これは何かというと、今話した先行偽装を成立させるために、根拠だとか知識だとか、事実の扱いまで歪めてしまうこと。
まあなんか知らないふり見ないふり、都合の悪いデータを無視する、都合の良い理屈だけを採用するっていうことですね。
まあなんか本当は何かあのみんなが突き進もうとしている方向感があって、問題点知ってるんだけど、データがないとか前例がないとか、
会議の場で不都合な事実を共有しないということ。だんだんこれ話しているうちに、そういうふうに思い込んでしまうということ。
これがまあ知識偽装です。ちょっとあの自己洗脳に近いことかもしれませんね。
この先行偽装と知識偽装という2つが組み合わさると何が起こるかというと、まず先行偽装で結論が偽装される。
同時にその結論を下支えする根拠っていうものが偽装されていく。
よくね、あの末近世入った時、ファクトとロジックで説明しようって言われてましたけど、このファクトが偽装されていくっていうことですね。
で、結果として社会だとか組織に偽りの合意、フォースコンセンサス、これが形成されるという、こういうことが起こるわけです。
従って反論が消えていくとか、それによって間違った何か意思決定がされていくということ。
あとこれ言うのが、あの最初はね先行偽装でみんな違うんだけどなーって思っときながら、あのイエスイエス言ってるんだけれども、
これが世代をねまたがっていくうちに、だんだんだんだんみんなそれが本当だというふうに思い込んでしまう。
だってみんな言ってるんだもんっていうのがより強く植え付けられるということですね。
なんか偽でありますよね。あの猿の中で、猿の檻にバナナを吊るして、
で、猿がバナナを取ろうとしたら、ビビビビっていう風になんか電気が通ると。で、猿がビビって、もう1回やってもまたビビってやるから、まあ怖がってやらない。
で、そうこうして、まあ猿が入れ替わっていくんだけれども、なんかビビビっていう電気が通ることを見たことないのになぜかバナナを取ろうとしに行かない。
なんでバナナを取りに行こうとしないのって問うと、だってみんながやっちゃいけないって言ってるからっていう。
まあなんかよくこういう事例というか逸話というか、まあ別に本当にあった話じゃないでしょうけど、まあ偶話的なことを耳にしたことあるんじゃないかなと思いますけど、
まあこういうことでしょうね。先行偽装っていうのは。
で、この先行偽装っていう概念なんですけれども、これはあのどういう人が提唱しているのかというと、
ティムール・クランという人が提唱していることです。この方、あのトルコ出身の方で、デューク大学の教授だそうですね。
経済学だとか政治学、まあ社会変動を横断する研究者ということなんですけれども、
今話したみたいな社会の沈黙、同調圧続というものを思想ではなくメカニズムとして説明をしようとしたというという方です。
一つそうですね、あのこの先行偽装なんですけれども、もう一つあるのが一定の域地を超えると、なんか突然このなんだろうな、
みんながなんとなく空気感に支配されて、なんか至っていた結論というものが突然崩壊する。
まあ、なだれが起きるというのが、突然一夜にして崩れ去るというのがこの先行偽装の特徴なんだそうです。
元々このティムール・クランという方が、なんでこの先行偽装という概念に立てるようになったのかということなんですけど、
彼はまあソ連の崩壊だとか、東欧革命のような大きな社会変動、
これが直前まで安定していたように見えたのに突然起きたことっていう、
まあそれこそあのベルリンの壁が崩壊したみたいなやつですね。あれも結構急だったって話を聞きますけど、
なんでそんなことが起きたのか、あるいはまあソ連の崩壊ですね、何より。これがなんで急に起きたのかっていうような、それがあのものすごく疑問で、
そこが出発点だったそうです。専門家だとか当事者ですら、前日まで本気で予測できなかったということで、
なんでそんなことが起こったのかということですね。ここに違和感があったと。
本当に安定していたのであったならば、まあソ連であればソ連の体制というものが安定していたなら、
あんな崩れ方はしないはずだったんじゃないか。つまり外から見えていた安定っていうのは見せかけだったのではないかという、
そういう違和感から出発して考え始めたそうです。
彼がたどり着いた結論というのは、例えば独裁だとか強い同調圧力の下では、人々は本音を言わない。これは先行偽装ですね。
さらにそれを守るために事実認識まで歪んでいく。知識偽装が起こる。結果として社会には偽りの安定が成立する。
しかし人々にはそれが嘘の限界点があって、ある告白だとか事件がトリガーとなって、一気になだれが起きると。
こうして前日まで予測不能に見える崩壊が起きるということです。
なので崩壊っていうのは、表面上は突然起きてるんだけど、実は沈黙の下でずっと育っているということですね。
これあのなんとなく概念として近いなって思うのは、例えばピーター・ティール、021のピーター・ティールの問いですね。
これものすごく有名なやつですけど、ほとんどの人が同意しているが、あなたは間違っていると思う真実は何かってやつ。
これはまあ社会の合意を疑うという話ですけど、言い換えると合意イコール真実でないと。
合意はしばしば先行偽装の産物であるということですね。
0から1を作る企業っていうのは、しばしばこういった偽りの合意を破る行為であると。
さすが反逆の投資家ピーター・ティールですけど、そういったことを言っているわけです。
まあねこれ難しいのは、だいたいあなたが、ほとんどの人が同意しているが、あなたが間違っていると思う真実は何かって言って、
だいたい100人中99人は、世の中が間違っているんじゃなくて単にその人が間違っているっていうのが難しいオチではあるんですけど、
まあとはいえ非常に重要な概念ですね。
あとはナシム・タルブ、ブラックスワンの人ですね。
この人は、ブラックスワンっていうのは、予測不能な事象そのものよりも、なぜ見落とされるのか、そこに本質があるというようなことを言っています。
クランの枠組みで考えてみると、みんなが本音を隠していて、都合の悪い知識がなかなか表に出てこない。
だからリスクが過小評価され突然の破局に見えると。
リーマンショックなんかと関連づいてブラックスワンよく語られますけど、つまりこの先行偽装だとか知識偽装っていうのは、ブラックスワンを生む温床でもあるということですね。
ここまでなんでこんな話を急にしだしたのかっていうことなんですけれども、
なんかね、今という時代と日本という場所って、すごいこの先行偽装が起きやすい状況であり、なおかつそれが加速してるなあっていうふうに思ったりするわけです。
どういうことかというと、やっぱりSNSの影響、それによる分断と沈黙っていうのがあるのかなと思っていて、
なんでもかんでも発言が可視化永久保存されやすい、されやすいというかされてしまうオンライン上の発信というもの。
まあそういったもの、あるいはオンラインで発信していなかったとしても勝手にそれが誰かに引用されてオンラインで可視化されてしまう。
こうなるとですね、何かそれに対する反対意見というのは議論ではなく攻撃になりやすいわけですよね。
こういった攻撃の構造、誰かが誰かに何か攻撃を仕掛けている。
もっとわかりやすく言うと、漏悪的な喧嘩ですよね。
これってまあやっぱり人間の本能に訴えやすいんだろうな。
YouTubeとか見てると、俺なるべくそういうの見ないようにしてるつもりなんだけど、タイムラインになんかブチ切れとか激切れガチ切れとかいっぱい出てくるじゃないですか。
Xのタイムラインとかも、おすすめのとこに。
なるべくおすすめ見ないようにしてますけど、こういうことですよね。
なんか攻撃になりやすい。
結果として人は、まともな人であればあるほど合理的に黙るという選択を取ります。
先行偽装がコスト最小化として最適化されるということですね。
逆にその裏をついて、だからこそ炎上してでもビューを集めてやろうという人は、そこにあえて漏悪的に立ち振る舞ったりするわけですけど、
何がともあれ、コインの裏表の現象なんじゃないかなと思います。
あとこれはね、またちょっと言いづらいことではありますけど、
まあやっぱりこれ知識偽装の温床だと思いますが、
これ業局あるんだろうけれども、リベラル的な価値観、それも求心的なやつの表出か建前かというもの。
まあこれちょっとね、言いづらいですね。
なんせならば、この先行偽装って、言ってしまうと周りの人たちから批判を受けそうだから言わないことだから、
私にとっても具体的なことを言わない方がより良いという、そういうインセンティブ構造にありますので、
具体的に何っていうのは言いませんけども、
まあやっぱり求心的なリベラル的思想の建前か、
もともと出発点として僕十分リベラルな人間のつもりなんですけどね、もともとは。
だけどちょっとあまりにもこれ行きすぎてるなっていう感覚が、ここ5年ぐらいでしょうか、あるわけですけれども。
でまあそれがちょっと完全に弾けてしまったのが、先行しているアメリカの今の姿だと思いますが、
まあ本来すごい重要な理念なんだけれども、なんかもう運用がなんか形式的なチェックボックス的になっちゃって、
本音の部分が語られないとか都合の悪い事実が出ないだとか、
まあその結果正しさの衣をまとった知識偽装が起きる。
もうこれオブラードに包みまくって言ってますけど、
まあなんとなくわかる人はわかるんじゃないでしょうか。
だけどまあこの正しさの衣っていうのをね、誰も反論できない、
大阪マンは裸だって言えない、言ったらコテンパンにされるからっていう類の話ですね。
これも先ほど言ったように、そこに対してあえて露悪的にわーっと突っかかる人はいるわけだけれども、
それはそれでね、吹っ消えていて、なんというかちょっとひどいなと思ったりするわけですけど、
まあ物事って何でも中央にありますからね。
まあ何はともあれそういった時代性の部分。
あとやっぱり日本ってね、やっぱりそういう文化ありますよね。
本音と建前っていうものが切り分けられていて、文化的に正当化されやすかったりだとか、
あとは表唐突じゃないですけど、
まあ並風立てないっていうことが美徳になる。
お騒がせして申し訳ありませんでしたって謝る社会ですからね。
お騒がせして一体何が悪いんだっけって勝手に騒いだだけでしょって話なんだけど。
まあまあこういったことによって偽装がより深く長く続きやすい社会ですね。
なので裸の王様もみんな善良で歩き回ってるっていう、そういう社会なんじゃないかなと思います。
でまあこれ裏を突くとですね、そういった真実を突くプレイヤーっていうのは歪みを取れる機会が大きい。
まあそういった社会なんじゃないかなというふうに思うわけですね。
で、これやっぱり僕ねスタートアップと結構関係あると思ってるんですよ。
つまりその偽装の裏側にある真の需要を取っていくということ。
つまりこの先行偽装がある場所には何かしら満たされていない本音っていうものがあるわけですよね。
知識偽装がある場所には既存勢力が直視できない現実があるということです。
これあのものすごくコンセプチャルな話をしてますけど、ちょっと3つだけ例を出しましょうか。
一つは例えばこれマッチングサービスですね。
マッチングサービスってね、やっぱり十数年前まではなんかやっぱりちょっと恥ずかしさっていうものがあったわけですよ、先行偽装。
で、まあなんだろうな、オンラインで会うっていうことは恥ずかしいことであるっていう、ある種の雰囲気っていうものがあって。
知識偽装としてネットの出会いは危ないとか、そういった攻撃がなされていたわけです。
で、これ僕が自分でスタートアップやってた2009年とか10年頃、
アメリカの男女の出会いってオンラインマッチングっていうのが実はトップなんだよっていうのを見てですね、
何なんだこの違いはっていうことを結構衝撃を受けたんですよ。
これすごく覚えています。
当時日本だとオンラインサービスって出会い系っていうふうに、ある種別称で称されていたし、
そうである限りどんどんどんどんそっちの負のスパイラルの方向に回っていって、
もちろんそこでよからぬことだって発生したわけですけど、
ただこれを本来もうちょっと整理し直せばものすごく大きなマーケットになるんじゃないかなっていうことは非常に思っていました。
今の20代前半の人とか想像つかないと思いますけど、
なんて言うんでしょうね、今でいうオンラインマッチングサービスって当時はポルトサイトぐらいの扱いだった気がしますね。
だけど今やね、もう日本においても男女の出会いってこういったマッチングサービスがすごい上位に来るわけで、
これはこれで非常に厳しい世界なんだってことをいろんなところで見聞きして、
今もう年取ったら人間でよかったなと思ってますけど、
だけどここにはやっぱり必ずニーズがあったわけですよね。
それをうまく非常についたのがペアーズっていう会社だったんじゃないかなと思うわけです。
これ一つの例ですけど、もう一つの例で言うと、
例えばね、これ社名上場給与とか言ってもいいと思いますけど、
表の合意として緩くてホワイトな職場が正義、厳しさは悪みたいな世界の中において、
これ言ってしまうと例えばオープンハウスとかすごい成長してるわけですよね。
もっとその言流にたどると光通信みたいな世界があって、
ある種、なんだろう、ものすごく昭和的な価値観、企業風土、文化で動くものに対して、
あれは古い攻撃対象であるという風潮がある中において、
あえてそういったアプローチをとっている企業群っていうもの、