1. 心理師わたるんのカウンセラジオ
  2. 91.依存症って本当に病気なの?
2024-03-29 09:52

91.依存症って本当に病気なの?

依存症って誤解されやすいですが、本当に病気なんです。本人も周りもとても苦しくなる病気です。せめて僕らのような「周りの人のさらに周りの人」は、当事者の方々につらく当たらないようにしたいなと思います。


このチャンネルで取り上げてほしいこと、心理士にきいてみたいこと、エピソードのご感想などあれば、こちらのお便りフォームまでメッセージをお願いします!

https://forms.gle/sCeHYKuZZvqn8hKM8

X(twitter)でもぼそぼそつぶやいてます。

https://twitter.com/wata_lune

00:01
心理師わたるんの働くをカウンセリングするチャンネル。今回は依存症についての基本をお伝えします。
みなさん、今週も1週間お疲れ様でした。 婚姻心理師・臨床心理師のわたるんと申します。
このチャンネルでは、就職や復職などいろんな働くをサポートしてきたカウンセラーが、お仕事・ご家庭で役立つようなカウンセリングの豆知識や心理師のあれこれを簡単にお伝えしています。
今回はこんな話。 依存症というのは誤解されがちだけど本当に病気なんですよ。
ガイアがバッシングするものではないんですよ。という内容です。 みなさん、依存症という言葉自体はご存知なんじゃないかなと思います。
テレビのニュースとかでは、例えば有名人が覚醒剤とか違法薬物を使用して逮捕されると大々的に取り上げますよね。
それで、このエピソードを収録している時期は、ギャンブル依存症が話題になっています。
みなさんの目には、ニュースで取り上げられる依存症の方々がどう見えてますでしょうか。
覚醒剤なんかに手を出して人生を台無しにしてバカだなぁ、とか、 なんでそんなギャンブルなんかにはまるんだろう。勝てないことは明白なのに、とか、
また同じことやって逮捕されている、支えてくれている家族とか周りの人とか、そういう人への感謝はないのか、
根性見せろよ、とか、そんな風に思ったりはしませんでしょうか。 ちょっと失礼な言い方になっちゃうんですが、依存症の知識がないとそう思いがちなんです。
なんでかっていうと、依存症ってそういう病気だからなんですね。 依存症の特徴って、本人がその依存をどうしても止められないことと、
健康問題や信頼関係に悪影響を及ぼして、本人や周りの人が困ることなんです。 だから言ってしまえば、本人が困る以外にも周りの人が困ったり、
うんざりするようなプロセスが、もう込み込みの症状なわけなんですね。 ではもう少し依存症の人が依存を深めるプロセスを、
違法薬物を例にとってざっくりお話ししていきます。 まず生きる上でのしんどさやストレスを抱えている人が誰かに誘われたりとかのきっかけが
あって、違法薬物を使います。 1回目はこんな感じで使い始めるんですが、皆さんも誘われてタバコを吸い始めたり、パチンコを
始めたりとか、経験がある方もいらっしゃるかもしれませんが、そんな感じです。 違法薬物は依存性の高い物質で、
使った時はとても気持ちいい気分になるので、「お、これいいじゃん!」と思います。 その後も仲間と一緒に使用機会が増えて、楽しむための発泡剤みたいな感じで使うようになります。
03:08
ちなみにまだその時は、自分はまだ依存症じゃない、使う機会も限られているからうまく使えてると思っています。
ただ、使い続けるとだんだんそれが普通になって、逆にそれがないとやっていけない感じになります。 耐性ができるんですね。
使ってない状態が普通じゃない状態になるので、それがないと不安になります。 その不安な時間を少しでも減らすために、一人で使うようになります。
一人で使うようになると、仲間との繋がりは切れてしまうか、そのものを得るためにお金を払うような関係性になります。
あと、使う時間やお金が必要になるので、家族とか周りの人を騙して、嘘をついて使うようになります。
そうだな、例えば、投資でお金が必要だからお金貸してとか、お金を近しい人から騙し取ることもあるかもしれないですね。
その頃になると、やばいなと思ってても、誰かに打ち明けるにはことが重すぎる感じになっちゃってるので、隠すしかなくなります。
なので、周りから心配されても、俺はまだそんなヤバい状態じゃないと、ひた隠しにしたり逆切れしたりします。
それで、いずれ隠していたものがバレて、我々無関係の人間が知る頃には、逮捕されたり家庭崩壊していたりするわけです。
これが依存症という症状と悪循環です。 違法薬物以外の依存症も同じような経過をたどることが多いです。
だから依存症というのは、否認の病とか孤独の病なんて言われることもあるんですね。 そして依存症はバレて逮捕されて終わりというわけではありません。
社会に戻るなりした後は、薬物とか依存しているものの誘惑に抗いながら、やめ続ける生活をしないといけません。
常にその誘惑に晒されながら生きていくっていうのは、ものすごく大変なことと思います。
ほんで依存物質というのは依存性がありますから、最初に使った時の気持ちよさを脳みそが覚えてしまっているので、
またその気持ちよさを味わいたいとどうしても思ってしまうわけです。 それはその人の根性の問題ではなくて、脳みそのシステムでそうなっています。
報酬系の異常みたいな感じで表現されますが、その辺は割愛しますね。 だから一度でも使ったらダメ絶対って言われているわけですね。
そして生きていればしんどい出来事も起きてくるわけですから、その依存しているものに頼りたくなる時が必ず来るわけです。
そこで再使用してしまうと、また我々無関係な人の目に触れてバッシングを受けるわけですね。 そしてその間、近しい人はどんなふうにその人と関わっているかというと、
ひたすらその人の要求に応じざるを得なかったりとか、何度もやめてほしいという気持ちを裏切られて傷ついたりとか、
06:07
とにかくその人の病気に感情的に巻き込まれていて疲弊していることが多いです。 大変です。
依存症の人は依存しているものの優先順位が一番高くなってしまっているので、周りの人を少なからず利用しようとしてしまいます。
これもですね、その人の性格ではなくて依存症という病気が操作させている部分が大きいです。 今の依存症のプロセスを聞いてどう思いましたでしょうか。
旗から見たら依存症の人はどうしようもない人と思われがちですし、 実際に周りの人もとても苦しむわけなんですが、その大元は脳みその病気なんです。
もしかしたら、甘いぞ心理師渡る!と思う方もいらっしゃるかもしれませんが、 依存症が本人ではどうしようもない脳みその病気ということは揺るがない事実なんです。
そしてそれを知っている人から見たら、今の社会はいわば 風邪ひいた人をみんなでバッシングしているのと変わらないことをしているんです。
それを僕は可哀想だなと思います。 そしてそういう依存症の治療には社会とのつながりが不可欠になります。
依存、アディクションの対義語はつながり、コネクションとも言われていて、 例えば依存症の治療には同じ境遇の人とつながって、自分の依存のことについて語り合うことで辞め続ける生活を続ける、なんてこともあります。
これはお酒だったら男酒会とか、薬物だったらNAとか、そういうのがよく知られています。
理解のある周りの人と助け合って必要とされたりして、依存しているものから離れて暮らすんです。
じゃあそれを踏まえて依存症の人に比較的巻き込まれていない僕らは、その人たちにどう接すればいいのかというと、
依存症についての正しい知識を身につけて、その人を見守る、応援する、一択だと思うんです。
こいつはダメな奴だ、根性がないとか言っちゃうと、その人が社会でやっていく機会を取り上げてしまいます。
そしたらまた依存症の症状が悪化してしまうっていうのは想像に難くないですよね。 さっき薬物ダメ絶対という言葉をちょっとだけあげましたが、
まあ百歩譲って薬物を使う行為そのものをダメだとしても、その人の人格や人生すべてをダメだとは言っていないはずですし、
僕らも依存症の人たちをそんな風に扱う権利はないはずです。 だからこれを聞いた方はですね、少しでも依存症の人の背景について
ああそうなんだと理解の余地を残しておいてもらえると嬉しいです。 それがですね、周りに回ってご自身や誰か近しい人が依存症に片足を突っ込み始めた時に助けになるはずです。
辛い時に何かに頼りたくなる依存したくなるっていうことなんて人間誰にでもありますからね。 はいというわけで今回は依存症というのは誤解されがちだけど本当に病気なんですよ
09:10
ガイアがバッシングするものではないんですよという話でした。 ちょっとだいぶ僕の意見入っちゃってますがわかってくれる方が少しでも増えると嬉しいです。
今回は働くことから少しそれた話題になりましたが、こういう精神疾患とかその辺のことも気になることがあればお便りフォームまでメッセージをお願いします。
心理的な視点からお答えしますね。では今回はここまで。おやすみなさい。 ここまで聞いてくださってありがとうございました。また来週をお楽しみに。
09:52

コメント

スクロール