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市場区分の再編に関する上場制度の見直しについて
2020-08-07 15:29

市場区分の再編に関する上場制度の見直しについて

「スタートアップ実践放談 シニフィ談」
この番組ではスタートアップや上場企業の経営にまつわる、やや玄人好みのテーマについて、シニフィアンの小林賢治、村上誠典、朝倉祐介の3名が解説、考えをお届けします。

シニフィアンはレイターステージ・スタートアップを対象としたグロースキャピタル『THE FUND』の運営などの産業金融事業、上場企業・未上場スタートアップに対する経営アドバイザリー事業、上場株式投資事業などを行っている会社です。  
なお、こちらでお話しする内容は、何らかの投資行動をとることを勧誘するものではなく、いかなる意味においても特定の有価証券、金融商品の売買の申し込みを推奨するものではありません。

お話しした内容は加筆修正を加えて、随時以下のホームページにも掲載しています。

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スタートアップ実践砲弾、シニフィ弾。こちらの番組では、スタートアップや上場企業の経営にまつわる、少しクロート好みなテーマについて、グロースキャピタルを運営するシニフィアンの小林、村上、そして私、As
akuraの3名が、解説、考えをお届けします。
はい、こんにちは、シニフィアンのAsakuraです。 シニフィアンの小林です。 こんにちは、シニフィアンの村上です。
はい、今回ですね、先日発表され、東京証券取引所から発表された、市場区分の再編に関するパブリックコメント、今回はこの内容についてお話をしていこうと思います。
これ、おそらく2018年頃から本格的に検討が開始されたんじゃないかなというふうに思うんですけれども、今の東京証券取引所の市場の区分ですね、東証1部、東証2部、マザーズ、ジャスタック、こういった市場の区
分を再編しようというような話が2018年頃からずっと出ていて、
今年になってからですかね、大枠が発表されたのは去年でしたっけね、2019年からでしたっけね、出て、今の東証1部というのがプライム事情というような、全体でこれ3段階でしたっけ、といったような、そういった
区分の再編を行うというような方針が仕出されています。
今回はその中からですね、さらにパブリックコメントが今回東証から発表されているので、この内容について取り扱おうと思います。
はい、今回そういう意味では、かなり具体的にどういう形の基準にするかというところまで、詳細な改正事項についての表が出てきたので、今、上場企業、もしくはこれから上場したいと考えている企業にとって、自分たち
がどういう風なところに属すべきかみたいなところを考える上での大きな情報が提供されたという風に思います。
実際な数字を見ながらの方が、いろいろ理解しやすいかなと思いますので、東証が発表した資料をちょっと画面共有しながらお話したいと思いますけれども、これは彼らがパブリックコメントで出しているものの、サマリー
のページのところにあるものなんですけれども、今回の新規上場等の形式基準の改正事項というところでいろいろ書いてあります。
今回一つの改編のテーマの中に、新興企業向け資料がたくさんあるじゃないかと、JASDAQとかMothersとか、あるいは一部の裏市場第二部とか、どういう位置づけの差があるんだ、微妙にそれぞれ上場
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基準も違うし、何なんだみたいな話があったところを整理しましょうというのがこの辺りに書いてあるところですね。
ここについては大きく統一されましたということなんですけれども、より大きいのがもう一つ市場第一部について、直接東証一部に新規上場するケースと、いわゆるMothers経由で東証一部に市場変更するケース
というのがあって、新興企業の場合は後者のパターンが当然多いわけですけれども、これが実は基準が違ったんですね。
一発上場するなら自家数額250億以上いけなかったんですけれども、これがMothers経由だと40億円以上にいけるということで、そういう意味では東証一部の中でも比較的小型の上場というのはMothers経
由のものが多いというのが実態だったと思います。
この市場再編の中でも議論の中で、すごい小さい東証一部がいっぱいあるんじゃないかみたいな指摘も非常にされていて、東証一部というのはどういう格付けにするかみたいなところが一つの議論になっていたわけですけれ
ども、今回明確にスタンスとして出したのは、自家数額プラス流通自家数額ですね。
きちんとトレーディングされるだけのボリュームがある、そういう会社群で共生される市場にしようというのが一つ大きなポイントになったかと思います。これは実態として全然取扱い高がない、要はマーケットでちゃんと
評価された自家数額じゃないようなものというのが属するのはやっぱりおかしいんじゃないかということで、そのためには一定の流通自家数額がないとダメだろうということで、
ここはかなり前々から市場再編の中で議論のポイントとして上がっていたところですけれども、アメリカの100億円というのがLINEとしてここで置かれているということですね。
今のお話というのは、以前シニフィダンでも取り扱ったことあるんじゃないかなというふうに思うんですけれども、どれだけ自家数額、当然市場があるから根が付いていたとしてもトレーディングされているボリュームが
あまりにも小さかったら、全体のコンセンサスではなくてごくごく一部の人たちがちょろちょろ動かしている、そういった株価によって全体の自家数額が測られているというような、それがおかしいんじゃないかといった
ような話があります。
その通りですね。
より多くの方の目に触れて、より多くの方の判断によって株価が決まるような、そういった会社が東証一部上場に、今度はプライム化市場にふさわしい会社であるという、そういう指針ということですね。
一方、全てが厳しくなったかというと、実は緩和に近い感じかなと思ったのは、実はマザーズから指定変更するときに株主数って結構引っかかる会社が多かったんですね。
2200人もいないわ、みたいな。それが800人ということになったので、これはある意味、基幹投資がガッと入ったときにそんなに株主数を増やせられないというのを考慮したことなのかもしれないですけれども、
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ここについては、きちんとしかるべき人によって見極められて、その流通時価総額が多ければ良いだろうという、そういう考え方になったのかなというふうに思います。
なので、人数ではなくてしかるべき人が見ているということをより意識しているのかなという気は感じました。
流通時価総額100億だけじゃなくて、私もこの全般的に株主数が減ったというのは明確な強いメッセージで、多分これまで主幹事商権IPOのコメンデーションをするときに株主数を増やさなきゃいけないので、個人株主
対策というのがある種の一つの理由になっていた。
IPOにおける個人株主に流通させていく一つの理由になっていたと思うんですけど、新規上場の場合でも、このハードルが下がったことによって、
なぜ個人株主基盤を作らなければいけないのかというところの一つのロジックが減ったということもありますし、
あと分母が800に減ったことによって、一人当たりの株主の保有額というのは単純に計算すると、もともと10倍に流通時価総額が新規上場で増えて、株主数が3分の1になった分の30倍ですね。
一人当たりの株の保有額が30倍になった。
東証さんの明確なメッセージが入っていると。
かつそれを100億にしたことによって、基幹投資家さんにとって意味のある数字はやっぱりここだろうということのメッセージが入ったというのは非常に大きいのかなとは思いました。
あとこの収益基盤のところなんですけれども、前回の利益水準5億円以上というのが25億円以上なんで、これ実はかなり稼いでいる会社なんですよね。
利益額でいうと2年間25億円というのは結構それなりにハードルが一気に上がったなという印象はあります。
そういう意味で5億円ぐらいだと上がったり下がったりみたいなのがしょっちゅうあるレンジだと思うんですけれども、
きちんと収益基盤がもう出来上がってないと、少なくとも利益が出ているという構成要件ではなかなか上がりづらくなったかなと。
前私のウェビナーで利益額黒字の企業がマザーズ多いという話をしたときに、
まかみさんもうちょっと近くまで話して。
ほとんどの企業は1億円2億円の利益なんですよね。
まさにこの2年間5億円をギリギリ超えれそうな会社が大量にいたわけなので、
マザーズの今の状況からするとこの基準自体満たしやすかったわけです。
ただ25億円にした瞬間に今のこの2年間150社ぐらい業場した中で、
25億円だと満たせる企業が一気に2%に減るという意味では、
これ自身は利益出すんだったら中途半端な利益じゃなくてしっかりした利益だということに目線が変わった。
一方で逆に赤字でもしっかりした1000億100億の売り上げがあればということでいくと、
極めて今のマザーズの状況と本当に長期的に成長するために必要な実態、
赤を掘っても成長する企業がいるかもしれないという実態の両面をうまく捉えた成功になっているかなと思います。
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一方この売上高100億円かつ時価総額要件というのがですね、
これ昔多分ラクスルがこれで上がったと思うんですけども、
すごく使われてた要件ではないんですけども、
おそらく今後サース系企業とか増えてくるとこちらの要件を利用したくなる会社が増えてくるのかもしれないですが、
ここの部分が1000億円ということでハードルが結構上がったということで、
実は新興企業でマザーズで1000億円を超えている企業ってそんなに多くないというかむしろ非常に少ないので、
ここはちょっとハードルがかなり高くなったという感覚はありますね。
実際ここ1年ぐらいで市場変更してマザーズから当初一部に上がった会社、
これ売上高100億かつ時価総額1000億円満たしている会社がどれだけあるかっていうと、
これ相当減るんじゃないかなって気はしますよね。
おそらくそうなると思います。
これ非常に数字の遊びなんですけど、1000億って言うと売上高100億とどちらが難しいかというとPSR10倍なんですよね。
PSR10倍を超える企業にとっては1000億の方がハードルが低いわけですけど、
一昔前だとPSR10倍なんかほとんど使わなかったわけなので、
現実的には売上高100億円のハードルが低い。
しっかりと1000億の時価総額を達成しなきゃいけないということがより明確な基準になっているんですよね。
ただ一部のサース企業にとっては売上高100億円の方がハードルが高いケースがある。
もう一つ利益の方も2年間25億でいうと直近期で15億くらいかね。
ボトムで15億とかPRでいくと60倍70倍の水準なんですよね。
これもおそらく一昔前だと超高成長の会社がその水準だったので、
実績的にこれも1000億に近い水準に達しているということでいくと、
どの指標もいわゆる二乗所企業でいうとユニコーンの基準というところと、
この当初一部の基準というのの実体面の基準が似てきたのかなというふうにも見てますね。
そういう意味ではこの流通利地化総額をしっかり作らなきゃいけないということと、
あと実は何気に純資産額50億というのも、
例えばIPO時の調達額が少ないとなかなかここまで到達しなかったりすることもあり得ると思うので、
実はIPO時にしっかりオファリングサイズを大きくして調達するということが、
実は資本政策上必要になってくるのかなという感も感じるんですけど、
ここでどう思われます?
まさにそうですよね。
多分1000億を超えていかなきゃいけないとしても、
最低でも流通利地化総額が10%ということになりますから、
もっと少ない流通利地化総額の会社を見たことでいくと、
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最低基準は大きく切り上がったのかなとは思いますよね。
なかなか上場後にバンバン被って売り出したりとか、
好きなタイミングで増資したりできるわけではないことを考えると、
まさにこのステップとして上がっていきたいということを志すのであれば、
IPOを含めた資本政策全体というのをかなりアップデートしないと、
長期的な成長というのはうまく描けないのかなというのが感じるところですね。
ただそこに関して2点補足しておくと、
先ほどユニコーンが1つのメッセンダーと言いましたけど、
1つあえて把握しようとすると、非常にキャピタルインセンティブではなくて、
利益率が高いような会社さんであれば、毎年20億利益が出ています。
ただ成長しないんですというと、
ギリギリ250億の自家総額でいける可能性あると思うんですけども、
そういった会社さんにとっては流通自家総額4割っていうのは、
要はキャピタルインセンティブが低いということでいくと、
結構場合によっては流通自家総額が低いかもしれないので、
そういった成長性が低い収益性の高い会社さんにとっては、
ここは本当に資本政策を作っていかないと当初一部にいけないということは、
大きなハードルになるかもしれない。
我々の対象にするようなグロース系の会社さんとは趣旨が違いますけど、
1つピットホールになるのかなというところは思います。
もう1つ副次的効果として感じるのが、
今までマザーズっていかに早くすり抜けるかみたいな感が、
正直否定できないところもあったと思うんですね。
1年、ないしは1,2年ぐらいで当初一部に否定して、
というパターンが少なくなかったように思うんですけれども、
この場ハードルが課されたことからすると、
実はそれなりの期間マザーズに属するということが考えられてくるように思うんですね。
そうするとまさに我々もこの間ウェビナーで話しましたけど、
ライフネット声明であるとか、
昨今であるとマネーフォワードさんであるとか、
しっかりエクイティファイナンス等の追加のステップを踏んで、
さらに次にブーストしていくというような、
マザーズにおける市場との向き合い方というのも、
名前はグロース市場ということに変わると思うんですけれども、
振興市場における資本市場との向き合い方というのが、
振興企業にとっては重要になってくるように思いますね。
あとは1000億というところ、
ユニコーンを作っていく手組みの政策も揃っているんだと思うんですけど、
実質的には1000億を超える企業かどうかというところ、
そういう企業にとっても100億円の流通時価総額は最低限担保してほしい。
仮に時価総額が1000億いってなくても当初一にいけるんだけど、
その人にとってはより100億円の方がハードになってくると言うと、
1000億を狙うような、次世代を狙うような成長企業、
もしくはそこまででなってなくても最低限、
投資家に見てもらうためには100億円の流通時価総額が必要ですよと。
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こういう2種類違う会社さんにとって、
それぞれ違うバーが設定されているという意味では、
私個人的にも非常にバランスの良い変更かなとは思いますよね。
そういう意味では振興企業の方々も、
改めてこの点について一度しっかり目を通されて、
今後の資本政策等をしっかり見直してということを
やっていく必要があるという振り返りでした。
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