1日10分、宇宙時間をテーマに毎日お届けしております、宇宙話。今回は、火星で生命の痕跡を発見できる、新たな研究手法が開発された、そんなお話をしていきたいと思います。
火星には昔、地球のように液体があり、その中で生命が育まれていたんじゃないか、そう思われている中で、じゃあどうやってそれを見つけるのか、今までなかなか見つけてこれなかったその問題に対して、新たなアプローチの方法を出てまいりましたので、こちら紹介していこうと思っております。
ぜひ最後までお付き合いください。
ささき涼の宇宙話
2023年10月17日始まりました、ささき涼の宇宙話。このチャンネルでは、1日10分、宇宙時間をテーマに、天文学で博士号を取得した専門家の涼が、毎日最新の宇宙トピックをお届けしております。
本日でエピソードが1104話目を迎えております。 基本的には1話完結でお話ししておりますので、気になるトピック、気になるタイトルからぜひ聞いていただけたら嬉しいです。
前回までは、だいたい20回分とかのエピソードを使って、月特集っていうところを行ってきました。
月に関する最新の研究だったり、今月に対しての理解がどこまで深まっているのか、そんな話をメインにしてきたので、ぜひですね、ここからガーッと宇宙話、遡ってもらうと、そのあたり楽しんでいただけるんじゃないかなと思っております。
でですね、スポティファイのプレイリストも月特集専用で作りましたので、こちらもぜひ楽しんでください。
まぁそんな感じで月の話めちゃめちゃしていきました。なので、一旦月は終わりっていうところで、また何の特集やろうかなーっていうので、今色々悩んでるんですね。
実際にツイッターでいただいたコメントとかだと、ブラックホール、ブラックホールの特集してくださいっていう話いただいてます。
これね、ツイッターネームnaoさんっていう方で、naoさんいつもコメントくれて本当にありがとうございます。
で、naoさんからのリクエストはブラックホールの話待ってますっていうところなので、ブラックホール特集いいですね。
ブラックホールといえば、僕が研究していたX先天文学っていうところの分野でも、まさに盛んに行われている研究でもあるので、
ブラックホール色々喋れるんじゃないかなと個人的に思ってるし、ブラックホールの研究してる人って多いんですよね。
多いからこそ研究が毎日たくさん出てくると、これこそ月なんかよりも比べ物にならないぐらい永遠にできるんじゃないかなって思えるような内容なので、
ちょっとまあそのあたりやっていこうかなと思っております。
一旦ね、今日は昨日お話しした、昨日予告させていただいた地球外生命体を探る研究、その技術がどんどん上がっている、そんなお話をしていこうと思っております。
現在の火星に生命が存在するのかっていうところに対する疑問を解決していくための研究っていうところで、今回は大人気宇宙ポータルサイト、ソラエとのコラボ企画になっております。
ソラエのね、5000分の1グラムのDNAの直接検出に成功し、火星の生命探査を念頭に実験を行っている、そんな記事をベースにお話ししていこうと思っております。
ぜひですね、概要欄にリンクとか貼ってあるので、文字でも音声でも宇宙楽しんでいただけたら嬉しいです。
これまでたくさん火星の研究されてきました。
昨年の調査で検証されているところで言うと、もしかしたら過去に火星の表面に生命がいたんじゃないか、生命由来の分子と思われるバイオマーカーと呼ばれるものの発見が、すでに火星の表面では複数回行われています。
その一方で、それって火星に生命がいる証拠にはならなくて、火星の中にバイオマーカーと呼ばれる生命に由来する可能性のある分子、これは見つかっているんですが、
このバイオマーカーっていうのはあくまで分子の存在なので、別に生命活動以外でも作られ得るもの、なかなか体の中でしかできないものっていうところが発見されるのは難しいので、
そういうものが見つかっているわけではないというところなので、あくまで期待がされている、そんな状況です。
火星には昔、地球のように液体の水が存在していたと考えられています。火星独自の生命がその中で誕生していた可能性も考えられている。
一方で、現在の火星は極度の低温かつ乾燥した不毛地帯って感じですね。こんな環境だからこそ、生命の存続っていうのは適しているとはやっぱり言い切れない。
そういう状況の中で、ただ過去にはバイオマーカーと呼ばれるものが見つかっていると。
最近、僕のTwitterチェックしていただいている人、ポッドゲストの中でどれぐらいいるかなっていうところはあるんですけど、
僕のTwitterは最近、宇宙話とはちょっと企画の趣旨を変えていこうかなと思っていて、動画とかをよく載せてるんですね。
この宇宙の動画めっちゃすごくないですか?みたいなのをやってるんで、そういう映像でも楽しみたい人ぜひTwitterのフォローもしていただけたら嬉しいんですけど、
その中でNASAの探査機が撮影した火星に広がる砂漠の動画を上げたんですよね。
そしたら結構、やっぱりみんな良い反応をくれるというか、そんな感じなので、火星の表面については結構気になってるんじゃないかなと思うんですよね。
本当に砂漠なんですよ。だからこの文章で話している通りで、火星極度の低温かつ乾燥した不毛な環境の惑星であるっていうところは、
その通りだなぁと思える部分が多そうですね。
そんな中でバイオマーカーと呼ばれる生命由来なのか、そうではないのかわからないけど、生命からも出うる分子っていうのが見つかりつつある中で、
今まだ試みていない、そしてまだできていない直接的な観測手法があるんですよ。
これが何かっていうとDNAの検出ですね。
DNAの検出はもう遺伝子レベルの調査っていう文脈の話でよく出てくるじゃないですか。
それにも関わらず、火星ではそのDNAの探査っていうのが未だに行うことができていないんですよね。
理由は大きく2つあって、1つは高度なDNA分析を行える条件を火星探査機の中で整えるのが難しい。
DNAの大きさって本当にちっちゃいので、そこの検出をしようとすると本当に精密機械を載せなきゃいけない。
ただその精密機械を載せるにも関わらず、ロケットの振動っていうのはすごいし、宇宙空間では電力も限られているし、
地上でも機械だったり人間の手を使って微調整をしているような、そんな装置を火星の表面とかに持っていっても、
やっぱりフルの性能っていうのが使いきれないんじゃないかっていう懸念があるから、火星表面でそういうことが行えないっていう状況になってますね。
この問題を解決するために何が重要なのかっていうところで言うと、これは火星のサンプルリターンを行えばいいんじゃないか。
こういう手法ですね。火星のサンプルリターンを行えばいいんじゃないか。火星の物質を持って帰ってきて、地球上でDNAの検出すればいいじゃん。
ってなってくる。実際にこういうふうに考えて、2021年に火星に着陸したパーサビアランス、なんかパーシビアランスとかって言われたりするかもしれないですね。
この火星探査機は最終的には火星のサンプルを採取して地球へと輸送するサンプルリターンミッションっていうところに内包されるんですよ。
そのサンプルリターンミッションになっているからこそ、今後ここは解明されていきうる内容ではあります。
まあただ、持って帰ってきたその火星の物質をどうやって精度高く分析していくのかっていうところは、いまだに課題になってきてます。
そんな中で今回は、研究チーム、あるアメリカの研究チームは、なんと大きさで言うと2ピコグラム。
2ピコってわかりますか?0何個?0.00000000みたいな感じで、5000億分の1グラムのDNAの直接検出ができる装置っていう技術っていうのを開発することに成功したということであります。
すごいですね。もうちょっとだけあればできると。
それなので、生命が反映しているとは言い切れない環境の中でも、その生命の痕跡になりそうなヒントさえあれば、この装置を使ってDNA分析ができると。
これによって今後、地球外生命体がいるかどうかっていうところを精度良く見ていくことが可能になるかもしれない。そんな研究が出てきたんですよね。
今回の研究の中で、たまたま実験の対象に出ているのが興味深いことに、今回の実験では大腸菌と、これ、室外交互以外の生物である人とかいくつかの細菌のDNAも発見することができたと。
こうなってくると、実験資料の条件を変えて実験を繰り返していっても、一定この精度は保たれる。
ただし、細かいこの2ピコグラムっていう精度を出すには、ものすごくいろんなことに配慮しなきゃいけないんですよね。
観測とかでいうところの、いわゆるノイズと呼ばれるもの。このノイズっていうのが入ることによって誤解を招くかもしれないし、あるものをない、ないものをあるって言ってみたりしちゃうかもしれない。
あとは、単純に見えるはずのものが見えなくなってしまうっていうところが、かなりセンシティブな問題になってくる。
なので、ちょっとここは気をつけなきゃいけない部分ではあるんですけど、地上で分析するときっていうのは基本的にはそうやっていろいろ気にしなきゃいけないので、
そこは研究者の人たちに頑張ってもらって、火星の表面の探査だったり、他の惑星の探査っていうところがどんどん進んでいったら面白いなというような、そういう研究でしたね。
で、今回の研究で、サンプルに含まれる極めてわずかな量のDNAでも分析が可能になっていくっていうことがわかったんですが、
研究チームのメンバーからするとですね、研究チームのメンバー目線だと、火星の表面に独自の生命が残っている可能性っていうのは非常に低いと。
火星のサンプルからDNAが検出される可能性っていうのはあんまり高くないんじゃないかなと思ってるみたいなんですね。
ただ、この技術をどう使っていくかを目論んだ時には、別に火星であり必要もないと。
他の天体の地球外生命体のサンプルからこういったところを検出することもできる性能を持っていると主張しているので、火星はあくまで通過点。
そして、これ面白いのが、こういうのって観測器にかけました、何も見つかりませんでしたってなったら、何もないってことを証明することってできないんですよね。
火星に生命がいることはないっていう結論にはならないんですよ。
科学的に精緻なことを言うと、今この2ピコグラムですらDNAが検出されるっていうことは、ある程度のサンプルの量を用意してその中から見つかんなかったら、火星の中には少なくともこれ以上の生命の痕跡はないっていう回答になります。
つまり、あくまでどんなに検出を頑張ってもないことは証明できなくて、ほぼないとは言い切れるんだが、あくまで可能性としてはあるから、何も見つからなかったイコール検出できなかったっていう上限がつくだけって感じなんですよね。
なので、こうやって研究者たちは少しでも量の少ない、少しでも精緻な研究、精緻な測定ができるように観測装置をいろいろ整えていく、そういう形をとっているので、研究者たちの努力の賜物だなっていうところで、今回は紹介したいなと思ってお話しさせていただきました。
個人的には地球外生命体っていうのが見つかるのは本当に楽しみにしていきたいところなので、ぜひこういう研究は宇宙話でも積極的に取り入れていけたらと思っております。よろしくお願いいたします。
ということで、今回は地球外生命体のヒントを見つけるための超高性能なDNA探査手法、これが開発された、そんなお話しさせていただきました。
はい、ということでですね、最近は宇宙話月特集したりいろんな話してますが、久しぶりにゲストを呼んでいきたいと思います。
ゲストは、もうこのポッドキャストチャンネル、佐々木亮の宇宙話の準レギュラーとして、もう10エピソード以上出てくれてるのかな。
ヒロに来ていただいてます。
ヒロはですね、僕が今回またメディアパートナーっていうのをやらせていただく、アジア最大級の宇宙ビジネスカンファレンス、スペースタイドのCXOアドバイザーやってたりとか、
あとは宇宙スタートアップのワープスペースっていう会社のCSOやってたり、アメリカ法人のCEOですね、ワープスペースのUSのCEOやってたりとか、
本当に幅広く活躍して、それ以外にもイギリスで、なんだっけな、バイスプレジデントだったっけな、やってるんですよ。
本当なんかいっぱいあって、僕も友達だけど全然わかんないっていうぐらいやってるので、そんなスーパーマン、世界中を飛び回ってる宇宙ビジネスマンにですね、
久しぶりに出ていただいて、また冬に開催されるスペースタイドに関するお話、いろいろさせていただきたいと思います。
繰り返しになりますが、この宇宙話、去年からアジア最大級の宇宙ビジネスカンファレンススペースタイドのメディアパートナーとして取材させていただいたりとか、
カンファレンス参加させてもらってっていうところになってるので、それの冬版が開催される。
一体どんなとこが面白そうなのかなっていう話を、昨日収録してきました。
久しぶりにヒロと喋って面白かったし、なんか今まで話してない宇宙系のキャリアの話、人材の話とか、
そういったところが出てきているのが個人的な面白いポイントだったかなと思うので、ぜひ皆さん、この土日で公開していこうと思っております。
スーパーマンの登場ですね。ぜひ楽しみにしておいてください。
そんな感じで今回は以上にしていきたいと思います。
今回の話も面白いなと思ったら、お手元のPodcastアプリでフォロー、フォローボタンの近くにある星マーク、こちらでレビューいただけたら嬉しいです。
番組の感想や宇宙に関する質問については、Twitterのハッシュタグ宇宙話し、またSpotifyのQ&Aコーナーだったり、概要欄のお便りフォームからお寄せください。
それではまた明日お会いしましょう。さよなら。