00:04
はい、始まりました。佐々木亮の宇宙話。普段、国の研究機関で天文学の研究をしている私が、毎日最新の宇宙ニュースをお届けいたします、こちらのポッドキャスト。
今日と明日、2日に分けてですね、ちょっと前に話題になったベテルギウスがいきなり暗くなった。
で、これが超新星爆発を起こす前触れじゃないかっていうような、結構世間を騒がせたフェイクニュースみたいなものの、どういう風にフェイクニュース、科学的なフェイクニュースが広がっていって、
で、結局それってどういう現象が結局起こっていたのかみたいなところを、情報が広がる時系列ごとに追っていったり、あとはそれを説明するために科学者が出したちゃんとした論文とかっていうようなお話を2日に分けてしていきたいと思います。
ぜひ今日明日聞いていただけると嬉しいです。ということで、恒例の近況報告というか活動報告になりますが、最近はちょっと家での作業が滞りつつあるので、大学で基本的には作業をするようにしているわけなんですけど、寒すぎますよね。
自分は基本的には自転車で移動してるんですよ。コロナウイルスとかでなるべく電車に乗りたくないっていうのもあったりして、自転車移動をしてるんです。
これ自転車移動してる理由っていうのはもう一つありまして、研究で結構切羽詰まって追い詰められてくると追い込まれてくるわけですね、精神的にも。そうなった時に結構大事になってくるのは規則正しく寝て起きてっていう睡眠ですね。
あとは適度な運動。もう一つが朝しっかり起きて日光を浴びるというようなところが大事だと言われていて、自分はそこをなるべく守るようにしてて、そうじゃないと研究に響いてくるんでね。
で、その中で軽い運動として、まあどうせだったら通勤時間を自転車にしてしまおうという感じでやってるんですが、もう寒くてですね、もうしんどくて耳が取れそうなので、誰かいい耳当てとかを知ってる方がいたらぜひ教えていただけると嬉しいです。
といった感じで、まあ体調を管理しつつ頑張っておりますと。あと1ヶ月半ですかね。1月の末に白紙の審査会があるので、それをしっかりと乗り越えられるように、もう年末返上、クリスマス返上で頑張っていきたいと思います。
はい、ということで、じゃあ早速もう本題に入ってしまいましょう。今日は少し前、1年ぐらい前ですかね、にかなり世間を賑わせたベテルギウスが超新星爆発を起こすのではないかというフェイクニュースですね、科学的なフェイクニュースっていうのが広まった理由
03:07
というところと、あとまあ最新、明日はですね、その最新の研究で、なんか当時言われてた内容とは少し違う考察っていうのができるんじゃないかっていうようなところが出てきたので、そちらを紹介させていただきたいと思います。
で、コロナウイルスとかが蔓延していく中で、どれがやっぱり重要な情報、重要な数字で、どれがフェイクになっているのかっていう結構データリテラシーみたいなところっていうのが注目を浴びているというか、みんな意識しなければいけないと思うようなところだと思うんですね。
まあこういうところは正直日々のこう意識していく中で、なんか情報の取捨選択であったりとか、なんかよく一般的に言われるのは、どこが一時情報なのか。
一時情報っていうのは一番最初にその情報を出したところ、いわゆるソースってなんだみたいな、一番大元の情報がどこなのかっていうのを意識しながらデータを見るっていうのが重要なことですと。
で、今回それのフェイクニュース、しかも科学の分野においてフェイクニュースみたいなのが広がるって実はあんまりなくて、結構珍しい例だったので、こちら紹介して皆さんもデータには気をつけましょうねっていう話をさせていただきたいと思います。
で、これ注目されたのが大きく言うとベテルギウス、冬のオリオン山にあるベテルギウスですね。ベテルギウスが超新星爆発をするらしいというような話が一気に出回った時期がありました。
で、このポッドキャストで何回かお話しさせていただいてますが、超新星爆発っていうのは、太陽のように自ら光ってる光線が進化していって最終的に死ぬ間際に起こす大爆発のことですね。
で、宇宙は非常に広いので何千年何万の光年離れた場所では見つかってるとこれぐらいの現象。しかしベテルギウスってだいたい600光年ぐらいなのでこんな近くで起こるっていうのは本当に数百年数千年に一度というレベルの大イベントなんですね。
だからまあみんなが見たいと思ってたから逆にニュースを増長させてしまったみたいなところは若干あると。で、ただこれ特に科学的な証拠が強くなかったにもかかわらず、日本国内のテレビで特集されたりとか、あとは世界中のSNSとか報道でも取り上げられるぐらいの結構な話題性を持っておりました。
で、これに関しては正直爆発する可能性としてすごい世の中盛り上がって、宇宙への関心が強いんだなと思う一方で誰もそんなこと言ってないっていう状況がこれが一番大きいんですね。誰も言ってないのに世間が誰かがそう言ったと思ってるっていうところが問題なわけですよ。
06:19
で、ここのこういうふうに騒がれた中で、例えばですね、コロナウイルスの話とかも結構これに近くて、患者数、疾患者数っていうのはニュースでも日本は検査してないから感染者数が少なくなってるんだとか、もっと感染者いるはずだとか、いるような意見が出たりするじゃないですか。
で、自分このアメリカにいた時ですね、ワシントンDCにいたんですけど、ワシントンDCの郊外ですね、メリーランド州になるんですが、アメリカの最大規模の宇宙研究所 NIH っていうところの研究者の人とも結構交流があってですね。
で、そういう方とかが逐一結構情報発信をしてるんですよ、SNS で。やっぱり医療っていうのは皆さんの身近で起こる、もう宇宙の現象とかとは比べ物にならないぐらい生活に密接している部分なので、そこの誤解っていうのを解こうと。
一心に活動されている先生方もいらっしゃいますので、そういうデータのクオリティっていうところ、あとお医者さんが言ってるからっていうだけではなくて、お医者さんがここに書いてあるって言ってるっていうような感じで解説しているものが非常に信用できるというようなところがあるので、誰がどういう理由で言ったのかっていうところまで考えるのが重要なんですね。
で、今回注目するベテルギウスっていうのはオリオン座の左肩に輝く一等星になってます。一等星っていうのは夜空の中で基本的に最も明るい星の一つですね。で、暗くなっていくにつれて二等星、三等星と数字が上がっていく感じです。
で、こんな感じで明るいベテルギウスですが、かなり年老いた星だということがわかってるんですね。星が進化していく過程で星の半径っていうのはどんどん大きくなります。で、その中でベテルギウスっていうのはかなり大きくなっていて、実は太陽の800倍から900倍の大きさまでなってると。で、こうなるともう本当にそろそろ死んでもおかしくないと言われてるんですね。
で、じゃあその星が死ぬ時ってどうなるかっていうと、これがさっきから言ってる超新星爆発っていうやつですね。なのでこの超新星爆発、エネルギーがだいたい原子爆弾の10の30乗倍、ゼロがプラス30個つくみたいなぐらいの意味がわからないスケールの爆発のエネルギーを持ってると。
09:05
で、これベテルギウスは地球から600光年ぐらい離れているわけなんですが、こんなビッグイベントもし発生した場合ですね、夜の星空が毎日満月が出てるぐらい明るくなると。
そのぐらいエネルギーの強い放射で放射が発生するので、みんなが期待して待っていたっていうような現象、状況がありますね。で、過去にこの規模、このぐらい近くで超新星爆発が起こったっていう記録が西暦1230年っていうのに一応残っております。
で、これ科学的な理由ないじゃないかって言われるかもしれないんですが、当時どのぐらいに爆発したみたいなのっていうのは、今の星空の星の状態を見ればなんとなくわかると。
で、これが1230年に発生したと名言できるかなり面白い理由の一つが、藤原の佐代江っていう方が書いた明月期と呼ばれる書物の中に、西の空に見慣れない星が現れた不吉な印だというふうに記録を残しているんですね。
これを現代の観測と照らし合わせると、この時に超新星爆発が起こったと言えるっていうような感じで、こういうふうに昔の文献と最新の研究の組み合わせっていうのも実は厚い分野の一つになっています。
で、こんな感じでベテルギウスっていうのは爆発してもおかしくないような状況にあるという中で、フェイクニュースが世の中に広まっていったんですね。
というところで、実はもうここで大体10分ぐらいになってしまったので、続きは明日したいと思います。
明日はですね、この超新星爆発を起こしそうなベテルギウス、こいつが本当に爆発する予兆が来たぞっていう世界中にバズったフェイクニュースの広がり方と注意点っていうのをお話ししてみたいと思います。
このシリーズ3日に渡るかもしれませんね。ぜひしっかり聞いていただけると嬉しいと思います。
今回のベテルギウスの細かいお話、面白いなと思ったらぜひお手元のポップキャストアプリでフォロー、サブスクライブよろしくお願いいたします。
でですね、毎日ツイッターで感想や質問っていうのを募集させていただいてるんですね。
で、一つこちらツイッターのコメント紹介させていただきます。
ツイッターネーム日子さん、いつもありがとうございます。
太陽が活発になるのってお天気とかに関係ないんかなと思っててんけど、紫外線強くなるんかい、夏が恐ろしいということでありがとうございます。
12:01
これ2日前か3日前ぐらいの記事で配信で太陽の活動の話をしたと思うんですね。
で、これ確かに紫外線とかの量って結構変わるんですが、どうなんですかね、地上に降ってくる紫外線の量確かに変わりそうな気もするので、ちょっとこれ時間あるとき調べてみようかなと思います。
そうすると日焼けのあれとかも結構変わるんですかね、といった感じでちょっとまた新しい疑問が浮かんだので、いつか紹介できればいいかなと思うところでございます。
こんな感じで放送の中でもいただいたツイート紹介いたしますので、皆さんもジャンジャンつぶやいてください。
つぶやくときはハッシュタグ宇宙話、宇宙が漢字で話がひらがなでつぶやいていただけると覗きに行きますので、ぜひよろしくお願いいたします。
それではまた明日お会いいたしましょう。さようなら。