00:02
This is 令和スタートアップ。この番組では、猫大好き森厚子と馬大好きYusuke Asakuraがスタートアップにまつわる話題についてゆるふわっとお話をしているのですが、
今回は森さんがおらず、Asakura一人がスタートアップにまつわるトピックについてゆるふわっとお話ししております。
こんにちは、Asakuraです。 以前、僕のボイシーポッドキャストでこんな話をしたことがあります。
何かというと、スタートアップの人たち、その多くが、何かしらデジタルツールを既存の会社、大企業もあれば中小企業のケースもあるんでしょうけど、
そういった人たちにデジタルツール、DX化するためのツールを提供して、労働生産性を改善しましょうだとか、あるいはそういった事業の見える化をしましょう。
こういった提案をしている。つまり、イネーブラーなわけですね。
こういったアプローチを取っているスタートアップが多いんだけれども、一方で、じゃあそういったデジタルツールがどんどん活用が進んで、日本の会社の労働生産性が上がっているのかというと、残念ながら今現在そういう状況ではない。
だったら、もういっそのことを自分たちがそういったデジタルツールを活用して、お客さんに提供するんじゃなくて、お客さんの領域を自分たちがファーストパーティーとして事業展開すればいいんじゃないですか。
そんな話をしていたことがあります。
つまり、イネーブラーとして既存の会社、これを主に僕が想定しているのは既存の古い会社で、なおかつリアルビジネスなんかを想定していますけれども、何かしらオフラインの要素の関わる事業者ですね。
そういったところに対してイネーブラーとして立ち振る舞うんじゃなくて、もうディスラプターとして事業展開したらええやんという、そういった話をしていました。
これね、言っては見たものの一方で、これVCの立場からしてみたときに、投資対象としては結構難しい点があるんですね。
VCとの相性結構悪いなと思います。
僕はそういったスタートアップ、そういったスタートアップっていうのはイネーブラーとしてじゃなくて、もう自分たちがまるまるその事業を置き換えますよという、そういうスタンスのプレイヤーが出てくることを大変期待しているんですけれども、一方で自分の商売、VCとして見たときに結構投資が難しいなという、そういう側面があるなということは感じています。
03:04
今日は改めてですね、どういった点が具体的に難しいのか、これ逆に言えばそういった論点をクリアすることができれば、VCの立場からすると投資対象として非常に魅力的にもなってくるし、またスタートアップの立場からしてもですね、外部の資金を活用して、
エクイティファイナンスを活用して、事業を短期間で大きく伸ばすことができる、そんな可能性があるということです。今日はそういった論点、自分たちがディスラプターとして振る舞う上での論点といったことについて考えてみたいと思います。
まず論点を触れる前に、逆にこれいいよという点を先に述べてみたいなと。つまり、ディスラプターとしてDX側がなかなか住んでいないリアルビジネスを自分たちがデジタル武装してやっていくんだという、そういうアプローチを取ったときのいい点ですね。
これまず第一に、市場のリスクがないということです。マーケットのニーズが確実にそこにあるということです。どういうことかというとですね、これはちょっと教科書的な話になってしまうんですが、一般的にスタートアップは主に2つのリスクを取っているというふうに説明をされています。
これ具体的に言うと、一つは技術的なリスク、もう一つは市場のリスクですね。イノベーションって聞くとすぐに技術革新というふうに訳してしまったりだとか、スタートアップっていうと何かものすごく新しい技術を追求するそういった人たちでしょうと思ってしまわれるお考えになる方もいらっしゃるわけですけれども、
実際にはスタートアップはですね、もちろん技術的なリスクを追っているケースもあるけれども、同時に市場のリスクも追っているわけですね。逆にその技術的なリスクはあんまり追ってなくて、市場のリスクを追っているというケースもある。
もう少しこれ平たく言うとどういうことかというとですね、技術的なリスクっていうのは、そもそも本当になんかそんな夢のようなこと言ってるけど、そんなものを作れるの?みたいな、そういう話ですね。
例えばどこでもドア作れたら絶対ニーズあると思うんですよ。欲しいもん。いくら出してもいいからどこでもドア欲しいっていう、そういう人おそらくいると思いますし確実に儲かると思います。
ただ残念ながらどこでもドアは技術リスク高すぎですよね。本当にできんの?みたいな。
できたらまあ売れるんでしょうけど、そもそも作れないんじゃないの?という、そういう類の話。
対して市場リスクっていうのは、これは何かっていうと、作ったはいいものの本当にお金出して買うお客さんいるの?みたいな話ですね。
06:00
要は、ひとりよがりで自分が勝手にそういうニーズがあると、あなたが思ってるだけじゃないですか?みたいな、そういう話。
要は僕が考えた最強のいいプロタクトみたいな、そんな発想に陥っていませんか?という、そういう話です。
作ってもね、結局使ってくれる人、お金放ってくれる人がいなかったら、もう意味がない。
よくこう言っちゃうんですけれども、完成の事業、完成ってのはパブリックですね。完成の事業がよく起こしがちなやつですね。
作ったはいいものの誰も利用者がいないというやつです。これはまあ、市場リスクの取り方としては最悪なパターンですよね。
この点、すでに産業が存在している、既存の業界があるという状況のわけですから、
何の話かというと、ディスラプターとして既存の産業に乗り込んでいくという行為っていうのは、基本的に市場リスクがないんですね。
だってお客さんいるじゃんみたいな。みんなニーズがあるじゃん。そこにお金払っている人ってすでにいるじゃんと。
だからそもそも本当にそんなマーケットあるのかなみたいなことを思い悩む必要がないし、
そのマーケットにおいてよりクオリティが高くて、より安価で何かサービス、プロダクトを提供することができたら、
まあそりゃあお客さんお金払いますよね、ついてくれますよねという。ごくごくわかりやすい話です。
これがですね、そういうディスラプターのある種良い側面なのかなと思います。
じゃあ逆にどういった点が難しいのかという話なんですけれども、
単純な話でこれ一つは経営の複雑性が増すということですね。経営の複雑性が増すということ。
どういうことを言っているかというと、あくまで通路を売っているイネブラであるならばですね、
何か既存産業が行っているバリューチェーンのどこか一部にターゲットを絞って、
そこに刺さるようなプロダクトを展開すればいい。
こういう意味で言うと、経営としては極めてシンプルな構造になるわけですよね。
なのであんまり多く複雑に物事を考える必要がないということ。
この点は何らかそういったイネブラとしてやる人たちに対してですね、
一方でごくごく一部のバリューチェーンだけではなくて、
ありとあらゆるバリューチェーンの上流から下流まで自分たちでやっていかなければいけないし、
またそれを支えるファンクションというものを自前で揃えていかなければいけない。
これは極めてめんどくさいなというふうに思いますし、
おそらく業界外の人が簡単にできることではないだろうなというふうには思います。
こういった経営の複雑さというのが一つある点ですね。
09:02
もう一つは、いわゆる今までスタートアップとして認知という時のほぼほぼ何を指していたかというと、
ITスタートアップだとかソフトウェアの世界の人々を指していたわけですけど、
こういったスタートアップにある種、利点というものがほぼほぼないということですね。
これ何を言っているかというと、限界費用がかからない、またスケーラビリティがある。
こういったITスタートアップ、ソフトウェアスタートアップ特有の2つの利点というものが、
何らか既存産業、特にリアルビジネスに切り込んでいくような事業だとなかなかないということです。
これもう皆さんよくご存知かもしれないなと思いつつ改めてお話をするとですね、
まずスケーラビリティの点。
やっぱりソフトウェアってどんどんどんどんお客さんが増えても対応が簡単なわけですよね。
例えばZoomのアカウントを使っていた顧客がいて、自分たちがZoomだとしてですね、
あるクライアントが10アカウント試験運用してましたと。
使ってみて、Zoomいいね、もっと使いたいんだけど、
じゃあもう前者導入だ、じゃあ1000アカウント発行しようってなった時に、
それ1000アカウント発行するためにですね、
すごいじいじい納入するまでの時間がかかってしまうのかというと、
そんなこと全然ないわけですよね。
これがハードの世界だと一個一個、10から1000、どひゃーってことで、
いろんなもの、部品だとか調達して作らなければいけないし、
時間もコストもかかるわけですけれども、
これがオンラインで完結するソフトウェアだったらそうですかということで、
もう即座に発行することができる。
すごいスピーディーに、そういった需要に対応することができるという点で、
これは非常にITスタートアップ、ソフトウェアスタートアップの良い点だと思うわけです。
これが一つ。
一方でこれがですね、リアルビジネスに見込んでいくと、
逆の話ですけれどもないわけですよね。
もう一つは限界費用に対する考え方ですね。
ソフトウェア、今Zoomの話しましたけど、
Zoomがアカウント10だったところ、じゃあ20発行します、100発行しますとなったときに、
いちいちそこに追加の費用、コストが提供するZoom社側で発生するかというと、
まあ基本的に発生しないですよね。
まあ細かなサーバー費用がなんだかんだっていうのはあるのかもしれないけれども、
それってもう微々たるもので、
まあ基本的には何らか発行したら丸々あらりとして計上することができると。
この点がいわゆるソフトウェアのサービスの良いところ。
12:01
対して、これもまた裏返しになりますが、
DXを図る、リアルビジネスで既存産業でDX武装したプレイヤーが乗り込んでいこうとすると、
それが実現することができない。
そうなると投資家の目線で見たときに、
ITのスタートアップ、ソフトウェアのスタートアップよりもあまり旨味がないように見えてしまうという、
こういった点があろうかと思います。
まずもってスケラビティの制約と限界費用の問題ですね。
加えてですね、中長期的な課題としてリビングデッド化するリスクというものもまたあります。
ベンチャーキャピタルがなぜスタートアップに投資をするかというと、
それはもう短期間で急成長してエグジットをする。
そういった短期間で急成長するぞという思考性を持っている、
そういった経営者、企業家を支えようとするのがVCであり、
そういったところにリスクマネーを提供する代わりに、
エグジット時儲けさせてもらおうというのが、
これが極めて一般的なVCの定義と思っていただいて結構かと思います。
一方ですね、既存産業でリアルビジネスで何かしらDX化して実業やっていくぞとなるとですね、
結構早いタイミングでキャッシュフローが生まれるわけですね。
それこそSaaSみたいにJカーブで最初掘って掘って掘りまくって、
数年後にクローチができればいいとか、そういう世界では全然ないわけです。
そうすると何が起こるかというとですね、中小企業化しかねないわけですよね。
まあなんかキャッシュできたし、別に潰れないし、いっかみたいな、
そんな感覚に経営者がなってしまいかねない。
これは僕は中小企業出自で、そこから自分たちの独自のプロダクトを作って、
スタートアップとして衣替えするんですっていう、そういうストーリー非常に好きなんですけれども、
ただ悩ましい点ですね。中小企業のままでいられたら困るんですけどみたいな。
いやいやおかげさまでキャッシュフロー出てるんで潰れなくなりましたって。
いやそれで満足されたら困るんですけどっていう。
なんだろうな。要はその投資家側の成長期待と会社側の目線が揃っていないということですね。
もう少しファイナンシャルなものの言い方をすると、
資本コストに見合った成長をスタートアップ側がしようとしていないとなると、
こればっかりはもうちょっとどうしようもないなということです。
ここらへんの問題ってどうやってクリアするのかって結構難しいんですけども、
人の心までコントロールすることできませんし、
じゃあ何、上場努力勤務とか、買い物情報入れるの?みたいな話になるわけですけど、
そういうのね、やりたくないなってことを思うとですね、
15:00
なんとなくこういった領域は投資がしづらいなということになってしまうということでしょうか。
以上、投資対象として難しいポイントっていうものをのげてきました。
これは特にね、スケーラビリティ限界比を共通して言える話なんですけれども、
結局のところ、何か労働力の問題っていうのはどうしてもついてまわるわけですよね。
今って、労働人口がどんどん減ってきてる中において、
労働生産性を上げなければいけない。であるがえに、そういったDXが必要だよねということで、
スタートアップの存在意義がある状況なわけですけれども、
自分たち自身がファーストパーティーとしてそこに乗り込んでいってですね、
イネーブラーではなく自分たちが事業そのものをやろうとすると、
結局自分たちも同じ罠にはまり込んでしまう。
つまり、働き手少ないからなんとか生産性を上げなきゃいけないねっていうふうにしてるんだけども、
自分たちだって結局働き手雇えないじゃないかと。
であるがえにスケールできないじゃないかとか。
そういう同じどつもにはまってしまうというのが、
ある種難しいところなのかなというふうに思います。
以上を述べたあたりっていうのを逆にクリアすることができれば、
こういうDX武装して既存の産業、特にリアルビジネスに切り込んでいくっていう類の事業って、
結構面白い投資対象だとか、ないしはスタートアップのテーマになり得るんじゃないかなというふうに思うんですけれども、
ここでどちらかというとVCとしての私の観点で話をしてきましたが、
立ち戻ってそもそもエクイキにどこまで依存するんですかという点は、
考えてみてもいいんじゃないかなというふうに思うわけです。
だって既存のそういう対象マーケットの人たちって基本的に外部からエクイティ調査してずっと事業やってるわけじゃないじゃないですか。
基本的には自己資金と、あと事業から得られる、創出されるフリーキャッシュフローをベースに事業を行っているわけで、
本来であればあんまりそんな大きなお金って外部からわからない人がないはずなんですよね。
逆に言うと、まかなわなければいけない状況であるとするならば、何かが間違っているということ。
これ実際あった話だと、何度かこの手の話で聞いたことあるんですけれども、
DX化するためのエンジニアの費用ですみたいなところで、エクイティ使って採用したいんですっていう話っていうのは、
18:04
ここで理解するんですけど、先行投資的な部分として。
だけど、なかなか難しいな、説明の仕方が。
その事業そのものをやるのに必要な、本来、原価に参入されるような人たちの採用のお金まで、
採用というか雇用のお金ですね、までエクイティで調達しようっていうふうに言われると、
そもそも何それ、普通にみんな一般の人たちは黒字でやってるんだけど儲かんない事業なの?みたいな。
そんな気分になってしまうわけですね。
何やともあれ、エクイティにそもそも依存する必要があるのかどうなのかっていうのは、
これ一つ重要な論点なんじゃないかなというふうに思います。
あくまでキャッシュフローの資金繰りの問題なんだったら、それこそデッド活用すればいいわけだし。
まずもってフリーキャッシュフローで事業のキャッシュを叶えましょう。
なおかつ運転資金が問題になるんだったらデッドをやりましょう。
DXを働かせるための、いわば先行投資としてお金が必要ならエクイティを活用しましょうという、
そういう話だと思うんですよね。
何やともあれ、一番最初の一回し二回しっていうところは、
とはいえお金ないとどうにもならないからエクイティ調達するんですっていうふうに言われるのは分かるんだけれども、
何だろう、その事業をやる直接費までエクイティで賄いますって言われると、
それなんか破綻してないっていうふうに思ったりするわけです。
で、じゃあ、なんかね、VCDある私がそれ、
エクイティでの資金調達にどこまで依存するかっていう話をするのも変な話なんですけど、
ここで問われてることって、どこまでスピードを早める必要があるのかっていうことだと思うんですよね。
だって別にスピードを早める必要がないんだったら、じっくりことごとゆっくりやってもいいわけじゃないですか。
だけど、そうじゃなくて、スピードを早めるために、
本来普通にやってたらフリーキャッシュフローが生まれる事業のはずなんだけれども、
あえて外部の資金を活用してスピードを高めないというふうに思ってるということなので、
あれば、もうそもそもそれは何でスピードを上げる必要があるのかっていったことを考える必要があるんじゃないかなというふうに思います。
つまり、必要な資金ニーズがあるにせよ、それって全部エクイティで賄うんじゃなくて、
一定の部分っていうのは、事業に直接直結する部分っていうのは、
費用っていうのはフリーキャッシュフローでちゃんと賄って、
そうじゃないところっていうのは、成長部分ですね。
特にDX要素の部分に限定してエクイティを活用しましょうと。
私が言うのも変ですけど、別に人様から資金調達しなくて事業成長させることができるんだったら、それに越したことはないわけで、
別にお金なんて調達しないで済むんだったら、調達しないで済むに越したことないわけですよ。
実際、VCである私は、自分の会社をエクイティで調達したんですから。
21:01
運転資金をね。
そういうことを踏まえると、エクイティを活用して伸ばす部分と、そうじゃない部分っていうものをですね、
ちゃんと瞬別するというのが、こういったDXを活用して既存産業に切り込んでいくぞという経営者に問われる部分なんじゃないかなというふうに思います。
これ結構説明するの難しいな。口頭で説明しながら結構骨が折れましたし、
結構聞いてる方も何言ってるかわけわかんないと思われる方もいらっしゃるかもしれませんが、
なんとなく触ったらいいなと思ってお話してます。
ということで、今日はこんなところです。ごきげんよう。