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【星灯りの森】森には不思議な言い伝えがあります。 迷った人の前にだけ、小さな星の星が現れるのだと。
ある夜、一人の少年が、星灯りの森を歩いていました。
また迷った。地図も役に立たないし、困ったな。
あれ?光?
こんばんは。
うわぁ、だ、誰?
びっくりさせちゃったね。私は、この森で星を集める精霊。
君は帰り道を探しているんでしょう?
え?どうしてわかったの?
迷子はみんな同じ顔をするから。
そ、そんな顔してた?
精霊は夜空からこぼれた小さな光をそっと手のひらに集めました。
この光はね、進む道を照らすんじゃない。進もうって思った人の背中を少しだけ明るくする光なの。
それなら、僕にも一つもらえるかな?
もちろん。でも約束して、迷わない人になるんじゃなくて、迷ってもまた歩き出せる人になって。
約束する。
星明かりはほんの少しだけ強く輝きました。森は何も変わっていません。
けれど、少年の足取りはさっきよりずっと軽くなっていました。
迷う夜があるからこそ、人は光の温かさを知るのかもしれません。
そして今日もまた、この森では小さな星が誰かを待っています。