね。
そういう特殊能力を持っていて、
日本ナンバーワンの官邸みたいな感じなんだよ。
その辺のキャラの面白さと、
殺人のあまりにも多さ。
そういう過剰さを楽しむ感じだった。
でもそれは確かに西尾維新のこの間まで読んでたやつと、
ちょっと共通してる気がするって思ったね。
そういうのが僕は感じた感想ですかね。
一個一個の殺人事件は本当にもう、
どうやってやるのそれっていうやつなんだよ。
スカイダイビング中に首が切れて、
背中にその被害者本人の血で密室、
連板が書かれるわけ。
どういうことじゃ。
果ては最後の方はね、
宇宙空間でシャトルの中でみたいな、
殺されるんだよ。宇宙飛行士が。
それも背中に自分の血で番号が書いてある。
何なのっていう。
密室狂と呼ばれるね、
真犯人と思われる存在があるんだけど、
宇宙にも行くの?みたいなさ。
わけわかんないじゃんね。
これの謎がどう解かれるのかっていうので、
やっぱグイグイ読ませるんだよね。
このオチを見た人が本をね、
壁に投げつけてるわけなんだけど。
なるほどね。
すごいオチだったね。
小役は投げつけたの?
ちょっとハードルが上がりすぎてて、
ハードルくぐっちゃった感はあるんだけど、
ここまで楽しく読んだからいっかみたいな感じで、
割と寛容なソフトランディングしたかな。
腑には落ちたの?腹落ちはしたの?
このオチだったら、
あらゆるシチュエーション、
もう何でもいいよねみたいな感じになる。
若干そういうオチは予想はしていたんだよね。
俺的には犯人はもう作者なんじゃないかとか思ってたわけ。
だってもう不可能じゃん。
だからもう作中作みたいな、
メタフィクションみたいなああいうオチかなと思ってさ、
身構えてたわけ。でもそれの描き方が上手ければ、
俺も納得するというか、
すごい本だなと思うんだろうけど、
そうじゃなかったって感じ。変なオチっちゃ変なオチ。
09:00
確かにそうすればできるなみたいな、
納得はないってことよね。
そのストリックをありにしちゃうんだったら、
もう別に何だっていいよねみたいな。
一個一個細かくディティールを、
プロ野球の打席に立ったバッターの首が落ちるとかさ、
みんなが見てるのがだよ。
それどうやってやるのっていうのが綺麗に、
だからできたんだっていうのが決まってないというか、
プロ野球じゃなくてもいいじゃんみたいな。
なんでもいいじゃん。
だから何個も密室が作れたんだろうけど。
でも俺は別に怒りはしなかった。
それなりに面白いし、ひねりも。
そのくだらなさの中にもひねりがあるし。
最後は電気物的な、
歴史ミステリー的なオチもあるわけよ。
そういうのも面白いねみたいな。とにかく面白い。
面白ければいいじゃんっていう、エフィストショーのあれだよね。
本当に体現した形で。
体現してる感じで、
全然それは対象を取って納得なんじゃないかなっていう感じ。
なるほど。
だから壁に投げちゃうのは、
あまりにも長いから、
これが本格的なミステリーとして納得できるのを期待した人たちだよね。
裏切られるの。
多分そうだろうね。
それが長かった分、なんだよみたいになるっていう。
まだだから全てはFになるがさ、
言ってもさ、そうすればできるよねっていう感じの謎解きだったから、
その流れで読んだら納得できないんでしょ?
反則に近いというか、
Amazonのレビューでうまいこと書いてあったのが、
それは批判的な文脈だったんだけど、
これですごい斬新だと言われてるけど、
やってることってオリエント急行殺人事件ですよねって書いてあったわけ。
言われてみたらそっかーってなるわけ。
フォーマットはあれだよな確かにってなって、
この人すげー鋭いなと思ってね。
感心した。
なんだろうなこれ。怒る人は怒るし。
でも謎解き直前まで本当にワクワクして読める。
こんな感じだったね。
あと最初にコズミックの間に
ジョーカーを挟んで読むと、
清涼院流水になるよっていうやつなんだけど、
作中に濁暑院流水っていうキャラクターが出てくるわけ。
文字は濁は濁るね。
で、暑は暑い。暑苦しいの暑い。
流は留まる。で、水。
つまり清涼院流水を反転させた文字。
で、濁暑院流水。
こいつがすごい超重要人物なんだけど、
ところどころ言葉遊びも含めて、
清涼院流水っていう言葉をめちゃめちゃ擦ってくるわけ。
作者名でもあるじゃん。
でも擦ってる理由が何なのか絶対教えてくれないわけ。
言葉として気に入ってんじゃねーの?
気に入ってんだろうなって。
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気に入ってるだけで使われてるとしたら、
ちょっとそこはだからなんだよになっちゃうわけ。
清涼の中に流水ありみたいな。
なんかかっこいいさ、民調隊とかで出てきたりするわけよ。
だからなんだよなんだよ。決してそれを教えてくれない。
好きなんだよね。
そこはよくわかんねーなーって思ったね。
選挙を控えてるのかもしれないよ。
最後の最後、名探偵たちが
揃いも揃って真相にたどり着くわけ。
で、犯人はやっぱりMか、みたいなことを言うわけ。
いや、Hじゃないですかね、みたいな。
イニシャルトークを始めるわけだよ。
M、H、Sっていう3つでケンケンガクガクやるんだけど、
その犯人の名前がわかるまではさ、
M、H、S、なになに?ってなってさ、
プログラマー脳だと、あれこれ明治平成昭和かな?
みたいなさ。
Tが来たらもうビンゴだと思って。
こっちしか思いつかないみたいな感じで、結果は全然違うんだけどね。
別にネタバレ編に入ってもいいですよ。
いいよ、お願いします。
読みたい人はここで終わっていただいて、
ネタバレ編なんですけど。
まずね、その肝心のトリックですよ。
オリエント急行殺人事件じゃんと見事にカッパされていたところなんですけど、
全部被害者はある一定の団体に属していたと。
密室教っていうね。
カルト教団。密室で殺されることを
何よりも望んでいる信者たちなんです。
だから一番最初の平安神宮で、
初詣の最中に囚人監視の中、
誰にも気づかれずに首が
取れたっていうことを言ってるけど、
その周りに首を切ってる人もいるし、
それにブロックしてる人たちもいる。
それの人たち含めて被害者も加害者も全員信者。
各地でそういう信者たちが首が落とされていく
っていう事件を起こして、それをニュースになって
歴史に残るわけじゃん。
こんなセンセーショナルな事件は。
歴史に残るっていうことを目的にしてるわけ。
そういう歴史に残ると生きてること、永遠の命を得れるみたいな。
そういう教えなんだよね。
いや、ちょっとごめん。
クシミは出してなかったけど、当たっちってたよ。
実質じゃあどうやったらできるのって考えたら、
みんなグルしかないんだよね。
当たっちってたからクシミは出してなかった。
そうだね。
オリエント急行パターンは考えられてなかったけど、
俺は作者のよる神の力パターンで首が勝手に取れちゃうのかなと思ってたんだよね。
だから割り返し、
そういうくだらない奴っていうリアクションにはなった。
分かってて、これをドヤ顔で謎解きされると、
ひょっとしたら壁に投げてるかもね。
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壁に投げる資格がタケシ君にはあったかもね。
日本最高の知能を持つJDCのメンメンが
こんなくだらないことを
なかなか解かないんだよ。
犯人は誰かっていう。
競争は誰かっていう話なんだけど、
MかHかSか。
この正体が俺がさえ言った、
歴史ミステリー的な面白みの
ひねりの部分なんだけどね。
年代が近いところからいけばいいのかな。
Mは松尾芭蕉です。
松尾芭蕉が現代まで生きてて、
その競争をやってるという話なんですよね。
とんでもですけど。
最後の方をクラクラしながら読んでたから、
なんで出てきたか分かんないんだけどH。
Hはキミコです。
で、S。
本当はCかもしれないとか怪しい書き方に
やってたんだけど、
ソウソウです。
実はソウソウが
こういう密室で死ぬと
歴史に残ることができるっていう教えを
ヒミコに伝えたと。
ヒミコは奇術を使えたっていう話じゃん。
それって何かというと密室殺人みたいなことだった。
という風に無理やり繋がって、それが実はね、
ミャクミャクと松尾芭蕉まで繋がって、
で、なぜか松尾芭蕉が現代まで生きてるっていう
とんでもミステリーで終わるっていう。
なんだろう、やらなきゃよかったなっていう。
なんか無理やりもう一つひねってみました。
いきなりすげえ納得できなくなったな。
でもスケールのデカさとか、
とにかく過剰なんだよね。1200人死ぬとか、
判定がこんなに出てくるとか、
歴史のスパンもこんだけあるみたいなのが、
わざとやってんだよね、このスケール感。
わざとやってんだろうけど、松尾芭蕉が現代まで生きてるのはバカにしすぎでしょ。
なんで松尾芭蕉なの?
松尾芭蕉はいろいろ理由つけてたよ。
いろいろ理由つけてたけど、なんで松尾芭蕉なんだろうっていうのは
いまだに俺も思ってる。
それこそ日本各地を転々と歩き回ったっていうんだったら
猪田高でもいいわけで。
そういうのもあるよね。松尾芭蕉が一番
謎を見えてるのかな、存在として。
実は隠密だったみたいなところから広がって。
なんか言われてたね、
すげえいい歳のおじいちゃんの足腰の速度じゃねえ
みたいなこと言われてたよね。
そのへんの不可思議さの裏付けが実はそういう
密室教っていう宗教をやっててみたいな。
実は松尾芭蕉も複数人いてみたいな。
なんで生きてるのかわからない。
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生きてるって言うけれども、ご本人が生きてるというわけではなく
ダライラマ的な。
今話題のね。
別の意味で話題のダライラマ的なね。
生まれ変わりでみたいなね。
そういう骨組みだけ言うと
壁に叩きつけたくなるようなプロットではあるんだよ。
逆に言うとすごいんだよ。
こっちは置いといて、
読ませる力があるのはすごいと思うよ。
前後編でこんな分厚い本を読ませて、
なおかつ謎解きまでは
やっぱりドキドキワクワクできたわけですよ。
そのプロットでその分厚さかけるってすごくない?
だから上巻いらないんだよね。
何だっていい殺人を20件くらい見せられてさ、
何だってよかったじゃんっていう話じゃん。
上巻はしかも一個一個ずつ
被害者の老いたちとか
バックグラウンドが見えるように書いてあるから、
より打速感があるわけ。下巻になると探偵たちの推理がメインで、
殺害された現場検証の文章しか出ないわけ。
事件としては。
誰でも殺される可能性があるのかもしれないっていう
あのドキドキ感。雰囲気は良かったね。
ちょうど95年頃出てるんでね。
あの辺の世紀末感。
30年近く前でしょ。
あの辺の世紀末感がよく出てるという感じだね。
官邸たちのハッタリの効いた推理とかも良かったね。
面白かったな。
一番しっくりきたのがAmazonレビューのタイトルね。
速読の練習に最適ですって書いてあったね。
これ熟読してたら怒りやすくなっちゃうと思うね。
大事なシーンを自分でピックアップして
そこだけ読むっていう練習にはいいかもね。
意外とそれって
時間のない社会人としては
持っておくべきスキルだと思うね。
これ面白かったですね。
はいはいはい。
20:40

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