今回のエピソードは、前回の「マネジメントには質がある」という話への反響から始まります。
忙しいマネージャーほど、何かが「できていないから、できるように始める」という方向に動きがちです。でも、パツパツのレッドゾーンにいる状態で何かを足しても、いい結果にはならない。むしろ先に必要なのは、何かをやめてスペースを作ることではないか。ドラッカーが「体系的廃棄」と呼んだ考え方が、対話の軸になっていきます。
「何をやめればいいかわからない」「全部大事だから」。そう言いながら、足して足してきた結果、何も磨かれずエネルギーだけが漏れていく。
園田がふと話したのは、日本の夏の暑さに対応するためクローゼットの服をゴミ袋四袋分捨てたら、服を決める時間や迷いが減り、選びやすくなったという話。「仕事も服も一緒だ」という言葉が、経営の話とつながっていきます。
後半は、藤田がコンビニで体験した接客の話へ。数字が悪化するより先に、すでに答えは現場の感情に出ている。末端からトップまで結局人間であり、グリーンな状態で働けているかどうかが、経営の質につながっていく。
「やめることは価値創造だ」と藤田は語ります。
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Transform
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パーソナリティ:
■稲墻聡一郎(Transform共同経営者/パートナー)
大手IT企業、人財開発系ベンチャー企業設立・役員を経て起業。
2015年~2017年までロサンゼルス近郊にあるDrucker School of Management(ドラッカー・スクール)の経営者向け修士課程に留学。
同大学院教授で、セルフマネジメント理論実践の第一人者 ジェレミー・ハンター博士および同大学院卒業生の藤田 勝利と共に、セルフマネジメントやトランジション理論・実践をベースにしたプログラム提供や体験のリデザインなどのサービス開発を提供する会社 Transform を設立し、今に至る。
・著書(執筆協力):
ドラッカー・スクールのセルフマネジメント教室 --Transform Your Results
・長野県立大学 大学院 ソーシャルイノベーション研究科 客員准教授(セルフマネジメント)・長野県立大学 グローバルマネジメント学部 客員准教授(セルフマネジメントと社会イノベーション)・相模女子大学 大学院 非常勤講師(リーダーシップ論)・Forbes Japan Official Columnist
・芸術学修士:MFA(京都芸術大学 大学院 学際デザイン領域)・ピラティス指導者(BASI ピラティス指導者認定)・息育指導士・SEP(Somatic Experiencing Practitioner):身体と神経系の統合をベースにしたトラウマ療法 プラクティショナー
note: 稲墻 聡一郎(Transform共同創業者&パートナー/長野県立大 大学院 客員准教授)
■藤田勝利(Transform共同創業者/パートナー)
PROJECT INITIATIVE 株式会社代表桃山学院大学 特任教授 /立命館大学 客員研究教員一般社団法人Venture Café Tokyo マネジメントアドバイザー
大学卒業後、住友商事(鉄鋼部門業務企画部)、アクセンチュア(Change Management Group)を経て、米クレアモント大学院大学P.Fドラッカー経営大学院にて経営学修士号(MBA)取得。
生前のP.Fドラッカー教授及びその思想を引き継ぐ教授陣より「マネジメント(経営)理論」全般を学ぶ。専攻は経営戦略論とリーダーシップ論(成績優秀者表彰)。
帰国後、IT(統合型CRMソフト開発)ベンチャー企業執行役員としてマーケティング責任者、
事業開発責任者を歴任。
複数の新規事業と事業部を立ち上げ、統括。
大手企業との事業統合を機に経営コンサルタントとして独立。次世代経営リーダー育成及びイノベーション・新事業創造に関する分野を中心に、独自の知識体系とメソッドを活用した「経営教育」(Management Education)事業を展開。
企業幹部から学生まで、必要とされる一般教養(リベラルアーツ)としてのマネジメントを学ぶ機会を提供しながら様々なプロジェクトを手がける。
2024年 大学院大学至善館イノベーション経営学術院(Master of Business in Design and Leadership for societal innovation)経営修士課程修了。
同校にて最新の経営潮流と経営リーダーシップ理論について改めて学び、経営者教育のあり方を実務的見地から研究。
The School of Positive Psychology ポジティブ心理学認定コーチ
著書:「新版 ドラッカー・スクールで学んだ本当のマネジメント」(日経BP, 2021年)
「英語で読み解く ドラッカー『イノベーションと起業家精神』」(The Japan Times, 2016年)
「ノルマは逆効果 なぜ、あの組織のメンバーは自ら動けるのか」(太田出版, 2019年)
共同執筆:
「大学発のリーダーシップ開発」(2022年,ミネルヴァ書房)
共訳:
「最強集団ホットグループ 奇跡の法則」(2007年,東洋経済新報社)
Web媒体、紙媒体での記事執筆実績 多数
ポッドキャスト「ドラッカーから学ぶ『経営者教育』」配信中!
■園田恭子(Transform エグゼクティブ・アドバイザー)
株式会社TARA PRESENCE代表取締役/第一カッター興業株式会社社外取締役「内なる力を輝かせ、より良い世界を創造する人・組織を増やす」をパーパスに、リーダーシッププログラム、コーチング、コンサルティングなどを行っている。新卒でANAに入社し国際線客室乗務員としてフライトと人材開発・組織開発をパラレルで行う。27歳で結婚するも31歳で死別。その後、総合職に転換し営業部門で法人契約や企画を管理職として担う。再婚により3人の子供の継母となり、専業主婦に。その後、起業、コンサルティング会社役員を経て現職。スタンダード上場企業の社外取締役。Transformには2019年冬にメンバーとして参加。オフタイムは旅・ピラティス・中国茶・アーユルヴェーダで身体と心を整えている。
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サマリー
今回のエピソードでは、マネジメントの質を高めるために「足す」のではなく「捨てる」という逆転の発想が議論されます。多忙なマネージャーが抱えがちな、できていないことを補おうとさらに業務を加えてしまう状況に対し、ドラッカーの「体系的廃棄」の考え方が紹介されます。服を捨てることで選びやすくなった経験から、仕事も同様に、やめることでスペースを作り、本質的な価値を磨くことの重要性が語られます。また、コンビニでの失礼な接客体験から、現場の感情に現れる経営の質の問題や、人間中心の経営の必要性が強調され、「やめることは価値創造である」というメッセージで締めくくられます。