1. 佐々木亮の宇宙ばなし
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2023-07-13 22:05

1008. 雷ってどうやって発生する?宇宙からのきっかけがあるかも

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1日10分、宇宙時間をテーマに毎日お届けしております、宇宙話。 今回は、雷ってどうやって起きているのか、
実はそのきっかけが、宇宙から降り注ぐあるものによって引き起こされているんじゃないか、 そんなお話ししていきたいと思います。
今回のテーマは、めちゃめちゃ身近なのにあんまりわからない、雷の発生の源になっている現象。 そして、そこを支えるために研究に参加している
シチズンサイエンスっていうテーマ。 ここについてお話ししていこうと思っておりますので、ぜひ最後までお付き合いください。
佐々木亮の宇宙話。
2023年7月13日、始まりました、佐々木亮の宇宙話。 このチャンネルでは、1日10分、宇宙時間をテーマに、天文学で博士号を取得した専門家の亮が、
毎日最新の宇宙トピックをお届けしております。 本日でエピソードが1008話目を迎えております。
エピソード数多いなぁと思った方、ご安心ください。 基本的には1話完結でお話ししておりますので、気になるトピック、気になるタイトルからですね、ぜひ聞いていただけたら嬉しいです。
前回は、クリズムって呼ばれる日本のX線天文学の時代をさらに引き上げてくれる、そんな人工衛星の打ち上げのお話だったりとか、
その前は、星の一生、ないしは銀河の一生、みたいなところが生まれた時から決まっちゃう、みたいな、そんなお話しさせていただいております。
ちょっと前まで行くと、ブラックホールの話とか、そういったところも入ってきたりするので、気になるところから、ぜひですね、聞いていただけたら嬉しいです。
ということでですね、昨日、 ポッドキャストでも発表させていただきましたが、
僕がサッカー少年佐々木亮が憧れていた内田篤人さんにね、宇宙を教えに行くことができたというような、かなり嬉しいニュース紹介させていただいて、
ツイッターでもいろいろ反響がすごかったので、もし昨日の聞いてない方はぜひ聞いていただけたらと思います。
内容とかは、まあ2週間後放送なので、内容とかはまた近くなったらお話ししていければと思っておりますので、ぜひ楽しみにしててください。
そんな感じで、今回は、 宇宙の話なんだけど、
地球の話、みたいな、雷に関するお話ししていきたいと思います。 タイトルだったり冒頭でも話したようにですね、
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雷って、 どうやって起きてるの?っていう。
どうやって起きてるのか、皆さん知ってますか? 知ってるよっていう人。
分かってないです、まだ。 今もしかしたら、知ったかぶりをしてしまった人がいるんじゃないかなと思って、
かまをかけてみましたけど、 今回の研究っていうのは、雷がどのように始まるか、
っていうところが、なんと、宇宙からそのきっかけを得ているんじゃないか。 そんなお話をしていきたいと思います。
今回のお話で注目ポイントになるのは2つですね。 1つは、もう今話したみたいに、雷がどうやって起きるのか。
ここに、宇宙からのきっかけがあるかもしれないっていうところが1つ。 そしてもう1つは、
科学をより身近に感じてもらうっていうところで、これですね、 シチズンサイエンスっていうところが絡んでいる研究だったりするので、
そちらをちょっと紹介していきたいと思います。 雷、結構皆さん、
好きな人もいるんじゃないかなと思うんですけど、いかがですか? 僕は結構好きですね。見たくなっちゃうし、
僕の母、これね、母リスナーなんですけど、母がよく
雷の稲妻を見るのが好きみたいな、そういうタイプでして、だったので、雷怖いみたいなものの印象って実はあんまりないんですよね。
そんな中で、僕はずっと雷っていうのは、もう大体解明されている現象だと思ってたんですけど、
実は雷っていうのは、どのようにスタートしているのか、その開始のトリガーですね。 これが何なのかっていうのがまだ分かっていないっていうところが、実は背景で大きくあります。
僕がこれを知ったきっかけは、実は同じ研究室にこの研究をしている方がいてですね、理研にいた時に。
そこの周辺で動いている方っていうのが近くにいたので、そこで初めて知ったみたいな感じなんですよね。
実際に今回のこの論文出たリリースの著者の中にもお世話になった江本さんっていう方がいらっしゃるんですよ。
そんな感じで、雷の研究って実は面白いんだなっていうところをそこで知ったんですけど、
で、雷がどうやって発生するかっていうのは未だ未解明のまま。 空気は電気を流さない絶縁体って呼ばれるものなんですよね。
空気中に電気流れてたらやばいじゃないですか。 コンセントからフワァーみたいな、電気伸びてきてるみたいな、なるぐらい絶縁体っていうような電気を通さない性質を持っている。
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で、ただまぁ全く通らないかっていうとそうではなくて、雷のような放電を引き起こすためには、待機中の電気の力が働く強さですね。
電波っていうものが強くならなきゃいけなくて、その絶縁体っていう空気は電気を通さない性質を持ってるけど、
ある数値をガッと超えるような電気をナーって流しまくれば、空気中に電気を通すことができる。
それはなんかなんとなくピンときますよね。 電気通らないように壁作ってくれてるんだけど、その壁を突き抜けるような強い力を与えたら、それはなんかなんとなく
どの現象でも起こせそうな気がするじゃないですか。 そういったところで絶縁破壊電波と呼ばれるような、
そういう力を与えてあげることによって電気を流すことができるというところが、
性質上、数値で明らかになってる部分なんですね。 ただ、
実際に気球とかを使って雷雲の中に、モクモクモクモクって気球がファーって飛んでいって、そこの電波、
つまり電気の力が働く場所の強さですね。 それを計算してあげると、通すため、空気中に電気を通すためには、
300万っていう力を与えなきゃいけないんですけど、実際はそれよりも10分の1ぐらい小さいっていうような、
つまり30万とか、それ以下っていうような力しか加わっていないっていうところが明らかになっていて、
雷の発生のきっかけには、電波だけではない、何か別の要因が関わっているんじゃないかっていうふうに言われている。
そしてそこがまだ解明されていないっていうのが、雷研究の現状だったりするらしいんですよね。
なので、今回のこの研究では、そこを明らかにしようというところで研究がスタートしている。
じゃあ、どういうふうにそれを解き明かしていこうとしているのかっていうところで言うと、一つ有力な原因の候補の一つがあります。
それが何かっていうと、宇宙の、
宇宙、遠い宇宙から飛んでくる高エネルギーの粒子、これ宇宙船って呼ばれるんですけど、宇宙船って船じゃないですよ。
船ではなくて、宇宙船っていう高エネルギー粒子、ちっちゃい粒が地球にはたくさん降り注いでいるんですよ。
で、この宇宙船が大気中の物質にぶつかると、大量の粒子っていうのを、バーってなんか1個ぶつかったら10個作るみたいな感じで、シャワーみたいに宇宙船をシャーって作り出すんですよ。
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ネズミ山式的に増やす、みたいな表現の仕方が正しいのかな。 1個入ってきたら5個、10個っていうのをバーっと作り出すみたいなね。
で、こういう現象があって、宇宙空間から地球に対しては。 で、この宇宙船が作り出すシャワー、空気シャワーって呼ばれる、宇宙船が大量に吹き出る空気との相互作用です。
これが、雷の中の、そのさっき言ってた電波ってものと、相互作用して、で、その時に、
1箇所に、その密度高く、宇宙船の空気シャワーがバーって出たら、ある1箇所の密度の高いところにエネルギーがガーって溜まって、
で、そのエネルギー溜まったところにプラスして、雷雲の中にある雷の力っていうところが、相乗効果で雷を起こしてるんじゃないかと。
いうのが、実はこう、過去の研究で、説として提唱されていたんですね。
なんか、この発想面白いですよね。なんか、雷って地球の話じゃんって、今みんな思ったかもしれないけど、実はそのきっかけが、宇宙から来てるかもしれないっていう。
だからこそ、僕は、天文学の研究室にいたにもかかわらず、周りにこういう雷の研究をしている方がいたと、いうような、まあそういうところなんですよね。
雷、実はそんなに奥深くて、地球っていう存在だからこそというか、地球が宇宙の中にいるからこそ、発生する現象なのかもしれないというところの仮説が出てるだけで、結構面白いと思うんですよ。
で、これ面白いのが、さらにですね、宇宙からじゃあそのきっかけをもらった、宇宙船が入ってくる、みたいなきっかけが起こったときに、
それに付随して、ある現象が発生すると。何かっていうと、雷雲の中から、まあその、
雷雲ガンマ船と呼ばれるような、なんて言うでしょうね、サーチライトみたいなやつが地上に降り注ぐんですよ。
これは人間の目にも見えないし、基本的には気づくことができないというようなものなんですけど、雷雲の中でその宇宙船が入ってきて、
シャワーみたいなのがバーってできて、そこに電波もかかってて、みたいなところになってくると、そこでは
ガンマ船、雷雲のガンマ船っていうのができて、雲の隙間みたいなところから地上に、今、
シャワー、中でたくさん出てます、っていうような信号を出してくれるっていう、そういう性質があって、そこの、その
信号、雲から出てくる信号と、その後の雷の現象っていうのを紐づけることができれば、
地上から、わざわざ雷雲の中に入っていかなくても、雷の様子っていうのを、雷が発生する理由っていうのが、
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宇宙から来てるんじゃないかっていうところを、探索できる、そういうところに目をつけて研究をしているチームがあるんですね。
ただ、この雲の隙間から出てくるライト、人間の目には見えないガンマ船を探らないといけない。
そういった現象を取るには、もう、地上をみんなで面で待ってないといけないんですよ。
レーザー的に、サーチライト的に、上空からある場所にピーって、ガンマ船がヒューって飛んでくる。
けど、そこに検出機がなければ、拾うことができない。
じゃあ、もう、地球全体がそのセンサーだったらいいんですけど、そんなわけにもいかないじゃないですか。
ってなったら、どうするのか。
雷がたくさん落ちてくる場所の近くに、センサーを地上にたくさん置けば、確率的に取れるんじゃないかっていう発想ですね。
なので、今回の研究は、地上に、で、場所が日本海側の、あの、日本海側のどこだっけな、すっかり忘れちゃった。
日本海側の、すいません。県の名前忘れちゃったんですけど、日本海側で、その実験を行うと。
日本海側のある地域。確か、新潟あたりだったかな。
あ、金沢だ、金沢。金沢市周辺のところで、雷が結構発生しやすい場所があるらしいんですね。
で、これ、たぶん、もしかしたら、金沢とか石川県の方とかの人で、
ポッドキャストを聞いてくださってる方もいるかと思うんですけど、雷すごいですよね。
で、その雷がたくさん発生する場所の近くに、70個ぐらいの、その、
雷雲から漏れ出てくるガンマ線っていうのをキャッチするため、っていうののセンサーを70個ぐらい地上にバーって置くんですよ。
で、それで検出してあげようとするんですけど、地上に70個も、しかも、いろんな範囲に置くのって難しいんですよね。
例えば、どっかの大学の屋上とかに置くってなったら、まあまあまあできそうな気もするんですけど、
そこの一箇所だけに70個置いても、その一箇所に
ガンマ線が飛んでこないと意味がないじゃないですか。 だからなるべく、
地上の幅広いところに、点々とセンサーを置きたいっていう、そういう発想があって、じゃあどうすればいいか。
街中に置くにはどうすればいいのか。 で、ここで発想がマジ面白いのが、
このシチズンサイエンスをしようと。 シチズンサイエンス、日本語にすると市民科学。
つまり、金沢に住んでる方たちをみんな研究に巻き込んで、
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協力してくれる人いないですか、みたいな。 センサーをベランダに、お庭に置かせていただけないでしょうか、というようなところで、
みんなを巻き込んで、1個の科学のプロジェクトを進めようっていうところで、市民サポーターと手を組んで、
数百メートル単位みたいなところで、70代の大規模な観測網っていうのを構築することに成功しているんですね。
これがすごくて、当時、今はもうその70箇所とかが設置できている状態なんですけど、 当時はそれのクラウドファンディングとか確かやっていて、
で、それで市民の人を巻き込んで、みんなでやると。 そうすると、このシチズンサイエンスって何がいいかっていうと、
科学って、このポッドキャスト聞いてくれてたりとか、 科学系ポッドキャスト聞いてくれてたりとかする人っていうのは、科学に対して一定興味あって、一定距離感あるじゃないですか。
近くのね。けど、やっぱりまだちょっと科学研究って遠いなって思ってる人たちが、自分でそんなインパクトの強い、
雷って何だろうっていう身近な現象に対して研究に参加ができるっていうところが重要で、こういうシチズンサイエンスっていうのは
重要なんですね。重要ということをたくさん使っちゃってますけど、 っていうところで70台を金沢市内、金沢市周辺のところに置くことができて、
それによって雲から漏れ出てくるガンマ線っていうのを、 今回5個、5箇所の観測地点で観測することに成功したと。
で、雷雲から放射されたそのガンマ線を検出することに成功して、 その後、他の電波とかレーダーの組み合わせを分析をした結果ですね、
ガンマ線を出すその電子がいたであろう場所から、雷の放電が始まったこともリンクさせることができたんですね。
つまり、この研究の、 この研究を一言でまとめると、
雷のきっかけは、宇宙から降り注いでいる粒子によって起きていると。
ということが、今回の研究でさらに強まってきたっていうところが分かったんですね。 これは、
雷がどのように始まって、それが宇宙の遥か彼方から到来する、 宇宙線が関係するのかっていうところの、
長年の未解決問題を解く上で、非常に重要な鍵になる、 そんな研究になるんじゃないかっていうところでかなり注目されているので、
もしかしたらですね、これからいろんな研究もっと出てくるかもしれません。 ぜひですね、そういうのも積極的にピックアップしていったりとか、
最近、僕、ツイッターのスペースとかで収録させていただいていると、 この研究をやっている別の方ですね、さっき紹介した
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えのとさんという方ではなくて、和田さんという方が 聞いてくれたりするので、この間スペースで
あ、久しぶりです、みたいな。今度出てくださいって言ったら、 グーっていうボタンだけ返ってきたんで、近いうちに出てくれるんじゃないかなっていうところを
勝手に期待しています。 みんな忙しいので、出てくれるかどうかっていうところはまた別の話にはなってくるんですけど、
そういったところで、生の研究者の声とかっていうのも、しっかりと皆さんにお伝えできたら かなり面白いんじゃないかなというところで、
今回のお話は以上にさせていただきたいと思います。 ということで、今回は雷がどうやって発生するのかっていうところをお話しさせていただきました。
でですね、本題は以上とさせていただいて、 ちょっといただいているコメントを読み上げようかなと思っております。
最近ね、コメントくださいとか言いつつ読み上げれてなかったかなと思うんですけど、 あの、1000回放送を迎えてですね、無事、まぁもう今日で1006?
1008か、ってなるんで、ちょっと時間空いちゃったんですけど、 Spotify の方とかにもコメントをたくさんいただいてます。
もうね、 あの、ここ数日Apple のランキングで騒がせていただきました。
日本のサインまで撮らせていただきましたけど、 そこの前は1年間Spotify の独占配信っていう看板を背負ってやらせていただいてたんですよね。
なので、本当にSpotify にも感謝してるし、 何よりSpotify で聞いてくれてた人たち、
本当に感謝してます。 Spotify で1年間そうやって続けていくモチベーションを作れていたっていうところも、
聞いてくださってた方々のおかげだなーって思ってるんですよ。 いくら独占配信でサポートいろいろ受けてるとはいえ、
やっぱ配信、誰も聞いてなかったらね、配信もできないしっていうところなので、 本当にありがたく思ってます。
そんな中でSpotify ってコメント欄とか付けれるんですよ。 そこでいろんなコメントいただいてます。
例えばですね、みきゃさんから1000回おめでとうございます。 これからもりょうさんの努力あるのみ、2000回目指しましょうというところで、
めちゃめちゃプレッシャーかけられてますね。 2000回頑張りたいと思います。
あと、宇宙みつまめさんから1000回突破おめでとうございます。 これからも面白い宇宙の話をしていってください。
応援してます。 とか、あつきくさんからおめでとうございます。
祝っていうスタンプとかね。 あとはたくさんいつもコメントくださってるルーボさんからもね、
1000回目の放送おめでとうございます。 コメントを毎日できなくて申し訳ないですが、毎日子育て中に聞いていますし、応援もしています。
過去回もしっかり聞いてます。 他のリスナーさんのように子供と一緒に聞くのが一つの夢なので、あと10年とか続けてください。
毎日大変かと思いますが、しんどくなりお休みされても配信を待つと思いますので、 りょうさんのペースで続けていかれてください、というところでありがとうございます。
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あったかいですね。 この他にももうたくさんいろんなコメントいただいてるんですけど、やっぱりちょっと
Spotify の方でもらったコメントから最初に紹介できたらと思って、こちら紹介させていただきました。 これからもね、いろいろと
まぁ、サボっちゃう時があるかもしれないですけど、 頑張っていければと思っておりますので、引き続き応援していただけたら嬉しいです。
今回の話も面白いなぁと思ったら、お手元のポッドキャスターアプリでフォロー ボタンの近くにあるレビュー、こちらよろしくお願い致します。
番組の感想や宇宙に関する質問については、ツイッターのハッシュタグ宇宙話 または概要欄に貼ってあるお便りコーナーからじゃんじゃんお寄せください。
今日みたいにいろいろ紹介させていただきます。 それではまた明日お会いしましょう。さようなら
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