00:16
しわくちゃの写真には眩しかった時間と
寄り添う僕らが痛いほど鮮やかに焼き付けられていて
はぐれたのはきっとどちらのせいでもなくて
気がつけば君は僕の中に住み始めた
勝ち負けだけじゃない何かを教えてくれたレースがある
一緒に走った冷たい夏の雨
青いしぶきに重なる残像
水際に浮かべた感情
喜びや悲しみの傷さえ
包み込んだ約束の光
呆れるほど真っ直ぐに
走り抜けた季節を探してまだ
僕は生きてる
間違いなく落とした涙と答えを
胸いっぱいにかき集めて
もう一度あの夏空
あの風の向こう
君という夏の翼で
陽が水面に並べた羊雲のように
まだらの高校じゃ君の声にも気づかない
秋風がまだ遠く夏の終わりを待ちわびている頃
僕らの瞳に最後の日が落ちる
追いかけてもすれ違う感情
振り払えはしない残像
選べない道を目の前に
立ち尽くした青春の影で
一瞬にかけてみたい
03:07
最後まで離さずに
握り継ぐ馬車を知らず知らぬに
背中で聞いてた声が
今もまだ僕を振り
切ない走りを探し
間違いなく落として
かき集めて
はぐれないようにと抱きしめた
もう一度あの夏空