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こんばんは、北詰至です。
このポッドキャストは、毎週一つの短歌を取り上げて、
短歌の世界の楽しみ方をお話ししています。
毎週金曜夜8時に配信しています。
1週間の終わりの息抜きに聞いてください。
今回は、友達から恋人に変わる瞬間を読んだ短歌をご紹介します。
もしかすると、友達から疎遠な関係になってしまう場面を読んだ短歌かもしれません。
読む人によって歌の解釈が変わる短歌です。
あなたはこの短歌をどう読みますか?
日が昇り、シャッター街は輝いて、
もう私たち友達じゃない。
日が昇り、シャッター街は輝いて、
もう私たち友達じゃない。
はい、今回は柴田葵さんの
日が昇り、シャッター街は輝いて、
もう私たち友達じゃないという短歌をご紹介します。
柴田葵さんの短歌は、第65回の短歌の世界の歩き方でもご紹介したことがありまして、
その時は、バーミアンの桃パッカンと割れる夜、
あなたを殴れば定員が来る、という短歌をご紹介しました。
今回ね、今週どの短歌をご紹介しようかなって思ってた時に、
過去にご紹介した短歌を見直していたんですけれども、
その時にね、柴田葵さんのこのバーミアンの短歌が目に入ってきて、
改めて見てもすごくいい短歌だなぁって思ったんですね。
特に今の私の気分にすごくマッチしてるというか、
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なんかすごくストレートに心に入ってきたんですよね。
で、やっぱり柴田さんの短歌素敵だなぁって思って、
でまた他にも柴田さんの短歌をご紹介したいなと思って、
今回あのネットに掲載されている柴田さんの短歌を探してきて、
日が昇りシャッター街は輝いて、もう私たち友達じゃない、という短歌をご紹介することにしました。
この短歌はですね、柴田さんのノートに掲載されていた短歌で、
そのノートのアドレスを短歌の概要欄のところに貼っておくので、
ぜひ柴田葵さんのノートも見てみてください。
今回の柴田さんの短歌は、なんかいろんな読み方ができると思ったんですけれども、
私の解釈だと、一晩の間に、夜の間に、友達から恋人とか、
それが恋人まで行かなくても、友達以上恋人未満みたいな関係になったっていう短歌なんじゃないかなというふうに読み取りました。
でもね、あの友達じゃないっていう最後の言葉が、すごくいろんな解釈ができると思うんですけど、
友達じゃなくなって、そういう恋中になったっていう解釈もできるし、
あとはもう友達じゃなくて、赤の他人になってしまった。
例えば喧嘩別れとかをして、友達でもなんでもなくなっちゃったとか、
なんかそういう読み方もできるし、
なんかね、人によって受け取り方が本当に変わる短歌だと思うんですけど、
でもなんかそのどの受け取り方をしても、すごく心に刺さるものがあるような短歌なんじゃないかなって思いました。
私はね、その一晩経って、友達以上恋人未満みたいな関係になった歌なんじゃないかなっていうふうに読み取ったんですけど、
なんかこう例えば一晩ね、一緒にクラブ行ったりとか、居酒屋で食べたりとかしていて、
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で、始発の時間になって、お外に出てきた場面かなって思ったんですね。
で、お外に出てきたら、始発の時間5時とかぐらいで、
夏だったらね、もう日が出てますよね。
で、日が昇って、こう、まだ街は眠ってるんですよね。
まだシャッターが閉まっていて、あの、まだ街は寝てるんですけど、
まあそのシャッターに日の光が当たって輝いてるっていう、
そのなんか光のその白さが、なんかこう新しい世界を表しているような感じがして、
なんかその真っ白な朝日の中で、
あ、新しい世界に突入したんだなっていうような、
なんかこの移り変わり、
なんかその関係性の変わった、その新しい世界が今日からスタートするっていうようなことを暗示してるんじゃないかなっていうふうに感じました。
で、その友達じゃないっていう表現に、
なんかちょっとこう、なんだろうなぁ、
必ずしもハッピーじゃないような気持ちも含まれてるんじゃないかなって思ったんですね。
すごく好きな人と、
まあ友達から小人になれたらすごくハッピーだと思うんですけど、
なんかこの二人ってちょっとこう、そんなにハッピーな関係じゃないような感じがして、
それを感じさせるのが多分友達じゃないっていう、少し後ろ向きな言葉から感じるんじゃないかなって思うんですけど、
その朝日ってすごくこう眩しくてキラキラしてるのと対比して、
二人の関係は、なんか進んでしまって良かったんだろうかっていうような後悔も含まれているように感じました。
なんか例えば、なんだろう、
なんかこう夜中のテンションで、しかもお酒も飲んで酔っ払って、まあちょっと眠さもあって、
ちょっと朦朧としてて、なんかつい弾みでキスしちゃったとかね。
なんかそれで、キスしたことによって、今までめちゃくちゃ仲の良い友達っていう関係だったのに、
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それが壊れちゃったなっていう。
なんかその付き合いたいかって言ったら、まあ付き合えなくはないけど、
すごく心からそれを望んでたわけじゃないし、
なんかそのめちゃくちゃ仲良い友達っていうのが本当は居心地良かったのに、
ついうっかりキスしたことによって、
関係性がちょっと変になっちゃったっていうような、
なんかちょっとそういう、あーなんかやっちゃったなーみたいな後悔が友達じゃないっていう言葉から感じたんですね。
なんかこう、本当に人によって読み方が違う段階だと思うんですけど、
皆さんはどういうふうに感じましたか?
例えばその、
恋中とかじゃなくって、友情にフォーカスして読むとしたら、
他の読み方でちょっとこう、こういう読み方もできるかなって考えたのはですね、
例えばこう卒業とかで、
で、同じ学校の同級生と、
まあその謝恩会みたいなとかでね、なんか卒業パーティーとかで、朝まで一緒にいたと。
で、それぞれこう明日から別々の道に進むっていうその日の朝、
朝が来て、じゃあね元気でね、また会おうねみたいな感じでみんな別れるんだけど、
なんかその、卒業しても友達は友達なんだけど、
やっぱりその進路がみんな別々になると、ちょっとずつ関係的白になっていく時もありますよね。
で、それがなんかそういう未来をなんとなく感じ取って、
もう今日この時限りで私たち友達じゃなくなるんじゃないかなみたいな、
なんかそういう未来の不安を感じ取ってるんだっていう読み方もできるなって思いました。
私はね一応その2つを考えたんですけど、どうでしょうか。
なんかですね、あの2個目のこの歌の読み取り方の実体験の話をすると、
私は結構その学生時代の友達とか、あんまり真面目に連絡を取る方じゃないんですね。
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で、今もう学校卒業して20年以上か、最後に学校卒業して20年以上経ちますけど、
なんかね今でも連絡を取っている学生時代の友達っていうのは本当に限られてて、
5人、6人とかそれぐらいかななんですね。
で、まあその人たちとはやっぱり年に定期的に何回か会ったりとか、
あとお互いの誕生日にもね、あのLINEで連絡取り合ったりとか、そういうふうにして交流があるんですけど、
それ以外はね、本当に私みんながどこで何をしてるのかとかも全然知らなくてですね。
なんかその学生時代にすっごく仲が良かった人とかもたくさんいるんですけど、
なんかねでも学生時代から学校であったらやっぱすごいわちゃわちゃして、一緒に仲良くしたりとか、
たまにね一緒にお出かけとかしたりもしましたけど、
そんなにね学校以外でやっぱめちゃくちゃこう密に遊んでたかっていうと、
思い返せばあんまりなかったですよね。少なかったんですよね。
逆に言うと、学校外でも一緒にたくさん遊んでた子たちだけが今も引き続き連絡取ってるっていう感じなんですよね。
だからなんかその学校卒業して友達じゃなくなるってあるなぁって思って。
もちろん本当にずっと友達でいたいと思ったら、
私からねアプローチすればいいんですけど、
なんかそこまでのなんかこう気力とかなんかそこまでの気持ちっていうのがそんなになくって、
まあなんかまあなるようになるかなみたいな感じでいったら、まあ案の定徐々に疎遠になっていったみたいな、
なんかそんな感じなんですよね。
ただなんかやっぱり学生時代に出会った友達ってすごく貴重だと思ってて、
大人になってからね、なんかああいう感じで心から楽しく過ごせるっていう人ってなかなか出会えないんですよね。
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なんか大人になってからってやっぱこうお互い分別ついた人同士で知り合うから、
ちょっとどっか一線引くところがあるかなーって思うんですけど、
なんか子供の時、学生の時とかに出会うとお互い遠慮ないんで、
その時出会った友達ってすごく深く仲良くなれるなって思ってて、
だからちょっとそのまま疎遠になっちゃったのは、もしかしてちょっともったいなかったんじゃないかなって、
思う時もあるんですけど、
でもそこまでの気持ちが自分になかったっていうことだからね、
しょうがないかなと思うんですけどね。
だからなんか、もし今ね、学生をしている人がいたら、
なんかその学生時代の友達ってすごく貴重なので、
なんか卒業してからの付き合い方とかもね、
なんかもし本当に手放したくないって思う友達だったら、
一生懸命そこに力を注いで、
友達で居続ける努力っていうのをすると、
後々の人生もすごく楽しい関係が続いていくんじゃないかなって思います。
はい、いかがでしたでしょうか。
今回は柴田葵さんの「陽だのぼり シャッター街は輝いて もう私たちは友達じゃない」をご紹介しました。
単価な世界の歩き方は毎週金曜夜8時に配信しています。
また来週金曜夜にお会いしましょう。
それでは、おやすみなさい。