00:02
This is 令和スタートアップ。この番組では、猫大好き森厚子と馬大好きYusuke Asakuraがスタートアップにまつわる話題についてゆるふわっとお話をしているのですが、
今回は森さんがおらず、Asakura一人がスタートアップにまつわるトピックについてゆるふわっとお話ししております。
今日は、東証の上場基準、上場に向けたハードルが上がったら、果たしてどういったことが起こるんでしょうか、ということについて試行実験ガテラを話してみたいと思います。
私のボイシーポッドキャストをお聞きの方であれば、ご存知の方もいらっしゃるかもしれませんが、
昨年2024年の12月に、東証からレポートが出されていて、東証のグロース市場の今後をどうしていこうかというような、そういったレポートが発表されていました。
結構このレポートの中で、ポストIPOスタートアップですね、上場した後のスタートアップのパフォーマンスというのが非常に悪いんじゃないかといったような、そんな問題意識が投げかけられています。
それは僕自身が昔、スモーラIPOの問題を解決したいなと思って、グロースキャピタルを始めた頃からあまり状況が変わってないなという印象ではあるんですけれども、改めてそういった問題意識というのが今になって広く普及したなというふうに思っています。
もうこれ人に話を聞くと、どうも東証の中の人では上場の者数が多すぎるということで、上場企業者数を半分にしたいらしいという、本当かどうかわからないですけれども、そんなことしやかな噂も耳にすることがありますし、
何にせよ、スタートアップ、上場スタートアップ、ポストIPOスタートアップですね、に対する目っていうのは結構厳しくなりつつあるなというふうに思っていて、そういった東証のレポートが出されるっていうのは、これはだいたいこういったレポートを作ることによって、徐々に徐々にコンセンサスを作ってますよっていう外堀を埋めるプロセスの一環ですから、
そういった意味でいうと徐々に外堀は埋まりつつあるんじゃないかなというふうに思っています。
実際ですね、これ1月年明けの日経新聞ですけれども、自動運転や核融合、和泉ユニコーンどう生む?指揮者に聞くっていうような、そんな新聞記事がありまして、その中で早稲田大学の入山先生がこんなこと言ってるんですね。ユニコーンが少ない理由は3つあると。
03:14
まず日本は世界で最も上場しやすく、時価総額が10億ドルに達する前に上場してしまう。小粒でも上場すると日々の株価を気にしたり、お金持ちになって事業意欲が低下した経営者が会社に残り続けたりする弊害がある。
次に企業化の数が圧倒的に足りない。長らく就寝雇用が続いており、段階ジュニアより上の世代の人たちが大企業に留まりリスクを取らない。
3番目はグローバル化の遅れだ。米国の人口は3億人、欧州は4億人、東南アジアは6億人に対して日本はたかたか1億人で市場規模が小さい。日本だけを相手にしているとユニコーンになるのは難しい。
その上で、まず上場のハードルを上げる必要がある。小粒上場ができなくなると米国のようにM&Aが増える。大企業に買収されたスタートアップの社長の多くは辞めてまた起業する。お金や経験値があるため、より大きなリスクを取れる。
問題意識については、上場しやすいがゆえに小粒なんじゃないかとか、あるいはそれ以外でも企業化の数が少ないとか、グローバル化が遅れている。
ここの論点というのは非常にわかる部分もあるんですけれども、果てさてそのソリューションとして本当に上場のハードルを上げることが良いのかどうなのかっていうのは、これ人によって意見分かれるとこだなと思うんですね。
実際この後僕は個別に入山先生にこうなんじゃないのみたいな、そんなメッセージを送ったりしてましたけど。今日はじゃあ実際に賛否あろうかと思いますけれども、上場のハードルを上げるとどうなってしまうのっていうことをサクッと考えたいと思います。
まずこの論点で、ソリューションによって良い影響もあれば悪い影響もあると思うんですよね。ポジティブな影響、ネガティブな影響ってそれぞれあるんだろうなと思っていて。まずじゃあどういった良い点があるのかっていったことを改めて考えてみたいんですけれども、これは入山先生もご指摘の通りM&Aが増えるだろうなっていうような、そういった期待は持っているかもしれませんね。
だって上場仕様にもIPOができないわけだから、だから一方でエグジットはしなければいけないわけで。上場できないんだったらM&A仕様をせるという、そういったパターンが広まる可能性はあると。
で、そうやって大企業に買収された企業化っていうのは、じゃあ再び起業するだとか、あるいはエンジェル投資に回ったりだとかして、それによってシリアルアントレプレーナーが増えたりだとか、あるいはそういった企業に関する知見とお金が広まって、よりリスクテイクしやすくなる土壌が生まれるかもしれない。これは一つ可能性としては言えることでしょうね。
06:13
あと同様に、もうその小さい規模感で上場できないのであれば、もうどでかくなって上場するんだと。本当に上場するんだったら。そういう意味でもうスケールしようとする、スケール志向のスタートアップが増えて、結果としてそのマーケットに上場している、投資をグロースに上場している企業の質が向上するんじゃないか。
こういったことはあろうかと思います。そうなってくると国内外の投資家もですね、そういった日本のポストIPOスタートアップに魅力を感じて投資をしやすい。
結果、グロース市場に上場している会社で、本来成長ポテンシャルがあるんだけれども、今はまだ埋もれているという会社が、投資家の目から見て発見されやすくなるみたいな。そういった良い面というのは、これもひょっとしたらあるのかもしれませんね。
同様に大きくなんないといけないから、経営者が上場をゴールと捉えるんじゃなくて、そこでまた上場した後も成長している会社が出てくることによって、長期的に成長を志向するのが当たり前だというような、そういった共通認識が生まれるのかもしれない。
これは一つポジティブな影響として言えるんじゃなかろうかと、考えることはできると思います。現実問題として、じゃあIPOダメだからM&A増えるのかというと、これまずもってM&Aってね、売り手の問題以上に買い手の問題ですから、じゃあお金出す人いるんですかっていう話と、
あと、これ長い目線で見たときにそういう修正はかかるのかもしれないけれども、少なくとも今世の中にある日本のスタートアップっていうのは、東証グロースへの上場に最適化したような資本政策をしている会社が多く、端的に言ってバリエーションがめちゃくちゃ高い。
それを正当化するために優先株を使っているわけですけども、ここで買い手と売り手の目線のズレっていうのは出てくるんじゃないかなというふうには思いますが、ただ試行実験としては十分成り立つ説なんじゃないかなというふうに思います。
で、一方ね、短期的な、短期的じゃないな、ネガティブな側面ってことを考えると、僕はこれ結構影響あるんじゃないかなと個人的にはこっちを懸念してますけれども、やっぱり企業化減るんじゃないのっていうふうには思いますよね。
もちろんね、小さい時価総額で上場できるのがいいというつもりはないですけれども、そもそも日本においてスタートアップ、起業しようとする人が少ないっていうような問題意識、これは先ほどご紹介した記事の中で飯山先生もおっしゃっているわけだけれども、
09:13
企業化の稼働が圧倒的に足りない中において、じゃあエグジットの水準、バーっていうものを引き上げてしまうと、これは何かますますそういうのに挑戦する人って減ってしまいますよねと。
企業のインセンティブはめちゃめちゃ下がってしまうし、いやーちょっと一発勝負してやろうかなーって思う人が、うわーこれリスクリターン合わねえわ、やっぱやめたって言ってしまう可能性っていうのは、これは大いにあろうかと思います。
もちろんね、そんな小さい規模感で上場しようと思っているような、そんな奴らがいなくなった方がいいじゃないかみたいな、そういう考えだってもちろんあると思いますよ。
もちろんあると思うんだけれども、現実問題として企業する人は減るだろうなというふう、これは実態として起こるだろうなというふうに思います。
2点目で言うと、これは正直ね、世の中から見た時に別にどうってことないというか、それは個々のプレイヤーの個別事情の話でしょっていうふうに言われてしまうと思うので、あんまり強調するつもりもないですけれども、
結果としてExitをするスタートアップが少ないと、VCがリターン確保できない。
こうなると、VCって投資解消に時間かかったりだとか、Exitできず、次のであるがゆえに投資パフォーマンスが上がらず、結局次のファンド蘇生できずに廃業するVCっていうのは続出することになるんじゃないかなというふうに思います。
それはそういうリスクを取ってやってたVCの勝手でしょって言われたらその通りだと思うし、別にであるがゆえにダメだっていうつもりはないんですけれども、ただ回り回ってこれって、じゃあ資金の出して、スタートアップの資金の出してますますいなくなってしまいますよっていうことにはなろうかなと思いますね。
今挙げたような企業化の減少っていうこととVCの廃業っていうのが同時発生すると、もうねエコシステムはほぼ崩壊すると思いますし、スタートアップ5カ年計画どころの騒ぎではないですよね。スタートアップ投資の総量ってのは大きく落ち込んでしまうだろうなというふうには思います。
繰り返しですがね、じゃあその小さいサイズ感で上場してやればいいやっていう、スモーラIPOでいいや、上場ゴールでいいやって思っている企業化がいなくなるんだったらそれでいいじゃないかっていう意見もこれはあると思いますし、そんな企業化を助長するような今のマーケットの仕組みでいいのかっていうそういう高はなものの見方もあると思うんだけども、
12:01
だけどね、そうやっていろんなある種山っ気ある人たちが属するしてくる中から一部輝く会社が出てくるっていう、スタートアップってどこまで行っても鮮密の世界ですから、そういった側面もあるわけで、その可能性を一切排除してしまうのは僕はどうなんだろうなというふうに思ったりはします。
また現実問題、これ海外の企業家で、日本で企業主婦っていう人増えてきてますけど、彼ら明確にね、だって日本ってイグジットしやすいじゃんとか、あるいは海外の投資家もそうですからですね、結構クイックにイグジットできるいいマーケットだよねっていうふうに見なされているという側面はあろうかと思います。
ひょっとしたらこれは不名誉なことかもしれませんけれども、そういうふうに思われている側面はある。そういった日本ならではの利点特徴っていうのを打ち消してしまう、そんな行為になりかねないということではありますね。
ここまでお話ししてお気づきの通り、僕はポジティブな影響、ネガティブな影響、投票の上場ハードルを上げた場合に起きる影響としては、現実的にはネガティブな影響の方が圧倒的に大きいと思っています。
もちろんそのポジティブな影響がないとは言わないですし、可能性はありますよ。M&Aはおそらく増えるでしょう。
また、上場を目指す以上、大きなスケールにならざるを得ないというか、狙っていくしかないと思う企業家はきっとこれ増えることでしょう。
なんだけど、全体の総量というのは一気にガクンと一段と下がってしまうんじゃないかなというふうに思います。
それでいいということであれば仕方ないなというふうに思うし。
私はそんなマーケットの中でもこれからもずっとやっていくつもりではありますが、誰のためをもって何のためにマーケットを形成していくのかというそういう課題ですよね。
もちろんね、僕もスモーラIPOがいいとは全然思わないし、スモーラIPOが問題ではないな、本質ではないな、上場ゴールですね。
上場ゴールがいいとは全く思わない。別にスモーラIPOでもその後伸びる会社って中にはあるわけで、だから僕スモーラIPOが一概にダメというつもりはないです。
ないんだけど、上場ゴールは良くないよね。上場がピークでそのまま下がってしまうのって何の価値があるんですかというのはこれは思います。
そんな中においてですね、いやもうちょっとM&Aによる出口を増やした方がいいんじゃないかだとか、あるいはもっと大きく成長することを目指す起業家が増えてしかるべきっていうこの考えは僕は大賛成ですし、そうあるべきだと思うんだけれども、
ことはそんなに簡単じゃないんだよということでしょうか。
15:05
これから結構、半ばねもう諦め気分というか、とはいえこれも上場基準を上げるのが既定路線なんだろうなというふうには思ってますので、
まあそうなってもやっていくよということが前提ではありますけれども、結構大変なことになるんじゃないかなというふうには思っています。
この点ね、投資家でない人とか起業家でない評論家っていうのは上場基準を上げろって結構安易に言えるよなというふうには、これはもうポジショントークですけど個別には思いますね。
もともと投資してた人でも投資しなくなった人は簡単に上場基準を上げろって、あんたら結構簡単に言ってくれますね、自分の立場が変わったらっていうふうに思う部分はある。
まああと同時にただね、これミックスドフィーリングなんですよね、これこんなこと言ってしまうと怒られるかもしれないけど、それこそ大きなスタートアップのカンファレンスとかで、高々ね上場して時価総額数十億円規模の上場企業経営者が成功者面して話してるのって、それはさすがに恥ずかしくないかって思う部分もあるし、
まあね、そういうのがずっと続くと、これはダメだっていうふうにそれは思われてしまうなと思う、そういう節もあります。
あとこの東証グロースのね、上場基準の話って、どうしてもねこれ産業振興っていう、スタートアップを育てていこう、それによって産業振興をしていこうっていう、何というか産業政策的な側面観点と、
あとそもそも市場って売買の場なんだから、そこに参加する投資家にとって信頼感のある場じゃなきゃいけないよねっていう、ある種のマーケットの信頼感をどうやって醸成するかっていう、
2つの観点、2つの論点って、これ必ずしもピッタリ合致はしないと思うんですよね。ただ合致しないんだけど、そういうのがごっちゃになって議論されてる具合に、結構ややこしい話になりがちだなというふうに思ったりはします。
そんなところでしょうか。この辺り、結構何回か僕も思ってることあるし、先日も投資家向けのカンファレンスでずっとこのテーマで、僕パネル出たんですけど、その時ね、VC、僕もう一人いたかな、自分だけで結構針の無償というかサンドボック風状態でボコボコに叩かれるわけですが、
まあまあ、思うところはありますので、ちょっと引き続きお話ししていきたいなと思ってます。ということで今日はここまで。おしまい。