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2024-04-12 07:46

93.何回も資料の見直しをしてしまう時の対処法

大事な書類を書き上げる時や提出する時、何となくミスややり残しが無いか不安で、何回か確認を繰り返してしまうことってありませんか?もしかしたらちょっとだけ「強迫観念」に取りつかれているかも。そんなときにどんな風に強迫観念から脱出するか、お伝えします!

※補足:実は強迫性障害の大元は不安以外にも色々あるのですが、今回はわかりやすさ重視で不安のみに言及しています。悪しからず。


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心理師わたるんの働くをカウンセリングするチャンネル。 今回は脅迫観念について、仕事でよく起こる現象と絡めてお伝えしていきます。
皆さん、今週も1週間お疲れ様でした。 公認心理師・臨床心理師のわたるんと申します。
このチャンネルでは、就職や復職などいろんな働くをサポートしてきたカウンセラーが、お仕事、ご家庭で役立つようなカウンセリングの豆知識や心理師のあれこれを簡単にお伝えしています。
今回はこんな話。 作った資料を何度も確認してしまうときは、少しずつ確認の回数を減らしていきましょう、という内容です。
あの、なんだか冒頭の予約はものすごく当たり前のことを言っているように感じられるかもしれないんですが、なんでそういうまとめになるのかをですね、あと数分でお伝えしようと思います。
そもそもこの話をしようと思ったのがですね、前回に引き続きMさんからのリクエストで、脅迫観念について教えてください、というメッセージを受けたのがきっかけなんですね。
まずその脅迫観念というのは、脅迫性障害という精神疾患で出てくる症状の一つです。
脅迫性障害というのは、例えばドアノブを触った手がどうしても汚く感じてしまって、どうしても何回も何回も手を洗わないと気が済まなかったりとか、
他には少し変化球で行くと、すれ違いざまに人を殴ってしまっていないか心配になって、一緒に歩いている人に私人を殴ってないよねと何度も何度も確認しないと気が済まなかったりとか、
そういう汚さとか自分のミスとか何かのこだわりについて気になってしまって、それがおかしいことだとわかっていてもその不安を打ち消す行動をやめられない障害のことを言います。
そして脅迫観念というのは、この障害の中の例えば何回も手を洗わないと手の汚れが取れなくてとんでもない病気になってしまうとか、
自分は知らずに人に危害を与えてしまっているかもしれないというちょっと不合理な考えのことを言います。
さっき紹介した症状は少し皆さんの日常からは離れているものかもしれませんが、この脅迫観念少しレベルを落とすとですね、わりと皆さんの仕事場面でもよくある話になったりします。
その一つが例えばタイトルにもある書き上げた資料の見直しを何回もしてしまうことだったりします。
皆さん自分が作った資料、特に上司に提出したりとかどこかの審査に出すような大事な書類って何回くらい確認しますか?
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僕はそうですね、今の仕事で知能検査とか性格検査の報告書を作ったりするんですけど、
前は作った時に1回確認、余裕があったら次の日にもう1回確認、そして印刷してまた1回確認みたいなことをしていたんですが、
最近は慣れちゃって作り上げてざっと1回確認、印刷してまたざっと1回確認くらいになっています。
それはそれでミスがないのでまあいいかなーって思ってるんですけれども。
今のは僕の例ですが、聞いている方の中には資料にミスがないかを何十回も確認する癖があって、
それで仕事が進まないこともあるなんて方もいらっしゃるかもしれません。 そうですね、特に完璧主義な人はそうなりやすいと言われていますがどうでしょう?
これもそんなに確認しなくても大丈夫なのはわかってるんだけど、不安で確認がやめられないという点では脅迫的と言ってもいいと思います。
もちろんそれが障害と診断されるレベルかはまた別の話になりますが。
それでこういうプチ脅迫観念をどうすればいいのかというと、冒頭に話した通り少しずつ確認の回数を減らしていくんですね。
例えば大事な資料の確認だったら、自分が20回確認するのであれば15回の確認に減らしてみて、それで実際にミスがあるかどうかを確かめてみたりしています。
そうするとだんだん15回の確認でもミスがなかったという経験をすることができて、それでだんだん確認の回数が減っていくんです。
ちなみに手洗いの脅迫についても同じようなアプローチを行います。
何回も手を洗ってしまうのであれば、どんな時にどういう気持ちでどういう手洗いの仕方をするのかを深めて、その上でその手洗い行為を少しずつ減らして、
手が汚いかもしれないという不安を持ったまま時間を過ごしていきます。 そうするとだんだんと不安って薄れていくものなんですよね。
そうなんです。脅迫観念の大元は不安があるので、その不安に少しずつ向き合いながら不安に思っていることは起きないことを学習したり、
もしくはその不安と一緒に過ごしていても大丈夫ということを経験していくんですね。 逆に脅迫観念が悪化するパターンとしてはその不安に駆られるがままにいろんな確認をして
しまったりとかして、その確認がどんどん止まらなくなったりエスカレートしていくという悪循環があったりもします。
なので作った資料を何度も確認しないと気が済まない方で、特に確認の回数を減らしても問題なさそうな方は少しずつできる範囲で確認の回数を減らしてみることをお勧めします。
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結構ですね、資料を何度も確認してしまうことみたいに根拠のない不安から、こうしていないといけない、こういう時はこうしないといけないという固定観念に囚われて結果的にパフォーマンスが低下していることってよくあることなんです。
今回はその例の一つですね。 そういう時は繰り返しになりますが、その不安と向き合いながらその不安に思っていること、
今回の例では何回か確認しないとミスが出るんじゃないかという不安に挑戦をしていくんですね。
実際に確認を減らしてミスが起こるかということを検証します。そうすることで少しずつ不合理な脅迫観念から自由になっていきます。
さて皆さん今回はいかがでしたでしょうか。 今回の話をまとめると、脅迫観念から自由になるにはその大元の不安と向き合ってみましょうということになります。
結構資料を完璧に仕上げたいがために過度に見直しをすることってよくあることだと思うんですが、
それが自分にとって苦しい時間になっちゃっているのであれば、それは変えていった方がいいと思います。
そんなふうに少しずつご自身が心地いい仕事の仕方を模索していけると、今後の仕事も安泰かもしれませんね。
これからも応援しています。 では今回はここまで。
ここまで聞いてくださってありがとうございました。 また来週をお楽しみに。
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