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ボイスドラマBフラットへようこそパート3
シーン1 秋の夜の入り口
登場人物
トミー、マスター、マリア、バーテンダー、
サエキ、会社員、ミナ、物書き、
黒川、常連、優斗、恩大生の物語です。
ピアノトリオのオータムリーブス
ドアベルがカランコロンとなる
マリアがカウンターで笑顔を見せます。
いらっしゃいませ、Bフラットへようこそ
トミーが静かに営釈します。
いらっしゃい、好きな席にいろうぞ
サエキがカウンターに座ります。
いい雰囲気ですね、枯れ肌
秋になると聞きたくなるんですよ
トミーがメニューを勧めます。
今夜はピアノが少しモダンな感じでね
まず一杯どうします?
じゃあサイドカーを
マリアが手にわよく動き出します。
かしこまりました
プロフェッショナルな所作でカクテルが作られます。
カクテルを作る音
ブランデー45ml
コアントロー15ml
レモンジュース15ml
しっかり冷やして仕上げますね。
サエキがグラスを口に運びます。
酸味の後にブランデーが
シーン2
甘い安らぎを求めて
ミナが冷えた体で来店します。
ドアベルが鳴り、ミナが来店
ミナが少し震えながら挨拶をします。
こんばんは、外の風、もう冬ですね。
マリアが温かく迎え入れます。
ミナさん、お帰りなさい
今日は何にします?
ミナが少し困ったようにメニューを見つめます。
ちょっと、甘いものが飲みたい気分
心がサワサワしてて
コミーがカウンター越しに提案します。
じゃあ、アレキサンダーなんてどう?
ミナが興味津々でカウンターに乗り出します。
ことだけあります。お願いします。
カシャカシャとシェイカーの音
ブランデー
カカオリキュール
生クリーム
甘いデザートみたいだけど、後から大人の香りが来るんですよ。
ミナがカクテルを一口飲み、表情を和らげます。
03:03
はぁ、落ち着く
切ない香りが残る感じ
サイキが隣からうなずきます。
切ない香りって、ジャズみたいだね。
シーン3
常連と音楽の会話
常連の黒川が優雅に入店します。
ドアベルが鳴り、黒川さんが来店。
黒川が音楽に耳を傾けながら、マスターに話しかけます。
お機嫌だね。
トミーが感心したように笑います。
さすが、黒川さんの好きな曲だね。
黒川がいつもの席に腰を下ろします。
いつものマティニョン
静かにステアする音
ジンとドライベルモットを冷えたミキシンググラスで混ぜ、オリーブを落とす。
シンプルほど難しい。
黒川がバーテンダーの技に満足します。
完璧だよ。
ミナが不思議そうに尋ねます。
シェイクとステアって何が違うんですか?
トミーが穏やかに教えます。
揺らすか混ぜるか
音楽で言えば
シーン4
雨の中の挑戦
激しい雨音と共にユートが飛び込んできます。
雨の夜、ドアベルが激しく鳴る。
ズブ濡れのユートが来店。
店内演奏がララバン呼ぶバードランドに変わる。
ユートが青い顔で悩みをとろします。
試験の曲がどうしても譜面通りになっちゃって。
トミーがタオルを手渡します。
ユート君、ずいぶん濡れたね。座りなさい。
トミーがピアノの響きに合わせアドバイスを送ります。
ジャズは遊びだ。正確さよりも心の色をのせろ。
黒川が力強く背中を押します。
あった優等生じゃなく、少しだけ裏切る勇気が必要なんだ。
ミナが優しく微笑みます。
私、その曲好きだよ。
今日、トミーがそっと音色を重ねる。
トミーがそっとピアノの弾き方を手本で見せます。
焦らなくていい。ほら。
ユートが元気を求めて注文します。
ありがとうございます。元気が出る一杯を。
トミーが力強くシェイクします。
じゃあ、ギムレット。悩みとの別れにも効くはずだ。
氷を叩く音、シェイク。
ジン40mlにライムジュース20ml。
気持ちを切り替えるのに最高だ。
ユートがグラスを開け、力強い表情になります。
明日、もう一度だけ自分らしい音を探してみます。
06:03
シーン5 夜の物語
ピアノトリオがフライミートゥーザムーンに。
ミナが心地よさそうに聴き入ります。
今日のピアノ、すごく軽やか。
サエキがグラスを掲げます。
一杯だけ、おすすめを。
マリアが笑顔で返答します。
では、マーハッタンを。
クロカワが店全体を愛おしそうに見渡します。
ただ飲むだけじゃない、物語があるんだよ。
ミナが深くうなずきます。
わかります。ここに来て本当によかった。
トミーが最後に優しく締めくくります。
ジャズは夜を進むための灯火みたいなものだからね。
音楽がフェードアウト。
グラスを拭く音。
今夜も、ジャズクラブBフラットの夜は更けていく。