つまらなそうにその子は G Em
僕と姉きを写した Am7 D7
慣れない手つきでカメラの Bm Em
シャッターを押してくれた Am Cm
姉とはたぶん生まれて
初めてともに旅した
四条烏丸を西から
東へ歩き神社の
名前は忘れたけれど Bm Em
しだれ桜を見た Am Cm
桜は夜空に白く浮かんで Bm Em
光を放っていた Am Cm D7
おしろいを塗った舞子さんの G Em
ように次々と旅行客に Am7 D7
記念写真を求められていた G Em
こんな機会はめったにないからと姉は Am7 D7
石の階段に並んで立って C G Em
近くにいた人にシャッターを頼んだ Am7 Cm D7
できあがった写真は
いつかどんな感慨を
僕にもたらすのだろうか
悲しみをもたらすのだろうか
戻りくり返すことのない人生の
哀愁を誘うのだろうか それとも
あのときはああ楽しかったねと
目を細めて語らう喜びを
分かち合わせてくれるのだろうか
いずれにせよもう今はひとり
帰途につき 寝台列車のような
眠たげな空気のこもった
最終列車の「ひかり」の中で
姉きの旅の無事を願うのであった
つまらない事故になど遭わないように
無事に帰れますように
しだれ桜は
おしろいを塗った舞子さんの
ように次々と旅行客に
記念写真を求められていた
こんな機会はめったにないからと姉は
石の階段に並んで立って
近くにいた女の子にシャッターを頼んだ
2025年2月10日
https://note.com/mamoru/n/n6a8b3ddcd05a
05:33
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