集英社連載最新回「Netflixで再び大注目の宇宙SF小説『三体』。その宇宙ネタを徹底解説!」公開しました!
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ジングル作成:モリグチさんfromワクワクラジオ
ソース
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1日10分、宇宙時間をテーマに毎日お届けしております、宇宙話。今回は、NetflixでSF小説【三体】がドラマでリリースされたということで、
地球外生命体を見つける観測的な指標は一体何なのか、地球みたいな環境を作るのは一体どんな物質なのか、
そこに踏み込んだ最新のアストロフィジカルジャーナルに掲載された論文、紹介させていただきます。
そして、このNetflixのドラマ化を記念してですね、僕が周囲者のウェブメディア、読み隊で連載させていただいている最新の記事、
昨日公開されたんですが、こちらで三体の科学描写特集、これちょっと小説目線で行っているので、ドラマ見ながらだったり、見終わった後だったり、
それ読んでドラマ見てみようでもいいかもしれないので、ぜひぜひこちらもチェックしてみてください。概要欄に貼ってあります。
それでは本編どうぞ。
3、2、宇宙話
2024年3月23日、始まりました佐々木亮の宇宙話。
このチャンネルでは1日10分、宇宙時間をテーマに、天文学で博士号を取得した専門家の亮が、毎日最新の宇宙トピックをお届けしております。
本日でエピソードが1261話目を迎えております。
基本的には1話完結でお話ししてますので、気になるトピック、気になるタイトルからぜひぜひ聞いていただけたらと思います。
前々回は、今Netflixのドラマが公開されてかなり話題になっている三体、僕も原作の大ファンなので、
こちらに出てくる宇宙ネタ、こちらを解説させていただく、そんな内容になっておりました。
こちらネタバレしてないので、ぜひ安心してドラマまだの方も聞いていただけたらと思います。
こちら聞いていただくときはフォローしながら聞いていただけたら嬉しいなと思っておりますので、よろしくお願いいたします。
ということで、今日の本題に行きたいと思います。
今日の本題も三体、この流れでちょっと三体のお話続いていこうかなと。
別にストーリー関係なく、三体の中では違う惑星系にいる地球外生命体みたいなコンセプトが出てくるんですね。
そのコンセプトの中で出てくる宇宙人とか地球外生命体とか、そういうのってどうやって見つけていくんだろうっていう、そのお話をしていきたいと思います。
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前回のエピソードで、世知っていう本気で天文学者が宇宙人を探す、地球外生命体を探すっていうところを行ってたんですけど、
なんかこれ、結構無理ある雰囲気を感じた人もいるんじゃないかなと思うんですね。
だって地球外生命体が知的、知性を持っていて、お互いが通信をしていて、
その通信を捉えたり、こちらから送った通信を気づいてもらう。
そんな状況を想定してるわけじゃないですか。
そうするとですね、僕らってただでさえ友達とかからかかってきた電話で気づかなかったりもするのに、
宇宙の果てから飛んできたシグナルを果たして捉えられるのかと。
万が一飛んできてたとしても、ごめん出れなかったみたいな、ありえなくもないじゃないですかね。
そんな感じで、ちょっと一旦その知性を持ってるかどうかっていうのは難しいけど、
その知性を持っているかではなく、生命体がいるかっていうのをどうやって探していくか。
そんな最新の研究ですね。
こちら、今年入ってから、2024年に入ってから、アストロフィジカルジャーナルっていう論文に掲載されたもので、
何かっていうと、生命の発生に有利とされている一酸化炭素が、星の中でどうやってでき得るのかみたいな。
惑星の大気をどうやって一酸化炭素を中心に作ることができるのか。
その角度での研究が出ていたので、こちら紹介していこうかなというところですね。
1995年ぐらいに初めて発見された太陽系外惑星っていうのがあるんですね。
僕たちは太陽系にいて、太陽系の中には内側から、水星、金星、水金、地下、木ってあるじゃないですか。
水星、金星、地球があって、火星、木星っていう感じで。
これまでにしかも、その系外惑星って呼ばれるものが見つかった個数っていうのは、5500に上っているんですね。
そうしたら次に考えたいのはやっぱり、この見つかっている惑星の中で地球外生命体がいるのか。
つまり英語で言うと、ハビタビリティっていうのがあるのかどうか。
ここが重要なポイントになってくると言われています。
ハビタビリティ、ハビットみたいな言葉があると思うんですけど、これの可能性ですね。
生命の可能性。
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そしてその生命がいるかどうかの、存在するかどうかの指標になるのが、これバイオシグネチャーって呼ばれるもの。
またね、なんか変な横文字が出てきたなと思っているかもしれないんですけど、このバイオシグネチャーをどうやって見つけるかっていうところです。
特に最近言われているこのバイオシグネチャーっていう言葉は、難しいものに聞こえるかもしれないけど、生命が存在する証拠となるデータ全般を指します。
例えば、惑星の大気の中に酸素があったり、オゾンがあったり、オゾンも酸素の一部なんですけど、とか、あとはメタンがあったりとか、こういうこれらの存在を示す証拠が一般的にそのバイオシグネチャーっていうふうに言われるものと言われていたり、
あとは地球の表面みたいに緑に囲われているみたいな、緑が生い茂っている天体見たらこの光がものすごく強くなる、そういうふうに見ることができるシグネチャーもあるんですね。
こういうのを全般的にバイオシグネチャーと呼んでいると。
そんな中で今回注目するのは、これ最新の論文で出ていたのは一酸化炭素ですね。
この一酸化炭素があるかどうかっていうのが、最終的にこの地球の気候、地球の今の気候を再現する上では非常に重要なポイントになってきそうっていうところに今回目をつけたところなんですね。
実際の地球の初期の大気では一酸化炭素が暴走的に生成されて、それが蓄積されたっていうこの一酸化炭素CO暴走って呼ばれる状態、暴走ってあのうわーって暴れちゃうみたいな暴走ですね。
あのCO暴走っていう状態が存在し得ることが知られているんです。
つまり初期の地球で一酸化炭素が爆発的に増えたタイミング、これがあったからこそ今の地球があるっていうふうに考えられているんですが、
ですがこのCO暴走状態をどうやって発生させたのかっていうところがまだわかってないんですね。
この一酸化炭素って聞くとどうしてもやっぱこう、錬炭自殺とかね、みたいな感じ、あとは車の中で死んでしまうとかっていう話にもよく出てくるものだと思うんですけど、
実際地球の大気を作る上では非常に重要だと。
で、この一酸化炭素が大気中で生成がバーってされるきっかけになるのは、もちろん地球みたいに太陽にさらされているっていう状態だったり、
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あとは火山とか、地球ってもう火山すごいじゃないですか。もう日本にいたらそんな意識するタイミングたくさんあると思うんですけど、
この火山活動からも一酸化炭素の供給っていうのが加速されていく。
で、これによって一酸化炭素が蓄積されていく状態が作られていくのがこのCO暴走状態と言われているらしくて、
じゃあこのCOがどうやってできていくのかっていうのを今回研究したみたいなんですね。
で、具体的にはこれ観測っていうのはうまくできなかったんだけど、うまくできないので、
コンピューター上に昔の地球の状態を再現したりして、このCO、一酸化炭素をどうやって形成してきたのかっていうところを数値的にシミュレーションしてあげました。
で、そうすると初期の地球の大気の中でその火山活動だったりとか大気の他の状態とかと比べると、
やっぱ一酸化炭素がそこでバーっと火山活動によって生成されたっていう状態は説明できるかなっていう研究結果が出てきたんですね。
ただこれはあくまで今よりも火山活動による還元ガスの供給量が10倍以上あった場合っていうようなケースに限られるらしいんですけど、
火山活動が活発であればいけるだろうと。これによって地球初期の大気っていうのが生命にとって必要な大気になる準備ができていた可能性があるという研究がされていて、
さらに面白いのが太陽系以外の惑星でもこの条件を適用させてあげたら地球みたいな惑星ができ得るのかっていう研究もやっていて、この同じ論文の中でね。
そうするとこれ、軽型星って言われるような今の太陽の温度よりもちょっと低い星の周りにできている惑星でも同じように一酸化炭素暴走の状態っていうのが作られやすいんじゃないかっていう研究結果も出てきていて、
これは外の近くにあるその星たちの太陽みたいな存在からもらう光のエネルギーっていうのがどうなのかっていうのを基準に考えられているので、
太陽よりもちょっと温度の低い星の周りだと地球みたいな星っていうのを一酸化炭素暴走をベースにして作ることができそうっていうそんな研究結果まで出てきたんですね。
で、実は太陽系以外の惑星がこれまで5500個見つかってるって最初話したと思うんですけど、この5500個見つかってる中で、太陽よりもちょっと温度の低いM型星って呼ばれる星の周りで見つかる件数っていうのはやっぱ多いってあるんですよね。
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なので、そうすると今回の研究はそこのたくさん見つかってる中で地球みたいな環境を作り得るっていう研究結果なんでかなり面白いかなと。
まあこういう意味で一酸化炭素が暴走しているっていう状態も一種のバイオシグネチャーっていうところにつながり得る重要な研究だったので、今回はこちら紹介させていただきました。
で、実は3体の中でもこうやって太陽よりちょっと温度の低い星みたいなのが出てきたりする場面があったりします。
その場所に地球外生命体がいる可能性があるのかっていう目線で見ると、今回の研究の結果だけだとありえそうだなと思わせてくれるそんな研究内容ですね。
面白かったんで皆さんに共有させていただきました。ぜひチェックしてみてください。よろしくお願いします。
はい、ということで本編以上となっていて、いかがですか。皆さんNetflixの3体見ましたでしょうか。
僕は今絶賛見てる最中なんですけど、小説の描写され方よりももっとこう一般向けにデフォルメされている感じがありますね。
原石の風がゆくっていうみたいな、原作中みたいなことは僕は絶対に言わないんですけど、見せ方かなり面白いなっていうところもありつつ、
宇宙描写は前半の方、僕まだ前半なんですけど、前半の方はもうちょっと少なめかなっていう印象ですかね。
よりなんか人間の関係性をこう丁寧に描いている感じがして、なんか監督がゲームオブスローンズの監督、制作人だからなのかな。
ゲームオブスローンズも最初の方はあんま面白くないんですよ。けど後半めっちゃ面白いんで、ちょっとこの後のドラマどうやって展開されていくか期待して、
今日で一気見しようかなって思っております。皆さんもし見たら感想等お寄せください。よろしくお願いいたします。
今日もまた質問答えられなかった。3体会の質問とかもたくさん来てるんで、
明日の日曜特集の中でいくつか紹介させていただきたいと思います。楽しみにしておいてください。
今回の話も面白いなと思ったらお手元のポッドキャストアプリでフォローボタンの近くにある星マーク、こちらでレビューいただけたら嬉しいです。
番組の感想や宇宙に関する質問については、ツイッターのハッシュタグ宇宙話し、またはスポティファイのQ&Aコーナー、
アップルポッドキャストのレビュー、概要欄のお便りフォームからじゃんじゃんお寄せください。
それじゃあまた明日お会いしましょう。バイバーイ。
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